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紫におう 雲見が峰の 日々新しき 光をあびて 今に花咲く 若草若木 みんな元気に 元気にのびる ああ下品野 たのし学びや

3/19 6年生修了式式辞

 みなさんの修了にあたって私の気持ちを伝えたいと思い、3月に入ってからずっと考えていたのですが、なかなか自分の気持ちをうまく言葉で表すことができません。自分の気持ちをうまく言葉にすることができないときは、言葉のプロの助けを借りるにかぎると考え、詩人である真壁仁の「峠」を見付けました。峠とは、山越えの道が通る最も標高が高い地点のことです。かつて峠は村の境であり、その先は異郷の地でした。そのため、峠は、これから先の無事を祈り、帰り着いた時の無事を感謝する場所でもありました。詩の中に「憂愁」という言葉が出てきますが、「気分が晴れず沈むこと」という意味です。多少むずかしい言葉が出てきますが、雰囲気を味わってください。

   峠

峠は決定をしいるところだ。
峠には訣別のためのあかるい憂愁がながれている。
(あかるい気分が晴れず沈むことがながれている)
峠路をのぼりつめたものは
のしかかってくる天碧に身をさらし
やがてそれを背にする
風景はそこで綴じあっているが
ひとつうしなうことなしに
別個の風景にはいってゆけない。
大きな喪失にたえてのみ
あたらしい世界がひらける。
峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい。
みちはこたえない。
みちはかぎりなくさそうばかりだ。
峠のうえの空はあこがれのようにあまい。
たとえ行手がきまっていても
ひとはそこで
ひとつの世界にわかれねばなちなぬ。
心を込めて書きました。
峠は決定をしいるところだ。
峠には訣別のためのあかるい憂愁がながれている。

   平成31年3月19日
   瀬戸市立下品野小学校長 浅井大司

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