最新更新日:2024/04/19
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校訓「正しく 明るく 健やかに」

ギブ・アンド・ギブ

 昨日の集会では,火事のときの近所の人たちの動きから,「ギブ・アンド・ギブ」についての話をしました。

 先日の土曜日のことですが,私の家の近くで火事がありました。大丈夫かなあと思い,様子を見に行きました。消防車はまだ到着していませんでしたが,近所の人たちが水の入ったバケツやそれぞれの家庭にある消火器を持って集まってきていました。また,消防車が到着したときに,消火作業の邪魔にならないよう,路上駐車してあった車を移動させる人もいました。自分たちでできることは何かないか,できることは何でもしよう,そんな気持ちが伝わってきました。ほどなく消防車が到着し,無事に鎮火しました。幸いけが人もいなかったようです。
 実は,私自身も火事を経験しています。高校3年生のとき,今から40年ほど前の4月のことです。確か朝の9時頃だったと記憶していますが,学校で理科(地学)の授業を受けていたとき,担任の先生が教室に見えて「今,家が火事で燃えているからすぐに帰宅しなさい」と言われました。急いで学校を出ました。尾張瀬戸駅を降り,走って家に向かいました。次第に家が近づくと,空に煙がもうもうと上がっているのが見えました。我が家はどうなってしまうのだろう,そんなことを考えながら急ぎました。帰宅してみると,なんとか火は収まり,家にいた母も無事でした。聞くところによると,隣接している工場から火が出て,それが我が家に燃え移ったようです。ちょうどそのころ,衣替えの時期で,母が冬物と夏物を全て出し,入れ替え作業をしているときで,それらの衣類を近所の人たちが協力して運び出してくれたそうです。おかげで着る物がなくて困ったということはありませんでした。また,近所の人たちが炊き出しでおにぎりを作ってくれました。火事に遭った我が家のことを思い,近所の人たちが一生懸命動いてくれたことを思い出すと,今でも感謝の気持ちが湧いてきます。
 先日の火事と40年前の火事。近所の人たちの行動を思い出すと,やはりいざというときには周りの人たちとの助け合いが大切だと改めて感じます。そして,動いてくれた人たちの気持ちを想像すると,それは決して見返りを期待したものではないと思います。生徒の皆さんも,周りの誰かが困っていると,何とか助けてあげられないか,自分にできることは何かないだろうかと思うことがあるのではないでしょうか。そのときの気持ちは,見返りなどは期待していないと思います。まさに,「ギブ・アンド・ギブ」ですね。
 そういえば,かの福沢諭吉も次の言葉を残しています。

 世の中で一番尊いことは,人のために奉仕して,決して恩に着せぬことです

 「ギブ・アンド・ギブ」と通じるところがありますね。
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