今日の集会では，生徒たちのよい姿や言葉について話をしました。

　先週の後半から昨日にかけて，皆さんのよい姿をたくさん見ることができました。
　木曜日には，２年生が「命の教室」で講師の先生から大切な話を聴くことができました。最後の場面では，質問や意見が非常にたくさん出され，時間が足りないくらいでした。これは，２年生の皆さんが自分なりの解釈をし，疑問を持つほど深く聴いたことの表れだと思います。皆さんが書いた振り返りを講師の先生が読まれ，きちんと受け止めてくれたことをとても喜んでみえました。
　金曜日は「せとっ子音楽会」で３年生が合唱を披露しました。アカペラで伴奏のない中，「大地讃頌」を頑張って歌いきりました。これも大きな感動を覚えましたが，次に歌った「走る川」は，始まった瞬間，美しいハーモニーや力強さに「おおっ，すごい」と鳥肌が立ちました。
　そして，昨日は「英語スピーチコンテスト」が行われました。代表生徒のスピーチは，文化祭で皆さんも聴いていますが，昨日はそのときよりもかなり素晴らしい出来映えでした。発音がきれいでとても聴きやすく，表現も豊かでした。２週間ほどの間に，相当練習をし，努力したことが伝わってきました。
　さて，「命の教室」で講師の先生が，「品野中に，癒され，優しい気持ちになり，力が湧いてくるような言葉があふれると良いですね」と言ってみえました。生徒にどのような言葉が思い浮かぶのかを聞いてみたところ，「ありがとう」「よかったよ」「すごいね」「一人じゃないよ」といった言葉が挙がりました。逆に，人の心に突き刺さり，大きく落ち込ませてしまうような言葉もあります。言葉には大きな力があります。どのような言葉でも，その言葉を一番多く聞くのは言っている本人です。ですから，言葉の力は聞く方はもちろんですが，言う本人に最も影響を与えます。
　先日，名古屋駅からＪＲ中央線に乗る機会がありました。名古屋が始発ですので，座席に座って出発を待っていると，前の席におばあさんが乗ってきました。そして，近くにいる女性に「この電車は高蔵寺に止まりますか？」と質問していました。このとき，その女性と目が合いました。言葉はありませんでしたが，「私にはよく分からない。教えてあげてくれませんか」とその目が訴えていたように思い，「高蔵寺は止まります」とおばあさんに言いました。
　言葉には力があります。しかし，言葉はなくてもその場の雰囲気や状況で伝わることもあります。品野中では，優しい気持ちになり，力が湧いてくるような言葉があふれて欲しいと思いますし，言葉はなくてもそんな気持ちを伝え合えるような，そんな雰囲気をみんなで作っていきたいですね。