最新更新日:2024/04/25
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校訓「正しく 明るく 健やかに」

1学期終業式 式辞

 明日の終業式は,台風の影響で行えるかどうか分かりませんので,「学校だより」に式辞を載せました。
 早いもので,4月に1年生が入学し,始業式を行ってから,すでに4ヶ月が過ぎました。そこで,4ヶ月前から今までのことを,少し思い出してみてください。
 あの頃は,まだ肌寒い日もありました。また,国道から校門までの坂には桜も咲いていました。その桜もやがて散り,木々に新芽が息吹く頃,日増しに暖かくなり,多くの人が新しい学年や学級にも慣れ,学校生活が順調に進み始めました。そして,1学期のメインの行事の一つである,校外学習や野外活動,修学旅行が行われました。事前の準備から本番,事後のまとめまで,品中の皆さんは本当によく頑張り,多くの成果を残したと思っています。もちろん,失敗をしてしまったこともあったでしょう。しかし,その失敗も,皆さんの成長のためには必要なこと。その失敗をどう生かすかが大切です。
 今日は,担任の先生から通知表が渡されたと思います。この通知表には,皆さん一人一人の今学期における学習や生活など,様々な面からの評価が載っています。特に,総合所見には,各担任の先生の皆さんに対する思いがたくさん詰まっています。通知表の内容をきちんと受け止め,良かった点と努力を要する点を理解し,今後に是非とも生かして欲しいと思います。
 さて,21日からいよいよ夏休みが始まります。私が最も強く願うのは,全員が元気に9月を迎えることです。毎年夏休みには,全国各地から痛ましい水の事故が報告されます。また,交通事故も多発します。熱中症や食中毒などの病気も心配されます。あるいは犯罪に巻き込まれることもあります。こういった事故や病気,事件には十分注意して欲しいと思います。ましてや,決して命に関わるようなことがあってはなりません。どんな理由があろうと,命をなくしてはならないのです。健康・安全を大前提として夏休みを過ごして欲しいと強く願っています。
 夏休みは,40日以上あります。しかも,その期間は,自分で自由に使える時間が非常にたくさんあります。1学期など,休み以外の日は,毎朝決まった時刻までに登校し,決められたスケジュールに沿って学習したり部活動をしたりします。ですから,自分で自由に使える時間はそれほどありません。しかし,夏休みはそうではない。自由な時間があるということは,その使い方がその人に任されているということです。自由でいいなと思っている人も多いでしょうが,これは実に厳しいことです。しかも期間が長い分,時間の使い方が,上手な人とそうでない人とでは,夏休みが終わった後の充実度がかなり違ってきます。ですから,夏休みは自分を試す,あるいは自分が試されるときだと言えます。時間を上手に使い,適度な息抜きをしながら,充実した夏休みにするよう,是非とも頑張って欲しいと思います。
 では,9月に,元気な皆さんと会えることを願いつつ,式辞とします。

迷ったら,より困難な道を選ぶ

 今日の集会では,昔懐かしいアニメ「巨人の星」やワールドカップサッカー日本代表でキャプテンを務めた長谷部選手のことを元に話をしました。

 タチアオイという花があります。1mぐらいの高さの茎がすっと伸び,その周りにピンクの花を咲かせます。タチアオイの花が茎の先まで咲いたとき,梅雨が明けると言われています。私の家の近くにこの花がありますが,今日見たところ,ずいぶん下からたくさん花が咲いていました。先の方につぼみが2〜3個残っていましたので,梅雨明けまでまだ少し時間がかかるようですが,もう少しといったところでしょうか。
 さて,「巨人の星」という漫画のことは知っているでしょうか。今から40年以上も昔に,「週刊少年マガジン」という漫画雑誌に連載された野球漫画です。「巨人の星」はテレビアニメ化もされ,私も毎週熱心に観ていました。この物語は,主人公の星飛雄馬(ほし ひゅうま)が,巨人(ジャイアンツ)の元三塁手であった父親から野球(ピッチャー)の英才教育を受け,巨人に入団後,大リーグボールを武器に戦うという,スポーツ根性野球物語です。大リーグボールというのは,飛雄馬が編み出した魔球のことで,これは第1号から3号まであります。1号はバッターの持つバットをねらって投球し,ピッチャーゴロやキャッチャーゴロに仕留めるものです。2号は消える魔球とも言われ,大きく変化させたボールが巻き起こす砂埃に紛れて,投球したボールがバッターの目の前で消えるというものです。3号はバットスイングの勢いでボールがバットを避け,空振りを取るといったものです。このような魔球を編み出すまでに成長した飛雄馬は,子どもの頃に,父親からかなりのスパルタ教育を受けました。そんな頃のエピソードの一つとして,次のような話があります。
 飛雄馬は毎日決まった道をランニングしていましたが,ある日,いつものコースが工事中で通行止めになっていました。他に通れる道は二つ。片方は走るのがきつい道で,もう一方は楽な道。飛雄馬は,どちらの道を走ろうか迷いますが,最終的には楽な方の道を走ります。しばらく走っていくと,そこには父の姿がありました。すると,飛雄馬はいきなり父から鉄拳をもらいます。そして,「これからは二度と楽な方の道を選ぶではない!」と怒鳴られます。「巨人の星」には,多くの名場面がありますが,なぜか私はこの場面が心に残っています。
 ワールドカップサッカー日本代表でキャプテンを務めた長谷部選手が,その著書の中で,今の自分があるのは,迷ったときに困難な道を選んだからだ,という意味のことを言っています。彼はこれまでに3度の大きな分岐点を迎えています。最初は高校に入るとき。次が高校を卒業するとき。そして3度目が海外のチームに移籍するとき。長谷部選手はその都度困難な道を選び,そこで努力を重ね,現在があるそうです。また,迷ったときに,どちらの道が自分にとって得るものがより大きいか,といったことも考えると言っています。
 人生の分岐点とも言うべき大きな選択だけではなく,日々の何気ない場面でも,小さな選択をすることはよくあります。例えば,もう少しテレビを観ていたい,しかし,勉強もしなくてはならない。そんなとき,どちらを選ぶでしょうか。あるいは部活動の練習中,全力で力を出し切らなければならないとき,ふと力を抜いてしまいたいと思ったことはないでしょうか。そんなとき,どうしますか。
 考えてみれば,人が毎日生活するということは,人生を左右するかも知れない大きな選択から,何気ない小さな選択まで,様々な選択を繰り返すことだと思います。その都度どちらを選ぶのか,その積み重ねが人格を形成していきます。「迷ったら,より困難な道を選ぶ」ことによって得られるものは大きいはずです。しかし,「困難な道」を選ぶことによって,大きな病気やけがにつながる「危険」を伴うことがあります。そんなリスクを負うことは,自分にとって得るものが大きいどころか,かえって失うものの方が大きいこともあります。こんなことも頭に置きながら,迷ったときにどういった道を選ぶのか,よく考えながら進んでいって欲しいと思います。

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学校行事
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4/6 学級写真
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