最新更新日:2024/04/18
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校訓「正しく 明るく 健やかに」

2学期終業式 式辞

 今日は2学期の終業式を行いましたので,そこで述べた式辞を載せたいと思います。

 今日は2学期の終業式。平成28年も残り1週間あまりとなりました。生徒の皆さんにとって,今年1年はどのような年だったのでしょう。
 毎年この時期になると,日本漢字能力検定協会が全国から今年の世相(社会の様子)を表す漢字一字を募集し,その結果を発表します。今年は「金」が第一位に選ばれました。
 リオオリンピックにおける日本人選手の「金」メダルラッシュ。前東京都知事の政治資金問題などの政治と「金」(カネ)に絡む問題。さらに,イチロー選手のメジャー通算3000 本安打達成などスポーツ界の「金」字塔。こういった理由で選ばれたようです。
 さて,皆さんの1年を漢字一字で表すと,どんな文字が当てはまるでしょうか。こんな観点で振り返ってみるのも楽しいと思います。
 今触れたように,今年はリオオリンピックが開かれました。ここでの最年長金メダリストは誰だか知っているでしょうか。日本ではほとんど放送されませんでしたが,セーリング競技のサンティアーゴ・ランヘ選手です。アルゼンチンの選手で年齢はなんと54歳。彼はこれまでに5度のオリンピックに出場し,銅メダルを2個取っていますが金メダリストに輝いたことはありませんでした。おそらく毎回オリンピックに出場するたびに,今回こそは金メダルをと胸に秘めて参加してきたのだと思います。ですから,今回の金メダルは本人にとって,ついに念願の叶ったとても価値あるメダルだったのではないでしょうか。実はランへ選手ですが,驚くことに昨年肺ガンで左の肺を手術で摘出しているのです。スポーツ選手にとって,片方とはいえ,肺を摘出することは心肺機能を大きく損なうことになり,選手生命を絶たれてしまうほどの大きな出来事であったはずです。しかし,彼はその苦難を乗り越え,見事に金メダリストとなったのです。ガンを告知され,手術をし,練習を再開して復調し,オリンピックに出場して金メダリストになるまでの道のり。その苦労は想像を絶するものだったはずです。そんなランヘ選手がこんな言葉を残しています。
 「情熱があるかぎり前進し続ける。昨日より今日をもっと良くしようという気持ちが重要だ」
 やはり,苦難を乗り越え,偉業を成し遂げるには情熱と強い気持ちが必要だと,改めて感じさせてくれます。
 生徒の皆さん,来年はどのような年にしたいですか? どんなことをやってみたいですか? 何を成し遂げたいですか? 年の初めにできるだけ具体的な目標を立てましょう。そして,それを実現すべく努力しましょう。うまくいかないとき,あきらめてしまいそうになったとき,そんなときにはランへ選手の言葉を思い出し,勇気と力を奮い立たせましょう。
 生徒の皆さんが充実した冬休みを送れるよう,そして,1月6日には全員が元気で3学期をスタートできるよう,心から願っています。
 では,よいお年をお迎えください。

なぜ学び合いか

 今日の集会では,現在本校で授業に取り入れている「学び合い」の目的について話をしました。

 今,品野中では授業に学び合いを取り入れていますが,その理由は何でしょうか。生徒の皆さんにとって,どのようなよいことがあるのでしょうか。先日そのことを考える機会がありましたので,改めて考えてみました。
 まず,確認しておきたいことは,中学校は生徒の皆さんが将来大人になったときに困らないような,また,よりよい人生を送ることができるような力や習慣を身につける場所であること。そして,同世代の人(生徒)が集まって学ぶ場所であるということです。
 本校では,学び合いを,生徒同士が互いに関わり合いながら学習をすること,と定義づけています。具体的には,教科の授業で,一つの課題に対して,生徒同士が解決方法や考えなどについて質問し合ったり伝え合ったりします。また,道徳の授業では,互いの価値観を基に,自分の考えを伝え合い,自分の考えを広げ,深めていきます。
 このような活動を通して,様々な資料や事物・現象の見方や捉え方を身につけ,そして,課題の解決方法を身につけると共に自分の考えを広げ,深めていきます。さらに,自分の考えや知識を人に伝えることによって,より分かりやすい表現の仕方を身につけていき,伝えることによって,自分の考えや知識をより確かなものにしていきます。
 生徒の皆さんは,将来大人になったとき,様々な問題に出合い,それらを解決していかなくてはなりませんが,自分一人の力で解決できない場合も多々あるでしょう。そんなときは周りの友達や仲間に相談すればよいのです。学び合いは,皆さんが大人になったときに出合うであろう場面の疑似体験です。
 また,人に意見や解決方法を聞かれたときに,自分だけ分かっていればよい,人はどうでもよい,と考えるような大人にはなって欲しくないと思っています。人とのコミュニケーションを円滑に進めるための力や態度を身につけるためにも,学び合いはとても有効な手段です。
 授業では,基本的に先生は一人です。30名前後いる生徒一人一人の質問に答えることは,現実的には不可能です。ですから,生徒同士で質問し合い教え合うことによって,第2,第3,あるいはもっと多数の先生(生徒)が個別に教えることになります。そして,先にも書いたように,教える(伝える)ことによって自分の考えや知識がより確かになります。こんな点も,学び合いのよい点です。
 学校は同世代の人が集まって学ぶ場所です。だからこそ学校でしかできないこと,友達や仲間と関わり合いながら学ぶこと,すなわち学び合いを取り入れているのです。   
 逆に言えば,練習問題や漢字・英単語の書き取りのように一人でもできる内容については,家庭学習でじっくり取り組んで欲しいものです。
 何事も目的がはっきりすると,その取り組みに意義を見出し,より意欲的になります。学び合いの目的を意識し,さらに充実した学び合いをしながら授業に取り組んでください。

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