最新更新日:2024/04/25
本日:count up57
昨日:175
総数:735595
校訓「正しく 明るく 健やかに」

お陰様

 今日の集会では,クラスの室長,生徒会の議員,委員会の委員長,それぞれの認証を行いました。そして,その後,「お陰様」について,講話を行いました。

 先週の金曜日,20日は,二十四節気の中の「穀雨」でした。「穀」は穀物の穀。お米や麦,トウモロコシや豆などの農作物です。ですから,「穀雨」の頃は,田畑の準備が整い,恵みの雨を待つ,そんな雰囲気がします。
 さて,今日は,生徒の皆さんに文字を一つ見てもらいます。(その場で「陰」と書いて見せ,読み方を聞きました)。「いん」「かげ」と読みます。この言葉は,あまりいい意味では使われません。例えば,「陰気」「陰口」「あの人には陰がある」といったようにです。しかし,「お」を付け,「お陰」という言葉になると(やはりその場で「お」を書き加えました),いい意味で使われるようになります。例えば,「あの人のお陰で楽しく過ごせた」「先生のお陰で勉強の習慣がついた」といったようにです。もっとも,「電車が遅れたお陰で遅刻してしまった」といったように,悪い意味で使われる場合もありますが・・・。
 先ほど,室長,議員,委員長の認証を行いました。生徒の皆さんが選んだ代表です。その中には,きちんと務まるかどうか不安に思っている代表の人もいるかも知れませんが,みんなが選んだということは,みんなが「できる」と思ったということです。ですから,自信を持って取り組んで欲しいと思っています。
 代表の「お陰」でクラスがうまくまとまった,行事が楽しくできた,という声が聞こえてくることを期待しています。また,代表の人が,クラスのみんなの協力の「お陰」で役割を果たすことができた,という気持ちになることも期待しています。
 「お陰」という言葉に,さらに「様」を付け加えます(これもその場で書いて見せました)。「お陰様」という言葉になります(この言葉を聞いたことのある人に挙手してもらいましたが,ほとんどの人が聞いたことがあるようでした)。これは,「元気ですか?」「お陰様で元気に過ごしています」とか,「お陰様で優勝することができました」,といった使い方をします。この言葉は,「ありがとう」と同じ,感謝の気持ちを表すものです。「ありがとう」は,相手がはっきりしていますが,「お陰様」は,はっきりしていない場合が多いようです。まさに,「陰」,つまり,目には見えないところでお世話になり,そういったところにも感謝の気持ちを表す言葉です。「ありがとう」も,もちろん美しい言葉ですが,「お陰様」も,とても美しい言葉だと思います。
 最近は,「お陰様」という言葉を使う人が少なくなったと聞いたことがあります。この言葉が死語にならないことを願っています。言葉が死語になるということは,それを必要とせず,使わなくなることを意味します。つまり,目に見えないところにまで感謝の気持ちを表すことがなくなってしまうということです。こんな寂しいことはありません。先ほど生徒の皆さんに,「お陰様」という言葉を聞いたことがあるかどうかを質問したところ,ほとんど全員が聞いたことがあるという答えでしたので,安心しました。
 品野中で,「お陰で」とか「お陰様で」という言葉がいろんな場面で聞かれるといいな,と思っています。

慣れる

 新学期が始まり,いろいろなところで「早く学校に慣れましょう」という言葉が聞かれます。本日の集会では,「慣れる」ことについての話をしました。

 先日,朝,校門付近を歩いていると,1年生と2年生が,二人で登校してきました。二人とも男子です。1年生の人は,坂を上るのが少しきつそうでしたので,「きつそうだね。頑張って」というような声を掛けました。すると2年生の人が,「慣れることだね」と言ってくれたので,「さすが先輩」と言ったところ,「ありがとうございます」と元気に返してくれました。
 この「ありがとうございます」の反応がうれしくて,いいなあ,と思うと共に,「慣れる」とはいったいどういうことか,考えてみました。
 「慣れる」を辞書で引いてみると,
ア たびたび経験した結果,当たり前のこととして受けとめるようになる。
イ 接触する機会が多く,心理的な隔たり・距離感がなくなる。
ウ 何度も経験してうまくできるようになる。
 アは,習慣になるということ。イは,馴染むということ。ウは,鍛えられるということ。アイウの意味を別の言葉で表現すると,このようになるでしょうか。 はじめに紹介した2年生の言葉は,「鍛える」に当たるように思います。
 私は昨年品野中に赴任しました。ちょうど1年前を振り返ってみると,品中生のあいさつに驚かされたことを思い出します。校門付近にいると,ほとんどの人があいさつをきちんとできる。私の姿を見ると,生徒の方からあいさつをしてくれる。これまでに,私が経験した中学校で,あいさつができる学校はいくつもありました。しかし,生徒の方からきちんとあいさつができるところはありませんでした。ですから,品中生のあいさつには本当に驚いたわけです。しかし,今は驚きはありません。品中生なら当然だと思うからです。当たり前だと思うからです。
 「慣れる」とは,人に対する評価やレベルを上げたり下げたりすることでもあります。私の品中生に対するあいさつの評価は,「慣れる」ことによって上がりました。まさに,いい意味での「慣れる」です。
 新学期がスタートしてまだ10日あまり。新しい学級,新しいクラスメイト。特に,1年生にとってはすべてが新しいものばかりです。まだまだ「慣れる」までにはなっていないでしょう。
 今日からいよいよ本格的に授業が始まります。1年生はもちろん,2・3年生も,初めて授業を受け持ってもらう先生もいることでしょう。いろいろなことが習慣になり,人や物と馴染み,鍛えられ,品野中全体に,いい意味での「慣れる」が広がることを願っています。

給食

 遅ればせながら,先週の集会での講話の内容を紹介します。先週は,給食が始まりましたので,その話題でした。

 今日(4/9)は,平成24年度第1回目の集会です。昨年と同様,素早く,整然と体育館に集まることができました。
 さて,今日は身体計測があります。中学生時代は,人の一生のうちで,急激に体が成長する時期です。中には1年で身長が10cm以上も伸びる人がいます。私も中学生時代,1年生から2年生になったときに,身長が10cm伸びた記憶があります。身体計測でどれだけ体が成長しているのか,楽しみにしている人もいることでしょう。
 体を作る元になるのは,言うまでもなく,口から入ってくる食べ物や飲み物です。植物のように,太陽の光を浴びてデンプンを作ったり,成長したりすることはありません。だから,人にとって,食事はとても大切です。特に,成長期にある中学生の皆さんにとって,何を食べたり飲んだりするのかは大切です。
 ですから,栄養のバランスや分量をよく考えられている給食の果たす役割は大きいと思っています。
 明後日,水曜から給食が始まります。そこで,日本の学校給食について,その歴史を少し調べてみました。
 日本の学校給食は,1889年,山形県の大督寺(だいとくじ)というお寺の中にあった小学校で始まったそうです。そこのお寺のお坊さんが,近所の家からお米などを寄付してもらい,おにぎりや焼き魚などを子どもたちに配ったのが始まりのようです。
 その後,大都市を中心に給食が始まりましたが,第二次世界大戦の影響で中断されました。
 戦後,アメリカやユニセフなどの寄付により,都市を中心に給食が始まりました。
 1954年,学校給食法が施行され,全国の小学校で給食が始まりました。中学校はもう少し後になってから始まったようです。
 私は祖母懐小学校,祖東中学校出身ですが,小学校時代は給食でした。中学校では,入学当初,弁当でした。当時は,朝,生徒のパン係がいて,弁当を持ってこない人のために,パンの注文を取り,昼には注文した物が届いていました。しかし,牛乳給食といって,帰りの学活で全員が牛乳を飲み,飲んでから部活に行ったり帰ったりしていた思い出があります。中学1年の頃はこういう形でしたが,中学2年から給食が始まりました。そして,現在も給食が続いています。
 実は今,私は給食のありがたみを感じています。皆さんは,始業式の日から登校していますが,私は,春休みといっても,休日以外はほとんど毎日学校に来ていました。当然給食は始まっていないので,昼食の準備をしないといけません。私は弁当を持ってきていないので,毎日,国道沿いのコンビニまで買いに行っています。サンドイッチが好きなので,毎日サンドイッチを買います。お気に入りの手作りサンドイッチを売っている店があるので,そこで買います。一応,栄養のバランスを考え,カツサンドなどの肉系と,野菜サンドなどの野菜系の物を買います。それでもやはり栄養が偏ると思い,また,少々飽きてきたので,金曜はご飯の弁当を買いました。このように,毎日コンビニまで行って買わねばならなかったり,栄養のバランスを考えねばならなかったりするので非常に面倒です。また,給食は280円で食べることができ,とても安価で,早く給食が始まらないかなと思っています。
 ところで,給食が皆さんの目の前に届き,食べられるようになるまでに,どれほど多くの人たちの手がかかっているか考えたことはあるでしょうか。
 瀬戸の中学校の給食は,給食センターで作られています。そして,各中学校に運ばれ,配膳員さんの手でクラスごとに分けられ,教室に運ばれてきます。教室では給食当番を中心に準備がされ,皆さん一人一人のところまで届き,食べることができます。センターから皆さんのところまでは割と見えやすいと思いますが,センターで作られるまでは見えにくいのではないでしょうか。
 例えば肉じゃがという献立があります。中身は,豚肉,ジャガイモ,ニンジン,砂糖,醤油,その他調味料など,多くの食材が使われています。ジャガイモ一つ考えても,畑を耕し,種芋を植え,水をやり,肥料をやるといった,農家の人たちがいます。収穫したら,それを運ぶ人がいます。さらに,運ぶための車が必要で,その車を作る人,ガソリンなどの燃料を作る人,その元になる原油を掘る人,原油を運ぶタンカーの乗務員・・・。考えていくと気が遠くなりそうです。
 こう考えると,給食が皆さんのところに届くまでに,実に多くの,数え切れない人たちの手がかかっていることが分かります。これは給食に限ったことではありません。世の中の物は,このような仕組みで動いているのです。
 明後日から始まる給食。便利で栄養のバランスを考えられた給食。そんな給食を,こんな目で見てみるのも面白いのではないでしょうか。給食を,おいしく楽しくいただきながら考えてみてください。

入学式・始業式

 1年生の保護者の皆様,お子様のご入学,おめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。私は,品野中学校校長の八槇直幸(やまき なおゆき)と申します。よろしくお願いいたします。
 さて,昨日は,入学式,始業式を行いました。いよいよ平成24年度の始まりです。
 今回は,始業式での式辞の内容を載せたいと思います。

 先ほど入学式を無事終え,90名の新入生を迎えることができました。また,たった今,品野中学校に新しい4名の先生方をお迎えし,着任式を行いました。そして,始業式。1年生から3年生までの皆さんが揃い,いよいよ平成24年度のスタートです。今年1年,皆さん一人一人にとって,また,自分だけではなく,周りの人たちにとってもよい年になるように,みんなで頑張っていきましょう。
 さて,突然ですが,学校に通うのはなぜでしょうか。考えたことはありますか?
 【1年生の生徒2名に自分の考えを聞いてみました】
「将来立派に仕事をするため」「勉強をするため」という答えが返ってきました。まさにその通りです。しかも,まだ入学したてのホヤホヤの1年生にもかかわらず,堂々と,はっきりと答えてくれました。素晴らしいです。
 学校に通う目的,それは人それぞれかも知れません。「立派な仕事をする」「勉強のため」以外にも様々な目的がありそうです。そういったことを全部ひっくるめると・・・。
 なぜ学校に通うのか。それは,皆さんが,将来,幸せになるためです。
 2・3年生の皆さんには,昨年,機会を見つけては,心を鍛え,育てよう,と呼びかけてきました。実は,今日の入学式でも,同じことを,新入生の皆さんにお話ししました。
 苦しさに負けずに頑張る,そして,善悪の判断をきちんとし,悪いことは決してしない強い心。美しさを感じたり,自然に感動したりする,感性豊かな心。人を思いやることのできる,優しい心。このような心を,鍛え,育だてて欲しいと思っています。
 心を鍛え,育てることは,皆さんの幸せに,大きく関わります。
 強い心を持っていると,夢の実現に向けて頑張ることができます。仮に夢が実現しなくても,くじけることなく新たな夢を持ち,それにに向かって頑張ることができます。こんな前向きな人生は,本当に幸せだと思います。
 また,豊かな心を持っていると,人生を潤いあるものにすることができます。同じものを見たり聞いたりして,感動できる人とできない人では,やはり感動できる人の方が幸せなのではないでしょうか
 さらに,人を思いやる優しい心の人は,周りの人をも優しく,温かい気持ちにさせることができます。また,そういった人には,多くの仲間や友だちができます。仲間や友達がたくさんいれば,その人たちの喜びを自分の喜びとすることができます。また,苦しみを減らしてくれることもあります。さらに,困ったときには相談に乗ってくれます。仲間や友達は,お金では買えない人生の宝物です。
 強い心,豊かな心,優しい心,こういった心は,皆さんが幸せになるためには,なくてはならないものだと思います。
 今日から始まる品野中での生活の中で,様々な活動を通して,心を鍛え,育てていってください。
 今日の入学式のために,昨日,3年生が登校し,準備をしてくれました。一昨日の強い雨と風で,学校の至る所に落ち葉や小枝が散乱していましたが,3年生の頑張りによって,とてもきれいになり,よい環境の中で入学式をすることができました。3年生の皆さん,本当にありがとう。品野中学校には,こういったよい先輩が,2年生にも3年生にもたくさんいます。先輩のよいところを見習い,品野中のよい伝統を引き継いでいってください。

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
学校行事
5/1 内科検診(3年・2年・A組)
5/2 内科検診(1年)
瀬戸市立品野中学校
〒480-1203
愛知県瀬戸市広之田町2-5
TEL:0561-41-0019
(番号表示でおかけください)
FAX:0561-41-3116
☆ご感想・ご意見をお寄せください。お手数ですがアットマークを「@」に直して送信をお願いします。
shinano-jhアットマークcity.seto.aichi.jp