最新更新日:2024/04/19
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校訓「正しく 明るく 健やかに」

修了式式辞

 昨日は今年度の修了式を行いました。そこで述べた式辞を載せたいと思います。

 随分暖かくなり,すっかり春めいてきたと思っていたら,今日はぐっと気温が下がり,寒い日になりました。「暑さ寒さも彼岸まで」と言われます。彼岸とは,春分の日や秋分の日を挟んだ前後3日間の1週間のことですが,夏の暑さも冬の寒さも彼岸までで,これを過ぎると過ごしやすくなる,という意味です。一方,「花冷え」という言葉もあります。桜の咲く季節,ちょうど今頃ですが,一時的に寒くなることを指す言葉です。これら二つの言葉から,日本人の知恵と感性の豊かさを感じますね。
 さて,今日は修了式。3学期の終わりと同時に,今年度それぞれの学年の最後の日でもあります。1年前の自分を思い出してみてください。1年生は,小学校の卒業式を終え,品野中への入学を前に,期待と不安で一杯だったのではないでしょうか。2年生は,品野中学校での生活を1年終え,中学校にも十分に慣れ,いろいろな課題を抱えながらも,中堅として,さあこれから,という気持ちだったのではないでしょうか。そのころの自分と今の自分とを比べ,どんなことが変わりましたか。できるようになったことがたくさんあると思いますし,逆に,できたはずのことができなくなってしまった人もいるでしょう。その内容は人それぞれです。いずれにしても,今の自分があるのは,この1年を通した様々な経験の結果です。
 ところで,「流星ワゴン」という小説を知っていますか? ドラマでも放映され,先日最終回を迎えました。現実に悲観し,人生に絶望し,死んでもいいと思っていたところに,突然ワゴン車が現れます。このワゴン車に乗って過去に戻り,必死になって現実を変えようとする男の物語です。しかしどんなに頑張っても現実を変えることはできません。登場人物の一人が言います。「現実は変わらなかった。しかし,あなた自身は大きく変わった。過去に戻って現実を必死になって変えようとすることによって,あなたは変わった」。 そして,大きく変わった男は,現代に戻り,悲惨な現実を少しでもいい方向に変えるべく新たな生活を始めます。
 この話にあるように,現実は変えられません。しかし,今後は変えることができます。今後の自分を変えることはできます。変えるのは皆さん一人一人です。この1年の経験で得た能力や考え方,意欲などが,皆さんを良い方向へと変えます。そして,より良く変えようとする気持ちがその原動力となります。
 さあ,4月からは新しい仲間が品野中にやってきます。学年もそれぞれ上がります。新学期を迎えるための心の準備をしましょう。気持ちを高めましょう。
 次に皆さんと会うのは始業式です。全員が元気に当日を迎えられるよう,心より願っています。

プロ意識

 先週の集会では,引っ越し業者やカーナビ取り付け業者から感じた,プロ意識について話をしました。

 皆さんは引っ越しを経験したことがあるでしょうか。先日,私の身内が多治見市内に引っ越してきましたので,引っ越し業者からの受け入れに立ち会いました。
 トラックが到着すると,すぐに行ったのが,前後2カ所に△コーンを置くことでした。そこには,「引っ越し作業中」「ご迷惑をおかけして申しわけありません」と書かれていました。次に,玄関から廊下,壁に厚めのシートを貼る作業です。家具などを運ぶときに,傷を付けないようにするためです。いよいよ荷物を運び入れます。たった二人での作業でしたが,実にてきぱきと無駄がなく,手に荷物がないときは,常に駆け足です。設置する家具の場所も,指示通りにきちんと,間違いなく置いてくれます。段ボールに小分けされた荷物を床に置くときには,必ず薄いシートを敷いていました。これも,少しでも床を傷つけないようにする配慮です。作業中に,近所の人が何度も通りかかることがありましたが,必ず元気にあいさつをし,「ご迷惑をおかけして申しわけありません」と,笑顔で言っていました。一通り作業が終わると,1枚のはがきを渡されました。「作業は丁寧だったか」「対応は適切だったか」「服装はきちんとしていたか」といった質問に答え,引っ越し業者の本社に送る物です。私自身も,以前何度か引っ越しを経験しています。このときも手際の良さやていねいさに感心したものですが,今回は,さらに良くなっていたような気がします。おそらく,引っ越し作業をするたびにはがきを送ってもらい,反省と改善を繰り返してきたのでしょう。
 今回,引っ越し作業を見ていて,「プロ意識」を感じましたが,プロ意識というともう一つ思い出すことがあります。
 私は,車にカーナビを付けていますが,これは以前,業者に付けてもらったものです。そのときの作業の一部を見ていたのですが,印象に残るシーンがありました。この業者の人が,私の車の近くを通りかかるとき,持っていた工具を,さっと反対の手(車から遠い方の手)に持ち替えたのです。もしものことを考え,工具が車に当たらないような配慮です。また,あるとき,修理工場に車を出したとき,そこの人が,「このカーナビの配線は誰がやったんですか。こんなに無駄が無く,美しい配線は見たことがない」と言っていました。
 「プロ意識」を辞書で引くと,プロフェッショナルとして自分の技能に誇りをもち,まじめに仕事をする態度や心がけ,といった意味のことが書かれています。私が紹介した二つの業者は,まさにプロ意識を感じさせてくれる働きぶりでした。
 皆さんも将来,職業に就いたとき,プロ意識を持って働いて欲しいと思います。また,就職せず,家庭を守る立場になったとしても,やはり,家庭人としてのプロ意識は必要だと思います。今,皆さんは中学生です。中学生としてのプロ意識,もあるように思いますが,いかがでしょうか。私たち教員も,プロ意識を持って,日々の活動に取り組みたいと思っています。

卒業式式辞

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 昨日は卒業式を行いました。式辞の一部を載せたいと思います。

 卒業生の皆さん,現在品野中学校では,授業に学び合いを取り入れています。学び合いとは,皆さんもよく知っているように,先生の説明を中心として授業を進めるのではなく,生徒同士が課題について教え合ったり相談したり,あるいは話し合ったりして進める授業の形です。これを全ての教科で取り入れ,本格的に進めていこうと決めたのは,今から3年前です。つまり,卒業生の皆さんが入学したときから,品野中における学び合いが始まったのです。
 初めはとまどった人もいたようですが,年を追う毎にこういった授業に慣れ,今では活発に学び合いが行われています。皆さんの授業をのぞいてみると,「このやり方を教えて」「なるほど,そういうことか」「この考え方はすごいね」といった声が,いろいろな授業で聞こえてきました。ときには授業が終わってからも,友達同士で話し合っている姿を見かけることもありました。皆さんの授業に取り組む姿勢の素晴らしさは,積極的に仲間と関わろうとする姿や目の輝きに現れています。卒業文集に,授業での学び合いについて書いた人がたくさんいました。さらに,受験に備えた面接練習の中で,学び合いについて語ってくれた人がたくさんいました。皆さんの心の中に,学び合いがいかに深く根付いたかを改めて感じました。
 授業での学び合いを通して,皆さんは,テストの得点では測れない,とても大切な態度や力を身につけてくれたと思っています。
 皆さんは,後輩たちに,自分たちの授業の様子を見せてくれました。そして,授業のあるべき姿を示してくれました。また,家庭学習や掃除への取り組み方も示してくれました。こういった活動も,本校では初めてのものです。まさに,品野中学校の新たな歴史を作ってくれた学年だと言えます。
 卒業生の皆さん,これからの人生を豊かにする三つのキーワードについてお話します。まずはその二つですが,「明確な目標」と「努力」です。毎日をただ何となく,あるいは,楽しければそれでよしとして過ごすのではなく,毎日少しずつでもいいので,目標に向かって努力を続けること。この気持ちと行動が人生を豊かなものにしてくれます。生き甲斐を感じさせてくれます。なんと言っても,人生とは,日々の積み重ねなのですから。
 そして,もう一つのキーワードは,友達,です。この先楽しいことばかりではありません。苦しい場面の方が多いかも知れません。そんなとき,助けてくれたり心の支えになってくれたりするのが友達です。友達は,苦しみを半分に,喜びを2倍にしてくれる,と言われます。そんな真の友達を見つけ,互いに友情を育んでいってください。

これでいいのか考えよう

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 皆さんの家では,日本の祝祭日に,国旗を掲げているでしょうか。私が子どもだった頃は,必ずと言っていいほど掲げていましたし,近所のどの家も掲げていました。しかし,今はほとんど見かけません。私の家でも掲げていません。
 以前,私の先輩とこんな会話をしました。「祝祭日の日に国旗を掲げていますか?」「やっていません」「私は掲げています。理由は,周りがやっていないから。でも,周りが掲げ始めたらやめようと思っています」
 へそ曲がりな人だなあと思いましたが,よくよく話を聞いてみると,みんながやっていないことをあえてやる,また,やっていることをあえてやらない,とのこと。そして,その根っこにある考え方を聞き,納得したことを憶えています。
 先日の集会で,戦後70年について触れ,あの戦争に日本が突入していった理由を自分なりに考えてみようと投げ掛けました。様々な理由が考えられますが,その一つに,世の中の雰囲気があります。多くの人たちが,もう戦争しかないと考え,雰囲気を作っていきました。もちろん,戦争に反対する人もいました。しかし,その声はあまりにも小さく,国の圧力もあり,雰囲気を変えるほどの大きな力となることはありませんでした。そして,あの悲惨な戦争へと突入していったのです。
 みんながやっていることが,必ずしもいいとは限りません。また,みんながやっていないことを悪いと言い切ってしまうのも,果たして本当にそうかと思います。
 戦争前の雰囲気ほど大きなことではないにしても,皆さんの周りにも,みんながやっているからやっている,みんながやらないから自分もやらない,といった雰囲気は結構あるのではないでしょうか。そこで,少し考えてみて欲しいのです。そのことは本当に正しいのか正しくないのか。そして,「これって本当にいいの?」と声に出してみることです。声にすることによってみんなが考えます。話し合いが始まります。その結果,そのことの正しさや意味が見えてきます。あるいは,本当は正しくなかった,ということもあるでしょう。いずれにしても,ちょっと立ち止まって考えてみることです。
 そして,さらに大切なこと。自分がやるかやらないかの判断を,みんながやっているかどうかで決めないこと。みんながやっていても自分が正しくないと判断したらやらない。みんながやっていなくても,自分が正しいと判断すればやってみる。そうじゃないと自分を見失ってしまいますね。
2月23日 集会での講話より

3学期始業式式辞

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 今日は3学期の始業式を行いましたので,式辞の内容を載せたいと思います。

 皆さん,あけましておめでとうございます。
 あっという間に冬休みが終わった,という感想を持った人も多いと思いますが,どのように過ごしましたか? 大きな事故や病気,怪我などの報告は聞いていません。皆さん,無事に今日を迎えられ,まずはそのことを喜びたいと思います。はじめに言った「あけましておめでとうございます」の挨拶には,無事に新年を迎えられたことを互いに喜び合う,という意味があります。同じように,無事に始業式を迎えられ,「おめでとう」という気持ちです。
 さて,いよいよ今日から3学期。1月は年のはじめではありますが,学校では年度の締めくくりの時期。それぞれの学年で,有終の美を飾るときです。
 「有終の美を飾る」とは,仕事や与えられた役わりなどを、最後までしっかりとやりとげ,立派な成果をあげる,という意味です。また,終わり方がとてもきれいであることとしても使われます。
 皆さんにとって,有終の美を飾る,とはどのようなことでしょうか。
 一つは勉強です。それぞれの学年までに身につけておくべき学習内容の理解や技能の習熟です。そしてもう一つは,普段のきちんとした生活です。時と場に応じた正しい言葉遣いや行動,態度を身につけることです。
 そしてさらに,クラスの団結です。これまでに取り組んできた,体育祭や合唱コンクールなどの行事,あるいは日々の学び合いで育ててきたクラスの団結をさらに強めることです。
 3学期は短く,気がつけば修了式,なんていうことにもなりかねません。すぐに終わってしまいます。人にはそれぞれ個人差がありますから,この短い期間に皆さん全員が,やるべきことを全てやり終え,完璧な状態になることは難しいかも知れません。しかし,完璧な状態になるように意欲を持ち続け,行動し続けることが大切です。また,周りの人たちやクラスのことを思いやった態度や言動をし続けることが大切です。そうすることによって,3年生は希望する進路の実現に近づき,1・2年生は新しい学年に向けての心構えを作ることになります。そして,このクラスでよかったと,誰もが思えるようなクラスになっていきます。
 是非とも,有終の美を飾るべく努力してください。そして,来年度,3年生は卒業後の進路先で,2年生は品中の最高学年として,1年生は品中の中堅として,新たな場で通用する自分を作り上げてください。期待しています。

2学期終業式 式辞

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 今日は2学期の終業式を行いましたので,そこで述べた式辞の内容を載せたいと思います。

 今日はいよいよ終業式。長かった2学期も今日で終わりです。日々の学校生活の中で,様々なことを経験したと思います。特に行事の多い今学期は,印象に残っていることも多いでしょう。うれしかったことや楽しかったこと,一方で,悩んだり苦しんだりしたこともあったでしょう。今日を迎えるに当たり,私も今学期を振り返ってみました。うれしかったことや楽しかったこともたくさんあったはずなのに,心に浮かぶものは,悩んだり苦しんだりしたことばかりです。皆さんはどうでしょうか。まず心に浮かぶことは,楽しかったことよりも苦しかったことの方が多いのではないでしょうか。
 例年この時期になると,「今年の10大ニュース」がテレビで放映されたり新聞に載ったりします。10大ニュースのこれまでの傾向を思い出してみると,明るい話題もありますが,大きな災害や事件・事故などの暗いものが多いような気がしています。
 一般的に,人は,よくないことの記憶の方が残りやすいようです。これはどうしてなのでしょうか。人は,悩みや苦しみがあると,少しでも早くそこから抜け出そうとします。そのためにいろいろなことを行い,解決を図り,前に進んでいきます。中には苦しみから逃げてばかりの人もいるかも知れませんが・・・。人は苦しいときにこそ成長する,と言われます。苦しみから抜け出すために考える様々な手段や行動,これが人を成長させます。よくないことの記憶の方が残りやすいのは,これが理由なのではないでしょうか。
 さて,年の瀬を迎え,お正月がやってきます。皆さんの家でも,大掃除をしたりしめ縄を飾ったり,鏡餅を供えたりするところが多いと思います。お正月には,新年の神様がお越しになると言われます。その神様をお迎えするための準備が大掃除であり,神様が目印にされるのがしめ縄であり,お正月の間にいらっしゃる場所が鏡餅です。そして,お正月が終わるときには,鏡開きを行ったりどんど焼きでしめ縄などを燃やしたりして神様をお送りします。
 1年のうちに,いくつもの節目がありますが,その最も大きな節目がお正月です。旧年の自分を振り返り,新年を迎えて新たな気持ちでスタートを切る。新年の神様をお迎えし,お送りする様々な行事も,気持ちを新たにする一つの儀式のような気がします。
 今年一年,苦しんだ分だけ成長しました。そんな自分を意識しつつ,新年には明確な目標を定め,それに向かって進んでいって欲しいと思います。
 次に皆さんと会うのは3学期始業式。全員が元気に集まれることを,心から願っています。では,よいお年をお迎えください。

まるっとせとっ子フェスタから

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 今日の集会では,まず初めに,室長,議員,委員長の認証を行いました。そして,書写,科学展,英語スピーチコンテストの表彰を行いました。認証や表彰を行うたびにインタビューをしていますが,どの生徒も決意や感想をきちんと述べていました。以前と比べると,発言の内容が豊かになってきていると感じています。これも,授業で取り組んでいる「学び合い」で,発言の機会が増えている成果ではないでしょうか。
 さて,先週の金曜日に,文化センターで,まるっと音楽会が開かれました。これは,市内の小中学校や特別支援学校が参加し,互いに合唱や合奏などを発表し,聴き合う,というものです。本校からは,例年のように3年生が参加し,学年合唱を発表しました。曲は「大地讃頌」と「ハレルヤ」で,いずれもアカペラです。どの学校の演奏も,それぞれ持ち味があり,楽しく聴くことがきました。本校3年生の合唱の持ち味は,声の美しさとハーモニーの美しさ,そして,力強さだと思っています。この合唱を1・2年生が聴けなかったことはとても残念です。それほど素晴らしい合唱でした。文化祭での「ハレルヤ」も素晴らしかったですが,この日の合唱は,それを一回りも二回りも超えるもので,改めて感動をいただきました。
 また,昨日は,瀬戸の教育市民フォーラムが文化センターで開かれました。この中で,パネルディスカッションが行われましたが,これは,舞台のパネラー数名が,決められたテーマについて話し合い,それを観客が聴く,というものです。今回のテーマは「挑戦 瀬戸の教育の未来」です。パネラーの中に,元Jリーガーの富岡英聖さんがいらっしゃいました。富岡さんは,陶原小学校の出身で,小学生時代は,やはりサッカーをしてみえました。参考になる話をたくさん聴くことができましたが,その中で最も印象に残っているのは,「頑張れば何かよいことがある」という言葉です。富岡さんが小学生時代のチームはなかなか勝つことができませんでした。しかし,一生懸命頑張って練習し,最後の大会で優勝することができたそうです。この経験が,今の自分を支える土台となっている,とおっしゃっていました。
 例えば,先日行われた合唱コンクール。どのクラスも最優秀賞を目指して頑張ったと思いますが,結果を残せるのは一クラスだけ。結果を残せない方が多いのです。しかし,結果が残らないからと言って,その頑張りが無駄かというと決してそうではありません。コンクール後に書いた皆さんの感想を読みました。最優秀ではなかったけど,クラスの絆が深まった,○○さんのよいところが発見できた,といった内容が見られ,結果を残せなくても頑張ってよかった,という感想がたくさんありました。たとえ結果を残せなくても,頑張ることでよいことがたくさんあります。頑張ったからこそ得られるものです。改めて頑張ることの大切さを思います。
 来週は期末テストがあります。様々な誘惑に負けず,その準備にどれだけ頑張れるか。結果はともかく,頑張ったことによる学力は,確実に身につきます。皆さんの努力に期待しています。

大人になるための勉強 敬語について

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 今日の集会では,大人になるための勉強の一つとして,敬語について話をしました。

 今日は衣替え完了の日。全員が冬服で登校しました。こんなところにも季節の移ろいを感じます。これから寒くなっていきますが,風邪などひかないよう,体調には十分気をつけて欲しいものです。
 さて,中学校時代は,大人になるための勉強の期間です。教科の授業や各種行事,様々な体験,友達や先生たちとのふれ合いなどを通して大人になるための勉強をします。具体的にはどのような内容なのでしょうか。そこで,3年生6名に聞いてみました。
 人とのコミュニケーションや関わり方,社会に出てからきちんと働けるように,等々。こういったことを答えてくれました。さすがに3年生です。なるほど,と思わせてくれる内容ばかりでした。
 私の考える大人になるための勉強もいろいろあります。3年生が答えてくれたことと随分関係が深いのですが,ちょっと視点を変えて・・・。それは,「敬語」です。敬語については,国語の授業で学習しますが,既に授業で行ったかを聞いてみたところ,2・3年生がさっと手を挙げてくれました。1年生以外は知っていることかも知れませんが,改めて敬語について話をしました。
 敬語には3種類あります。「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」です。
 「丁寧語」とは,丁寧に言う言葉遣いです。中学生だ→中学生です
 「尊敬語」とは,相手を高めて言う言葉遣いです。食べる→召し上がる
 「謙譲語」とは,自分を下げて言う言葉遣いです。食べる→いただく
 敬語を,時と場所,相手を考えて使いこなすのはなかなか難しいものです。丁寧語なら割合簡単にできそうですが,尊敬語と謙譲語については,使い方を間違えている人を時々見かけます。よくある間違いが,「いただく」の使い方。これは謙譲語なのですが,尊敬語として使ってしまう場合です。相手に対して,「このお菓子をいただいてください」といった使い方。正しくは,「このお菓子を召し上がってください」ですね。
 敬語は表現です。相手を敬い,思いやる気持ちの表現です。大人でも敬語を使えない人,使おうとさえしない人がいます。そういった人を見ると,大人として「?」が付いてしまいます。もう子どもじゃないんだから,と思ってしまいます。一方,実に流暢で自然に敬語を使いこなしている人がいます。素晴らしいと思うと同時に,かっこいいとさえ思います。日本語の美しさも感じます。その人の品格がにじみ出るようです。私も是非使いこなしたいと思うのですが,なかなか難しいのが現実です。
 敬語も,親しい友人との会話やくだけた雰囲気の中で使いすぎると,かえって嫌みになったりよそよそしくなったりします。やはり,時と場所,相手を考えて使うべきでしょう。それが使いこなすということです。ネットで「敬語」を調べてみると,いろいろな情報が出てきます。授業での内容はもちろん,こんな方法でも敬語について知識を深め,敬語を使いこなせる素敵な大人になってください。

生徒玄関の本

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 本校生徒玄関には,今日からたくさんの本を置いています。今日の集会では,このことを基に話をしました。

 皆さんも見たことがあると思いますが,店の一角や道路の駐車スペースなどに,無人の販売所を見かけることがあります。一袋○○円と書かれ,野菜や果物などが並んでいます。そして,代金を入れる箱が置いてあります。店の人は誰もいません。欲しい人が手に取り,代金を箱に入れて買っていけるようにしてあります。
 これってすごいと思いませんか? 代金を入れずにコソっと商品を持って行ってしまうことができます。代金が入れられた箱を持って行ってしまうこともできます。でも,このような店がある。きっとその店の人は,商品やお金を盗むような人はいない,と信じているのでしょう。そして,ほとんどの人がきちんと代金を支払って買っていくのでしょう。今でもこの仕組みが残っているのがその証です。
 さて,品野中の生徒玄関に,たくさんの本が並べられていることに気づいた人も多いでしょう。これらの本を,皆さんが手に取って見られるように,そして,読んでみたい本を借りて,じっくり読めるように置いてあります。図書館の本を借りる場合は,係の人に申し出て手続きを取って借ります。しかし,生徒玄関の本については,係は誰もいません。もちろん,先生もいません。ですから,置いてあるノートに自分で必要事項を記入し,借りていきます。いわば無人の図書館です。
 こういうことができる品野中学校は,本当に素敵な学校だと思います。いろいろな物がすぐになくなってしまう,平気で物を壊す,こんな雰囲気だったら,とてもこのようなことはできません。品野中の生徒なら,誰も見ていなくても,きちんと手続きをして借りていってくれるだろう。品野中の生徒なら,きちんと返してくれるだろう。
 そんな気持ちが持てるからこその取り組みです。
 信用できる品野中の生徒だからこその仕組みです。
 実際,職員室前に置いてある文房具などがなくなってしまったという話は聞いたことがありません。このような生徒を誇りに思います。また,生徒の皆さんも自分たち品野中生を誇りに思ってください。

2学期始業式

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 昨日は2学期始業式を行いました。いよいよ2学期の始まりです。始業式での式辞を載せたいと思います。

 夏休みの間,大きな病気やけがをした人や事件・事故に巻き込まれたという報告は聞いていません。安全に夏休みが過ごせたことをまずは喜びたいと思います。
 さて,先日,島袋勉さんという方の講演を聴きました。「義足のランナー」ということで,テレビで紹介されたこともありますので,知っている人もいると思います。
 島袋さんは,両足の膝から下を切断するというとても大きな事故に遭いました。しかし,懸命な努力をし,義足を付けて「ホノルルマラソン」「東京マラソン」など,数多くのマラソンに参加・完走した経験を持っている方で,現在もマラソンを続けられています。
 島袋さんは入院中,ある時お母さんと電話で話しました。おそらく慰めの言葉を期待していたと思いますが,お母さんは大きな声で笑いながら,「人のできないような経験をしたんだから,そこから何かを学ばなければただの馬鹿だよ」と言われたそうです。今の島袋さんがあるのは,そのお母さんの一言があったからだと思います。島袋さんは,入院しながら苦しいリハビリを繰り返しました。その中でいろいろな経験をし,たくさんのことに気づき,そこから自らを奮い立たせていったとのことです。例えば,同じように体が不自由になってしまった入院患者を見ていて気づいたことがありました。いつも暗い表情でいる人と,明るい表情をしている人がいる。暗い人は常に将来の不安を語り,明るい人は常に夢を語っていたそうです。また,首から下が麻痺してしまい,動かせるのは首から上,つまり頭の部分だけという人に出会いました。その人は,動かせる舌を使ってパソコンのキーボードを操作し,コミュニケーションを取るリハビリに取り組んでいたそうです。そして,新たな勇気を振り絞ることができたそうです。
 さあ,今日から2学期のスタートです。様々な経験をすると思いますが,そこから多くのことに気づき,自分を奮い立たせたり学んだりしていって欲しいと思います。島袋さんは,お母さんの言葉で前向きになれました。皆さんは,自分で自分にそういった言葉をかけ,逆境にあったとしても,前向きに頑張って欲しいと思います。今学期も,皆さん一人一人の活躍や素晴らしい姿を期待しています。

彼岸花が咲きました。

夏休みも残すところあとわずか。
2学期を迎えるための,心と体の準備はできているでしょうか。
9月1日には,全員が元気で始業式を迎えられるよう願っています。

学校の花壇に彼岸花が咲きました。お彼岸はまだ先ですが,今年は雨が多いためでしょうか,例年よりも早く,真っ赤な花びらを咲かせてくれました。

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言葉でいじめを撃退だ!!

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 今日の集会では,いじめ防止標語作品をもとに,話をしました。

 本校の生徒玄関を入ったところに,「言葉でいじめを撃退だ!!」と題した掲示物が貼ってあります。ここには,全国の小中学生から募集した,38万余の中から選ばれた優秀作品,22点が載せられています。内容は,いじめ防止に関わるもの。今から読み上げますので,作者の思いを感じながら聞いてください。

・ ぼくやめる いじめが消える 第一歩 (小6)
・ 同じこと 家族がされても 笑えるか? みんな誰かの大切な人 (中1)
・ いじめは こわくて いやだよ (小3)
・ 変えようよ いじめる人と ただ見る自分 (中2)
・ 「やめてよ」はなかなか言えない 「やめなよ」は言える (小5)
・ 心をつなぐものは メールでもラインでもなく 生きた言葉 (中1)
・ とくいなこと にがてなこと みんなあるからだいじょうぶ (小1)
・ おい俺よ そんな自分を 許すのか (中3)
・ いじめない こころにつよく ちかいます (小1)
・ 「大丈夫?」より 「大丈夫!!」の声をかけたい (中2)
・ かなしいよ こえがでないよ ひとりぼっち (小1)
・ 大人から はじまる差別 まねするな (中1)
・ いややった めっちゃいややった ぼくは せえへんよ (小1)
・ 「なくそう」という 100の言葉より 
  「なくす」ための 一つの行動 (中2)
・ 言葉だけじゃ変わらない 同情だけじゃ変わらない
  行動とるまで変わらない (小6)
・ 自分以下 求める心 なくそうよ (中1)
・ 「ふつうはさぁ」なにがふつう 人の自由 人の行動くらべるな (小3)
・ 「頑張って」それも一種の他人事 「私と一緒に頑張ろう」 (中3)
・ かなしくて だれにも気持ち 言えなくて
  だけど本当は 助けてほしい (小6)
・ 考えよう 教科書にはない 人との関係 (中3)
・ いじめの芽 つみ取る自分に なりたいな (小5)
・ 「やめなよ」と 言えない心の もどかしさ
  「誰か」じゃなくて「自分」の勇気 (中1)

 どうでしたか? 心にどーんと入ってくるもの,じわじわと染みこんでくるもの,さらっとしててもどこか心に引っかかるもの,様々だったように思います。私が最も印象に残った作品は,「おい俺よ・・・」です。自分の言動を振り返り,こんな自分ではないはずだ,といったプライドも感じます。また,いじめ以外のいろいろな場面でも,常に心がけたい内容でもあります。
 こうやって読んでみると,今もどこかでいじめがあったり,それを見て見ぬふりをしている人がいたり,あるいは一生懸命いじめに立ち向かっている人がいたりするんだろうなと,改めて思いました。品野中学校では,いじめはあるんでしょうか,ないんでしょうか。
 今日紹介した標語,心の中にとどめておいてください。

夢中になる

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 昨日の集会では,「夢中になる」ことについて話をしました。
 皆さんは,最近夢中になって何かをした,という経験はありますか? 夢中になって漢字の練習をした,大会や練習試合で,夢中になってボールを追った,夢中になってゲームをしたなど,そんな経験はありますか? (4割ほどの生徒が手を挙げてくれました) 夢中になれるものがあるのは,とても幸せだと思います。
 さて,先週は1年生が「サイエンスワールド」へ,2年生が佐久島に出かけました。私は佐久島に一緒に行きました。いろいろな活動や体験をし,様々なことを感じ,学んだことと思っています。今年は,「サンドアート」という活動を行いました。これは,砂浜の5m四方の区画の中に,クラスごとに立体的な作品を砂で作る,という活動です。
 1組は,「真剣士 アオハタイガーズ」という文字を立体的に配置し,竹藪の中にいる虎がこちらをにらんでいるイメージの,迫力ある作品です。2組は,雲海の中に龍がいて,頭や胴,しっぽを雲の上に出し,動きの感じられる作品です。3組は,大きな鯨と何頭かの小さな鯨が一緒に泳いでおり,とてもほのぼのとした作品です。A組は,ペンギンが上を向き,空を見ながら泳いでいるイメージの,かわいらしい作品です。
 サラサラの砂を使っての作品作りですので,海水をかけながら固めるのに苦労しました。白い砂をまぶして色の濃淡を出したり,海岸に落ちている貝殻や海草を使ってデザインしたり,様々な工夫も見られました。どのクラスの作品も,それぞれ個性にあふれ,とても素敵なできあがりでした。作品そのものもよかったのですが,私が注目したのは,「よーい,はじめ」の合図と共に見せてくれた,作品作りに取り組む2年生の姿です。
 砂を掘る人,海水をバケツで汲んで来る人,貝殻や海草を集める人,作品が崩れないように固める人,大きく砂を積み上げる人,などなど。時間内に完成させようと,誰もが必死で一生懸命です。まさに,夢中になって作業しています。
 クラスのみんなが一つの目標に向かって夢中になる。素晴らしいと思いませんか。このような姿を見ることができ,とてもうれしく思うと同時に,いい時間を共有しているんだなあと思いました。
 夢中になって何かに取り組む,これはとても大切なことです。ただし,その内容が肝心。「今は,こんなことに夢中になっている場合じゃない」「これに夢中になると,後で後悔することになる」といったこともあるのではないでしょうか。その判断は,中学生の皆さんならきっとできるはずです。正しい選択をし,夢中になって何かに取り組み,充実した時間を過ごして欲しいと思っています。そんな時間が,皆さんをきっと大きく成長させてくれるはずです。

とてもよかった修学旅行

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 今日の集会では,先週行われた修学旅行について話をしました。

 先週,3年生が修学旅行に行ってきました。一言で言うなら「とてもよかった」です。その中身はいろいろありますが,その中から二つお伝えします。
 一つめは,大きな事故やけが,病気がなく,参加者全員が無事に行ってこられた点です。様々な教育活動で最も優先すべきは,健康と安全です。そういった意味で,とてもよかったと思っています。
 もう一つは,普段の学校生活がそのまま修学旅行で見られた点です。こういった行事では,変に舞い上がってしまい,普段できていることができないようになってしまうことはよく聞きます。しかし,品野中の3年生はそうではありませんでした。例えば,話を聞く姿勢,活発に質問しようとする意欲,何事もきちんと行おうとする態度など,普段できていることが,修学旅行でもきちんとできていました。しかも,3日間を通して,生き生きと楽しそうな表情が見られました。
 修学旅行の最終日,清里高原で,牧場または木こりのどちらかを選択して体験しました。私は牧場体験について行きました。そこでは馬を何頭も飼育していましたので,馬小屋の掃除,馬のブラシかけ,乗馬をそれぞれ体験しました。また,牧場のご主人の話も聞かせてもらいましたので,その一つを紹介します。
 いろいろな体験談や話の後,「大勢で話を聞いたとき,何か質問や意見はありませんか,と言われることがある。本当は質問や意見があるのに,周りの様子をうかがい,誰かが発言するまで何も言わないようなずるい人になるな」という話です。これを聞いたとき,ファーストペンギンの話を思い出しました。ペンギンは,食料である魚を捕って食べるために海に飛び込まなければなりません。しかし,そこには天敵のシャチやトドがいるかもしれません。ファーストペンギンとは,そんな危険な海に飛び込むのをためらい,右往左往する多くのペンギンの中で,勇気を持って最初に飛び込み,身を持って安全を確認するペンギンのことです。もちろん,最初に発言することと命がけで海に飛び込むことには大きな違いはありますが,通じるものはあるように思います。
 牧場のご主人の話の後にも質問がたくさん出ましたが,このような話をされなくても質問は出たように思います。なぜならば,普段からたくさん質問や意見が言える生徒たちですから。実際,前日のディズニーアカデミーでは,実に多くの質問が出されました。このような姿からも,普段の学校生活のよいところが,そのまま修学旅行でも見られたと感じました。
 3年生は,今日からまた普段の学校生活が始まります。修学旅行での経験や得た学びを,学校生活で生かすことが大切だ,とよく言われますし,全くその通りだと思います。品野中の3年生は,これまで書いてきたように,普段の学校生活のよいところがそのまま修学旅行で見られました。ですから,その流れで行けば,修学旅行で得たことは,必ず学校生活で生かされると確信しています。
 さあ,来週は,1年生は校外学習で「サイエンスワールド」に行きます。2年生は野外活動で「佐久島」に行きます。それぞれが充実した活動になるよう,大いに期待しています。

期待

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 今日の集会では,「期待」について話をしました。
 先回の集会では,現在,期待と不安のどちらが大きいかを聞きました。結果は,ほとんどの人が,不安の方が大きいと答えました。あれから2週間が経ちましたが,今の気持ちを改めて聞いてみました。生徒たちの反応は,ほとんどが「不安」でした。わずか2週間で,期待が不安を上回ることは難しいですね。
 さて,先回は「不安」について話しましたので,今日は「期待」について話をします。
 インターネットでこんなサイトを見つけました。日本の代表的な企業などがメンバーとなっている経団連(日本経済団体連合会)が,加盟1632社に行った新卒者採用に関して特に重視した点のアンケート結果です。

1位 コミュニケーション能力  2位 主体性  3位 チャレンジ精神
4位 協調性          5位 誠実性

 要するにこれは,自分の会社の社員には,このような資質を求め,期待しているということです。
 コミュニケーション能力とは,他の人と,気持ちや考えなどを伝え合う力のことです。主体性とは,自分の判断で行動しようとする態度のことです。チャレンジ精神とは,何事にも積極的に取り組んでいこう,挑戦していこうという心のこと。そして,協調性とは,互いに協力しようとする気持ちのことで,誠実性とは,ウソがなく,真心を持って接しようとする気持ちのことです。
 これらは,多くの企業が社員に期待する資質というだけではなく,人が社会の中で,楽しく充実した生活を送るために,大切なことばかりです。しかも,学校生活の中で,授業や行事,清掃活動などの様々な活動を通して身につけられることばかりです。
 さて,本格的に授業が始まりました。私が常々思っていることは,「授業を大切にして欲しい」ということです。学校生活の中で,最も多くの時間をかけるのが授業です。友達や先生と関わりながら,自分の気持ちや考えを伝え合い,先生が言うからではなく,自分の判断で正誤を決める。苦手な教科や難しい問題にも果敢にチャレンジし,努力する。分からないときは恥ずかしがらずに「分からない」と言い,そして,分からない人が一人でもいれば,みんなで協力し,誠実な態度で接する。このようにして,クラス全体が高まっていく。こんな授業が日常的に実現できたら,こんな素晴らしいことはありません。
 これが,私が皆さんに期待する,授業での姿です。

美術の授業

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 2年生の美術の授業を参観しました。
 この時間は,立体図形を描いた作品数点を見て,遠近感や立体感について考えることをねらったものでした。
 教室(美術室)に入ると,黒板に「遠近感」「立体感」と書かれ,立体図形を描いた作品が数点掲示されており,生徒は,班隊形で作品を見ながら意見交換をしていました。なぜ遠近感や立体感を感じるか,といった内容の話し合いのようです。生徒は活発に意見交換をしていました。
 先生は一旦中止させ,「色,形」と一言で言うのではなく,説明するように指示を出しました。そして再開。さらに先生は,スケッチブックに描いてもいいことを伝えたところ,ほとんどの班が使い出しました。
 コの字隊形にして全体で意見交換の開始です。このときのやりとりはつぎのようでした。
 「角を挟んで明度が違う」「分かった?」「視点を変えて向きを変えると,立体に見える」「どう?」「そう思います」「○くん,いい? 自分の言葉で説明して」モジモジ・・・,「分かったようで実は分からない人は?」数名挙手。「そうだよね」「前で説明して」「(図を描きながら)一定の位置に光を入れて・・・」「他に説明できる人は?」挙手「視点を変えて光が当たるとして・・・」「今の説明は分かった?」「今のは分かりにくかった」
 20分程度の参観でしたが,まだまだ不十分とはいえ,班や全体で積極的に意見交換しようとする雰囲気でした。ここで学び合う内容は,もちろん問題に対する答えですが,それを通して,作品の見方も学び合うことができます。他の生徒の発言を聞いていた生徒は,自分になかった見方に気づいたのではないでしょうか。
 ○くんは,分かったつもりでも,その内容を自分の言葉で表現することはできませんでした。そこを先生は突っ込みました。「分かった」のであれば言葉で表現できるはず,あるいは,言葉で表現できて初めて「分かった」と言える,といった先生の思いを感じました。私も同様に思うし,そうであるべきだとも思います。そして,そこを目指すべきだと思います。ただ,「分かる」ことと,その内容を表現することは,分けて考える必要もあります。大人でも,分かっちゃいるけどうまく言えない,という場合はあります。生徒に確認するとき,「今の説明を自分の言葉で表現できる人は?」という言い方もいいかも知れません。

不安

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 今日は,今年度第1回の朝の集会がありました。
 講話では,「不安」について話をしましたので,その内容を載せます。

 「期待と不安で胸をいっぱいにして」とか「期待と不安の入り混じった気持ち」などとはよく言います。環境が変わったり,何か新しいことを始めようとしたりするときによく使われます。新学期が始まって1週間あまり。ちょうど今の皆さんの状況ではないでしょうか。
 ところで,今の気持ちは,期待が大きいでしょうか,不安の方が大きいでしょうか。【実際に聞いてみたところ,ほとんどの生徒が「不安」に手を挙げました】
 今日は,「不安」について話をします。ところで,「不安」の意味は何でしょう。辞書を引いてみると,「気がかりなこと。心配なこと。これから起こる事態に対する恐れから,気持ちが落ち着かないこと」だそうです。言葉で表現すると,こんな感じかな,といったところでしょうか。
 人は誰でも不安を抱えています。それが大きいのか小さいのか,深刻なのかそれほどでもないのか,その違いはあるにせよ,誰にでも不安はあります。不安な状態というのは,決して気持ちのいいものではありません。ストレスにもなります。これが長い間続くと,体調を崩したり,病気になってしまったりします。また,不安を抱えていると,元気がなくなったり,やる気を失ったりして,本来持っている能力を発揮できなくなることもあります。ですから,不安と上手に付き合っていくことが大切です。
 まずは,不安に感じる中身をはっきりさせ,整理します。不安の正体を探るのです。これは意外に効き目があります。よくよく考えてみると,実態のない不安であることに気づくことがあります。ただなんとなく不安,という状態です。これに気づきさえすれば,不安はずいぶん小さくなるのではないでしょうか。
 一方で,実態がはっきりとしている不安もあります。「〜してしまったらどうしよう」「〜かもしれない。どうしよう」といった不安です。このような場合は,とりあえず行動してみることです。不安な気持ちを人に話す,不安の原因が解決するように努力するなど。思い悩んでいるだけでは何も変わりません。ますます不安が増すだけです。とりあえず行動する。これが大切です。
 とは言うものの,「不安」というものは,いつまでもつきまとうものです。そんなに簡単にはいかないものです。こんな話を聞いたことがあります。
 一年前のことを思い出してみると,今抱えている不安はなかったのではないか。しかし,違う不安はあったはず。でも,その不安は,今はもうないのではないか。同じように,一年後,今抱えている不安は消えているはず。
 どうでしょうか。結構当てはまりませんか? 要するに,気の持ちようということです。不安に思っても思わなくても,明日は来ます。不安に思って後ろ向きになるよりは,なるようにしかならないさ,ぐらいに開き直った方がいいかも知れません。

始業式式辞

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 新1年生の保護者の皆さま,お子さまのご入学,おめでとうございます。心よりお祝いいたします。2・3年生の保護者の皆さま,今年度もよろしくお願いいたします。
 さて,本日は,入学式と始業式を行いました。そこで,始業式で述べた式辞を載せたいと思います。

 先ほどは,新1年生92名を迎え,入学式を行いました。また,新しく品野中学校に転入した職員の紹介を行いました。そして,始業式。新しい仲間を迎え,いよいよ平成26年度のスタートです。1年生の皆さん,あらためて,入学おめでとう。2・3年生の皆さん,進級おめでとう。皆さん一人一人にとって,楽しく,充実した1年になるよう,頑張っていきましょう。
 入学式では,命を大切にしよう,自分の命はもちろん,自分以外の命も大切にしよう,という話をしました。また,心を鍛え,育てよう,という話もしました。強い心,豊かな心,優しい心を,鍛え,育てていって欲しいと思っています。品野中学校での,授業や行事,生徒会活動など,様々な取り組みを通して,心を鍛え,育てていってください。
 さて,2・3年生は知っていると思いますが,本校では,現在「学び合い」を取り入れた授業を行っています。「学び合い」とは,生徒同士が,お互いに関わり合いながら,様々なことを学んでいく活動のことです。
 難しい問題の解き方を教え合ったり相談したりする。自分の考えを発表し合う。生徒同士で意見を言ったり質問したりして議論する。こういった活動を通して,学力やコミュニケーション力などを高めていって欲しいと思っています。
 授業は受けるものではなく,参加し,自分たちで創っていくものです。他の生徒の発言をしっかりと聞き,よく考え,積極的に発言して互いに学び合っていってください。2・3年生には,改めて意識して欲しいと思います。
 今日の入学式に向けて,昨日,3年生の皆さんが一生懸命準備をしてくれました。おかげで,すばらしい環境の中で入学式を行うことができました。3年生の皆さん,ありがとうございました。品野中学校には,3年生だけではなく,2年生も含め,すばらしい先輩がたくさんいます。1年生の皆さんは,このことを頭に置き,よいところをしっかりと吸収し,自分を成長させていってください。そして,品野中学校のよい伝統を引き継いでいってください。2・3年生は,先輩として,1年生の良い手本となるよう,態度や行動で示してください。
 皆さんの素晴らしい姿が,随所で見られることを期待すると共に,楽しみにしています。

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学校行事
4/1 学年末休業日 6日まで
4/6 入学式準備 新3年8時45分登校
瀬戸市立品野中学校
〒480-1203
愛知県瀬戸市広之田町2-5
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