最新更新日:2024/04/25 | |
本日:227
昨日:381 総数:1689025 |
南風あったかげん記−804−本日の卒業式には、多くのご来賓、保護者の皆様にご来校いただきました。ありがとうございました。今日語った式辞を紹介します。ただし、本番はアドリブがありますので、ここで紹介するのは原稿段階のものです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 式 辞 南の風も暖かさを増し、五条川の桜の芽もようやくほころびはじめた今日のこの佳き日に、本校第三十二回の卒業生として、巣立ちの喜びを迎えられた百五十名の皆さん、卒業おめでとう。 また、本日の卒業式にご臨席賜り、ご光彩を添えていただきました岩倉市副市長 赤堀俊之様はじめ、ご来賓の皆様には、高いところからではございますが厚く御礼申し上げます。 保護者の皆様方、お子様のご卒業おめでとうございます。こうして立派に成長された姿を前にして、今、様々な思い出が心に浮かんでいることと存じます。 さて、卒業生のみなさん。 君たちと出会っての二年間では、あの「奇跡のキャンプファイヤー」を忘れることはできません。あの団結力は驚異的でした。 そして、この一年では、体育大会や、南中ふれあいフェスティバル、合唱コンクールなどで、その団結力を見事に発揮してくれました。 君たちとの会食会で、この一年間の成長を尋ねると、「みんなで協力することが、すごく楽しいと思えるようになったこと。」「他人の気持ちを考えて行動したり、発言したりするようになったこと。」と口々に言ってくれました。そこには、団結力という力に、心が伴ったと感じました。 部活動では、下級生を仲良くリードし、自主的に練習する姿が印象に残っています。柔道部や剣道部、卓球部など好成績をあげた部だけでなく、どの部も、部活動の本来あるべき姿を示してくれたと思っています。 さて、これから、新しい世界に旅立つ君たちに、最後の話をしなければなりません。 ラフマニノフというロシアの作曲家がいます。彼の作品で最も有名なピアノ協奏曲第二番を、彼自身のピアノ演奏で少し聞いてみてください。 《 音楽 》 レオポルド・ストコフスキー指揮 フィラデルフィア管弦楽団 セルゲイ・ラフマニノフ(ピアノ) 彼は音楽大学を主席で卒業し、周囲からもてはやされ、作曲家として順調なスタートを切ります。しかし、最初の交響曲が厳しく批判され、それがもとで心を病み、作曲ができなくなってしまいます。苦しんだ彼は、精神科医ニコライ・ダーリを訪ね、少しずつ自信と生きる力を取り戻していきました。そうしてできたのが、この曲なのです。 イントロの和音は、彼の苦しかった心の叫びのように聞こえます。しかし、その後やさしく美しく、そして明るく強く展開していきます。その後の彼は、優れた作品を残していきます。 三学期の朝礼で、海外で活躍された本校の先生方に、その経験を語っていただきました。 森先生は、やりたいことが見つからずに迷っていた時に、新しいことにチャレンジすれば何かが見つかるのではないかと思い、青年海外協力隊に応募されました。 浅田先生は、行き詰まった時期に、もっと大きな世界を見てみたいと思い、海外日本人学校に応募されました。 一柳先生は、自分の人生を自分らしく生きるためには、青年海外協力隊での経験が必要だと感じて自ら選択されました。 日本は、百年に一度の経済危機の最中にあります。君たちの行く末も、決して良いことばかりではありません。つまずくこともあるでしょう。 つまずくことは、残念なことではありますが、悪いことだとは思いません。そこから、立ち直ろうとしないことが問題なのです。 君たちも、この先、つまずく時、迷う時があるかもしれない。その時は、ラフマニノフが自ら救いを求めてダーリの門をたたいたように、また、先生方が新しい何かを求めて行動したように、明日に向かって自分の頭で考え、自分の足で歩き出してください。 最後になりましたが、今日家へ帰ったら、ぜひ家族の人に感謝の気持ちを伝えてください。小さい頃から、ひたすら君たちの成長を願い、今日の日を心待ちにしてこられました。心をこめて「ありがとう」を言ってほしいと思います。 微笑みと活力に満ちた君たちの前途に幸多かれと祈り、式辞といたします。 平成二十一年三月六日 岩倉市立南部中学校長 土 井 謙 次 卒業生送り出しクラスで過ごす最後の時間卒業式−14−卒業式−13−卒業式−12−卒業式−11−卒業式−10−卒業式−9−卒業式−8−卒業式−7−卒業式−6−卒業式−5−卒業式−4−卒業式−3−卒業式−2−卒業式−1−卒業生登校卒業の朝の黒板卒業式の朝 |
岩倉市立南部中学校
〒482-0003 愛知県岩倉市曽野町江毛1 TEL:0587-66-3181 FAX:0587-37-9517 |