最新更新日:2010/06/11
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閉校にはなりますが、4月以降もこのサイトは存続します。「過去の記事」の2009年度をクリックすると、見られます。更新するとはありません。アクセス、ありがとうございました。

理解度のギャップ

 8月17日の毎日新聞にこんな記事があります。「小学校の教員の61%が、教え子は教科書の内容を8割以上理解していると思っているのに、実際には8割理解している子は20%にも達していない」という内容です。
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090817k0000e...

 児童が理解していると思っていたはずなのにテストをするとできていないということは担任をしていると日常的に経験します。しかし、そのギャップが40%以上もあるとは!
 30人以上のクラスだと、どうしても一斉指導の限界があり、説明するだけの授業ということも起こりうるはずです。しかし、聞いているだけでは子どもたちは理解できません。

 この点、太郎生小学校のような小規模では教師と児童の理解度へのギャップは極めて少ないと思っています。いや、思うどころか確信しています。子どもたちのノートは1時間の中で何度も見ることができますし、発言も何回もあります。子どもの理解度が分かりやすいのです。そこで、指導者は理解に時間のかかる児童に対しても、ていねいな指導を行います。個別指導をすることもあります。
 つまり毎日新聞のような調査結果は太郎生小学校にあてはまらないと私は確信しています。
 授業がていねいになるため、進度が遅れがちです。太郎生小に勤務した職員は、「人数が少ないのに授業が送れる」という感想を持つことがあります。それは一人にかける指導時間が多くなるためです。

 実物投影機のようなICT機器を使ったり、パワーアップタイムを充実させることは児童の理解を深め、さらには授業のスピードアップという、相反する課題を両立させる手だてとなる可能性が大きいです。

※写真はPTA総会の後、パワーアップタイムの模擬授業をしているところ。
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学校便りは休刊中

 夏休み中も、このホームページにアクセスいただき、ありがとうございます。

 学校便り「たろうっこ」は夏休み中は9回、発行しました。77号から85号です。学習会や家庭訪問、水泳の時などを利用して配布しました。まとめて9月1日に再発行します。

 今は「たろうっこ」は休刊中です。配布の手立てがない上、話題不足です。次の発行は9月1日の予定。

 「答志島宿泊体験」のカラーリーフレットを作成しようと、編集を始めたのですが、データが大きくなりすぎて、メモリ不足でうまく作業ができません。ハードディスクも大きいし、メモリも4GBのパソコンを使っているのに。

※写真は8月12日のプール。札をもどしてプールから上がる子どもたち。
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野中先生のブログに

 ほぼ毎日チェックしているいくつかのブログがあります。そのお一人、野中先生(横浜国立大学)のブログを見ていると、なんと「太郎生小学校」のことが少しだけ触れていただいてあります。

http://nba.tea-nifty.com/boo/

 太郎生小学校のホームページはいうまでもなく基本は保護者にあてたものです。でも、どう考えても保護者数以上のアクセスがあるのです。
 野中先生のような研究者が、太郎生小というへき地小規模校のホームページを見ていただいたことにたいへん驚きました。驚いたのはそれだけではありません。「たろうっこ」の記事にも目を通されています。
 野中先生は情報教育を専門にされている研究者です。太郎生小学校はICT活用も積極的ですが、学校の教育活動の中ではほんのすこしの割合を占めるだけです。職員の意識としても、ICTのことはほんの少しです。つまり太郎生小学校はICTに特別なウエイトを置いているわけではありません。授業の時に実物投影機を使うと子どもたちは分かりやすいですよという程度なのです。

 むしろ太郎生小学校の大きな特徴は、子どもたち・保護者・地域、そして職員の信頼が強いことだと思っています。また、子どもたちの集中力は素晴らしい。だからこそ、合唱もできるし、全校での2泊の答志島宿泊体験も可能となりました。
 そんな学校が少しICTの活用にも力を入れているということです。少しまわりくどい説明になってしまいました(笑)。
 
 この記事を野中先生、読んでいただいているようなら、お礼を申し上げます。先生のブログにとり上げていただいたことが、とても励みになります。ありがとうございます。小規模校ではありますが、大きな志を持って教育をしているつもりです。もちろん私一人が張り切っているのではありません。13人の職員がみんな前向きです。

※写真は津ユネスコ協会の国際交流の集いから。真ん中の青年はマレーシアの留学生。
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ICT活用と学力

「ICTを授業で使うと、学力はあがるのか」ということについての考察をします。
 
 太郎生小の研修のキーとなる問題意識です。
 職員にそのことを聞いてみました。すると、「伸びると思います。特に理解に時間がかかる子どもにとっては、実物投影機を使うと『注意がそれない』『資料や授業のポイントがよく見える』という条件だけでも授業がわかるということにつながると考えます。また、計プリっこやスタディノートは個人的にできる学習で、理解に時間のかかる児童も無理なく自分のペースで学習を進めてていくことができます。それが練習量の増加につながり、さらには質的な学力に転嫁されると考えます」とか、「授業がわかりやすくなります。その結果として学力は伸びるはずです」という感想を持っています。

 職員の感想としてはICT機器を適切に使うと、「授業が分かりやすくなる」という手応えがあります。それが学力の向上につながるはずだという考えです。
 授業が分かりやすいということは児童の理解が進むわけですから、当然学力アップになります。しかし、授業が分かりやすいかどうかということは、ICT以外にもいろんな要素があります。ですから、ICTを使うと学力が上がるのかということをストレートに問う前に、私たちはICTを使うと授業が分かりやすくなっているのかということを、日々の課題にしています。ICT機器をどの場面でどのように使うかということです。これは実践的に研修を進めています。いわばOJTです。 
 ただICTを使った学習と使わない学習を比較することが現実的には不可能であるため、客観的な考察はできていません。

 このQ&Aの考察をしていると、興味あるデータに出会いました。それは「平成20年度小学校の全国学力調査」をICT活用と正答率について考察(横浜国立大学委託研究)した研究です(文部科学省のweb)。それによると、ICT活用が「週1回以上」と「ほとんど行っていない」を比べると、週1回以上の児童の国語・算数の正答率が高い傾向が見られ、特に国語について明確な傾向が見られたとあります。またプロジェクタ設置率が高いところはさらに国語・算数の平均正答率が高い傾向がより明確に見られたとあります。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shot...

 この考察は全国学力調査結果に基づいたものですから、全国ほぼすべての公立小学校のデータ分析を行っており、誤差はなく、信頼度は極めて高いと思われます。
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読書

 夏休みも当然仕事はあります。特に来年3月に向けた仕事はいくらでもすることがあります。
 
 でも、そこは夏休み。読書の夏休みです。

 最近読んだのは「街場の教育論 」という内田樹さんの本。どうしてこんな視点で物を見ることが出来るのだろうと思うことがいくつもありました。世の教育論にへきへきしている方にはおすすめです。

 太郎生小の職員の皆さん、校長室の本棚に置いてあります。1週間以内限定で貸し出します。

 今は市川伸一さんの「教えて考えさせる授業」を創る―基礎基本の定着・深化・活用を促す「習得型」授業設計を読み始めたところです。

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仕事日記(8月6日)

 Innovative Teachers Day 2009 に参加する。会場は大阪。

 朝、学校に寄る。水道のトラブルがあり、水が使えない状態が続いている。幸い業者が迅速に対応してくれたおかげで、応急修理が出来た模様。水の対応を事務の先生にお願いして、私は名張へ。

 早めに大阪に着いたので、「ヨドバシカメラ」で録音関係の機材を探す。太郎生小の子どもたちの歌声の録音を学校でしようと考えている。CDへのプレスは業者に委託する。マイクホルダーが合わないので探しているが、見つからなかった。

 シャトルバルで研修会場のリーガロイヤルホテルへ。教育関係の研修会は日頃は無料で使える「○○センター」のようなところが多いが、今回は立派な会場。会場がいいと、モチベーションもアップ。
 テーマは「教育の情報化をどうすすめるか」というもの。この秋、太郎生小はこのテーマに関して発表会を行う。そのため、このような全国的な規模の研修会に参加して全国レベルの話を聞いておこうと思った。
 参加者は教育委員会の先生が多かった。後半はワークショップ形式の研修となった。最近はKJ法を使ったワークショップは珍しくはないが、このような研修、つまり参加者は広域であり、しかも校種が異なっているような場合はやや難しい。ワークショップはお互いの信頼関係が必要であるからだ。
 ところがいざ開始すると、参加者はかなり自由に自分の意見を言うので、おもしろいワークショップとなった。私も積極的に参加した(つもりである)。
 進行役は大学の先生で、細かいところまで気をつかって研修会が充実するように進めてくれた。研修会の進め方自体も、私にはたいへん勉強になった。これで、ワークショップの命題がもっとシンプルで切れ味がよければ、さらによかったのにと思った。私なら「教育の情報化を推進するためには教育委員会(あるいは校長)はどんなシステムを準備するべきか」で進めたいと思った。
 全体会、分科会、さらに全体会という構成で、午後1時に始まり、終わったのは6時。長丁場の研修会だったが、退屈することは全くなかった。

 さらに大きな収穫があった。それはこの秋の太郎生小の研究会にパネリストとしてお願いしている先生が、提案者として参加されており、話をすることができたことだ。太郎生小の研究会のシンポジウムの打ち合わせもさせていただいた。ありがたい。私自身がわくわくするようなシンポジウムの予感がする。

※写真は鳥羽へのバスの中。
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「うちの先生はすごい」

4日
 1:04 校内研修担当者からGmailで添付書類が3枚届く。今日の校内研修の提案内容。それにコメントを付けて返信する。午前1時過ぎのこと。

 8:00 出勤。

 9:00 美杉小の職員が全員、太郎生小に。今日は来年度を見越した実務作業や打ち合わせをすることになっている。事前に事務の先生が準備をしてくれてあったので、作業は順調に進んだ。あちこちで太郎生小と美杉小の先生が気安く話し合っている。2学期以降の子どもたちの交流学習についても相談が進んでいる。子どもたちの交流だけではなく、職員のこういった交流も大切。3学期に美杉小と太郎生小の職員による研修会を行うことを提案する。11時前に終了。

 11:15 校内研修開始。担当者が深夜作った資料が配られる。提案内容は承認される。細かく分けた項目についての原稿作りが今日の研修会の主な内容。この秋、研究発表会を予定している。その紀要のための第一次原稿作りである。子どもたちの反応や保護者の声も載せたいと思う。
 そこで、
「このサイトを見ていただいた保護者の皆さんへのお願いです。パワーアップタイムについての保護者の皆さんの個人的な感想をお聞かせいただけませんか。今後の太郎生小の取り組みの参考にしたいと思っています。ぜひ、よろしくお願いいたします。」

 12時を過ぎても研修会が終わらない。研修担当者は職員の負担を増やさないように、原稿の役割分担をするつもりだった。ところが職員から出てくる意見は、すべての項目について可能な限り自分の意見を書くという、前向きなもの。研修担当者の提案を上回る展開となり、途中、収拾がつかなくなりかけた。職員が各項目について自分の意見を書くという流れになった。そしたら教頭先生が自分がそのまとめをするという提案もあり、先が見えてきた。さらに意見が出て、集約も職員がするという流れになった。管理職の出番がなくなった!! 12時30分に、笑いあり、意見の応酬ありの、とことん前向きの研修会午前の部が終了。太郎生小の研修会はいつも楽しいが、今回は特によかった。冒頭、私も発言して研修担当者を応援したつもりだったが、それを上回る流れになり、後半は黙って聞いているのが精一杯。落ちこぼれた。

 13:30 来校者あり。対応する。途中、教頭先生が呼び出される。プールの水がでないとのことだった。貯水タンクのトラブルがあり、校内の水がでなくなっている。明日からは職員は水筒持参で出勤することになった。

 14:00 来校者との対応。職員は午前中に決まった原稿作りをしていたようだ。私はその後、プール水泳を見に行く。

 15:00 元校長が来校。3月の式典で使うビデオの内容についての打ち合わせをする。ビデオの編集をお願いしている。この校長先生、ビデオの編集のために最近パソコンを新調された。CPUはクワッド。ブルーレイのドライブがほしいと言い出す。とても私にはついて行けないレベル。
 職員が書いた原稿を項目ごとに並べ替えたものをプリントしてF先生が持ってきてくれた。6ページにもなる。こういった原稿作りは通常、10日とか、2週間先が締め切りとなる。しかし、太郎生小の職員は違う。午前中に決めた内容を、その日の午後、書いてしまうのだ。研修担当者が「うちの先生はすごい」と言っていた。まったく同感。
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練習

 7月30日、校内研修会があります。午前9時30分から始まります。

 その研修会の15分前、職員室では3人の職員がフラッシュカードを使っての練習をしています。一人が教師役、一人が子ども役、一人がストップウォッチを持っての計測役。

 校内研修会にフラッシュカードの提示方法を実演するために、学んできたことを練習して確認しているところです。27日の夜、奈良県へ出向いて学んでことを学校の研修会で紹介しようとしています。 
 職員室で声を出しながらの真剣な研修を繰り返しているところです。

 だめ出しをすると、上の写真は視線が下を向いている。中の写真はカードの位置が顔の前に来ている。
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さて本番は?

 練習を重ねて臨んだ研修会。さて、できばえのほどはどうだったでしょうか。

 写真上:ちゃんと視線はあがっていますね。子どもたちを見ながらカードを見せるのは練習をしないとできません。それも、一本調子ではなく、変化をつける必要があります。テンポが遅いのが難点でした。


 下の2枚は英語の模擬授業風景。

  on the chair
  by the chair
under the chair

 の練習を先にします。次に、大きな幕でいすとタオルを隠して、「Where is my towel?」と聞きます。そして、ちらっと見せると、子ども役の先生は「on the chair 」などと答えます。この英語の方は練習をしてなかったので、イマイチではありましたが、若い先生が一生懸命に模擬授業をすると、他の先生は大きな声を出して反応します。温かい雰囲気なのです。
 他にも、高校の物理の模擬授業も再現していました。研修会で学んだことを学校の校内研修で再現する(つまりアウトプットすること)と、学びがより確実になります。また、ほかの先生も、言葉だけの還流ではなく、授業を再現することでより分かりやすい研修会となります。
 観念論やスローガンではない研修を目指しています。
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実物投影機に思う・1

 7月になってから、2回のキャンプがありました。
 一つは答志島での全校キャンプ(2泊3日)。
 もう一つは美杉小との5年生の交流キャンプ。これは美杉町内の「美杉ビレッジ」で行いました。ねらいや重点はそれぞれ異なってはいますが、共通していることもあります。
 それはキャンプとはいえ、体験活動を自分の言葉でまとめるという「自己表現の時間」を確保したことです。
 答志島での活動は大半が感動的な体験活動でしたが、初日も、二日目も、食後、作文タイムを取りました。その日にあったことを、臨場感豊かに作文に書きました。いくら感動的な体験であっても、数日の日を置いてからまとめるとどうしても観念的になってしまい、リアルさが乏しくなります。宿で子どもたちが鉛筆を持って原稿用紙のマスを埋めました。
 
 5年生交流は水生生物の学習を行いました。雨天のため、川での活動はできなくなりましたが、その代わり講師の先生が水生生物を近くの川で採集してきていただきました。それを見ながらの学習です。
 この時に役立ったのが実物投影機(L-1n)です。この機器を美杉ビレッジに持ち込んだのは子どもたちが書いた用紙を見せながら発表させるためでした。そのことにも使いましたが、それよりも水生生物を拡大して投影したことは本当によく分かりました。毎日、学校で実物投影機を使っており、その良さは十分に分かっているつもりでしたが、1cm前後の小さな生物を大きく拡大して投影すると、生物の形や動きがまるで手に取るように分かります。写った映像を講師の先生が指さしながら、説明してくれます。

 図鑑での学習よりもはるかに分かりやすい。いや、図鑑どころか、実物が小さいので、少人数とはいえ全員が同時に見ることはできません。仮に一人ずつ実物を見ても、「見る」ということだけで、「分かる」には至りません。「分かる」ためには「見ながらの説明」が必要です。それが可能なのは、実物投影機で拡大した場合だけです。
 実物投影機のすごさを再確認しました。

 下の写真は頭と触覚を出しているところがはっきりと分かります。これは肉眼で見ることは不可能でした。
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実物投影機に思う・2

 先に書いたように、子どもたちが発表するときも、実物投影機は活躍しました。
 子どもたちは一人ずつB4サイズの用紙に、水生生物について学んだことをまとめます。そして15名全員が発表します。実物投影機がなければ口頭での発表になり、発表する内容があまり伝わりません。
 ところが、黒板のスクリーン(木の黒板だったので持参したマグネットスクリーンは使えません。白い模造紙を使いました。十分です)にまとめの原稿が写っているので、その中からいくつかにしぼって発表すると、発表者も気が楽です。文字が聞き手に伝わっているという安心感がありますから。聞き手は顔を上げてスクリーンや発表者の方を見ています。当然、集中力も高くなります。聞き手の興味をも引きつけます。

 実物投影機の利点はこれだけではありません。かなり光学の倍率が高いので一部分をクローズアップして見せることが出来るのです。子どもたちの発表の後、聞き手が挙手して感想を言います。子どもの感想の後、私も全員にコメントを付けました。その時、発表原稿の一部をアップにして写してもらいました。

 たとえばこんな場面がありました。ある児童が「鮎はケイ藻を食べていると教えてもらいました。今年はケイ藻が少ないので、鮎は小さいです」とまとめに書いてありました。
 私は次のようなコメントをしました。「講師の先生に教えてもらったケイ藻という言葉をさっそく使っているのがいいですね。翔太君はそれだけではありません。今年は鮎が小さいということをお父さんから聞いていたようです。その時にはケイ藻という言葉はでてこなかったようですが、昨日教えてもらったこと、つまり鮎はケイ藻を食べるということとお父さんが話していた『今年の鮎は小さい』と言うことをつなげて、書いています。それが『今年はケイ藻が少ないので鮎は小さいです』というところです。このように教えてもらったことだけをまとめるのではなくて、すでに知っていることと関係づけてまとめができたところがたいへん素晴らしい」と。私は模造紙のスクリーンに大切なところをアップで写してもらいながら、このコメントを言いました。

 このようなことは、仮に事前に子どもの原稿をマス刷りして全員に配ってあったとしても、その中の一部に子どもを全員集中させることは難しいです。実物投影機を使うと、それが簡単にできるのです。大事なところをさらに大きく写すというシンプルな作業をするだけです。シンプルであるからこそ、操作する方も、聞く方も分かりやすいのです。「シンプル イズ ベスト」と言えるでしょう。 

 写真上:黒板に写っている「まとめ」をしっかりと見ていることが分かります。
 
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1学期終業式・1

 平成21年度の太郎生小学校の1学期が今日で終わります。無事に1学期の課程を終えることが出来ました。これも児童のがんばりに加えて、保護者の皆様の協力のおかげ
です。ありがとうございました。

 1学期を語るとすると、「答志島宿泊体験」という全校児童が参加した2泊3日が大きな出来事でした。何度も「たろうっこ」などで話題にしました。
 この行事の最大の意味は公立の学校の全児童が参加したことにあると思っています。太郎生地区で生活している6歳から12歳までの子どもたちが「全員」答志島に行ったのです。
 学校行事だからこそ「全員」が参加し、貴重な体験をすることができました。しかも、6年間の年代の子どもたちが体験しました。10年先、あるいは20年先、どこかで会ったときに「答志島宿泊体験」の思い出を語り合えるかもしれません。太郎生で育った子どもたち共通の「文化」の一つとなれば、私たち職員にとってもこんなにうれしいことはありません。

※終業式の子どもたち。この並び方、姿勢。特別な指導は一切していません。集まったときはきちんとするということが常識なのです、太郎生小の子どもたちには。
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1学期終業式・2

 学校は当然のことながら学力を向上させることが大きな役割です。学力は「習得」「活用」「探求」と分類されることがあります。
 太郎生小学校では「習得」(基礎学力)をより確実にするためにパワーアップタイムを特設しました。内容の充実に向けた研修も重ねました。
 そこで反復習熟学習を行うことと音読と取り入れ、脳の活性化を目指してきました。「脳トレ」理論を学校教育の中に取り入れたものです。
 すると、結果的にはねらったことの他にも、「大きな声を出せる」「覚えることで自分に自信が持てる」などという成果が出つつあるように私は受け止めています。
 夏休み期間には、パワーアップタイムを振り返り、整理してみるつもりです。
 こういった学習で培った力を、活用・探求にどのようにつなげるのかという課題もあります。
 太郎生小学校はここに書いたように学校本来のあり方を職員みんなで考えることができるのです。それは保護者が学校を応援していただいているからこそ、私たち職員も、日々の実践を充実させるための「ゆとり」が生じています。
何度も書いていることですが、保護者が学校を応援していただくことが、子どもたちの教育の充実につながっています。ありがたく思っています。
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アクセスに深謝

 3日間ののべアクセス数は752です。1日平均250です。驚異的です。キャンプ以前は最高が103で、平均は50でした。短時間に繰り返しアクセスしても、カウンターは上がらない設定になっています。実際のアクセス数はこの数倍はあるかと思われます。

 金曜日の夕方、何人かの保護者が、「新しいのがあるかなあと思って、何度もホームページを見ました」と聞かせていたいただきました。7月8日〜10日の間の太郎生小のホームページは明確な目的があって発信していました。答志島での活動の様子を知っていただき、保護者に少しでも安心してもらいたいというねらいがありました。子どもを2泊も学校行事に預けるということは、保護者にとってはたいへん心配なことです。学校を信頼して預けていただいているからこそ、私たちはその信頼に応えたいと思いました。それは一番には子どもたちの安全です。しかし、せっかくの体験活動です。なにもしないでおいての「安全」とは違います。いろんな海辺での活動があるのです。リスクを最小限に抑え、万一の場合もすぐに対応できる体制をとる必要があります。重いAEDも養護担当の教員が持ち歩きました。
 もう一つは情報です。「便りのないのは良い便り」といいういいつたえがあります。確かにそれは一面の真理ではあります。しかし、子どもたちの活動が分かるということに勝る安心感はありません。ホームページの写真は全員が平等に写っているわけではありませんが、どのようなことをしているのか、ある程度分かっていただくことが出来ます。
 だからこそ、驚異的なアクセス数がありました。反応は太郎生小の保護者だけではありません。白山町のある校長先生からはホームページを見ていただいた上で、3回も激励のメールをいただきました。他校の行事を応援していただいたこと、嬉しく思うと共に元気をいただきました。
 
 昨夜は更新をさぼってしまいました。ご期待に添えられなくて申し訳ありません。今日は、美杉中学校の野球の応援に行きます。夜、更新します。見ていただいてない写真もたくさんありますので、アクセスしていただければ幸いです。
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驚異的なアクセス

 今、鳥羽の宿から更新しています。

 今は宿もICT環境が進んでいます。電話で聞いたときに「LANができます」と言うことだったので、パソコンとケーブルだけを持ってきました。すると、無線なのです。持ち込んだノートPCは無線は内蔵していません。カードもなし。

 まいったなあと思っていると、心優しい宿のご主人は無線用のカードとドライバを準備してくれました。おかげで、今、部屋からアクセスができるようになりました。

 太郎生小のホームページを見てびっくりしました。アクセス数が180なのです。考えられない数字です。短時間に繰り返しアクセスしてもカウントはあがりません。なのにこの数字。

 この答志島での宿泊体験の様子を、ホームページやメールで速報しているのは保護者の皆さんに活動の様子を知っていただくとともに、子どもたちが元気に過ごしていることをお知らせする義務が学校にはあると思ってのことです。3日間、大事なお子様を私たち職員に預けていただきました。3日後、元気に帰ることが一番ですが、同時に途中経過をも知っていただかなければなりません。
 幸い、今はホームページとかメールというすぐれた手段があるので、それをフルに生かして発信しています。
 写真を見ていただきたいと思っています。

 上は鳥羽の佐田浜港。下は船に乗るところです。


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キャンプ

 明日から3日間のキャンプ、行ってきます。保護者の皆さんには準備など、たいへんお世話をおかけしました。ありがとうございました。

 国の「豊かな体験活動」という活動の一環です。まさに「豊かな体験」をしたいと思っています。

太郎生小学校研究発表会のご案内(11月17日)

 太郎生小学校ではこの秋、教育関係者の皆さんを対象に「研究発表会」を行います。お忙しい時とは思いますが、ご参会いただきますように案内させていただきます。


研究主題 「基礎学力の向上を目指して(モジュール学習とICT活用を通して)」

1 日時 平成21年11月17日(火)  13:30〜17:00


2 会場  津市立太郎生小学校   〒515-3536 津市美杉町太郎生2128-1 
電話 059-273-0324    Fax 059-273-0746
Email:273-0324@city.tsu.lg.jp  
     
3 主な内容
     ・パワーアップタイム公開(全学級)
     ・全校合唱
     ・太郎生小の研究内容提案(模擬授業などを通して)
     ・シンポジウム「ICT活用の第1歩は実物投影機から」(仮)
パネリスト 
               堀田龍也先生(玉川大学学術研究所・准教授)
               玉置崇先生(愛知県教育委員会義務教育課・主査)
               中村武弘先生(三重大学教育学部附属小学校・教頭)
               中林則孝(本校・校長)

4 研究発表会についてのPR
 太郎生小学校は児童数38名、複式学級を2個有するへき地小規模校です。
 新指導要領では「基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ」(総則より)とあります。そのために私たちはパワーアップタイム(モジュール学習のこと)を毎日行い、反復習熟学習での定着を図っています。同時に、朝の音読では脳の活性化をねらっています(川島隆太・東北大学教授の理論)。また、ICTを活用することで、分かりやすい授業を目指しています。
 シンポジウムの3名のパネリストは情報教育の分野で全国的に活躍されています。パソコンのスキルに偏った教育ではなく、子どもの学力を伸ばすにはどのようにICTを使うことができるのかということについて「本音」を語っていただきます。きれい事や建前論に終わらないシンポジウムをパネリストの皆さんにはお願いしています。
 全体会では太郎生小学校の子どもたちの全員合唱を聴いていただきます。心を込めた歌声はきっと参加していただく皆さんの心に響くと確信しています。
 今回の太郎生小学校の発表会の柱は「パワーアップタイムの授業公開」「3人の最高のパネリストの本音の議論」「太郎生小学校児童の歌声」です。
 ご参加をお待ちしています。
 
5 参加申し込み
 Fax、電話、メールのいずれかでお願いします。締め切りは10月30日です。

※このサイトの右下の「データ」の中にからダウンロードしていただけます。
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たった1回の全体練習

 6月25日、つまり二日後は「七夕集会」です。太郎生小学校の七夕集会は、歌や音読などの発表が中心です。

 全校児童が歌うのは5曲です。オープニングで3曲、エンディングで2曲です。
 25日、その全校練習を体育館でしました。5曲も全校児童が歌うのに、全児童が一緒に歌うのは、今日の練習一度きりです。学級の音楽の時間などでは練習をしていたとはいえ、全体での練習はたったの一度。
 そのたった一度だけの練習を見ました。ちょうど美杉町の校長会が太郎生小で行われたので、美杉小学校と美杉中学校の校長先生にも、その練習を聞いていただきました。
 
 はじめてですから、まずは立つ位置を決め、入場練習をします。その練習の後、歌うときの心構えについて音楽の先生が話をします。子どもの心に響くように話します。子どもたちはこれから大切な全体練習があることをわかっていますから、真剣に聞いています。
 
 そして、全5曲を通して練習しました。
 見事でした。全児童が一緒に歌うのははじめてとはとても思えません。声が大きいだけではありません。表情も、姿勢も、音程も、素晴らしいのです。心がこもった歌です。こんな38人の歌を聞けるのは幸せでした。
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辞書を使う

 辞書を使うことはよいことです。でも、日常的に、つまり毎日、必要なときに辞書を使うのは簡単ではありません。それは面倒だからです。
 その辞書に付箋紙を使うことで、無味乾燥とした辞書が「マイ辞書」に変わるのです。方法はシンプルです。言葉を引いたら、その言葉を付箋紙に書いて、貼っておくだけです。すると、一度調べた言葉はすぐにさがせます。それに付箋紙をはったため辞書が分厚くなってきます。まさにその分厚さが、自分の辞書であることの証明なのです。
 引く回数が増える度に、辞書で探すための時間も短縮されます。早く辞書をさがせるのです。そうなると、辞書を使うことが苦にはなりません。すると……とプラスが重なります。

 でも、単に辞書に付箋紙をつけるだけではありません。使い方の説明も、必要に応じて行っています。その時は実物投影機の出番です。こんなに大きく映すと、説明もしやすいです。右手に持った水性マーカーでスクリーンに丸を付けます。左手に持ったあまりきれいではなさそうな雑巾で、そのマーカーの線を消します。この雑巾にはもう一つ大事な役割があります。それはプロジェクタのレンズにかぶせて光をさえぎることです。私は、ポケットのきれいなハンカチを使いますが(^^)/
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畑でも合唱を(鍛えるの巻)

 6月19日のことです。

 この写真は太郎生老人クラブが借りている畑です。そこで、子どもたちが歌っています。曲は、「地球はみんなのものなんだ」です。

 老人クラブの皆さんのお世話になり、コスモスの種をまきました。砂と一緒にまいた方がいいということで、砂と種をまぜ、それを子どもたちがまきます。

 そして、作業が終わってから。
先生:「みんなでお礼を言いましょう」
子どもたち:「ありがとうございました」
先生:「ありがとうございましただけではないでしょう。お礼に歌を歌います。地球はみんなのものなんだを歌います。思い出してもらうために最初の所だけを6年生に歌ってもらいます。さん、はい。」
 6年生が見本を示した後、38人の全校合唱がはじまりました。それがこの写真です。歌を歌い出すと、自然と姿勢がよくなります。子どもたちが一生懸命に歌う姿、老人クラブの皆さんの心に響いたと思います。

 これで終わりかと思っていたら……。
先生:「今日のコスモスのたねまきの感想を言ってもらいます。真ん中の6年生の男子」
6年男子:「これから成長するのが楽しみです。ときどき見に来たいと思います。
先生:「もう一人。向こうの6年女子、どうぞ」
6年女子:「花の種をまくことはこれまでしたことがなかったので、楽しかったです」

 畑での合唱も、一言感想も、いずれも事前の打ち合わせはまったくありません。おそらくその場で、その先生が思いついたのではないかと私は疑っています。よく言えば、臨機応援の対応。悪く言えば、計画性なし。
 しかし、いずれにしても、その「突然で、やや無理な要請」に見事に応える子どもたちがいるのです。
 太郎生小学校のキーワードの一つは「鍛える」です。昨年度から何度も使っています。今回のちょっとしたエピソードは、「コスモスのたねまきで鍛える」と言えると私は思ってしまいました。
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PTA他
3/20 中学生コーラス練習(午後7時。体育館で)
3/21 太郎生小学校閉校式(午前9時から) 閉校記念行事(午前10時から)

学校便り

データ

津市立太郎生小学校
〒515-3536
三重県津市美杉町太郎生2128-1
TEL:059-273-0324
FAX:059-273-0746