最新更新日:2010/06/11
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閉校にはなりますが、4月以降もこのサイトは存続します。「過去の記事」の2009年度をクリックすると、見られます。更新するとはありません。アクセス、ありがとうございました。

ミニ研修

 研修会をしている場合ではありません。でも、3月26日ミニ研修会をしました。

 兵庫県で指導主事をしている先生から電話がありました。昨日のことです。「閉校というのはどんなものか経験がありません。よろしければ訪問したい」とのことです。この先生とは私は東京の研修会で2回ほど会ったことがあります。で、私はすぐに「はい、どうぞ。お待ちしています。でも、お願いがあります。30分で良いですから研修会に入ってください」とお願いしました。たいへん失礼な提案にもかかわらず、「いいですよ。勉強になりますから」と答えてくださいました。
 
 さて、26日、午後4時30分頃、K先生が到着です。まずは職員との記念写真です。
 校舎を回ってもらった後、研修会に入っていただきました。大澤先生が授業案を提案した後、いくつかの点についてアドバイスしていただき、みんなでわいわいと話し合いました。25分で終了し、その後、おみやげのお菓子をいただきながら学校における女性パワーについて話がもりあがりました。
 K先生の滞在は1時間足らず。でも、太郎生小学校の(一部の)職員の記憶に残る訪問ででした。ありがとうございました。
 135年の歴史の太郎生小学校への最後の公式訪問者となることでしょう。
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太郎生小の職員室

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 太郎生小学校は、子どもたち・保護者・学校の三者が非常にいい関係にあります。だからこそ、太郎生小学校の教育は充実しているといえます。そのことは何度も「たろうっこ」などに書いたとおりです。
 今回はその「学校」について触れてみます。学校は一人ひとりの職員からなりたっています。そして全職員が、共通の認識を持ち、一致して実践を進めるのが学校です。
 太郎生小学校の職員は、みんなでカラオケにいくわけではありませんし、飲み会が何度もあるわけではありません。勤務の帰りにお茶をすることもありません。
 
 しかし、校内研修会が充実しているのです。チエルマガジンには次のように書いていただきました(これは企業広報誌。昨年12月に東京からの取材があった。)。
「太郎生小の校内研を見て私は思った。『まるで企業の営業会議、ワイガヤのようだ』と。年上だろうが、年下だろうが、遠慮なく意見を戦わせる雰囲気。『いいものを知りたい、教わりたい。自分の授業に取り入れたい』とどん欲に学ぶ姿勢。先生たちの目は『この研修で何かを得て帰ろう』という強い意志で輝いていた。これた太郎生小の力の源なのだ。」という記事が載っています。
 この雑誌は多めにもらったので、15日に保護者の皆さんに配布します。私のアップの写真もあります。日頃はカメラマンをしており、映してもらう機会は少ないので、これは貴重な写真です(^o^)

 職員のみんなの価値観や方向性をそろえることは簡単ではありません。意識改革といわれることは多いけど、洗脳をしない限り、全員の考えが一致することはありません。私は意識改革は必要ないと思っています。子どもに学力を付ける、そのためにはどんな授業をしたらいいのかということのみで一致できたらいいと思うです。
 その結果として、何度かの議論やお互いの授業を見合うという検証を経て、「パワーアップタイム」「実物投影機の日常的な活用」「フラッシュ型教材の利用」「百人一首大会」などが太郎生小学校の教育の中に根付いてきました。 
 また合唱指導についても、音楽担当の長谷先生が直接の指導をしてはいますが、他の教員も全面的に関わっています。教室で練習したり、歌詞を覚えさせたり。さらに全体練習の中でも、リズムを取ったり、感想などを述べたり。柘植先生は、長谷先生に代わってピアノを弾くこともありました。 

 太郎生小学校の職員がこのように同じ方向を向き,努力を継続できるのは、これまた何度も言っているように保護者の皆さんが学校を応援してくれているからなのです。
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卒業式の練習

 話を聞いている在校生です。
 
 寒い体育館ですが、1年生や2年生の子どもたちもしっかりと話を聞いています。

 この話をしっかりと聞くことができる子どもたち。これが太郎生小の特色ある教育の原点です。
 
 だからこそ、合唱も素晴らしいし、2泊3日の離島体験もできました。研修が前向きなのも、こんな子どもたちと毎日向き合うことができるからです。
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閉校までの仕事日記(2月24日)

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 閉校記念行事の案内文書の発送準備を行った。文書の差し替えがあっため、封筒の印刷をしなおした。幸い、1枚のエラーもなしに印刷が完了。文書が届くのを待って、すぐに封筒に入れて、発送準備をした。教頭はお昼を食べる野が1時を過ぎていた。職員ががんばってくれた。
 昼前に、太郎生地区の来賓関係の家に文書を配達した。ほとんどが留守だったが、在宅されている方には閉校記念行事への出席をお願いした。
 太郎生以外の方への発送については、津市内の学校に勤務されている方は市の配送便。これなら無料で届く。津市以外の方へは業者のメール便を使う。夕方、業者へ届けてもらう手配を行った。
 午後は職員会議と研修会。今の時期も研究授業を行っている。子どもたちの学力を向上させるための分かりやすい授業研究を行っている。

 夕方からは体育館で、閉校式、閉講記念行事、卒業式のための舞台の設定を考えた。実際に台を置き、並べてみた。それを写真に撮り、判断することになる。
 その間、閉校記念誌の印刷業者から電話が入る。校正についての確認。

 午後7時からPTA役員会。午後7時30分からPTA企画委員会。閉校記念事業についての説明をする。3月21日のお手伝いをお願いする。PTAの皆さんは閉校については苦渋の決断をされたわけで、お一人お一人には複雑な思いがあるはず。しかし、子どもたちのプラスになるように考えてくれており、学校のお願いにも全て理解を示してくれた。ありがたい。

 会議終了後、子ども会の役員さんが校長室で、教頭と打ち合わせ。その後、私は1時間ほどCDのジャケットについての最終デザインの確認をして、業者にメールを入れる。
 帰宅前、職員室前の廊下に掲示されている木版画をしばし眺める。感慨深い。

千葉県での研修会に参加して

 2月19日、千人を超える参加者が千葉県の公立小学校に集まりました。「基礎学力を保証する授業研究会in千葉」という研究会が開かれました。 
 この研究会は全国の授業名人と言われている先生が公立学校の子どもたちを相手にした授業を公開するもので、午前9時過ぎから午後4時まで授業、講演会、シンポジウムと内容も盛りだくさんです。
 授業者は単行本を何冊も書いているような現在の日本のトップといってもいいい先生たちです。シンポジウムのパネリストも、(勉強している)教員であれば誰でも知っているような有名な方ばかりです。
 「基礎学力」と聞けば太郎生小からも参加しないわけにはいきません。千葉であろうとも。その研究会に太郎生小からは4名が参加しました。
 18日の夕方、近鉄電車に乗り、新幹線で東京へ。金曜日夜の上りの新幹線は混雑しています。2本見送り、ようやく車内へ。
 そして、東京で乗り換え、ディズニーランドを横目に見ながら海浜幕張へ。ここは幕張メッセで有名なところです。遅い夕食をみんなで取って、翌日の研究会に備えました。

 19日、ホテルからはタクシーで会場の千葉市立高浜第一小学校へ。体育館に入ると、細い通路を残してパイプいすがぎっしり。その椅子には番号が書かれた付箋紙が貼ってあり、その席に座ります。いわば指定席。申し込み順に前から座ります。私たちはほぼ中央でした。
 11のクラスで、全国トップ級の授業者の授業を見られます。千人を超える参観者。どのように参観教室を割り当てるのかというと、申し込みの早い人から順に希望する教室の整理券を受け取ります。その整理券がなくなれば、別の授業を見るということになります。このシステムはとてもよく考えられていました。無駄が全くありません。混乱もありませんでした。
 千人の参観者が整然と列をなして歩き、整理券を受け取り、そのまま教室へ。私は二年生の算数を参観させていただきました。大きな数をどのようにして子どもたちに実感させるのかということが課題です。
 教室はすでに参観者でいっぱいです。三重ほどのすき間から顔をのぞかせて、授業を見ました。教室には百人以上の参観者がいるという状態です。前の人の背中にノートをのせてメモをする状態でした。
 授業はさすがでした。飛び込みの授業でここまでできるのです。さぞ自分のクラスならどんなに鍛えられているのだろうかと思うほどでした。

 その後は体育館のステージで千人の参観者の前にして、これまた「有名な実践家」が授業をします。授業というのは子ども相手ですから、どのような展開になるのか、予測しにくいところがあります。にもかかわらず、参観者をうならせる授業でした。
 教育界には、実践や具体的な事実を語らないで、抽象的なきれいな言葉だけで語る、いわばスローガンが一人歩きするところがあります。「生きる力」とか「自ら学び、自ら考え」などという目標は、具体的な教育活動に支えられていないといけないのですが、それが見られないことが往々にしてあります。
 しかし、この研究会はすべて実践や事実を元にしています。授業を通して「基礎学力」を語るのです。だからこそ、三重から参加する価値があります。北海道からも、沖縄からも参加者があったということです。NHKが中継車を出し、お昼のニュースで放送しました。それほどの大きな研究会でした。

 この小学校は参観者を千人も集める学校です。でも、太郎生小と似ていることがいくつもあるました。百玉そろばんを使っていたり、暗唱に力を入れていたりしました。ICTも使っていました。図書館が素晴らしいですよと言われたので見に行きましたが、太郎生小の図書館と違わないねと同僚と話をしていました。それほど、太郎生小の図書館はいい環境です。司書の方が週に一度来てくれているからです。
 子どもたちの集中力や保護者が学校に寄せる信頼は、太郎生小の方が秀でているかもしれないです。

 千葉へ行き、学ぶべき点はたくさんありました。また、同僚と一緒だったので、道を歩きながら、食事をしながら、電車の中で、常に授業や教育のことを話していました。刺激を受けたのです。それに、教育のことを話すのは楽しいということもあります。

 太郎生小の若い先生たちと一緒に行ったのに、ホテルの予約に始まり、駅でチケットを買うのも、タクシーの交渉も、乗り換えも、すべて私が担当する始末。まあ、中林にさせておけば文句を言わないからいいだろうという、微妙な力のバランスがあったのかもしれません。貧乏くじを引いたような……。
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県外研修で学ぶ

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 太郎生小学校は全国の優れた実践を取り入れています。また、そのための努力を重ねています。
 たとえば昨年11月に行った自主的な公開研究会。3人の助言者は三重県どころか全国でも有数の方です。なぜ太郎生小にこんな方が集まるのかと聞かれたこともあるほどでした。最高の助言者をお願いしたのは太郎生小学校の教育を「井の中の蛙」にしてはならないと考えているからです。
 最近では「全校での百人一首大会」も太郎生小が目指している教育の一つです。学習ではパワーアップタイムは富山県の山室中部小学校から学んだものですし、1年生から使っている辞書引きは立命館小学校からの学びです。

 それらは教育書を通して学ぶこともありますが、県外での研修会や学校に行くことも多いです。
 職員の参加を見ると、今年度に限っては、昨年の11月には2名の職員が富山県の山室中部小学校の研究会に参加しました。今年の1月には日野市の研究会への参加もありました。
 和歌山大学附属小学校の研究会へも参加しています。このときは講師の横浜国立大学の野中先生が「太郎生小の研究も同じ方向ですね。学べることは吸収していってください」と声をかけてくれたとのことです。ありがたいです。元気が出ます。
 先週の2月5日は立命館小学校の研究会に参加しています。立命館小学校は私立で、設備や教員は全国トップクラスと言われています。研究会の参観者は八百名を超えたそうです。この学校も太郎生小のようなパワーアップ学習をしており、学ぶ点は多かったと参加した職員は興奮して話しています。
 2月6日は東京で、「授業作り」に関した研修会があり、太郎生小からは2名が参加しています。全国から70名ほどの参加があり、質の高い模擬授業が行われています。
 その同じ日、名古屋での「教師力アップセミナー」には2名の職員が参加しています。有田先生という、授業の名人の講演がありました。
 
 下の写真は富士山。上は新幹線の中から。下は都内から見えた様子。冬の午前中はこのように見えることがあるとのことでした。

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フラッシュ型教材が届く

 注文してあった「フラッシュ型教材」が今日、届きました。

 ちょうど校内研修会が予定されています。タイムリーです。一番若い柘植先生が、昼休みに1時間たらずの間に、市販されている「フラッシュ型教材」を試し、すぐに校内研修会でプレゼンをしてくました。
 算数のフラッシュ型教材です。これまではダウンロードしたテンプレートを使っていました。算数では主に数字だけのフラッシュでした。
 ところが、市販版では、動きがあります。また、点数が出るなど、ゲーム性の要素も入っています。一人ずつ練習すると便利なようにできていました。
 一斉指導に使う場合では、分数のものなどが特によいなあと思いました。手作りのフラッシュでは分数を図で示すのは難しいのですが、そのあたりが使いやすくなっています。これなら、分数の基礎を教えるのにいいなあと思いました。
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研修会の後も

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 会議室での研修会が終わりました。書類を片付けた後、職員室へ行くと、行事黒板の隙間を使って、子どものつまづきやすいところについて意見を交わしています。子どもの名前が出ています。本音の議論が続いているのです。

 研修大好き人間がいるようです。まあ喜ぶべきことですが……。
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還流報告

 1月27日の研修会。

 先週、日野市での研究発表会に参加した教頭の還流報告がありました。
 「3分ぐらいで」と言いながら始めた「ミニ講演」。実物投影機やパソコンを使ってのプレゼンテーションです。写真を使った説明が分かりやすいのですが、それが通り一遍の感想ではなく、まるで「ミニ講演」です。身振り手振りで、話す方も、聞く方も真剣です。
 ちょうど、校内研修会で話題になった算数的思考力に関したことだったので、なおさら職員はしっかりと聞きました。
 授業のことだけではなく、研究テーマや学級掲示のことなども話題になりました。
 とてもいい還流会でした。 

 講演ぶりを写真に。
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仕事日記

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1月9日、セミナーに参加しました。場所は東京大学の中にあるホー
ルです。東京大学に入るのは初めてです。昼休み、有名な安田講堂を見に
行きました。すると写真を撮っている人がいます。観光スポットのようで
す。
私も写真を一枚。
上の写真はセミナーのようす。9時30分から午後5時ま
で。授業をどう作るのかというのとを模擬授業などを通して学びました。
太郎生小の研修会で報告します。



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スクール55の連載

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 隔週で連載していただいている「スクール55」の記事です。

http://www.school55.net/index/column17_20091221...

 太郎生小学校の研修を普遍化する試みです。
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「発表要項」のこと

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 昨日、このサイトで「発表要項を差し上げます」と書いたところ、さっそく連絡をいただいた方がいます。太郎生小学校のHPや「発表要項」に関心を持っていただき、ありがとうございます。8日、発送しました。
 「予告を見て楽しみに待っていた」ということを書いていただいた方もいます。太郎生小学校はへき地の小さな学校ではありますが、11月17日の研究発表会は「幸せな発表会」でした。参加していただいた八十数名の皆さんには改めて感謝申し上げます。


 シンポジウムに登壇していただいた方はご自身のブログに次のように書いてくださいました。
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読みたくなる発表要項
 「Q&Aで本音を語る」と題したページがA4判28ページ。
 発表会に際しての校長の思いがたっぷり詰まった「ちょっと長い前書き」。これは、ちょっとどころの長さではなく9ページ!
 間違いなく参会者はこの要項に目を通すはず。モジュール学習での子どもたちの姿と先生方の発表を見て、どうしてこのようになったのか、その詳細を知りたくなったはず。だから目を通す。
http://www.enpitu.ne.jp/usr9/bin/day?id=98434&p...
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 しかし、すでに発表会は終わりました。研修は続いています。新たな試みをいくつか考えているところです。時期が来たら、このサイトで報告させていただきます。
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スクール55の記事から

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 「スクール55」というサイトに、太郎生小の研究発表会についての原稿を載せていただきました。
 こういった内容は、日頃は保護者の皆さんの目に触れることはあまりありません。
 でも、研修は私たちにとってはとても大切です。「よく勉強するお医者さんとそうではないお医者さん」、どちらのお医者さんに見ていただきたいか、言うまでもありませんね。お医者さんは選ぶことができるけど、公立学校を選ぶことはできません。その重みを私たちはわかっているつもりです。でからこそ、このような自主的な発表会を行い、太郎生小の教育をより充実させるための努力を重ねています。

http://www.school55.net/index/column17_20091207...

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学力アップの2大ツール

 「基礎学力の向上」はそのための具体的な手立てがあってこそ、学力が向上します。

 太郎生小学校は基礎学力をしっかりと定着させるための具体的な方法として、「パワーアップタイム」と「ICT活用」に取り組んでいます。すべての学級において行っています。いわば太郎生小の学力向上のための「2大ツール」といえます。

 ICTを使って「よく分かる授業」をすることでは、実物投影機が非常に役に立っています。太郎生小学校では欠かせない機器となっています。授業に、黒板やチョークが必要なように、実物投影機もまた、毎日普通に使っています。
 
 ICTとして、最近、使い出しているのが「フラッシュ型教材」です。これは10月以降学級で使い出したので、あるいは保護者の皆さんは見ていただいていないかもしれません。10月中旬には東京で行われた研修会に参加した職員もいます。その職員が中心となって、全クラスで実践にうつす段階となりました。
 パワーアップタイムもそうですが、よい実践はすべてのクラスで実践にうつしてこそ、太郎生小学校の子どもたちの学力アップにつながります。太郎生小学校の職員はその点、どん欲です。良いと思われる実践はすぐにまねをしますから、全学級に広がります。
 フラッシュ型教材の詳しいことはまた別の機会にしましょう。
 下の写真は12月2日の研修会の様子です。時間にして30分ぐらいでしょうか。あまり長い時間はしません。
 講師役の先生は身を乗り出し、身振り手振りで。あんまり張り切り過ぎなくてもいいですよ。

 研修会の後は、太郎生小学校の閉校記念誌の作業を職員がしています。4000名の卒業者名簿の入力です。
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振替休日に・2

 太郎生小学校は11月17日に研究発表会をしました。国津小学校の先生方はどうしてもその日にの都合がつかなかったとのことで、30日に来ていただいたというわけです。

 「パワーアップタイムを見たい」とのことでした。それだと、午前8時30分からということになりますが……と電話での打ち合わせで話しても、「はい、結構です。その時間におじゃまします」と言われるのです。この対応を聞き、これはただものでないと思いました。
 振り替え休日の研修、指導に当たる職員全員の研修、さらに午前8時30分には太郎生小に行くとのこと。うらやましくなるような学校です、名張市立国津小学校は。

 通常はパワーアップタイムは午前8時30分からすべてのクラスで一斉に行っています。でも、せっかく来ていただいた皆さんに少しでも多くの時間を見ていただきたいと考えて、パワーアップタイムをクラス別にシフトし、同じ時間帯には2クラスしか行わないということにしました。見ていただく先生方にはお疲れだったと思いますが。

 1限目は合唱練習の様子も見ていただきました。また、授業参観の合間には会議室で太郎生小学校の研修について話をさせていただきました。途中、空き時間の大澤先生や廣崎先生が来て、実物投影機やフラッシュ型教材の実演もさせていただきました。

 国津小学校の校長先生からは、「月曜日の朝なのによく声がでていますね。教室に入ると、ピンと張り詰めた空気がありました。それがなんともいえないいい雰囲気です」とほめていただきました。とてもうれしいです。学級のことをこのように見ていただいて。
 
 太郎生小学校が大事にしていることを見ていただきました。一つだけでも参考にしていただけることがあれば幸いです。
 私たちの側にすると、授業を見ていただいたり、研修について話をさせていただくことがとても勉強になります。子どもたちは参観者がいても、いつも通りの学習風景でした。
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振替休日に・1

 11月30日の月曜日。名張市立国津小学校の先生方6人が太郎生小学校に来校されました。11月28日の土曜日は学校行事だったそうです。そのため、11月30日が振替休日になり、それを利用して校長先生、教頭先生、そして担任が全員そろっての研修とのことです。

 毎日忙しく仕事をしている身には、振り替え休日は貴重です。そんな振り替え休日に、指導に当たる職員が全員で太郎生小に来ていただくことになりました。そのことに敬意を表せざるを得ません。こんなことは普通はできません。振り替え休日に何人かが研修ということはあるでしょうが、全員そろってというのは、考えにくいことです。それだけ国津小学校の職員の皆さんはプロ意識があり、熱心だということになります。

 太郎生小学校に来ていただいても、その熱心さに応えることはむずかしいけど、出来る限りのことをして対応させていただきました。後は批判的に吸収していただければと思います。
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研修会を終えて・6

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 昨年度、太郎生小学校に赴任するまでは、ICT教育には関心をもっていましたが、まさか私が実物投影機を使った模擬授業をするなんて想像できないことでした。
 私は、今まで、これまで学んできた社会科教育や国語教育や人権教育等の教育と、ICT教育とは、どこか一線を画すような気がしていました。
 しかし、10月に堀田先生に教えていただいたり、今回のシンポジウムの中で堀田先生、玉置先生、中村先生のお話を聞かせていただいたりしながら、ICT教育は、さまざまな教育活動において、まるで空気のような、自然にあって自由に使えるツールのようなものなんだいうことを改めて実感しました。
 シンポジウムでの講師の先生方のお話は、非常に明快で、ICT教育とは何かというこれまで抱いていた私の疑問を解き明かすものでした。
 また、シンポジウムの中で、中村先生が、私に、パソコンを使うことと使わないことの是非について問われた時、「今回の発表でパソコンを使わない私の方法はベストではなかったのだろうか。」という思いが頭を過ぎりながらも両者の良さを伝えた私の発言に対して、中村先生が、パソコンを使わないアナログによる教育活動の大切さを強調されました。このことは、私にとっては、まさに「目から鱗」でした。と同時に、私の心の中にあったパソコンを使わないことへの引け目のような思いもいくらか払拭したような気がしました。
 さらに、研究発表会の後の反省会の時に、玉置先生が、東京大学の佐藤学先生が提唱してみえる「学びの共同体」の話を出されたことも、私にとっては大きな驚きでした。なぜかというと、佐藤先生はかつての教授学研究会や「国語教育を学ぶ会」でお話を聞かせていただいたことのある先生で、アナログでの教育実践を指導されている全国的に有名な先生だったからです。ますます私は、ICT教育が何かとても身近な教育だと思えてきました。(これは余談ですが、ICT教育で活躍してみえるM先生はかつて国語教育の研究大会に一緒に参加した懐かしい先生だったことも、私にとってICT教育と他の教育とのつながりを強く感じさせる要因の一つでした。)

 今回の研究会について、多くの参観者の方々から、励ましのお言葉をいただけて、私も一職員としてたいへん光栄で嬉しく思いました。ただ、私がパワーアップタイムや模擬授業をさせていただくことができたのは、この太郎生小学校の先生方の常に前向きに研修しようとする姿勢に勇気づけられたことと、校内研修会が常に「情報発信型」の研修の場であったからだと思います。
 校内研修会はまさに私がこれまでに経験したことのない斬新な内容でした。ですから、私は「校内研修会で、どんなことを研修するのだろうか。」といつもドキドキワクワクした気持ちで臨みました。もちろん、実物投影機やフラッシュカードの活用方法を学ぶ研修会はたいへん楽しかったのですが、圧巻はやはり「この本を読んで感想文を書いてください」と「自分の好きな(脳科学に関する)本を読んで、要旨をまとめなさい。」でした。いつも子どもたちに「さあ、作文を書きましょう」と言って書かせている私たちが、「自ら書く」というのは少し苦しいけれども楽しく、自分の力になると実感できる研修でした。そして、改めて書くことの難しさと大切さとをひしひしと感じることのできる研修でもありました。

 さて、私はやっと実物投影機等のICT機器が少し使えるというスタートラインにたったばかりです。今後の課題は、まだまだ山積していますが、まず、3人の先生方から教えていただいた、「学習の苦手な子どもたちにとってもよりわかりやすいICT機器を使った授業の創造」と「ICT教育の中に子ども同士の学びを入れる教育の創造」を目指して教育実践を積みたいと思います。反省会の中で話された「先生は、教えることのプロだが、子どもは、授業を受けるプロなんだ。」という言葉も肝に銘じながら・・・。

 最後に、研究発表会でのパワーアップタイムの時に、俳句を発表することに少し自信がない子のそばで、思わず口ずさんだ子どもの姿も私に大きな感動を与えてくれました。
今回の研究発表会は私自身のこれまでの研修のあり方に一石を投じるような、私にとっては、記念すべき研究発表会でした。
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研修会を終えて・5

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 たくさんの方からいただいた感想を見ると、自分たちを評価していただき、嬉しい限りです。
 私にとっても10分間のパワーアップタイムという形の学習形態が、これほど充実できたということは初めての経験でした。取り組む前は、基礎基本をどう育てていけばいいか、当たり前のことをテンポ良くすることでどれだけ子どもたちの力が表現されていくのか、半信半疑の部分もありましたが、手応えをはっきり感じることができました。そして、楽しく取り組めたこともとてもいい経験でした。
 今回の研修を通して「アナログとICTの関係」「ICTの活用は授業のための手段である」ことに気付くことができたことは大きな収穫でした。
 今までPCを利用することは苦手ではなかったのですが、活用する技術そのものが目的になっていたような気がします。今回の研修がなければ、フラッシュ型教材を作ることだけに力を入れるだけに終わっていたかもしれません。
 アナログ的な要素をいっぱい加えつつ、ICT機器を利用することで、あくまでそれが手段であり、重要なことは発問や授業をどう組み立てるに行き着くことが実感できました。
 実物投影機の使い方をとってみても、先生たちからいろいろなアイデアが出され、楽しく自由に利用していることが刺激になりました。そして何より子どもたちが大きな声を出して、授業に集中する姿を毎日見て、自分たちの実践が充実していたことを感じました。
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研修会を終えて・4

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 4月。私は「とんでもない学校にやってきた」と後悔しました。書画カメラ? モジュール学習? 研修会で飛び交う言葉に、ただじっと聞いているだけだったのです。しかし、書画カメラを使いながら自分の実践を出し合う先生たちは、実に面白そうなのです。これは何? どういうこと?
 話に入れないのはどうも悔しいものです。そこで、そっと理科の時間に使ってみました。どんなものか。
 それが実に便利なのです。子どもたちの「へちまの観察カード」を映した発表の授業や実物の根を映した授業では、子どもたちはじっと前を向きそれをもとに意見を出し合いました。小さなカードを黒板に張ったり手で持って発表していたりしていた授業とは比べ物にならない集中した時間になりました。
 おもしろい! 使うのも面白いけれども、子どもたちがマグネットスクリーンに向き合いながら、意見を出し合う授業。「これか!」
 それからは、国語の学習では漢字の答え合わせを実物投影機で行うと「あれ!そんな筆順で書いていたの?」「鉛筆の持ち方そうなの?」と今まで見過ごしていたことを発見したり、ハネやハライなどをしっかり書くようになったりしました。
 たった、週4時間の授業ですが、今では「授業の前には必ずスイッチを入れる」ようになりました。
 しかし、まだ私は「面白い」域に達してはいません。モジュール学習(パワーアップタイム)を極める(慣れてもいませんが)ことが必要です。音読、速読、百人一首、フラッシュカードを使った計算、C型の引き算等々。
 ただ、基本は教師の授業力です。「子どもたちに分かる授業づくり」。そんな研修を続けていきたいと思っています。
発表会に来ていただいた先生から「いい研究しているな。」という言葉をいただきました。先生や子どもたちの前向きな姿勢・笑顔から感じていただいたのだろうと思います。楽しく、面白い研修の場づくりもしていくつもりでいます。
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研究発表会を終えて(職員の感想)・3

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 研究発表会を終えて1週間、また日常に戻り、充実した日々を過ごしています。
 正直、研究発表会当日は緊張の嵐で、足が震えていました。子どもの前で話すのは慣れていますが、80人以上もの大人の前で話す機会というのは、人生で初めての体験ですし、自分の悪い癖である上がり症や早口が出ないか心配でたまりませんでした。しかし、終えてみると、何ともいえない満足感と「やりきった。」という充実感でいっぱいです。

 研究発表会では、子どもの日常の姿を存分にご覧いただけたと思います。本当にすばらしい子どもたちで、毎日の授業の中でも、私の方が助けられることが多いです。
 パワーアップタイムでも、いつもと変わらぬ子どもたちの堂々とした大きな声での発表を見て、私もがんばろうと思えましたし、落ち着いて臨めたように思います。古典の暗唱などは、4年生には難しい部分もあるとは思いますが、子どもたちは、スポンジの様にどんどん吸収してくれます。早い子なら、1日で課題の文章を暗記してしまうこともあります。本当に子どもたちの可能性には毎日驚かされてばかりです。

 また、模擬授業では、事前の校内研修で何度もやり直しをしました。実物投影機の効果的な見せ方や、言葉を削って無駄のない説明をすることなど、いろいろと苦労しましたが、自分にとってはプラスになったと確信しています。
 たった3分間の提案ですが、それに臨むための努力は、授業作りにつながるものがあると感じました。何度も試行錯誤を重ね、他の先生からも改善点をアドバイスしていただき、当日は、自分としてはまずまず満足のいく提案ができたと思っています(まだまだ無駄な言葉は多いかも・・・)。至らない点もあったかとは思いますが、自分の提案を見て、参加者の方が少しでもICTを使ってみよう!実物投影機っていいな!と思っていただけるならうれしいです。

 私自身も1年前までは全くICTを知らない状態でした。1台目の実物投影機が学校に入った時、初めて校長室で模擬授業をしたときの衝撃は忘れられません。「めちゃめちゃ教科書が見やすくなる。」「算数が格段に教えやすくなるだろうな。」最初はこんな感じのスタートでしたが、今では、理科・漢字・国語の教科書・テストの答え合わせなど、いろいろなものに応用しています。「ICTって難しそう」と思っている方がいたら、まず使って見てください。使えばその内にいろいろ応用できるようになります。「ICTって簡単です。」というのが、太郎生小からの提案で皆様に送るメッセージです。

 この半年の研修を通じて、自分自身が成長できたと確信しています。それくらい実になる研修会だったと思います。何よりも職員一丸となったチームワークの良さがすばらしいと感じています(本当に温かい職場です)。
 そして、何よりも実践的です。すぐにでも明日からの授業で使える、また使いたいと思える事ばかりです。それはひとえに研修担当の先生のお陰だと思っています。私が「こんな事を研修会の場(模擬授業)で提案してもいいのかなあ」と悩んでいたときも、「いいやん、とりあえずやってみ! それから考えたらいいやん!」と温かい励ましをいただいたことは忘れられません。
 まだ半年残っています。研究発表会がゴールとは思っていません。校長先生がシンポジウムの中で言われた「味噌汁とご飯の授業」をしっかりと行っていく!をこれからの私の目標として、3月までの残りの時間を過ごしていきたいと思います。
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津市立太郎生小学校
〒515-3536
三重県津市美杉町太郎生2128-1
TEL:059-273-0324
FAX:059-273-0746