最新更新日:2024/09/18 | |
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基礎・基本と多様な考え昨日、数学教育の会があった。優秀な数学の先生の集まりである。 たまたま高等学校の元校長先生で数学の教師と隣り合わせとなった。 質問してみた。 志水「今でも数学の問題は解かれるのですか?」 Aさん「はい、ぼけないように入試問題を解きます」 志水「別解もありますよね」 Aさん「生徒は、いろいろな考えを出すと混乱してしまい、力がつきません。多様な考えを教師は取り上げるのですが、それが理解できるのは、全体の2割です。その他の生徒は1つのやり方をきちんとマスターさせます。すると、応用力もつきます」と。 この発言を聴いて我が意を得たりと思った。 高等学校というのはある水準の集団である。にもかかわらず、多様な考えを紹介すると、こんがらがってしまうのだと。 まして、小学校・中学校になると、かなりの学力差がある世界である。 だから、多様な考えがよかれと思って、そういう発表ばかりしていると、情報が多すぎて低い児童・生徒は分からなくなってしまう。 つまり、多様な発表の内容に追いつけないのである。 だから、私は、どの子にも分かる・できることを保証するには、その教材で一番大切な考えについて取り上げ、それを徹底的にマスターさせることだと考えている。コアとオプションという教材の見方をすると、コアをきちんと理解・習得させるのである。 その上で、余裕のある児童・生徒にはオプションを与えるのが望ましい。 すぱっと2割だと断言されたところに、元ベテラン教師の重みがあった。 |
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