最新更新日:2024/09/21 | |
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卒業式卒業式を行いました。 式 辞 暖かな陽の光、校庭を彩る草花が春の到来を告げています。 小鈴谷小学校を巣立つ三十七名のみなさん、卒業おめでとうございます。今、一人一人に手渡した卒業証書には、六年間のたくさんの思い出が詰まっています。 お家の方に手を引かれ、校門をくぐった入学式の日から六年、いろいろなことがありました。今、みなさんは、どのような場面を思い浮かべているでしょうか。 とりわけ、最高学年として過ごしたこの一年は、思い出深い場面がたくさんあると思います。 五月の修学旅行。奈良では、大仏の大きさに圧倒されましたね。そして、若草山から見渡した奈良の町並みは日本の歴史を感じさせました。京都では、平等院、金閣寺、清水寺など日本の伝統と文化を学んできました。 九月の運動会では、最後まで全力で競う姿、一生懸命友達を応援する姿がありました。また、騎馬戦では、最上級生のたくましい姿も見せてくれました。 十月、小林紀子バレエシアターを鑑賞し、本物の芸術に親しみました。 十一月の学習発表会では、平和な未来へと題して、戦争と平和を劇にして発表しました。 そして、部活動では、ひたむきにボールを追う姿や楽器を演奏する姿を見せてくれました。きっと後輩たちの目にもしっかりその姿が焼き付いており、今後の部活動に生かされることでしょう。 さらに、FBC活動では、栽培委員会が中心となって全校で頑張り、中日新聞社賞・花壇設計図コンクールでも中日新聞社賞という、たいへん立派な賞を得ることができました。これまでみなさんが、一人一鉢などの活動に頑張って取り組んできた成果だと思います。後輩たちも、このFBC活動をしっかり引き継いでくれることと思います。 さて、卒業にあたり、みなさんに持ち続けてほしい夢についてお話したいと思います。 今年は韓国でオリンピック・パラリンピックが開催されました。多くの若者が世界の舞台で活躍したのはみなさんも知っての通りです。オリンピックでは過去最高の十三個のメダルをパラリンピックでは十個のメダルを取った日本チームの活躍がありました。その裏に積み重ねられた血のにじむような練習があったことを知っていると思います。直前の怪我で出場さえ危ぶまれたほどの羽生結弦選手は、怪我の大きさを感じさせない演技で金メダルを取りました。スピードスケートの小平奈緒選手はソチオリンピックの雪辱を果たすためにオランダに武者修行に出かけ、金メダルを取りました。金メダルを期待されていた渡部暁斗選手は銀メダルに終わりましたが、肋骨を骨折している状態を隠しての成果でした。それぞれ、これまでの苦労を感じさせない活躍でしたが、大会後のコメントはすがすがしいものばかりで、さらに深い感動を私たちに与えてくれました。 二年後の二〇二〇年にはいよいよ東京オリンピックが開催され、マスコット選考に皆さんも投票しましたね。オリンピック出場を目指してがんばっている若い選手のニュースも届いています。 さて、卒業に向けて、一九六四年に東京オリンピックが世界は一つというテーマでアジアで初めて開催されたときの話をします。当時、文部省体育局長としてオリンピックを運営した前田充明さんを覚えていますか。 前田さんは大谷の玉泉寺住職の長男として生まれ、悟由禅師を尊敬し、人や社会の役に立つ人になろうと思いました。前田さんは学生時代、陸上競技で活躍しました。大学を卒業した後、文部省に勤め、日本人の健康と体力作りに役立つ仕事をしました。たとえば、毎日食べている学校給食の普及にも努めました。 また、一八九一年日本一輪車協会の会長となり、小学校への一輪車普及に努めました。 みなさんがお世話になっている給食や、楽しんでいる一輪車の普及に努めました人です。 自分の特技を活かし、人や社会に役立つ志をたて、情熱をもって学びつづけた姿は、鈴渓義塾で学んだことそのものです。 前田さんのように夢を叶えることは難しいことですが、夢をもたない人に成功はありません。 みなさんが志を立てるにあたり、自分の長所を活かし自分がしあわせになる周りの人もしあわせになる世界中の人がしあわせになるそんな夢を語れるといいですね。 そんな夢を実現していったソニーの盛田昭夫氏やトヨタの石田退三氏、パスコの盛田善平氏など、著名な方が巣立った地域にある、小鈴谷小学校を卒業するみなさんだからこそ、持ち続けてほしいことは六年間で学び続けた鈴渓の心です。 盛田命稘翁や溝口幹先生の教育にかける情熱により誕生した鈴渓義塾の教えの根底には、東海市出身の細井平洲先生の教えである恕と忍びざるの心、わかりやすく言うと思いやりとやさしさの精神があります。みなさんは、そうした学校や地域に学ぶ鈴渓の子であることを大いに誇りにしてください。そして、鈴渓の思いやり・やさしさの精神と、教育の基本である志・学ぶ・情熱を心にとめ、これからの学習や生活に大いに生かしてほしいと願っています。 夢を持ち続け、小鈴谷小学校を巣立っていった皆さんが、世界で活躍する日を楽しみにしています。 さて、保護者のみなさま。本日は、誠におめでとうございます。今日までの成長の陰には、ご家族の並々ならぬご苦労があったかと推察いたします。そして、この六年間、みなさまのご理解とご協力をいただき、今日の良き日を迎えることができました。職員を代表して、心より感謝申し上げます。 終わりになりましたが、本日は、たくさんのご来賓の皆様方にご臨席を賜りました。高いところからではありますが、厚くお礼申し上げます。同時に、今後も、温かい子どもたちへのご支援、ご声援をよろしくお願い申し上げます。 三十七名の卒業生のみなさん。いよいよお別れの時が近づいてきました。みなさんのさらなる成長と活躍を心からお祈りし、式辞といたします。 |
常滑市立小鈴谷小学校
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