最新更新日:2010/06/11 | |
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千葉県での研修会に参加して
2月19日、千人を超える参加者が千葉県の公立小学校に集まりました。「基礎学力を保証する授業研究会in千葉」という研究会が開かれました。
この研究会は全国の授業名人と言われている先生が公立学校の子どもたちを相手にした授業を公開するもので、午前9時過ぎから午後4時まで授業、講演会、シンポジウムと内容も盛りだくさんです。 授業者は単行本を何冊も書いているような現在の日本のトップといってもいいい先生たちです。シンポジウムのパネリストも、(勉強している)教員であれば誰でも知っているような有名な方ばかりです。 「基礎学力」と聞けば太郎生小からも参加しないわけにはいきません。千葉であろうとも。その研究会に太郎生小からは4名が参加しました。 18日の夕方、近鉄電車に乗り、新幹線で東京へ。金曜日夜の上りの新幹線は混雑しています。2本見送り、ようやく車内へ。 そして、東京で乗り換え、ディズニーランドを横目に見ながら海浜幕張へ。ここは幕張メッセで有名なところです。遅い夕食をみんなで取って、翌日の研究会に備えました。 19日、ホテルからはタクシーで会場の千葉市立高浜第一小学校へ。体育館に入ると、細い通路を残してパイプいすがぎっしり。その椅子には番号が書かれた付箋紙が貼ってあり、その席に座ります。いわば指定席。申し込み順に前から座ります。私たちはほぼ中央でした。 11のクラスで、全国トップ級の授業者の授業を見られます。千人を超える参観者。どのように参観教室を割り当てるのかというと、申し込みの早い人から順に希望する教室の整理券を受け取ります。その整理券がなくなれば、別の授業を見るということになります。このシステムはとてもよく考えられていました。無駄が全くありません。混乱もありませんでした。 千人の参観者が整然と列をなして歩き、整理券を受け取り、そのまま教室へ。私は二年生の算数を参観させていただきました。大きな数をどのようにして子どもたちに実感させるのかということが課題です。 教室はすでに参観者でいっぱいです。三重ほどのすき間から顔をのぞかせて、授業を見ました。教室には百人以上の参観者がいるという状態です。前の人の背中にノートをのせてメモをする状態でした。 授業はさすがでした。飛び込みの授業でここまでできるのです。さぞ自分のクラスならどんなに鍛えられているのだろうかと思うほどでした。 その後は体育館のステージで千人の参観者の前にして、これまた「有名な実践家」が授業をします。授業というのは子ども相手ですから、どのような展開になるのか、予測しにくいところがあります。にもかかわらず、参観者をうならせる授業でした。 教育界には、実践や具体的な事実を語らないで、抽象的なきれいな言葉だけで語る、いわばスローガンが一人歩きするところがあります。「生きる力」とか「自ら学び、自ら考え」などという目標は、具体的な教育活動に支えられていないといけないのですが、それが見られないことが往々にしてあります。 しかし、この研究会はすべて実践や事実を元にしています。授業を通して「基礎学力」を語るのです。だからこそ、三重から参加する価値があります。北海道からも、沖縄からも参加者があったということです。NHKが中継車を出し、お昼のニュースで放送しました。それほどの大きな研究会でした。 この小学校は参観者を千人も集める学校です。でも、太郎生小と似ていることがいくつもあるました。百玉そろばんを使っていたり、暗唱に力を入れていたりしました。ICTも使っていました。図書館が素晴らしいですよと言われたので見に行きましたが、太郎生小の図書館と違わないねと同僚と話をしていました。それほど、太郎生小の図書館はいい環境です。司書の方が週に一度来てくれているからです。 子どもたちの集中力や保護者が学校に寄せる信頼は、太郎生小の方が秀でているかもしれないです。 千葉へ行き、学ぶべき点はたくさんありました。また、同僚と一緒だったので、道を歩きながら、食事をしながら、電車の中で、常に授業や教育のことを話していました。刺激を受けたのです。それに、教育のことを話すのは楽しいということもあります。 太郎生小の若い先生たちと一緒に行ったのに、ホテルの予約に始まり、駅でチケットを買うのも、タクシーの交渉も、乗り換えも、すべて私が担当する始末。まあ、中林にさせておけば文句を言わないからいいだろうという、微妙な力のバランスがあったのかもしれません。貧乏くじを引いたような……。 |
津市立太郎生小学校
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