最新更新日:2024/09/27 | |
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カウンセラーの窓(11月)
少しずつ日も短くなってきて,身近にも秋らしさを感じられるようになりましたね。これからは朝,布団のぬくもりからなかなか抜け出せないことも多くなってきそうです。布団のなかでうとうととまどろむのも心地いいですよね。そんなときに夢を見ることもあるでしょう。そんなときすごく長い夢だったなと思って時計をみたら少ししか時間が経っていなかったという経験をしたことはないでしょうか。
夢というのは誰でもみるもので,身近なものですが,よく考えたら不思議なことがいろいろあります。さっきの例のように時間の感覚が食い違ったり,ストーリーもあるようなないような感じで,場面がころころ変わったり,出てきた人が急に別の人になったりします。 私達はそんな夢を昼間に見たことや考えたことと結びつけて考えたりします。例えばタレントが夢に出てきたら,昨日テレビで見たからだと思ったり。でもテレビには他にもいろいろな人が出ていたのに,どうしてその人を選んだのでしょうか?そう考え出すと,夢も単純には解釈できないいろいろな意味を持っているのかなとも思えてきます。 精神分析学者のフロイトは,夢を用いて人間の心を探るということに本格的に取り組んだ最初の人です。フロイトは患者さんの治療をするなかで,人間の心には苦痛な記憶や感情などを無意識に抑え込んでしまう働きがあることに気づきました。普段は意識されることはありませんが,寝ている間は抑え込む力が弱まり,それらが夢のなかに現れてくると考えました。 このように,夢には普段私達が意識していない感情や記憶が 浮かび上がってきたものが含まれていると考えられます。人の心というものは,理性や理屈で割り切れない複雑さや奥深さを持っているということがいえるのではないでしょうか。 (光陵中 スクールカウンセラー) |
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