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最新更新日:2024/06/17 |
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UD25 理解の遅い子どもには![]() ![]() 自力解決がまずできていない。 その後、「できない」ことの劣等感の中で、友達の正答の意見を聞く。 その際、「それはどうしてできたの?」 「なぜ、その考えに気がついたの?」 と心を吐露できるであろうか。 これが毎日毎日となるとできないものである。 この理解の遅い子どもの気持ちをくんで授業をしたい。 授業の最後になればなるほど、意欲が減退し、友達の発言の内容がわからなければさらに落ち込む。そして、他の子どもはどんどん解いていくのに、ぼくはできないままである。 結局、教師もなかなか手をかけられない。 ではどうすればよいのか。 できる限り授業のはじめの方で指導しておくことである。 1.ヒント包含法は、問題提示のときにさりげなくヒントを入れておくこと。 2.自力解決での○付け法は、早めに指導して少しでもできた状態にしておくこと、 3.先行学習は、授業前の朝、または前日に短時間、指導の時間をとって教えておくこと。 やり方を教えてもよい。 4.練習問題での○付け法は、先ほど理解できたことを適用して、教師からの確認でさらに確信をもつことになる。「よし!できるんだ。ぼくは。」 自力解決で少しでもできていれば、話し合いに望む態度は安心感の中で聞くことができる。 反対に、できていなければ、不安感の中で聞くことになる。「何を言っているのか分からない。」「それは、私の世界ではない話だ。関係ないもん。」つまり、話し合いに参加できるレベルではない。つまり、同じ土俵ではない。 志水メソッドの1.2.3.4.は、理解の遅い子どもにとって優しい、易しい方法である。 どの子も「分かる」「できる」ことになるので、ユニバーサルデザインによる授業なのである。 UD24 大羽沢子先生の企画 ユニボくん![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() そんなときに役立つのが、マグネットシート「ユニボくん」。 ノートと同じ方眼の薄いボードです。 これは、「算数授業のユニバーサルデザイン」(明治図書) http://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-120718-2 の著者の大羽沢子先生の発案によるものです。ユニバーサルデザインとボードを結合して、愛称としてユニボくんとつけました。 よさ1 子どものノートがきれいになります。 よさ2 教師の教材ではノート指導を意識した板書計画を作るようになります。 よさ3 限られたノートに何を残そうかと意識するようになります。 よさ4 子どもにノートの行どり、ますめどりについては負担を減らすことができます。 よさ5 マグネットなので、黒板に張り付くので、落ちてきません。安全なのです。小黒板だと不意に落ちてきます。 よさ6 5月に軽量化できました。丸めて保存できます。 よさ7 罫線は市販のものより見やすい色を使っています。 よさ8 市販のものよりも低価格です。 詳しい案内はこちら。 http://www.schoolweb.ne.jp/weblog/data/2370003/... 写真上は、中学校用 下は、小学校用 UD23 東日本大会、出版記念講演会に参加して得られた学び![]() ![]() 「志水廣先生 こんばんは。東京では大変勉強させていただき、ありがとうございました。 今回も大きな学びがいくつかありました。 一つは、志水メソッドを使えば、UDの視点をふんだんに持っている授業が作れるということ 二つ目はやっていることの目的が正しければ、よきタイミングが必ず訪れること 三つ目は同じ志をもつものが集まると本当に楽しいということ 今までもこれからも教育を取り巻く環境も視点も大きく変わると思います。これまでの 当たり前をもう一度見直し、普遍的なものと時代に必要なものを見極めるのが大事なのではと思いました。 私は私に与えられた役割を果たしていこうと改めて思いました。 これから10年のビジョンが見えたような気がしました。 がんばります。 ありがとうございました。 大羽沢子」 二元論からの脱却![]() ![]() 「分かる」「できる」授業を保証していくと、算数の面白さが伝わらないという主張がある。 これは本当だろうか。 本当に「分かる」と面白いし、「できる」と面白い。 「分からない」と面白くないし、「できない」と面白くない。 これが子どもの事実である。 問題も解けなくて面白いという子どもはかなり少ない。 この事実に目を向けるべきである。 学習指導要領の目標には、基礎基本の知識と技能を身につけと、共に数理のよさに気づきとある。 どちらも必要である。 そこで、私はさらに、「分かる」の中に3段階あると考える。 第1段階 知っている段階。 第2段階 意味を理解している段階 第3段階 よさを理解している段階。 第2、第3の段階の「分かる」ときには、算数の面白さを分かることがあると考える。 二元論ではどちらかに偏る。 段階論、内包論ならばどちらも生きることになる。 出版記念講演会 in東京 報告1![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 休日にもかかわらず明治図書(木山麻衣子さん)のご好意で本社3階のスペースを利用させていただいた。 当日は、25名ほどの参加者で、東京、神奈川、千葉、茨城、山梨、長野、大阪、愛知、奈良、福岡から参加された。 とてもきれいな空間で話すことができ、幸せであった。 志水のユニバーサルデザインにもとづく授業をビデオで解説、 落合康子さんの一人の子どもが変容する感動物語、 大羽沢子さんの特別支援児に対する長年の指導の積み重ね を聞くことができた。 ありがとうございました。 プレゼン資料 志水 廣 「愛」と「心」育てる出る算数の授業、「算数授業のユニバーサルデザイン」(明治図書)の2冊の出版を記念して講演会を東京の明治図書の本社で開いた。 休日にもかかわらず明治図書(木山麻衣子さん)のご好意で本社3階のスペースを利用させていただいた。 当日は、25名ほどの参加者で、東京、神奈川、千葉、茨城、山梨、長野、大阪、愛知、奈良、福岡から参加された。 とてもきれいな空間で話すことができ、幸せであった。 志水のユニバーサルデザインにもとづく授業をビデオで解説、 落合康子さんの一人の子どもが変容する感動物語、 大羽沢子さんの特別支援児に対する長年の指導の積み重ね を聞くことができた。 ありがとうございました。 プレゼン資料 志水 廣 http://www.schoolweb.ne.jp/weblog/files/2370003... 大羽沢子 大羽沢子 http://www.schoolweb.ne.jp/weblog/files/2370003... 落合康子 落合康子 http://www.schoolweb.ne.jp/weblog/files/2370003... 出版記念講演会 in東京 報告2![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 会の様子 わくわくクラブ東日本大会 報告3![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 実践発表と振り返りの会 わくわくクラブ東日本大会 報告2![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 会の様子 わくわくクラブ東日本大会 報告1![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() http://nyc.niye.go.jp/ わくわくクラブでのスタッフを中心にした会である。 参加者は20名であった。 東京、茨城、千葉、長野、静岡、愛知、福岡のメンバーが集まり、志水メソッドについて中級レベルの協議を行った。 内容 1 志水 廣の講演・・・授業力を高めるための取り組み−志水メソッドの現状と未来 2 算数の模擬授業・・・共同参加型模擬授業 百瀬 薫(長野県木曽郡)・・・授業力を高めるための視点 3 実践発表 福井孝子(静岡県伊豆市)・・・志水メソッドを活用して、個人差に応じる算数の授業づくり 早渕白輝(東京都清瀬市)・・・音声計算を広めるための一手法 算数の授業で、何が問題なのか。 どの子にも「わかる」「できる」を保証するための授業構成、教材研究、実際の授業手立てについて綿密な議論を重ねた。 アットファミリー的な雰囲気の中で真剣に、密度の濃い授業改善のための協議ができた。 私も総括的にアドバイスすることで勉強になった。 愉しく、ゆったりと、まさに、「悠・愉」の世界を実現できた。 ありがとうございました。 機会![]() ![]() 物事の終わりと始まりには、諸般の事情がある。 その原因はなぞのまま終わる。 説明の機会はなかなかない。 しかし、やがて説明の機会がやってくる。 不意にやってくる。 まさに、必要・必然に世の中は動いている。 板書の続き![]() ![]() ![]() ![]() 最後に書いた板書が左端に示す。 一般化をはかる。 筑波大学附属小学校で公開授業![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 筑波でしたのは3年ぶりだと思う。 単位分数のひき算とかけ算の関係を授業でした。 少しずつ種をまき、後半で問いが発生した。 どこで本気にさせるのか、 そして、単位分数という数学の世界に不思議さを感じてもらえばよいと願って授業した。 ありがとうございました。 高学年の児童、中学校の生徒に![]() ![]() 宇宙貯金の話、1cm伸ばすこと、テイクとギブの関係 これらを話せば、明るい未来が見えてくる。 宮崎県明道小学校を訪問して6年生の下石学級に公開授業をした。その最後に、1cm伸ばすことを話した。するととても耳を傾けてくれた。 分かる児童には分かるものだ。 ではなぜ、このような話をしたのか。 校長室の前の廊下に学級だよりが掲示されていた。下石先生の学級だよりをめくっていくと、なんと私の本の宇宙貯金の話が登場していた。児童の感想が掲載されていたが、とても心に残ったようだ。 この話を下石先生とまた同僚の永田先生に話をもちかけた。 すると、下石先生は、「6年生に私なりのメッセージを送りたいと思っていた。その中で内田樹の教育の消費者論を児童に話したそうだ。これがきっかけとなって行動が変化した児童が現れたという。その後、「夢現大」の宇宙貯金も話したという。 だから、私は、翌日の公開授業の最後に下石学級にメッセージを残したいと思ったのである。実際には、夢の実現のためには1cm伸ばすことを話すと、児童はとても真剣に聴き、頭の中でぐるぐると回転しているのが見えた。 一期一会の出会いではあるが、このメッセージを残すことができて幸せである。 ともに![]() ![]() 共に、友に、朋に集まり、ともに語らう仲間がいることはとても幸せである。 心響![]() ![]() 「心」に響く授業をやろう。 教材の奥底にある波動を感じよう。 すると、その波動が響き渡ることになる。 UD22 まず足下を固めよ![]() ![]() そのとき、多様な考えの取り扱いについて、とてもうまく実践しているので参考になった。 比の利用の問題では、教科書では2つの考えを提示している。 その2つの考えを同時に扱うか、それとも1つずつ扱うか。ここが問題である。 下石さんも永田さんも、一つ目の考えを丁寧に扱い、教科書にはない適用問題をさせていた。そこで、子ども達は自信をもった。 次に、二つ目の考えを扱った。すると、ぐいぐいとついてきた。そして、二つ目の考えで適用問題をさせていた。 明らかに2つの考えについて理解していた。 ところが、通常の問題解決型の授業ではこうはうまくいかない。 1つしかできていないのにもかかわらず、2つ同時に発表させることが多い。だから、どちらか一方の考えのおさえが甘くなる。 さて、反省会のときに、コアの考えとオプションの考えを区別したのがよかったとほめた。このことは前々から私も話してきたことである。 すると、下石先生は、留学してるときに、「先生が高校の校長先生から話されていたことが気になっていたのです」と。 それは、「高校では、別解をやるよりもまずは1つの考えをきちんと扱った方がよい」と話されていた。この話を彼は覚えていた。校長先生は、続けて「優秀な生徒は別解を扱ってもよいが、ごく普通レベルの生徒には1つの考えの定着の方が大事です」と話されていた。このとき、私も同感だと思った。 UDの観点から言えば、まずは足下を固めることが重要である。 私の言葉で言えば、問題解決のきちんとつくることである。そこから、子どもたちに余裕があれば出発して次の問題解決へと移ることである。余裕がなければあっさりやめることである。 算数教育の常識とは異なるが、強く提案したい。 若手講師へメンター実習![]() ![]() ![]() ![]() 教職大学院生の下石暢彦先生の課題研究の指導とともに、メンター実習の指導をしています。 上は、メンター実習を受ける先生の授業です。 講師の方ですが、とても授業がお上手です。 写真の場面で、「1めもりあたりの大きさ」という言葉がとても有効に働いていました。 その後の問題で子ども達は迷わなかったのです。 納得させるひと言は大事ですね。 事前の状況を聞いてみると、下石さんのクラスにTTとしてかかわり、教材研究も共にやってきたそうです。 そのかいあって、授業の構成のうまさ、スモールステップの組み方など、私から見ても参考になるところがたくさんありました。 これからも伸びていってほしい人材です。 「知」と「人」![]() ![]() 知人とはよく言ったものである。 「知」と「人」に分けるとどうなるか。 「知」が増えると「人」に出会い、「人」が増えると「知」に出会う。 「知」の蓄積と「人」の蓄積がからみあって、 新しい知と人とが増えて行く。 構え![]() ![]() 教えるにも、学びたい構えがなければ、 入っていかない。 学びたいという構えはどうあればよいかについて、 普段から指導しておきたい。 教室での学び手は子どもである。 授業カウンセラーの立場で言えば、クライアント、つまり授業診断を受ける立場の人(教員)である。 メールブック7月号「悠・愉」 記事の一部![]() ![]() −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「授業力={教材把握力×子ども把握力×授業技術力}×精神エネルギー この公式が、志水先生との出会いでした。何気なく読んでいた教育雑誌で見つけたこの公式には何かストンと落ちるものがありました。特にかけ算になっているという説明に「そうだよなあ。 どれか一つが小さい値だと全体として低くなる。なるほど」とうなりました。{教材把握力×子ども把握力×授業技術力}についても、指導案の教材観・生徒観・指導観と符合します。 すぐに志水先生の書籍を全部注文しました。その中の1冊が、『算数好きにする授業力』でした。その中に、「元気になる本を持とう」という項があります。精神エネルギーを高めるための本が紹介されています。「算数の本でしょ。どうして」。驚きでした。失礼ですが、数学という教科に無味乾燥な記号の世界というイメージのあった私にとっては、衝撃でした。と同時に授業の基底部にある深いものの存在に気づかされました。発問、指示、指名などの技術という表層のみを見ていた自分にとって、蒙を啓くものとなりました。 同僚の数学の先生に「志水先生って、知ってる?」と尋ねると、「一宮市にも指導にみえてますよ」ときたものですから、これはツイてると、横着にも志水先生の研究室に押しかけ、校内現職教育に来ていただくことをお願いしました。 これまで、授業づくりは素材研究・教材研究に力を注ぐと考えていた私にとって新たな地平に立ったという気持ちになりました。・・・」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 伊藤先生との出会いは15年くらい前になると思う。 国語の先生なのに、しかも中学校の先生なのに、研究室に押しかけてきた。 この熱意に打たれて中学校を訪問することとなった。 たくさんの人の授業を見た。その中に、数学の山内良仁先生もいた。 伊藤先生の授業は「すごい」。生徒がやる気になる。探求していく。 そして、現在、「悠・愉」に連載記事を、また先日の公開セミナーでは模擬授業をしていただいている。 上の伊藤先生の記事の中であなたはどこに感心するか。 私は「元気になる本」のところである。 大事なんだよ。 |
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