最新更新日:2013/03/25 | |
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あいさつの評語紹介
あいさつの評語を子どもたちから募集して、代表作品を「あいさつ通り」ののぼりにし、門の周りに立ててあります。素晴らしい作品がとても多くあったので、今日から毎日ホームページのメッセージ欄(一番上)に載せることにしました。今日から始まりました。記念すべき第1号、たなかなおきくんの作品です。(校長 三原 徹)
地域ぐるみで道徳講座教師の力で信頼のパイプ ---------------------------------------------------- 「清永(きよなが)せんせーい」「さよーならー」。下校する1年生の声が職員室に飛び込んでくる。1年の学年主任で1組担任の清永亜矢子教諭は、元気な声を聞きながら、秋の道徳の公開講座を思い出していた。 地域と一緒に、1〜6年の全学級で教材作りから取り組む計画に変わったのは、「地域とのコラボレーションの好機」と、区教育委員会から強い勧めがあったからだ。保護者や地域住民をゲストティーチャートとして招くのが前提だ。同僚教師たちは夏休みの間に授業案を考えてきてくれることになった。 主題と狙いは何か。時間内にどうゲストティーチャーに活躍してもらうのか。授業はクラスごとか学年ごとか。学年の場合、どの教室を使うのか。学級単位なら、講師が何人も必要だが、人材はいるか。清永教諭は、2年担任の梶田知代教諭に助けを借りながら企画を練った。 夏休み明け、学年ごとに検討した授業案が出そろった。公開するからには、多くの人に参観してほしい。実施日は秋の学校公開中の土曜日と決めた。 ゲストティーチャーの人選と調整は、開かれた学校づくり協議会の石川博義会長に依頼した。3年の授業案は「働くことの大切さ」。ボランティアで公園の清掃を続けている方というリクエストに、「大丈夫、ぴったりの人がいる」。石川会長の頭に浮かんだのは、番神(ばんじん)通り児童遊園で頑張る小野ひさ子さんだ。4年生のあいさつに関連した授業企画は、交通ボランティアの松岡茂子さんと酒井ノリ子さんにお願いしよう。 5年の「気持ちのよい礼儀」は、のびのびスクール講師で少林寺拳法師範の黒田素久先生がいい。6年はキャリア教育に関連させて、目標に向かって努力する大切さを、私立幼稚園の田中靖子園長、駐在の高田敏文巡査らから学ぶ。地域住民の多様なキャリアを生かした教育活動は学校理事会を持つ本校の研究課題でもある。 最後まで決まらなかった6年のゲストは、同僚の大塚光代教師が、知人の川名美紗子看護師を紹介してくれた。全くの偶然だが、川名さんは五反野小出身という。1年の食事のマナー、2年の整理整頓のゲストティーチャーは、ともに保護者にお願いすることになった。 入念な打ち合わせやリハーサルが必要だ。教師もゲストも日中、時間が取れない。たいてい夜に集まり、学年ごとに打ち合わせを続けた。 当日。土曜日の学校公開は700人近い参観者であふれかえった。保護者や地域の方から、こんな感想が寄せられた。 「公園や通りを清掃してくれるボランティアの方の話から、子どもたちの遊ぶ場所を地域の方々で見守ってくれていることを知り、すごく安心した」 「地域の方が先生というのは新鮮だ。実践している人の話だから説得力がある」 「働くことに興味を持ち、目標に向かって生きるときに体験することは、どれひとつ無駄なものはなく、未来に役立つとわかったと思う」 清永教諭は来年に思いをはせる。地域住民と信頼のパイプが出来た。来年はいろんな場面で地域の方々の力を借りた授業を企画していきたい。 ゲストと作る授業は、思い通りになりにくい。だが大変さを補って余りある感動と学びを子どもたちが体験できる。それに、互いに支えあう団結力の強い同僚教師たちがいる。 足立区立五反野小校長 三原 徹 (2005年11月5日 朝日新聞第2東京面に掲載されました) |
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