最新更新日:2013/03/25 | |
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ふるさとの冬を心に刻む荒川探検と土手すべり ---------------------------------------------------- 26日、冬の荒川土手を探検した。朝から、1、2年生は興奮気味だった。あいさつの声の大きさが違う。校門で迎える校長に、手に持った段ボールをうれしそうに見せる子もいる。 段ボールを体の大きさに合わせて切り、縁を補強する。前に穴を開け、手綱代わりのひもを通す。土手すべりのそりだ。各自の名前が書いてある。 季節の変化に関心や期待を抱く、それが荒川土手探検の目的だ。土手に着き、学級ごとに河川敷や河原を歩く。春、秋についで3回目だ。春にはテントウムシやタンポポの綿毛を見つけた。秋には岩の透き間で動くカニ、背中に子を乗せて跳ねるバッタがいた。冬の荒川土手には先日降った雪の名残がわずかにあるばかりで、生き物の姿は見えない。枯れ草の下に青い草がひそやかに根を張っている。手で押さえてみる。フワフワと弾力がある。ああ、生きているんだなと感じる。 探検が終わると、お待ちかねの土手すべりの時間だ。担任の「どうぞ!」の声に、子どもたちは段ボールのそりを持って土手を駆け上がる。晴天続きで枯れ草は乾き、絶好のコンディションだ。 手綱を持ち、馬乗りで滑る子ばかりではない。上に立ってスケボーのように操りながら滑降する子、段ボール箱を筒状に開き、中に入ってころころ転がりながら降りてくる子、担任を後ろに乗せ、顔を真っ赤にして降りてくる子、土手堤を見ながら後ろ向きに滑る子。サーフィン滑り、二人滑り、お昼寝滑り、工夫を凝らして楽しんでいる。 「先生、このすべり方見て」「僕、サーフィンみたいにすべれるよ」「校長先生、写真うつして」。1時間半は、あっという間に過ぎ去った。 「あ、富士山がある!」 堤防道路に上がった子が、歓声を上げた。川向こうの高いビルの横に、雪をかぶった富士を見つけたのだ。「わあ、本当だ」。子どもたちの歓声が次々に上がる。冬晴れの澄んだ空気の中に、凜(りん)とした富士を望む。これも、ふるさと五反野の景色のひとつだ。この日の体験も子どもたちの心にしっかり刻まれただろう。 帰校後、次の時間は国語だ。みんなで感想文を書く。題は「冬のあら川土手ですべったよ」。書き出しも決まっていて「すべったよ、すべったよ」。このあとにどう続けるのか、それぞれ考える。 学校理事会で定めた「望まれる児童像」に「ふるさと五反野を大切にする子」という目標がある。そのための学習の副読本資料が「五反野」だ。創立50周年を迎えた3年前、地域学習に役立つよう教師と児童が住民の話を聞き、街の様子を調べ、地域と学校の過去、現在、未来をまとめた副読本を作った。費用は地域住民に拠出していただいた。毎年、新入生に贈られる。 五反野小はどの学年も地域の探検に出かける。1、2年は生活科、3年以上は総合的な学習の時間を充てる。 自然の残る荒川土手、せせらぎにザリガニもいる五反野コミュニティセンター公園、昔は70軒の店が軒を連ねたという番(ばん)神(じん)通り商店街。祭りや豆まきが楽しい西ノ宮稲荷神社。子どもたちに引き継ぎ、守ってほしいふるさとだ。 地域でつくり、寄贈された副読本が日々の授業で生かされる。ふるさとを愛する子に育ってほしい。地域が子どもたちに注ぐまなざしは温かく、熱い。 足立区立五反野小校長 三原 徹 (2006年1月28日 朝日新聞第2東京面に掲載されました) ふるさとの冬を心に刻む2
土手すべり
ふるさとの冬を心に刻む3
富士山が見える!
校長室
お天気はよくなってきたけど、昨夜の雪で校庭に出られません。4年生の女子が大休みの時間に校長室に遊びにきました。
節分
2月3日は節分でした。学校のすぐそばにある西之宮稲荷神社でも神社の総代さんや神主さんや、町会の役員さんが集まって、みんなで豆まきをしました。
天狗がいたずらをする鬼を退治すると、いよいよ豆まきの始まりです。 校長もご案内をいただいて、皆さんに混じって副豆をまきました。五反野小の子どもたちがたくさん豆をひろいにきていて、マイクで校長が豆をまくことが紹介されると、「こっちへまいて〜」と大歓声を上げて声を上がります。 できるだけ万遍にまいたつもりでしたが、みんなの手元に届いたでしょうか? 校長 三原 徹 |
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