最新更新日:2024/05/16
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笑瀾万丈27 ☆無事大学院を修了して現場復帰

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☆無事大学院を修了して現場復帰

 無事ヒロシは、修士論文も通過して、めでたく兵庫教育大学大学院を修了したのであった。修了式は大学体育館で行われた。外には機動隊と組合がにら目っこしていた。かすかな、「反対」という声が聞こえている中、式は終わった。二年間はとても充実していて、とても楽しい空間であった。
 いよいよ現場に戻って、実践あるのみである。
 ♪さらば大学院よ、旅立つヒロシは宇宙戦艦ヤ・マ・トに乗って。
 ♪現場の彼方、神戸市へ。運命背負い。今、旅立つ。…
 まだまだ現場のきびしさ、冷たさを予感しながら現任校の五位ノ池小学校に赴き、転任先を告げられた。それがルールだったからだ。垂水区の多聞台小学校だという。「近くなった。」というのがはじめの印象である。車で八分もあればいける学校である。たしか、あの地区には親戚が住んでいたはずだが。
 三月の終わりに多聞台小学校に行き、内田校長先生から「あなたには一年生をもってもらいます」と言われた。
「ええっ?!」
と心で叫びながら、思わずたじろぐヒロシであった。
しかし、「はい、分かりました」と素直に言うヒロシであった。
 学校が始まった。
 おかしい。職場の皆さんは、私のことを大学院卒だというのにそのことには何も触れない。一切触れなかった。気遣ったのか、それとも関係ないと思ったのか、素の私と共に行動してくださった。とてもありがたいと思った。
 さてさて、一年生担任の宣告後、ヒロシはどのような行動をとったのか。


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