最新更新日:2010/06/11
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閉校にはなりますが、4月以降もこのサイトは存続します。「過去の記事」の2009年度をクリックすると、見られます。更新するとはありません。アクセス、ありがとうございました。

教育長のお祝いの言葉

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 太郎生小学校の卒業式には津市教育委員会の中野教育長が来てくださいました。最後の卒業式だからでしょう。

 中野教育長は来賓としては一番早く来校されました。そして、福井教頭の案内をうけ、式場での確認をしていただきました。
 その後、しばらく時間があったので校長室で話をさせていただきました。教育長さんと直に話をさせていただくということは、普通はありません。校長会で挨拶を聞いたり、辞令をもらう時ぐらいしか接点はありません。

 でも、太郎生小の卒業式に来ていただいたのです。この機会に少し話をさせていただきました。中野教育長さんは3月に就任されています。また、高校で校長をされていたとお聞きしました。それなのに、太郎生小学校のことをかなりご存じなのです。
 実は、太郎生小がその歴史を閉じるということもあり、ぜひ教育長さんに太郎生小学校があったということと、そこでは素晴らしい教育活動をしていた(つもり)だということを知っていただきたくて、学校便りなどを教育委員会の指導主事にお届けしました。私が直接、教育長に送ることは立場上できませんので。
 しかし、今は津の市議会などで多忙を極められているとお聞きしました。その資料が仮に教育長さんの手元に届いても、パラパラとめくる程度が普通です。「読んでください」ということはかえって失礼なのです。その程度のことはわきまえているつもりです。
 
 ところが、校長室で話を聞かせていただいていると、私が書いた「たろうっこ」の内容に関わったことを言われるのです。驚いて「読まれたのですか」とお聞きすると、小さな声でふつうに「はい。見せていただきました」と。
 
 そして、卒業式が始まりました。私は最後の児童に卒業証書を渡し終えました。「第4417号」です。声がふるえてしまいました。4418号の卒業証書は存在しません。
 心配していた式辞も、なんとか読み終え、続いて「教育委員会お祝いの言葉」です。
 
 登壇された中野教育長は「今、東京で表彰式があり、太郎生小学校が表彰されています」に始まり、私がたろうっこに書いたようなことを話し始めるのです。教育委員会の準備された「お祝いの言葉」を読むのではないのです。
 私はびっくりしました。隣の教頭をつついて、「太郎生の教育のことやな」とつぶやくと、教頭は(こんなことは普通はない)と言わんばかりの顔でうなづきました。
 教育長さんは最大限の言葉を使って太郎生小学校の教育をほめていただきました。そしてその6年生であり、卒業生である7人に心からのエールを送ってくださいました。私は感動しながら教育長さんの言葉を聞き漏らさないようにしました。
 中野教育長は原稿を見ないで、太郎生小学校のことを具体的に語り、卒業を祝っていただいたのです。

 卒業式終了後、卒業生や保護者と写真を撮ったり、話をするなど、体育館にしばらく残っていました。そして校長室に戻ると、教育長さんは私が戻るのを待っていてくださいました。そして、「素晴らしい卒業式でした。」とねぎらってくださいました。私は、「いただいたご挨拶は、太郎生小学校の教育や子どもたちのことを話していただき、ありがとうござました」とお礼を言わせていただくのが精一杯でした。

 ここにも卒業式の感動のドラマがありました。
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こんな記事が(ほめすぎです)

 チエルwebマガジンにこんな記事が載っています。

 2009年12月に取材に長井さんというライターと三好さんというチエルの方が来てくれました。ほめすぎではありますが、ライターの目に見えた太郎生小学校の一面だと受け止め、ありがたく読みました。
 この記事が掲載された「チエルマガジン」は太郎生小の保護者には配布しました。すでに読んでいただいたことと思います。
 保護者の皆さん、もしもこのような記事が出る太郎生小学校を誇りに思っていただいたのなら、それは保護者がこんな学校に育てたということなのですよ。学校を信頼していただくことが、こんな取り組むもできるということなのです。それはもちろん毎日の授業に反映しています。
 閉校になる時にこのような記事がでることはさみしい気持ちもしますが、このフラッシュ型教材を使った授業はこれまで半年ほど行っています。毎日。パワーアップタイムの切り札的でした。子どもたちがたくさん学んできたのです。そのことに「安堵」してくださいね。

 数日前に、NHKが太郎生小に取材にきました。ある児童を追ってのものではありますが、その児童の学習風景の一コマとしてフラッシュ型教材を使った授業もカメラに収めていました。実際の放送映像に使われるかどうかは分かりませんが、ディレクターの女性は、「テンポがあり、とてもいい授業ですね」と言われていました。
 
 フラッシュ型教材を使った授業は、見ると確実にその素晴らしさが分かります。シンプルな良さもあります。こういった優れた教材や授業方法を太郎生小の全職員が学ぶことができたのは、玉川大学の堀田先生をお招きできたからです。東京から5時間近くもかけて来ていただいたのです。
 全国的に非常に著名な堀田先生に授業を見ていただくことは職員にとっては厳しい試練です。でも、誰1人反対する者はいませんでした。保護者に太郎生小が信頼されているからこそ、子どもたちのために授業の質を改善しようと思ったのでした。これもまた、「教師として当たり前のこと」をしただけともいえます。
 卒業式の式辞では「当たり前のことが出来る子どもたち」のことを言いました。それは職員にも言えるのです。

※写真の一番下は来賓の皆さん。7名の卒業式に、28名の来賓の皆さんがきていただきました。卒業を祝っていただきました。ありがとうございます。


 
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ある職員から(卒業式を終えて)

 今日の卒業式、たいへん感動しました。
 卒業生の歌を聴いていたとき、「いよいよこの太郎生小学校とお別れするんだ。」という思いが湧き上がってきて、感無量になりました。
 また、校長先生の後ろの席にいたので、(自分の言う司会の言葉に集中しながらも)太郎生小学校最後の卒業式に臨まれる校長先生の気持ちが伝わってきて、胸がいっぱいになりました。
 今、思い起こせば、太郎生小学校は、まさに奇跡の学校でした。先日のPTA総会でも、少しお話させていただきましたが、まず、子どもたちが素直で、明るくて、私が指導することをどんどん吸収していく力は、本当にすばらしかったです。
 次に、保護者や地域の教育力もすばらしかったです。

 そして、校長先生の「日本一の学校にしたい。」という思いを教職員で共有し、最先端の教育の実現に向けてみんなでがんばったことです。太郎生小学校で、ICT教育を学んだことは自分自身にとっての大きな収穫です。
 これからも、教師としてのプロ意識をもち、子どもたちの可能性を最大限に引き出す教育を目指して全力を尽くしたいと思っています。

 ※写真の下は、卒業式の朝、会場で最後の打ち合わせをする担任の寺井先生と音楽担当の長谷先生
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1日を大切にすること

 誰にとっても1日は24時間です。
 でも、その24時間という1日が今ほど、貴重で、大事で、取り返しの付かない24時間であることを実感したことはありません。
 明日が太郎生小学校の閉校式。そして、25日が修了式です。26日が引っ越し作業。閉校をかみしめることもできないまま、作業が続きます。

 でも、職員も、子どもたちも前向きです。閉校はさびしいけど、悲しいことではありません。新たなよりよい教育環境、よりよい教育条件にするための、「変化」なのです。さびしさは3月までにして、4月からはそれぞれの場でがんばります。そう思いたいです。

 21日。今日も1日、太郎生小学校のために仕事が出来る幸せを感じています。

※下の写真は19日、卒業式当日の朝。カメラ担当の柘植先生は早く出勤して、登校風景などを撮ってくれました。
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東京での表彰式

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 太郎生小が最後の卒業式を行っているのとほぼ同じ時刻に、東京の霞ヶ関ビルで、「インターネット活用教育実践コンクール」の表彰式が行われていました。太郎生小学校の「ネットで安心を届けた2泊3日の答志島体験」が文部科学大臣賞を受賞したのです。すでにお知らせしたことです。
 太郎生小の職員に変わって、津市教育委員会の指導主事が参加しました。答志島体験は国の予算をいただいての事業であり、津市教委も計画書や予算などのことで深く関わっています。津教委の理解がなければとても実現できなかった事業でもあります。
 津教委の指導主事は、事務作業だけではなく、太郎生小の子どもたちが7月8日に太郎生を出発する朝、見送りに来てくれました。さらも翌9日は答志島に来て、子どもたちの体験の様子を見たり、一緒に指導をしてくれました。宿にも来てくれています。
 この1年の間に太郎生小に足を運んでくれた回数は5回以上にもなり、本人が「私は太郎生小の職員です」というぐらい、太郎生小学校の教育を理解していただいています。

 東京での表彰式と太郎生小の卒業式が同じ日ということが分かった時、私はこの指導主事に東京へ行ってもらいたいと思い、津教委の課長にお願いしました。
 表彰式の様子はまだ聞く時間がありませんが、一足早く、東京の事務局から写真が送られてきました。事務局からのメールでは、「中林先生になりかわり、力説!してくださいました」とのことです。それが下の写真ですね。うん、確かに原稿を見ないで熱演。ありがとうございます。
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堀田先生のブログ

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 3月19日、太郎生小学校最後の卒業式。
 堀田先生のブログにこんな記事が。

 パソコン画面を見ながら号泣……。

 太郎生小学校に赴任できて良かった。校長をさせていただき、よかった。太郎生小の同僚と巡り会えて良かった。
 何よりも、38人の子どもたちと出会えてよかった。その保護者と出会えて良かった。
 堀田先生と出会えて良かった。

 太郎生小学校での2年間、幸せでした。 
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閉校までの仕事日記(3月17日)

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 午前中は「卒業式の通し練習」をした。卒業生に卒業証書を渡す練習も行った。
 卒業生の全体を通したよびかけを初めて聞いた。しっかりとしていた。特に卒業証書を受け取る前の決意表明が素晴らしい。感動的だ。

 続いて「閉校式」の合唱練習。子どもたちの歌は30分近い。卒業式と閉校式の歌は異なっている。それを子どもたちは見事に、やり遂げている。子どもたちも、今は特別なことだと分かっているようだ。だから、不満も言わないで、一生懸命に練習に取り組んでいる。頭が下がる思い。
 
 給食は図書室で、「なかよし給食」を全校児童がいただいた。赤飯だった。おいしかった。料理員さん、用務員さん、ありがとう。
 少し早めに戻り、閉校式に使う写真の整理。CDRに入れて、それを持って久居へ。閉校式の打ち合わせを、うたおにのお二人、長谷先生、中林の4人で行う。1時間あまり。全体が見えてくる。長谷先生とは太郎生小のことや4月からのことなどを話し合う。

 その間、職員は美杉中へトラックで行き、椅子やスリッパを借りてきた。
 閉校式当日の天気は雨模様。その対応が必要。教頭は駐車場の関係で走り回っている。

 午後6時前に学校に戻る。PTA会長が来校。19日、東京で行われる表彰式でのことで、東京事務局と電話で打ち合わせ。それを市教委に伝え、原稿案を作る。
 夜、自宅で卒業式での式辞原稿を考える。

 明日はいよいよ閉校記念誌の納品日。記念碑も設置されるはず。

 ※写真は入学当初の1年生(2009年4月10日)
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スクール55の記事から(12回目)

 「スクール55」というサイトに連載を書かせていただきました。12回連載の12回目の記事をでました。保護者の皆さんには見ていただきたいと思います。

 本来はこれが最終回です。でも、閉校ということで、お願いしてもう1回書かせていただくことになりました。

 写真は太郎生小のスタッフ。
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土曜日

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 3月13日、土曜日。二人の職員が、なにやら準備をしています。これは25日に分かります。「心技体」が必要な作業を、休日出勤して進めています。

 下の写真は届いたばかりの「チエルマガジン」。15日に保護者の皆さんに配ります。びっくりです。私のアップの写真に(^^;)
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太郎生小の職員室

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 太郎生小学校は、子どもたち・保護者・学校の三者が非常にいい関係にあります。だからこそ、太郎生小学校の教育は充実しているといえます。そのことは何度も「たろうっこ」などに書いたとおりです。
 今回はその「学校」について触れてみます。学校は一人ひとりの職員からなりたっています。そして全職員が、共通の認識を持ち、一致して実践を進めるのが学校です。
 太郎生小学校の職員は、みんなでカラオケにいくわけではありませんし、飲み会が何度もあるわけではありません。勤務の帰りにお茶をすることもありません。
 
 しかし、校内研修会が充実しているのです。チエルマガジンには次のように書いていただきました(これは企業広報誌。昨年12月に東京からの取材があった。)。
「太郎生小の校内研を見て私は思った。『まるで企業の営業会議、ワイガヤのようだ』と。年上だろうが、年下だろうが、遠慮なく意見を戦わせる雰囲気。『いいものを知りたい、教わりたい。自分の授業に取り入れたい』とどん欲に学ぶ姿勢。先生たちの目は『この研修で何かを得て帰ろう』という強い意志で輝いていた。これた太郎生小の力の源なのだ。」という記事が載っています。
 この雑誌は多めにもらったので、15日に保護者の皆さんに配布します。私のアップの写真もあります。日頃はカメラマンをしており、映してもらう機会は少ないので、これは貴重な写真です(^o^)

 職員のみんなの価値観や方向性をそろえることは簡単ではありません。意識改革といわれることは多いけど、洗脳をしない限り、全員の考えが一致することはありません。私は意識改革は必要ないと思っています。子どもに学力を付ける、そのためにはどんな授業をしたらいいのかということのみで一致できたらいいと思うです。
 その結果として、何度かの議論やお互いの授業を見合うという検証を経て、「パワーアップタイム」「実物投影機の日常的な活用」「フラッシュ型教材の利用」「百人一首大会」などが太郎生小学校の教育の中に根付いてきました。 
 また合唱指導についても、音楽担当の長谷先生が直接の指導をしてはいますが、他の教員も全面的に関わっています。教室で練習したり、歌詞を覚えさせたり。さらに全体練習の中でも、リズムを取ったり、感想などを述べたり。柘植先生は、長谷先生に代わってピアノを弾くこともありました。 

 太郎生小学校の職員がこのように同じ方向を向き,努力を継続できるのは、これまた何度も言っているように保護者の皆さんが学校を応援してくれているからなのです。
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閉校までの仕事日記(3月11日)

 今日は出張はなし。ありがたい。
 2日前に依頼を受けた「卒業文集用の原稿」を書く。今頃?と思われるかもしれない。確かに、今頃書いている。担任からは「PTA新聞用の原稿をそのまま卒業文集に使ってもいいですか」とのことだったが、私はそうしないで、新たに書き起こした。
 私が校長になってからは2回目の卒業式を迎えることになる。昨年度もそうであったが、今年の卒業生についても思い出はたくさんある。卒業生の7人がまだ太郎生小学校の1年生だったとき、私の隣の教室で2・3年生の複式学級を担当していた。太郎生小学校にとっては初めての複式だった。体育は1年から3年で行うこともあり、年間を通してリレーをしていた。3学年で百人一首をしたこともあった。

 そして、今、卒業証書を渡すことになった。135年の最後の卒業生として。
 お祝いの言葉として、次のようなことを書いた。
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 七人の皆さんは単に「太郎生小学校の最後の卒業生」というだけではなく、素晴らしい太郎生小学校のDNAを持って卒業するということを誇りに思ってください。しっかり話を聴ける、集中して勉強できる、心を一つにした合唱など、どれも太郎生小学校が伝統として先輩から引き継いできたことです。七人の皆さんも努力した結果、太郎生小学校のDNAを体の中隅々にしみこませて卒業していくのです。
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 「太郎生小学校のDNA」などという、おおげさな言い方を恥ずかしげもなく使ってしまった。しかし、私は太郎生小学校を預かる職責にあるものとして、自信を持って太郎生小学校のDNAという言葉を使っている。子どもたちの話を聞く態度や物事に取り組む集中力は際だって素晴らしい。それは授業風景や卒業式などの練習の様子をみれば誰もが納得できることであろう。
 そのDNAは天性のものではない。太郎生小学校の職員が「当たり前のことを当然のように指導してきたこと」とそれをまっすぐな心と目で受け止めてきた子どもたちがいたからだ。さらに、小学校の指導を信頼し、子どもを励ましてくれた保護者の力も大きい。
 先輩たちの態度を見てきた子どもたちは、「自然と」当たり前のことを当たり前のように学んでいった。これが私が思うところの太郎生小学校のDNAである。
 その姿は、卒業式や閉校式でも見てもらえる。子どもたちの合唱を聴いてほしい。子どもたちが座って、大人の話を聞く態度を見てほしい。私が言うところの太郎生小学校のDNAを皆さんの目でみていただきたいと思う。

※写真の下は高校生。職員室に声をかけてから遊んでいた。ふと、運動場を見ると、トンボを使って、遊んだ後を整地している。ここにも太郎生小のDNAがあった。
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DVD完成

 DVDが届きました。DVD−Rではなく、プレスしたものです。
 元校長の益川先生が撮影し、編集していただいたものです。90分間あります。
 主にこの1年の記録ですが、過去の入学式や卒業式の様子も少し入っています。

 太郎生小学校を最後として退職された益川先生は、その後、パソコンを使ったビデオ編集を始められました。太郎生小の記念DVD制作のために高性能PCも、デジタルビデオカメラもそろえたとのことです。
 太郎生小学校を支えていただいているお一人です。
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閉校までの仕事日記(3月10日)

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 あと○日というカウントダウンはしないことにしています。閉校式までの残り日数は楽しむものではないし、それを待つゆとりも、よゆうもありません。

 太郎生小学校の閉校に際して、「閉校記念事業実行委員会」が昨年の秋、組織されました。津市議会での条例改正をうけてのことです。委員長は太郎生自治会連合会の会長です。PTA会長と学校側が副会長になり、事務作業は学校が行っています。
 その実行委員会として、閉校記念誌、閉校記念碑、そして閉校記念CDなどを作ることになり、その作業を進めてきました。
 今回は「閉校記念CD」について触れてみます。CDには子どもたちの合唱を収めています。太郎生小学校の子どもたちの歌声のことはこれまで何度も、何度も取り上げてきたように素晴らしいです。そこにはハーモニーがあるわけではありません。コンクールに入賞したわけでもありません。合唱団に入っている児童は一人もいません。でも、心を一つにした歌声は、多くの人の感動を呼びます。
 このサイトの右フレームの下の方に、歌声をデータで置いてあります。聞いていただけます。
 子どもたちの歌声をCDに収録するに当たり、録音は学校でせざるをえませんでした。外部の業者に録音を依頼すると、かなり経費がかかり、予算を超えてしまいます。また、子どもたちの練習も、夏の七夕集会、秋の地区秋祭り、そして卒業式と、時期がずれています。それをまとめて一度に録音することは練習の関係で無理です。また、予算がついた時期にはすでに合唱の発表会が終わっていました。

 学校ではPCMレコーダーと外付けのマイクを使って、録音しました。練習の様子も録音していましたが、録音のための時間を設定するのが難しく、最終的にCDに収録した13曲はいずれもライブ録音をした音源を使うことになりました。
 今年度の七夕集会、秋の研究発表会、うたおにコンサート、そして昨年度の卒業式での歌声を入れました。当然、会場のノイズはあります。ピアノではなく、エレクトーン伴奏になっているのもあります。でも、ライブならではの子どもたちの張り切った歌声があるのです。音楽の先生も、ライブの音の収録にOKを出してくれました:-)

 CDケースの中のジャケットはカラー8ページにしました。レイアウトはデザインを外注する予算がなく、学校で考えたものですので、見栄えはイマイチです。ご勘弁ください。限られた時間と予算の中での作業なのです。市販CDのようにはもちろんできません。でも、CD−Rではなく、プレスをしているものですから、互換性や保存性は市販品とは何らかわりがありません。

 平成21年度(20年度の卒業式も)の太郎生小学校の子どもたちの歌声がCDで残ることを嬉しく思っています。このCDは、閉校記念誌と合わせて、太郎生地区の皆さんには式典後、自治会長さんを通して全戸に配布します。また、太郎生地区以外の皆さんについては、閉校式に参加していただいた皆さんにお渡しする予定です。

 マニアックな情報も少し。録音機材はH4nとAT822です。96/24ではなく、少し落としています。1時間以上の収録をするためです。ソフトはSoundEngineです。愛用のソフトとなりました。スタンドはソニーのB−301(30年以上前に購入したもの)

 写真の上は収録の様子。
 下の写真の奥にマイクスタンドがちいさく見えている。この時の録音はCDに入っている。
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閉校までの仕事日記(3月9日)

 昨日、津教委の方が3人来校。閉校式と閉校記念行事の打ち合わせ。体育館へ行き、実際の動きを確認した。受付が混乱しそうなので心配。テントを2張り使う予定。
 太郎生地区全戸に配る閉校記念誌と記念CDは、当日、渡さないで、自治会長さんを通して配っていただくことになっている。太郎生以外の皆さんには21日にお持ち帰りいただくことにする。
 封筒と閉校式・記念行事の式次第もPDFで確認した。

 今日。9日。美杉中の卒業式。私が小学校の2年生の時に担当した子どもたちが義務教育を終えて中学校を巣立っていった。落ち着いたいい卒業式だった。
 卒業式から戻ると、体育館での在校生練習が続いていた。人数は少ないが、とてもいい歌声が響いていた。表情も素晴らしい。何度見ても素晴らしい。
 
 午後、卒業生二人が小学校に挨拶に来てくれた。後期の受験が終われば、小学校の運動畳に遊びに来る子どもたちも増えるだろう。中学生(もう卒業しているけど)が小学校に遊びに来ると、小学生は喜ぶ。中学生が優しいから。中学生と先生たちとも気楽に話すことが多い。小学生と中学生がこんなに仲がいいというのは珍しいかもしれない。
 
 印刷所にFAXを送り、式次第の校正直しを依頼する。教委とも、式次第の内容について確認する。仕事が確実に進んでいる。
 ただ、閉校記念誌は布張りで箱入りのため、製本に時間がかかるとのこと。場合によっては19日、卒業式の午後、袋詰めということになるかもしれない。19日の午後は体育館での椅子並べという仕事があるので、できれば袋詰めを早めにしたいが、それまでは卒業式の仕事も入っており、簡単ではない。
 卒業式だけでも、仕事が多い。それに加えて、これまで誰も経験したことのない「閉校式」の仕事を並行して進めなければならない。子どもたちへの負担が増えすぎないことを常に考えているところ。

 夜、バス停のことで心配なことがあり、該当地区の保護者が全員集まってくれた。そして話し合い。終始、いい雰囲気で話が進む。わが子の安全は親が守るという基本をしっかりと分かった上で、親や学校が何ができるのか、子どもをどのように育てていくのかということを話し合った。こんな保護者の姿を見ていると、学校としてもさらにがんばりたいと思う。
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またまたブログに

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 「三楽の仕事日記」というブログにまた太郎生小学校のことを採りあげていただきました。

 これはいうまでもないことですが、子どもたちや保護者に対する評価なのです。保護者の皆さんや子どもたちとともに、ありがたく受け止めさせていただきたいと思います。

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閉校までの仕事日記(3月6日)

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 土曜日。明日はある会議のため(教育関係)出かけるので、今日、学校で仕事。
 例のサプライズに手間取っている。優秀なスタッフに権限を委譲したはずなのに、20分に一度ぐらい、「校長先生、○○がほしいのですが」という声がする。その度に自分の仕事を中断して○○を探して送る。こんなことが数度繰り返される。
 たった6個を作るだけなのに、かなりの手間をかけている。これも仕事のうちとあきらめる。若手を育てるには忍耐が必要:-)
 
 印刷業者から、閉校記念行事のしおりと封筒のPDFが届く。これは教頭の仕事。任せることにしよう。月曜日に判断をしたらいい。なかなかいいデザイン。ご期待を。

 さて、遅れていた中学生の練習用のCDを作る。1曲はituneからダウンロード。150円。もう1曲は、太郎生の文化祭でのライブ録音。でも、もう1曲がどうしても見つからない。「さよならは言わないで」(三浦真理)が見つからない。
 とりあえず2曲のCDを作る。とはいっても、ituneからダウンロードしたものはそのままではCDにできなかったので、フリーソフトで変換する。ややマニアック。できたCDをさらにカセットテープに入れる。これで、スクールバスで朝、流してもらえる。運転手さんにお願いしよう。

 ちゅうでん教育助成の報告書、完成。この資金はオリジナルTシャツや記念DVDのプレスに使わせてもらった。ありがたい。

野中伸行先生の「風に吹かれて」というブログに驚く。ここまで書いてもらっても良いものだろうか。山の手南小と同じ脈絡の中で採りあげていただいていることに、うれしさ、気恥ずかしさ、おこがましさがある。
 野中先生の洞察力、文章力にはただただ敬服するのみ。いったいどれだけ勉強されたらこんなことが書けるのだろうかと、日々のブログから思う。私の目標とするところである。

 夜、太郎生地区の自治会長会におじゃまする。閉校記念行事関係のお願いをさせていただいた。
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野中先生のブログに

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 横浜に野中信行先生がいます。ブログで発信されています。
 私はその野中先生とは何も面識はありません。ただ、野中先生の著書を何冊か持っており、野中先生のファンです。そのブログはいつも読んで、勉強しています。影響を受けています。

 その野中先生に「たろうっこ」を送ったところ、ブログで紹介していただきました。

 保護者の皆さん、「本物の教育がある」と書いていただいています。太郎生小学校の教育をそのようにとらえていただいていいる方がいるのです。

練習

 3月5日、卒業式のための練習が始まりました。体育館に入ると、1人だけの声が響いています。体育館にたった1人だけの6年生の声が。それを在校生の子どもたちがじっと見ています。次に6年生の別の児童がまた1人ですこしのフレーズを歌います。音楽の先生は体育館の端におり、声の響きを聴いています。なんと、6年生は1人ずつ歌っているのです。

 その後、全校児童による呼びかけ練習が始まりました。続いて歌の練習が。
 一番を全員で歌った後、2番に入ると、なんと突然、個人を指名し、1人で歌わせるのです。高学年だけではありません。2年生の子も指名されます。
 体育館での全校練習において、1人の児童が指名され、その児童はなんのためらいも見せぬまま歌い出すのです。もちろん心の中では不安やドキドキがあるでしょう。
 太郎生小学校ではこんな練習がされているのです。

 太郎生小学校の子どもたちは先天的に歌が上手ということではありません。何年もかけて、このような指導が可能な状態にしてきたのです。ここには一人ひとりが歌に対する自信と共に、お互いの強い信頼関係があるのです。
 
 こんなにも質の高い練習をしている子どもたち。厳しく鍛えられることを、むしろ誇りに思っているのです。

 職員はこれでも満足していません。全校練習が終わった後、職員室では給食に手をつけずに子どもたちの反応について議論をしています。
 こんな職員にして、太郎生小学校の子どもたちがあるのです。

 後ろ姿も、すくっとしています。この2年間、全校児童が集まった場で、職員が「静かにしてください」とか「姿勢を正して」「背筋を伸ばしなさい」という指示をしているところを見たことは私の記憶にある限り一度もありません。
 休み時間などはわいわい遊んでいても、全員が集まったときは姿勢良く話を聞くということが「当たり前」になっているのです。
 
 
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閉校までの仕事日記(3月4日)

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 スクールバスの試乗体験と交流会を行った。
 これまで何度もスクールバスに乗って美杉小へは行っているが、それらは太郎生小で乗車し、太郎生小で下車していた。
 4月から乗るのは、最寄りのバス停になる。バスを待つ場所やバスを降りた後、気をつけることなどの指導が必要である。もちろんこういったことは4月以降の指導にはなるが、3月に一度体験しておくことにした。
 職員が、子どもたちが乗るバス停に出向き、そこで子どもたちと一緒に待つ指導をしたあと乗車する。また、美杉小からの帰り、バスを降りた子どもをバス停で確認することも行った。バスに一緒に乗ってくるのではなく、先回りしてバス停で待っており、バスの外側から子どもたちの安全を確認する。この際、一番大事なことはバスが動きしばらく走ってから、子どもたちが歩き出すと言うこと。バスのかげを動くのは危険である。このことを、4月以降、指導することになるはず。
 今日の試乗体験については、保護者の方が何人もバス停に来ていただいた。お世話をかけた。
 11時過ぎに、美杉のスクールバスの運転手さんが数人、太郎生小に来てくれた。普段はステージに置いてあるピアノを体育館のフロアに下ろすため。ピアノは重いので人数が少ないと危ない。そこで、太郎生小の職員に加えて、バスの運転手さんにも無理をお願いした。さらに太郎生住民センター長さんにもお願いした。無事にフロアにピアノが降りた。これで音楽の先生の指導にも磨きがかかるだろう(とプレッシャーをかける)。
 名古屋のあるテレビ局から卒業式と閉校式の取材の電話があったらしい。式典だけの取材よりも、三重テレビのように事前の練習やインタビュー風景などの取材をしていただける方が私としては嬉しい。とはいえ、三重テレビもニュース枠での放送になるらしい。あまり長い時間は取れないはず。テレビの1分は長いというべきか。
 今日、探していた書類が見つかった。これで仕事がはかどる。
 サプライズプレゼントの準備に手間取る。
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新教育長のあいさつから

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 津市の教育長さんが任期により、交代されました。3月3日、中野新教育長さんのあいさつを受けました。私のメモでは以下のような内容でした。
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 私は県立高校に勤務していた。そのときのことを話したい。クラブでよく頑張っているのに赤点の子がいた。高校は点数が低いと、赤点をつけることになっている。クラブの顧問が不思議に思ってその子に聞いたところ、「数学が分からない」という。
 その時、顧問は題名ははっきりとは覚えていないけど、「引き算を極めると変わる」とかいう題の本を見たことがあった。その本を、赤点の子にやらせてみた。
 その子はちょうど引き算の繰り下がりでつまづいている子だった。その本で勉強するようになると、分かってきた。本に書いてある通りだった。毎日クラブの後、引き算の練習をした。そしたら、その子も顔つきも変わり、赤点がなくなってきた。自信を持つようになり、他の教科もよくなってきたと、後で顧問から聞いた。
 子ども一人ひとりをていねいに見るということは、幼稚園も、小学校も、中学校も、高校も変わらない。高校は成果主義になりやすく、ゆとりがなかったかもしれない。
 クラブのその顧問は若い講師の先生と二人で指導をしていた。そうしたら、講師も変わってきた。われわれの仕事は初心を忘れることがあってはいけない。
 特別支援教育では個別指導計画を作ることになっているが、一人を見るという見方は特別支援教育だけではなく、どこでも必要な見方。
 それは管理職にも言えるし、それは教委にもいえる。
 新学習指導要領には随所に「基礎基本を大切に」という言葉がちりばめられている。
 高校では毎朝10分ずつの1週間で一単位とすることができるようになった。これは教育の変わらない部分、つまり不易の部分といえる。それぞれの学校で基礎基本をどうとらえるのか考える必要がある。
 高校生の進路が変わってきている。今年は内定が難しかった。何度か応募してやっと行き先が決まるという状況になっている。そういうような世の中の流れを見る必要がある。小学校英語もグローバル化の時代だからこそ入ってきたのだろう。これは教育の「変わっていく部分」、つまり教育における流行といえる。
 同時に、学校だけではできない部分がある。地域や世代を越えた、いわゆる複線を持つべきである。幼稚園から大学につながるもの。そういった地域の文化も大切にしたい。それには小中のような義務教育が大きい役割を果たしている。
************************
 保護者の皆さん、高校でも基礎基本が大切だと言うことを強調されたのです。
 教育における「不易と流行」。それはまさに太郎生小学校が目指しているものです。
何度も何度も、基礎学力向上のための具体的な実践を提案してきました。決してスローガンや精神論ではない、具体的な指導方法を私たちは考えてきました。
 また、「流行」。つまり今日の社会情勢の変化に伴って必要とする学力。その一つがICT活用です。これもまた太郎生小学校が力を入れてきたところです。

 今、太郎生小学校が大切だと考えて取り組んでいることについて、中野教育長からの話があったということを、保護者の皆さんに報告できることがうれしいです。

※下の写真。礼をしているところ。礼もそろっています。
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PTA他
3/20 中学生コーラス練習(午後7時。体育館で)
3/21 太郎生小学校閉校式(午前9時から) 閉校記念行事(午前10時から)

学校便り

データ

津市立太郎生小学校
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三重県津市美杉町太郎生2128-1
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