最新更新日:2010/06/11
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閉校にはなりますが、4月以降もこのサイトは存続します。「過去の記事」の2009年度をクリックすると、見られます。更新するとはありません。アクセス、ありがとうございました。

太郎生小学校研究発表会のご案内(11月17日)

 太郎生小学校ではこの秋、教育関係者の皆さんを対象に「研究発表会」を行います。お忙しい時とは思いますが、ご参会いただきますように案内させていただきます。


研究主題 「基礎学力の向上を目指して(モジュール学習とICT活用を通して)」

1 日時 平成21年11月17日(火)  13:30〜17:00


2 会場  津市立太郎生小学校   〒515-3536 津市美杉町太郎生2128-1 
電話 059-273-0324    Fax 059-273-0746
Email:273-0324@city.tsu.lg.jp  
     
3 主な内容
     ・パワーアップタイム公開(全学級)
     ・全校合唱
     ・太郎生小の研究内容提案(模擬授業などを通して)
     ・シンポジウム「ICT活用の第1歩は実物投影機から」(仮)
パネリスト 
               堀田龍也先生(玉川大学学術研究所・准教授)
               玉置崇先生(愛知県教育委員会義務教育課・主査)
               中村武弘先生(三重大学教育学部附属小学校・教頭)
               中林則孝(本校・校長)

4 研究発表会についてのPR
 太郎生小学校は児童数38名、複式学級を2個有するへき地小規模校です。
 新指導要領では「基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ」(総則より)とあります。そのために私たちはパワーアップタイム(モジュール学習のこと)を毎日行い、反復習熟学習での定着を図っています。同時に、朝の音読では脳の活性化をねらっています(川島隆太・東北大学教授の理論)。また、ICTを活用することで、分かりやすい授業を目指しています。
 シンポジウムの3名のパネリストは情報教育の分野で全国的に活躍されています。パソコンのスキルに偏った教育ではなく、子どもの学力を伸ばすにはどのようにICTを使うことができるのかということについて「本音」を語っていただきます。きれい事や建前論に終わらないシンポジウムをパネリストの皆さんにはお願いしています。
 全体会では太郎生小学校の子どもたちの全員合唱を聴いていただきます。心を込めた歌声はきっと参加していただく皆さんの心に響くと確信しています。
 今回の太郎生小学校の発表会の柱は「パワーアップタイムの授業公開」「3人の最高のパネリストの本音の議論」「太郎生小学校児童の歌声」です。
 ご参加をお待ちしています。
 
5 参加申し込み
 Fax、電話、メールのいずれかでお願いします。締め切りは10月30日です。

※このサイトの右下の「データ」の中にからダウンロードしていただけます。
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たった1回の全体練習

 6月25日、つまり二日後は「七夕集会」です。太郎生小学校の七夕集会は、歌や音読などの発表が中心です。

 全校児童が歌うのは5曲です。オープニングで3曲、エンディングで2曲です。
 25日、その全校練習を体育館でしました。5曲も全校児童が歌うのに、全児童が一緒に歌うのは、今日の練習一度きりです。学級の音楽の時間などでは練習をしていたとはいえ、全体での練習はたったの一度。
 そのたった一度だけの練習を見ました。ちょうど美杉町の校長会が太郎生小で行われたので、美杉小学校と美杉中学校の校長先生にも、その練習を聞いていただきました。
 
 はじめてですから、まずは立つ位置を決め、入場練習をします。その練習の後、歌うときの心構えについて音楽の先生が話をします。子どもの心に響くように話します。子どもたちはこれから大切な全体練習があることをわかっていますから、真剣に聞いています。
 
 そして、全5曲を通して練習しました。
 見事でした。全児童が一緒に歌うのははじめてとはとても思えません。声が大きいだけではありません。表情も、姿勢も、音程も、素晴らしいのです。心がこもった歌です。こんな38人の歌を聞けるのは幸せでした。
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辞書を使う

 辞書を使うことはよいことです。でも、日常的に、つまり毎日、必要なときに辞書を使うのは簡単ではありません。それは面倒だからです。
 その辞書に付箋紙を使うことで、無味乾燥とした辞書が「マイ辞書」に変わるのです。方法はシンプルです。言葉を引いたら、その言葉を付箋紙に書いて、貼っておくだけです。すると、一度調べた言葉はすぐにさがせます。それに付箋紙をはったため辞書が分厚くなってきます。まさにその分厚さが、自分の辞書であることの証明なのです。
 引く回数が増える度に、辞書で探すための時間も短縮されます。早く辞書をさがせるのです。そうなると、辞書を使うことが苦にはなりません。すると……とプラスが重なります。

 でも、単に辞書に付箋紙をつけるだけではありません。使い方の説明も、必要に応じて行っています。その時は実物投影機の出番です。こんなに大きく映すと、説明もしやすいです。右手に持った水性マーカーでスクリーンに丸を付けます。左手に持ったあまりきれいではなさそうな雑巾で、そのマーカーの線を消します。この雑巾にはもう一つ大事な役割があります。それはプロジェクタのレンズにかぶせて光をさえぎることです。私は、ポケットのきれいなハンカチを使いますが(^^)/
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畑でも合唱を(鍛えるの巻)

 6月19日のことです。

 この写真は太郎生老人クラブが借りている畑です。そこで、子どもたちが歌っています。曲は、「地球はみんなのものなんだ」です。

 老人クラブの皆さんのお世話になり、コスモスの種をまきました。砂と一緒にまいた方がいいということで、砂と種をまぜ、それを子どもたちがまきます。

 そして、作業が終わってから。
先生:「みんなでお礼を言いましょう」
子どもたち:「ありがとうございました」
先生:「ありがとうございましただけではないでしょう。お礼に歌を歌います。地球はみんなのものなんだを歌います。思い出してもらうために最初の所だけを6年生に歌ってもらいます。さん、はい。」
 6年生が見本を示した後、38人の全校合唱がはじまりました。それがこの写真です。歌を歌い出すと、自然と姿勢がよくなります。子どもたちが一生懸命に歌う姿、老人クラブの皆さんの心に響いたと思います。

 これで終わりかと思っていたら……。
先生:「今日のコスモスのたねまきの感想を言ってもらいます。真ん中の6年生の男子」
6年男子:「これから成長するのが楽しみです。ときどき見に来たいと思います。
先生:「もう一人。向こうの6年女子、どうぞ」
6年女子:「花の種をまくことはこれまでしたことがなかったので、楽しかったです」

 畑での合唱も、一言感想も、いずれも事前の打ち合わせはまったくありません。おそらくその場で、その先生が思いついたのではないかと私は疑っています。よく言えば、臨機応援の対応。悪く言えば、計画性なし。
 しかし、いずれにしても、その「突然で、やや無理な要請」に見事に応える子どもたちがいるのです。
 太郎生小学校のキーワードの一つは「鍛える」です。昨年度から何度も使っています。今回のちょっとしたエピソードは、「コスモスのたねまきで鍛える」と言えると私は思ってしまいました。
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ICTを日常的に使う

 実物投影機のL-1nを使うことは、珍しくはなくなりました。ごく普通の授業風景に見えます。ICTは空気のような存在とある学校では言っていましたが、太郎生小もそんな感覚に近づければうれしいです。

 実物投影機の良さが分かるに従って、職員から「教室に常備したい」という声が上がっています。たまの研究授業に使うだけのICTは本物ではありません。本当の研究でもありません。
 どうしても台数を多く必要ということになれば、なんとかするものです。自腹を切ったり、借りたり。太郎生小には今、L-1nが3台あります。でも、これだけでは足りません。
 かつては、「学校に3台の機器があればいいだろう。3台を同時に使うことはほとんどないのではないか」と考えていました。
 この考え方は正しくないことがわかってきました。学校に○台あるということが重要ではなく、自分が授業する教室にICT機器があるかどうかということが決定的なのです。あれば使います。便利な道具だからです。でも、なくても授業は出来ます。だからわざわざ他のところから持ってきて設置して使うというのは、無理があるのです。

 上の写真は6年生教室での算数の授業です。ICT機器を使った授業ではありません。でも、よく見ると、机の上にはプロジェクタが置いてあります。

 真ん中の写真は2年生教室での算数の授業です。ここも、ICTを使ってはいませんでした。でも、写真の左側にはプロジェクタが見えています。

 下の写真は5年生の社会の授業です。教科書を拡大投影機で写しています。それを見て児童が意見を言っているところです。
 
 これらの3枚の写真は同じ時間帯に撮ったものです。ICTを使うクラスもあれば、使わない授業もあります。しかし、教室にはプロジェクタが置いてあります。いつでも、使える状況に近づいています。
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連絡遅れのお詫び

 6月10日の遠足は中止にさせていただきました。

 その連絡メールを午前7時までに送るはずでした。しかし、手違いで、7時30分を過ぎてしまいました。その理由は、全員に送るはずのメールが、設定間違いのため「職員だけ」にしか届いていませんでした。
 7時30分過ぎに問い合わせをいただき、そのミスが分かりました。あわてて、メールを送りましたが、すでに遠足の準備をして自宅を出ている児童もいました。
 玄関のところで、まさに出発する子どもたちもいました。
 持ち物の関係があるので、たいへん迷惑をおかけしました。もうしわけありません。

答志島へ行きました

 7月に行う答志島でのキャンプの下見に、職員と二人で行ってきました。2泊3日のキャンプです。太郎生小にとってははじめてのことです。しかも、全校児童が参加します。小規模校とはいえ、全児童が2泊3日のキャンプを決めるまでには、島と打ち合わせをしたり、保護者の意見を求めたり、教育委員会と相談したり、慎重に考えました。
 そして、7月8日から3日間のキャンプを行うことになりました。
 こういった初めてで、しかも大がかりな活動の下見は、一人で行うのではなく、2人以上の方が相談できるのでより適切な判断ができます。学校をたくさんの職員が空けることも出来ないので、私と担当者の2人での下見となりました。
 太郎生を午前7時に出発しました。途中で、職員を拾って高速道路を使って鳥羽へ。予定よりも少し早めに着きました。
 佐田浜から市の定期船で桃取へ向かいます。海はいいですね。とくに天候はとてもよく、気持ちのいい下見となりました。願わくば、10日も晴れてほしい(遠足を予定しています)。
 始めに浮島自然水族館と称した無人島へ渡ります。無人島の近くには「ジュゴンのエサ」となる「アマモ」がありました。アマモはきれいな海でしか育たないそうです。
 浮島自然水族館では1時間ほど滞在して、実際に魚を捕まえました。なまこ、ウニ、ヒトデなどがたくさん見つかります。貝もいろんな種類がありました。魚も、最初は分かりませんが、目が慣れてくると、たくさんの魚がいることが分かり、ますます楽しくなってきます。
 一緒に下見に行った職員は、私が話しかけても聞こえないほど真剣に魚を追っていました。帰りの船の中では「子どもたちが来たときは、魚を探していないで、子どもの安全をみてください」という話をするほどでした:-)

 午後は答志地区に移動しました。活動場所をすべて見て回りました。

 下の写真は干物工場。ここで干物作り体験をさせていただきます。どんな魚になるのかは当日の漁の結果次第だとか。やっぱり自然体験ですね。
 
 帰りは午後4時25分の定期船に乗りました。船の中で、いくつか打ち合わせを済ませました。 

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楽しい校内研修会・1

 太郎生小学校の校内研修は楽しいです。少なくとも、私は楽しいです。それは、「今、必要なことを学んでいる」という実感を持てる研修会となっているからです。
 スローガンをとうとうと述べることもありませんし、抽象的な建前を議論することもしません。常に実践的な話や模擬授業が中心です。

 6月3日の研修会は最初に、先週の「教育の情報化セミナーinみえ」の環流報告をしました。何度か話題にしている亀山西小のK先生の圧倒的な提案を、太郎生小学校の会議室で「復元」しました。この復元はとてもよかったです。帰りにすぐに紹介してもらった書籍を買ってきただけあって、K先生の提案をしっかりと理解して、自分のものにしていました。提案になかったことも付け加えての環流報告でした。
 ひらがなを1文字、写すだけですが、これで十分に授業が成立します。しりとりをしたり、言葉の説明をしたり。

 その後、その研修会に参加した3人がそれぞれ感想を述べたり、実物投影機でプレゼンをしたりしました。
 今回、初めての一歩は、「SDカード」の活用です。これはK先生がさりげなく紹介したやり方ですが、それを太郎生小の先生は今日の研修会で確実に技術を会得していました。
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楽しい校内研修会・2

 太郎生小学校の校内研修はICTばかりだと思われるかもしれません。そうではありません。そもそも、太郎生小の職員にはICTに詳しい者はいません。私が一番詳しいぐらいですからしれています。
 最近はパワーアップタイム(モジュール学習のこと)の研修が多かったです。

 でも、6月3日はICTがらみの話題が多くなりました。とはいっても、ICTを使えば授業がうまくできるなんて思っている職員は一人もいません。例えば、実物投影機を持って中学校のクラスに入って授業が出来るかといえばできません。小学校でも同じです。教材研究や授業の組み立てが必要です。
 あまりにも、実物投影機が大きなインパクトがあるので、授業がじょうずになったような錯覚を持ってしまいます。それは危険です。そんなことをも確認しながらの校内研修会です。

 上の写真はSDカードで、子どものノートを写して見せているところ。SDカードを活用すると、パワーアップタイムでのフラッシュに使えそうだということがわかり、職員の目つきが変わりました。

 真ん中の写真は辞書の使い方を説明しているところ。「ホール」「ボール」「ポール」という3つの言葉の並ぶ順番を、辞書を拡大して説明します。分かりやすいですね。

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実物投影機での基本

 太郎生小では「書画カメラ」と呼んでいます。エルモの「みえるもん」のことです。
 これは6月1日の4年生の授業の様子。教頭先生が使っています。

 先週、津で行われた「教育の情報化セミナー」がきっかけとなり、職員室では実物投影機の話題が多くなりました。今、校内には2台の機器がありますが、時には使いたい学年が重なることがあり、「もっと増やしてほしい」という声が強くなっています。さらには「いつも自分のクラスに置いておきたい」というぜいたくな声も。1万円や2万円なら、思い切って自腹を切ることも考えないわけではありませんが、その数倍はする価格なのです。となると、ここは管理職の出番です。今、あちこちと折衝中です。

 さて、話は戻って4年生の理科では「根っこの観察」をしていました。これは実物投影機を使う見本のような授業です。教科書の拡大もいいけど、根っこは実物を見るよりも拡大したものを見る方がはるかに分かりやすいのです。
 黒板の左半分には子どもたちからの意見を板書してあります。右半分はスクリーン。なんと模造紙を使っていました。マグネットスクリーンもあるのですけど、持ってくるのが面倒だったのでしょうか。
 さらに、拡大された画面を見ながら児童が説明しています。
 根っこの説明は、本物は小さいので、黒板に写った画面を指さしながら、教頭先生が説明しています。興に乗った教頭先生は、自分で根っこの広がりを実演するサービス付き。

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プール掃除

 6月2日、プール掃除が予定通りに出来ました。午後は気温が上がってきたので、気持ちのいいプール掃除でした。気持ちがいいというのは、天候だけで、プール掃除は気持ちのいいものではありません。
 太郎生小学校では全校でのそうじとなります。人気はデッキブラシを使って大きいプールの底をこする作業です。デッキブラシを使う時間帯を、学年で交代していました。そのため、3年生もデッキブラシでゴシゴシと。
 
 私も、最初から子どもたちと一緒にまじめに仕事をしました。仕事をしていると、写真を撮ることができません。よって今回のプール掃除は私の写真はありません。
 ということは、いつも写真を撮っている私はあまり仕事をしていないっていうことかm(_ _)m
 プール掃除の写真は、某職員がたくさん撮っていました。仕事も一生懸命されていました、念のため。
 

ある研修会・その1

 5月30日(土)、「教育の情報化」実践セミナーinみえ という研修会が津の総合文化センターで行われました。「市民歌発表会」があったところです。会場は別の部屋です。

 太郎生小学校はICT機器は津市内でも、比較的整備されているほうです。それは美杉村の時代から、パソコンなどの導入に積極的であったことやその機器を活用した授業をしているからです。「計プリっこ」という計算練習は、子どもたちだけで進めています。個人別の習得状況が分かるようになっています。
 一斉指導で使う実物投影機(書画カメラ)や電子黒板も、必要に応じて無理なく使っています。「ICT機器は道具です」という当たり前のことが、みんな分かっています。黒板にスクリーンが貼ってあっても、子どもたちは特別な反応はしません。

 さて、そのようなICT機器の効果的な活用についての研修会がありました。会場は津ですが、主催は日本教育工学協会で、事務局は東京にあります。講師の先生も、富山大学や横浜国立大学の先生などで、文科省にも関わっていらっしゃる方です。いわば国内の最新の情報や国内トップレベルの話が聞けるわけです。
 昨年度から何度も言っているように、太郎生小学校はへき地校ではありますが、私たちの目は全国に向いており、国内のすばらしい実践を可能なところは太郎生小学校に取り入れています。今、毎日の授業では定着している「パワーアップタイム」(モジュール学習とも言う)は富山県のある小学校から学んだものです。
 土曜日の午後。参加者は80人ぐらいでした。太郎生小からも数人が参加しました。

 写真を見ていただくと、とてもいい雰囲気の研修会であったことがおわかりいただけると思います。
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研修会・その2

 以下は参加した太郎生小の先生の感想の一部です。
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 休みだしなあ・・どうしようかなあ・・でも研修担当だしなあ・・、とかなり後ろ向きなスタンスで参加した研修会でした。
 でも、結果的にはとても勉強になる研修会でした。その筋ではとても有名な先生方もたくさんおられたのですが、それについては校長先生が何か書かれるだろうから・・・。
 何がよかったってICT活用の実践例をいろいろ見ることができたこと。そして、それを実践しておられる先生と知り合いになれたことです。具体的には亀山の小学校で低学年を担当しておられる先生なのですが、書画カメラを使っての授業実践の報告でした。「ICTを使ったわかりやすくて楽しい授業」ではなくて「楽しくてわかりやすい授業の道具のひとつがICT」なのです、この先生の実践は。
 きっとこの先生はICTがなくたってわかりやすくて楽しい授業をされるのだろうと思えるような方でした。でも、そこにICT。従来の普通の授業、授業スタイルの中でさりげなく使われていながら強力に威力を発揮している書画カメラの様子がうかがわれました。
 結局は「教師の授業力」。それを強力に助けるのがICTであることがよくわかりました。研修会の後、早速声をかけました。アドレスも教えていただきました。今後もいろいろ教えていただけたら、と思っています。
 目指すべきは「分かりやすくて楽しい授業」。そのためにICTをどの場面で、どのように使っていくか。あんな使い方、こんな使い方、工夫しだいでいろいろあるような気がしてきました。わくわくします。
 でも、それには各教室一台はプロジェクターと書画カメラがあるといいなあ・・。欲張りかなあ・・。そんなこんなの研修報告でした。
【中林の感想】 
 今、太郎生小は書画カメラが2台、プロジェクタが3台、スマートボードが1台あるのですよ。児童数38名の小規模校で。それでも足りないという職員。困ったものです。でも、ちゃんとノートにメモしていたので合格。
 今年、さらに書画カメラを追加しますよ。各教室に1台を目指して。

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 実践報告は、もっと聞いていたいと思えるようなものばかりで、「質問はありませんか」と言われたときに手を挙げそうになっていました。「後で個人的に聞きに行こう」と考えやめましたが・・・それほど引きつけられるものでした。
 実際、終了後、亀山西小の先生のところに駆け寄り、辞書引きのノウハウを教えていただきました。参考資料を学校の方に送ってくださるとも言っていただきました。実践家は、心も広いなあと感激してしまいました。それも待てず、帰りに本屋とオオクワによってお薦めの本とマジックを買って帰りました。もちろん辞書引きのワークも(^_^)v
業者の方にいただいたフラッシュ教材のDVDも使えそうですし、パワーアップで使えそうなネタもいただけたし、読んであげたい本にも出会えたし・・・。あ〜早く学校に行きたい。授業をしたいという気持ちになれました。
会場はやっぱり男性が多かったのですが、今日の実践発表では、4人のうち3人が女性でした。それも、「アナログ人間です」と言われている方がすばらしい実践をされているのです。「私もなんだかやれそうな気がする〜♪」というような勇気をもらえました。
 愛知県の先生は大阪に次いで2回目でしたが、お話にもユーモアがあり具体的でかっこつけないところがまたかっこいいです。その先生に「太郎生小は楽しい学校ですね。一緒に働きたいです。」と言っていただきました。幸せを感じられた、研修会でした(*^_^*)
 
【中林の感想】
 4人の実践提案は中身も、提案の手法もとてもよかったと思います。引きつけられました。素晴らしい研究会だったからこそ、メモは書籍の中にではなく、ノートにとりましょうね。
 終了後、太郎生小の若い先生が、講師の先生のところに挨拶に行ったり、提案をされた方のところに行き、メモを取りながら話を聞いている姿を見て、うらやましく思いました。私ももっと若い時期にこんなおもしろい教育機器に出会ったら、さぞかし授業が楽しかっただろうなと思ったからです。 

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 今日は、ICTを用いた授業のあり方を勉強しました。初発の感想です。正直なところ物足りない思いをしました。ICTの機器を多少使いこなせば、できるなという思いを持ちました。
 基本は、子ども達をどういう姿にそだてるか、そのために何をぶつけるか、何をするかだと思いました。その一つの手法としてICTをどう使うかだと思います。ICT機器の特性や使い方を熟知していることは、大事だと思いますが。
 今日は、4校の先生が実践発表をしていただきましたが、ICT機器を使ったから子ども達がこう変わったという目を見張るものを感じとることは出来ませんでした。見る目、聞く力がなかったのだと思いますが。
 太郎生小学校の子ども達に対して、何のためにICTを使うのか勉強したいと思います。今日は、ありがとうございました。お疲れさまでした。
【中林の感想】
 なるほどね。提案には子どもの姿がでていなかったということはありましたね。
 野口先生は「教育は善意のある強要だ」と言われます。私もそう思います。つまり子どもの意志や姿とは関係なく、子どもたちに教え込むのが教育だというわけです(もっとも、子どもの実態抜きに行う教育もまたありえませんが)。
 私は、「子どもたちに基礎学力を定着させたい。そのために一斉授業を工夫している。ICTを使えばより効果的」という主張が提案にはすっきりと出ていたように思います。
 ICTに万能の力を求めないということです。 
 太郎生小学校の子どもたちのためにお互いにがんばりましょう。
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研修会・その3

 全国に目を開き、志を高く持っている(つもりの)太郎生小学校の教育。
 今回のような大きな規模のセミナーは、絶好の機会です。それは学ぶだけではありません。人とのつながりを求める機会です。

 亀山の先生とはやや強引なつながりを作っていました。

 また、パネリストとして登壇された愛知県教委の先生との会話もありました。その先生はご自分のブログに次のようなことを書かれています。

 「会場では11月の発表会で伺う太郎生小学校の先生方からご挨拶をいただく。ちょっとした会話だが、どの方からも太郎生小に誇りと自信をもってみえることが伝わってくる。中林校長先生がうらやましい限り。」
http://www.enpitu.ne.jp/usr9/bin/day?id=98434&p...


 保護者の皆さん、このような前向きな研修ができるのも、またその研修で学んだことを授業に生かしたいと考えることができるのも、学校が安定しているからなのです。だからこそ休日に研修するゆとりができるのです。
 確かに休日に研修に行き、研修会が終わってからも講師をつかまえて話を聞いてくる職員は立派だし、すばらしいけど、そんな職員がいる学校にしているのは、保護者の皆さんの理解と応援のおかげなのです。もちろんそれらのすべてのことは授業や行事などの学校の教育活動を通して子どもたちに反映していきます。
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Q−Uテスト

 Q−Uというのは、クラスの友だち関係などを調べるためのアンケートです。
 太郎生小学校は少人数ですから、子どもたちのことは職員はかなり把握しているつもりです。それでも、一人ひとりの内面を知ることは簡単ではありません。
 それを客観的に考えるための一つの視点が、このQ−Uテストなのです。

 複式のクラス編制が変わっています。昨年度とは違った結果がでている児童もいます。この分析結果とクラスでの様子を合わせて話し合っているところです。

 下は書画カメラを使って説明しているところ。研修会には、書画カメラ、プロジェクタ、マグネットスクリーンは必須です。一番若い先生がいつも準備してくれます。
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前任校

 今日、所用があったので、前任校におじゃましました。

 用件が終わり、帰ろうと玄関まで来ると、ちょうど高学年の下校の時間と重なりました。すると、大勢の子どもたちが私に声をかけてくれるのです。6年生や5年生がいました。
 「パソコンをしたなあ」「カルタで百人一首をした」「四字熟語の勉強したことあるなあ」などと、授業のことを子どもたちが覚えていて話題にしてくれました。

 私は1週間に一度、そのクラスに入っただけですが、1年2ヶ月経った今も記憶に残っていることに驚くとともに、声をかけてくれたことがとてもうれしいです。

 体も大きく、顔つきも大人びて見えました。健全に成長していました。

校内研修(5月20日)

 太郎生小学校の校内研修は模擬授業などをすることが多いのですが、今回は珍しく「理論編」でした。

 研修担当者から、「学力と速読との関係」について問題提起がありました。「学力が高い児童は速読ができる。学力と速読には相関関係があるのではないか。速読を鍛えることで、学力も上がるのか」「今の速読の力を調べておき、今後の伸びとの比較をしたい」「速読を鍛える方法」などというものでした。

 学力とは何かということで話がはずみました。それは知能テストか、市販のテストで計れるのかなどなど。
 学力については、「生きる力」や「活用力」といった計りにくいものを目標にするようになってから、いっそう混乱しているように思います。やっぱりこの際は、基礎基本、具体的には算数なら4年生の四則計算までをしっかりとできるというようなことに限って議論すべきではないでしょうか。
 太郎生小学校は「パワーアップタイム」で反復習熟学習を行っています。モジュール学習という学校もあります。「そのパワーアップタイムに漢字の練習をしたから、漢字の力がつくのは当たり前。算数の計算をして、その力がつくのは当たり前。それ以上の力に派生するのだろうか。例えば、音読や速読をパワーアップタイムにしていると、算数の力も伸びるということはあるのだろうか」という議論もしました。
 これについては私たちはデータを持ってはいませんが、「イエス」という実証結果もでています。私たちは数字での客観的なデータを出すのはこの点では難しいかもしれないけど、経験的な手応えを考察することは可能だと思っています。
 
 速読の実態を数字で把握しようということでは一致しました。その方法についても足並みをそろえる必要があるので、実際に研修会の場で練習しました。「では、校長先生、速読で読んでください」とストップウォッチを持った研修担当者。私は拒否する勇気はありません。1秒間に11文字程度の早さで読みました。「では、校長先生のように皆さんも読んでください。1分間です。では、はじめ」ということで、全員が読み始めます。それが上の写真です。
 下の2枚は議論しているところ。手を挙げていると、いかにも「真剣に」説明しているように見えますね。まあ、実際にも真剣ですけど。
 
 後半は場所を変えて、ICTの講座です。スマートボードの使い方の学習をしました。使っている先生もいますが、まだその基本を学んでいないので、スマートボードで何ができるのか、この場で確認します。「講師」は職場で一番年上と一番若い人の二人。この両極端が、楽しい職場を作っています、と私は思っています。
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はげみになります

 昨年、東京で行われた「ICT活用による元気な学校づくり」に参加しました。その時のパネリストの一人に、岐阜県の井上校長先生がいました。井上先生の発言のすべてが強烈でした。こんな先生がいるのかと思ったほどでした。

 昨年の8月10日にこのサイトに次のようなことを書いています。

 岐阜県のI校長の話はなかなかユニークで、私は興味を持ちました。「学校ほど物を捨てないところはない。物の片付けが校長の仕事」とか、「職員会議は30分でいい。毎週行う」など、スローガンやきれいな美辞麗句を並べるような話では断じてありませんでした。I先生の個人のホームページを見たら、これまた勉強になることが多い。I先生のことを知ることが出来たのは今回の大きな収穫でした。さっそくI先生の著書を注文しました。


 さて、その井上校長先生に先週、パナソニック教育財団の助成式の場でお会いしました。自己紹介代わりに「たろうっこ」をお渡しして、話をさせていただきました。11月末に井上先生がお勤めの本庄小学校が研究発表会をするということも聞きました。
 さて、翌日、メールが入りました。井上先生のブログに太郎生小のことを採り上げたいというのです。

http://edu.jrscomware.com/inoue/data/bbs/kyoiku...

 これは中林を持ち上げすぎており、その部分はちょっと書きすぎです。
 でも、「小規模をフルに活かした教育のパンフを見てみると、本校と同じようにICTを活用した授業、地域の方を招いての学習、モジュール学習、太郎生小の合唱や行事など特色ある教育活動が紹介されていた。掲載されている子どもたちの写真をみると、とってもよい表情で、素晴らしい学校であることがよく分かる」と書いていただいてあります。
 私たちが大事だと思っていることを、そのまま評価していただいたことはとてもうれしいし、励みになります。とりわけ、私が尊敬する井上校長先生のコメントであるだけになおさらうれしいです。
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多くのアクセスありがとう

 連日、たくさんのアクセスをいただいています。平日は60を下回ることはありません。

 児童数38,保護者数29という小規模校です。保護者のアクセス率は、3月にアンケートを取ったところ、60%あまりです。つまりアクセス数にすると、保護者は約20です。職員ののべアクセスは15から20ぐらいとすると、太郎生小学校の直接の関係者以外のアクセスが毎日コンスタントに20を超えている計算になります。
 
 太郎生小学校のホームページに関心を持っていただいている教育関係者はお一人の例外もなく、小学校教育に強い関心をもっていらっしゃる方でしょう。そんな方が20人前後、アクセスしていただていることを、太郎生小学校の保護者の皆さんに報告したいと思います。
 太郎生小学校のホームページでは子どもたちの姿を発信しています。多くの学校では子どもたちの写真を載せることを避けている今日、太郎生小学校のホームページは保護者や地域の信頼を得ながら、子どもたちの輝いている姿をカラー写真で載せています。
 太郎生小学校の子どもたちの真剣な姿に感動したという声を聞かせていただいたこともあります。
 輝いているのは子どもたちだけではありません。職員も、全員、意欲的です。職員室では授業の打ち合わせをする光景は日常茶飯事です。また、「みんが楽しめる校内研修」も活発です。
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パナソニック教育助成

 今日の出張の会場に着きました。東京タワーの近く、芝パークホテル。分科会の助言者は堀田先生で、太郎生小学校の研修分野の第一人者です。勉強できそうで大変ありがたいです。
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 上の文章は、会場から携帯で送ったもの。アスタリスクの下のこの文章は、自宅に戻ってから、書いています。
 パナソニック教育財団の助成金贈呈式は前半のセレモニーの後、後半は「くるま座ディスカッション」が行われました。似たような研究校が集まり、ディスカッションをします。実際には時間制限があったので、各校の説明(約3分)のあと研究者からの助言、そして最後に若干の話し合いという流れでした。
 各研究校からはたった3分間のプレゼンです。でも、これがなかなか聞き物でした。パワーポイントを使わないプレゼンは新鮮です。事前にA4に1枚のプレゼン資料を提出してあり、それが印刷して配っていただいてはありましたが、その資料を棒読みする先生は誰一人いません。さすがです。かくいう、私も資料に書いてあることは極力言わないようにしました。
 今回、思ったことの一つは、富山県の「山室中部小学校のすごさ」です。改めて影響力の大きさを実感しました。全体会でのあいさつをされたパナソニック教育財団の遠山理事長は「富山県のある小学校」という言い方ではありましたが、山室中部小の子どもたちのことや研究体制を高く評価されました。
 私は、太郎生小の研究のきっかけは昨年度の山室中部小の研究発表会に参加したことです、と言うと、なんと札幌の屯田南小の校長先生もその研究会に参加されていたようで、その時の資料を持ってきておられました。
 さらに、助言者の堀田先生は「2日前に、その学校に行っていました。山室中部小は校長先生他、10人の教員が今年異動となったが、それでも研究はしっかりと継続されている」と言われました。
 私たちの班の中で、この富山県の小学校のことを全く知らない先生には迷惑だったかもしれませんが、大きな影響を与えた研究です。今年は11月13日が研究発表会とのことです。都合がつけば、ぜひもう一度、行きたいと思います。

 太郎生小の研究テーマは「ICTを学校全体で活用して、基礎学力を向上させる」というオーソドックスなものです。この種の審査があるような研究では、どちらかというと、どこの学校でもしているような研究ではなく、ユニークな、あるいはマニアックな研究が評価される傾向があると私は思っています。だから、太郎生小のようなごくまっとうな、あたりまえの研究が採択されたことは、ありがたい反面、意外でした。
 すると、助言者の大島先生(横浜国立大学)が、「太郎生小の研究を押したのは私かもしれない。応募レポートを読んでいると、何か意気込みが伝わってきた」と言っていただきました。ありがたい限りです。大島先生とは、懇親会の席でも、話をたくさん聞かせていただきました。研究を進める視点についても、いくつか具体的なアドバイスをいただきました。ぜひ、頭に置いて、今年の実践を進めたいと思っています。

 また、堀田先生は、太郎生小学校がやろうとしていることを研究されている方です。その堀田先生が、太郎生小学校に大いに関心を示してくださいました。そして、「がんばってください。きっとうまくいきますよ」と激励してくださいました。
 堀田先生には、研究の評価をどのようにしたらよいか、アドバイスをいただきました。数字があったほうがいいか、どうかについても。分かりやすい答えでした。
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