最新更新日:2024/04/29
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わくわく(好奇心と探究心)を高める  「わかる授業」から「できる授業へ」

☆ 3.11. みんなに伝えたいこと

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 東日本大震災から9年が経ちました。みなさんはまだ幼く記憶に残っている人は少ないかもしれません。先生はちょうど9年前も2年生の担当で、金曜日の6時間目、3階の教室で学活でした。授業もちょうど終わりに差しかかった頃、突然大きな船に乗って高い波に揺られている感覚になり、地震が起こったことを知りました。数日間ずっとテレビはどのチャンネルもこの地震に関連する内容ばかりで、大変なことになっていることが分かりました。あまりの非常事態を目の当たりにし、このまま何もしないままではいられないという気持ちでいっぱいになりました。しかし、授業もあるし、自分に一体何ができるのか、特殊な能力もない自分が行っても迷惑になるだけではないのか、そんなことを考えながら時間だけが過ぎていきました。
 その年の夏休みに他の先生に誘われて、雄勝という海沿いの町へ瓦礫撤去のボランティアにようやく参加することができました。宮城県気仙沼市にある大学のグラウンドに泊まり、そこから、雄勝の町へ行きました。途中に、バスがビルの屋上にのったままの場所や多くの命が亡くなった大川小学校へ立ち寄りました。たった2泊3日の活動でできたことはほんのわずかでしたが、被災された方にとても喜んでいただけてました。そして別れる際に言われた言葉は「語り継ぐこと、それもボランティアです。」というメッセージを受け取り帰ってきました。
 ボランティアには募金活動もありますが、自分でお金を稼いでいないみなさんは、どんなことが起こったのかを調べたりすることがボランティアになります。家族の方ともしもの時はどうするのかを話し合ったりすることができます。自分の命、家族の命、友達の命、そして知らない人の命を大切にすることもできます。それがみなさんにできるボランティアなのだと思います。では、命を大切にするとはどういうことなのでしょうか。今日は最後に「いのちの授業」を行った医者の日野原重明先生の言葉を紹介します。

「命は君たちがもっている時間です。血液を動かす心臓も大切。考えることができる脳も大切。そして寿命とは、生きている時間ではなくて、使える時間のことです。その使える時間をどう使うか考えることが、生きるということなのです。命は見えないし、触れないし、感じられない。昨日も今日も見えないけれど、寝たり、勉強したり、遊んだりするのは、君たちの持っている時間を使っているということ。時間を使っていることが、君が生きている証明。時間の中に命がある。時間を使うことは、命を使うこと。これから生きていく時間。それが君たちの命。命や命をどう使おうか決める心は見えませんが、見えないものこそ大切にすべきです。命を無駄にしないということは、時間を無駄にしないこと。」
 
 3月11日の今日、自分のもっている時間をどう使うか。今日はいつもより自分のために使う時間を減らし、誰かのために使う時間を増やす1日にしてほしいと思います。

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