最新更新日:2024/04/27
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意味付け復唱法への招待6 授業力のレベルによって

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授業力のレベルによって、授業の原則は異なる。

例えば、「子どもの発言を復唱するな」という原則である。
その理由は、教師が復唱すると、子どもが聞かなくなるからという。
確かに、初任者の教師は、自分が理解するために、おうむ返しの復唱をしている。これは単なるリピートである。これによって、子ども達が聞かなくなる現象がある。

授業力が少し上がると復唱することが大切である。
特に意図的に復唱するのである。
その理由は、
1.子どもの発言を使って、数理を表現したいからである。
 よい授業、うまい授業は、子どもの発言をうまく利用している。決して、教師の言葉の説明ではない。生きた子どもの言葉を使っている。
それは、リポイスという英語で表されている。

2.子どもの発言を使うと、子どもの言葉で数理を作ることができる。子どもの頭の中で数理を再構成できる。「なぞる」といってもよい。これは、リハーサルという機能である。

3.カウンセリングマインド、傾聴、コーチングの観点では、子どもの発言をそのまま返すことが原則である。これによって、子どもの心も受容し、共感できる。だから、教師が言い換えると、受容しないということである。

4.教師は子どもの発言を復唱できないという事実がある。つまり、ずれるのである。

5.子どもの発言を復唱しないで、あえて別の言葉で置き換えると、結局、発言した友達の言葉は無視される。つまり、子どもは、友達の発言の後に、教師が何か要約してくれる。だから、教師の言葉だけに注目すればよいことを学ぶ。

6.反省的思考をうながすために、教師があえて復唱する。これは、ミラーリングと言われる。鏡としての復唱で、相手に気づかせるのである。また、これは、リフレクションともいう。

さらに授業力が上がるとどうするべきか。
教師が子どもの言葉を復唱できるようになると、次は、子ども達に友達の発言を復唱できるように求めるのである。つまり、「今、□□さんの発言はどのように言いましたか。」と復唱能力を高めるのである。
その次は、「□□さんの発言は、どういう意味ですか」と数理を再構成させるのである。思考の筋道を追わせるのである。
最後のレベルは、「□□さんの発言のよいところは何ですか」と数理のよさを明確にしていくことである。

理想の授業力を考えてみよう。このときは、教師は復唱せずとも、子どもたちが友達の発言を復唱して再構成しつつ、自分の考えと対比して話し合うのである。

このように、授業力の段階によって、授業の原則は異なる。
若い頃に指示された原則がベテラン教師の段階まで残っているのは悲しいすり込みである。守破離の原則をとらえた授業論でありたい。
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○付け法への招待122 ノート指導と○付け

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福岡県金田小学校の3年生の授業でノート指導から笑顔が生まれたことの報告がありました。柳沢先生のレポートです。

「Xさんが自力解決の時にノートに何も書けなくて悩んでいることでした。Xさんに「どこで悩んでいるの」と聞くと、「繰り上がりがあって、どう計算すればよいかわからない。」ということでした。みんなにも悩みを聞くと、他の子ども達も同じところで悩んでいることがわかりました。
そこで上記の方法を全体指導で行うことにしました。この方法を全体指導でした後は、子ども達の中で見通しが立ったようで、スムーズに計算を行うことができるようになりました。自信をもつ子どもがだんだん増えていきました。特に普段は計算が苦手でやんちゃなYくんは○をたくさんもらったことで自信をもち、練習問題・プリントとどんどん解き進めました。
さらに、「先生、Zくんに教えます!」と、まだ苦手意識を持っている友達に計算の仕方を教え始めました。それをきっかけに、早く終わった子どもが苦手な子どもにアドバイスをするということが広がっていきました。「できる!」という喜びがクラス全体に広がっていきました。みんなで上昇気流にのっている感じさえうけました。最終的に、全員が練習問題を解き終わり、多い子どもで40問近くの問題を解くことができました。笑顔の花が満開になりました。子ども達のノートを見る事の大切さを実感しました。」


柳沢先生ありがとうございました。
子どもたちが助け合いにまで動くことができました。学び合いではなくて、教え合いです。本当に自信をもつと助け合うのです。上の写真は本時でたくさん問題が解けた証拠です。

さらに詳しいレポートは、授業力アップわくわくクラブのメールブック『悠愉』12月号で報告します。
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○付け法への招待121 部分肯定の○

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福岡県金田小学校での宮本真由美先生の授業から。

上の写真は、三角形の面積を求めさせたときのことである。
写真の子は、三角形を二つに分割して求めた。左側の面積を求めた。
机間指導で、この子のノートを見て、図の左側と式に○をつけた。この事実を机間指導で覚えていて、教師は取り上げて、授業の中に生かした。
この考えを確認した後、残りの面積を求めるという展開となった。
とても愛のある行為であった。
その子はとても嬉しそうだった。

1人1人を生かすと口では言うが、一体どういうことをさすのか。
○付け法は、1人1人を生かす教師の行為の現れである。
○付け法からスタートしよう。
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○付け法への招待120 分からせてこそ

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分からせることができてこそ、○付け法が生きる。

○付け法は、一斉指導で分からせるための指導があって、その後に確認と見届けのための技法である。
一斉指導が不十分であるのに、○付け法の個別指導で乗り切ろうというのではとてもできない。
一斉指導を十分にしても、それでも個別対応しなければならない子どもがいる。その子どもには○付け法はとても有効である。
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