最新更新日:2023/05/20
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府中っ子の合い言葉「ほんきで取り組む・げんきをつくる・しょうじきに生きる」

たかが掃除と言うなかれ

 弥生3月、元気に遊ぶ子どもたちに、早春の陽射しも温かく微笑んでいるようです。この時期、どの学年も生活や学習のまとめをしっかりして、 進級しようと張り切っています。 卒業が間近な6年生は、残り少ない日々を大切に過ごそう、在校生はそんな卒業生に感謝を込めて、どんな心のプレゼントをしようかなと考えているこのごろです。
 私は『たかが掃除と言うなかれ』という言葉を贈りたいと思います。 黙って手際よく砂や土をはき集め、みるみる間にさっぱりと仕上げていく高学年の子、時間いっぱい廊下や階段、教室を一生懸命磨いている中学年の子、隅の方のチリをほうきの先をうまく使って取っている低学年の子など…、本当にがんばって掃除をする姿に感動さえ覚えることが度々あります。
 しかし、そんな友だちのかげで、叱られるから掃除をしぶしぶ…の顔、仕方なくほうきを持っているが、動いているのは手よりも口…、自分の手を汚すことや、働くことの苦手な子ども(大人も?)の多い今日、 掃除の時間は楽しい時間ではないかもしれません。 しかし、学校では「掃除の時間」を、自分に任されたことはきちんとやる、責任を果たすことの大切さを、体験を通してしっかり身に付ける大切な学習の時間だと捉えています。「たかが掃除」ではないのです。
 大人も子どもも、自分の責任や義務を果たさず、自己本位に権利ばかりを声高に主張する風潮の見られがちな昨今です。 自分の責任を果たす、 これは子どもも大人も社会の一員として生きていくための当然のルールです。決められたことはきちんとしないといけないという、当たり前の集団生活のマナーを、この「掃除」をやり遂げることで身に付けてほしいと願っています。
 雑巾は自分が汚れた分だけ、必ず相手をきれいにしている。雑巾としての自分の役目を果たしているだけなのに… それは雑巾としての喜びかもしれない… そんな雑巾の心を学んでほしいものです。 
まもなく府中小を巣立っていく6年生の皆さん、まだまだ「やらされている」感じの掃除の時間ですが、自分の役割を果たす清清しさを知り、雑巾の喜びが分かる中学生になってほしい… 「掃除」を通して心を磨いてほしいと願っています。 

 平成18年3月吉日 坂出市立府中小学校  谷川 博
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