最新更新日:2024/09/26 | |
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南風あったかげん記−749−大河ドラマ「天地人」が始まりました。その主人公は直江 兼続。米沢市の上杉神社稽照殿に兼続のものとして伝わっている兜が、「愛」という字を前立にあしらったものです。 これが、兼続の「仁愛」・「愛民」の精神を表していると言いますが、戦場に赴く者がそれを理由に身につけるとは思えません。 謙信は毘沙門天の「毘」の字を旗印に使用しました。毘沙門天は、四天王の一人、多聞天の別名で、財宝や福徳を与える神として七福神の一つにもされています。特に、戦勝を祈願する神として武士の信仰を集めました。 それでは、「愛」の意味は? 「愛宕信仰」は、京都・愛宕神社を本社とする鎮火の神への信仰です。神仏習合のもと、愛宕権現と呼ばれ、その本地仏は勝軍地蔵とされました。これが、勝利をもたらすものとされ、戦国期の武将に注目されたのです。実は、謙信も「愛」という軍旗も使っていました。さらに、謙信の使用した印章に「勝軍地蔵」と彫られたものがあり、愛宕信仰があったのは明らかです。 より有力なのは、愛染明王の「愛」の字からとったという説です。上杉景勝所用の甲冑に、愛染明王など六神を彫った前立ての兜が現存しています。兼続が愛染明王を信仰していたという記録もあるそうです。 私は、この兜はもともと謙信のもので、謙信が兼続に与えたのではないかという気がしています。 事実はどうかわかりませんが、NHKが「愛」をどうとらえて表現するのか、今後の大河ドラマが楽しみです。 |
岩倉市立南部中学校
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