11月12日(木)、文化センターで英語スピーチコンテストが行われました。代表生徒は、毎日ALTの先生と発音やイントネーションなど細かな表現を一生懸命に練習し、本番に臨みました。当日は、多くの仲間の応援を受けて練習の成果を十分発揮することができました。結果は優秀賞でしたが「彼女が私を覚えていなくても・・・・」というスピーチの内容は、会場を訪れた方々に高齢者の人生について考えていただくよい機会となりました。
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<英文>
Even though she couldn’t remember me ……
My great-grandmother lives in a nursing home now. When I was in elementary school, I used to visit her with my grandparents. She was OK for a while and used to ask me a lot of different questions.
But one day, she started asking the same questions. She would say : “What's your favorite food ?”and I would say, “I like sushi.” She would say : “Oh, that’s nice !” and then she would ask me the same question again. : What’s your favorite food ? So I would say : “Let’s see, I like sushi.” She would say : “Really ? What’s your favorite food ?”
She had changed a lot ! She gradually lost her memory. She forgot who my grandparents were, who my parents were and who I was.
I was very sad, but I couldn’t run a way from the reality. So I decided to be there for her even though she couldn’t remember me.
One day I had a very moving experience with an elderly woman. When I saw her, I greeted her and said, “the weather sure is nice today, isn’t it ?” And she said, “Oh, yes, so, who is your great grandmother ?”
I said, “My great-grandmother is ○○○.” She said, “Oh, I see. She’s my friend. I like her. ” I said, “Thank you ! I’m glad.” Just then she became silent. She didn’t say anything. I looked at her and noticed that she was crying. At first I didn’t know why. Then I realized it was because she was lonely.
The number of elderly people in Japan is going to increase in the future, so I think children need to learn what elderly people think and know how they feel. I want to meet many elderly people and talk to them. I believe that such communication will make them happy and brighten their lives. I hope that everyone can always live with a smile, from children to the elderly.
<和訳>
彼女が私を覚えていなくても……
私の曾祖母は老人ホームで暮らしています。私が小学校に通っているころ、祖父母と一緒に、曾祖母の住んでいる老人ホームに行きました。曾祖母はとても元気で、私に多くのことを尋ねました。
しかしある日、曾祖母は同じ質問をするようになりました。
「好きな食べ物は何?」曾祖母は言います。
「おすしが好きだよ。」私は言います。
「それはいいわね。」曾祖母は言います。それから、曾祖母はまた同じ質問をするのです。
「好きな食べ物は何?」
それで、私は答えます。「ええと、おすしが好きだよ。」
でもまた、曾祖母は言います。「そう。あなたの好きな食べ物は何?」
曾祖母はとても変わりました。次第に記憶を失っていったのです。祖父母のことを忘れ、私の両親のことを忘れ、私のことを忘れてしまいました。私はとても悲しかったです。でも、現実から逃げることはできませんでした。だから、私が曾祖母を支えると決心しました。たとえ、曾祖母が私を覚えていなくても。
ある日、ある高齢の女性のことで、とても印象的な出来事がありました。私がその女性に会ったとき、あいさつをしました。
「今日はいい天気ですね。」
すると、「そうね。あなたのおばあさんはどなた?」と女性は答えました。
「○○○です。」と私は言いました。
「あら、そうなの。わたしの友人だわ。彼女のこと、好きよ。」と女性は言いました。
「ありがとうございます! うれしいです。」と私は言いました。
それから、女性は黙ってしまいました。何も言わなくなったのです。その女性を見ているうちに気づきました。泣いていたのです。はじめ、なぜ泣くのか、わかりませんでした。でも、気づきました。その女性はさみしかったから涙を流したのだと。
日本の高齢者は将来増加していくでしょう。だからこそ、子どもたちは高齢者が何を思い、どのように感じているかを知る必要があると私は思います。私は多くの高齢者と出会い、会話をしたいと思います。そのようなコミュニケーションを持つことで、高齢者の人生は明るく幸せになっていくと、私は信じています。子供から高齢者まで、すべての人がいつも笑顔で暮らしていくこと、それが私の願いです。