最新更新日:2024/04/26
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第1ステージ「出会い」 4月5日〜6月2日

生徒の力は累乗が可能ではないだろうか

 自分が関わった過去の中体連卓球大会(20年間)を思い出すと、絶対に勝てるチームなどは1つもありませでしたが、簡単に負けないだろうなと思うチームは何回かありました。不思議なことに、その特徴は共通しています。
1 全員の力が均衡しており突出したスター選手がいない。
2 スポーツ以外の面においても天才肌と言うより、こつこつ努力型である。どちらかというと不器用で、学校生活は地味である。
3 部員の人数がギリギリで、自分がレギュラーをやらざるを得ない。
4 全員の戦型が異なり(ラケットとラバー)、相対的に攻撃よりも守備を得意とする選手が多い。
 こういうチームで戦ったときには一戦一戦が感動的で、一度も県大会を逃すことはありませんでした。逆に下馬評で「今年は、東海大会は固いですね!」などと騒がれた時に限って3回戦くらいで姿を消してしまうことが多かったように思います。チーム力とは本当に不思議なものです。
 話は変わりますが、我々は公立の小・中学校教員である以上、様々な学校に赴任する可能性があります。都会的な新興住宅地や3世代同居の田舎風の学校、市内屈指の大規模校や単学級の小規模校。そこで出会う子どもたちは実に様々です。中には、見るからに物凄い才能を持った子どももいるかもしれませんが、基本的には今後の活躍が楽しみな「原石」の児童生徒たちです。そもそも若い頃は、自分自身が何者なのか良くわからない「原石」が良いのです。原石は地味で素朴で泥臭く、質素の極みです。たぶんこの文章を読んでくださる方も、若い頃は原石だったと思います。ですから、自分で未熟だとか、何もできないとか、レベルが低いとか、ダメに決まっているとか思ってはいけません。
「俺はダイアモンドだ。凄いだろう!」「私はサファイヤよ。綺麗でしょ!」
と決めつけて威張っている人間の方が心配です。我々教員は「原石」を慈しみ、丹誠込めて無心に磨き上げることが大切です。気がつくと、子どもも教師自身も思わぬ輝きを発見することになるのです。これは本当です。学校の場合、個人的な輝きから発展してチームの輝きになることが良くあります。子どもたちの力は、足し算ではなく累乗になっていくように思えるのです。

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