最新更新日:2024/04/26
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第1ステージ「出会い」 4月5日〜6月2日

人間万事塞翁が馬

 平成25年はどんな年になるでしょう。
1月20日(日)に清水町のマラソン大会と駅伝競走が行われました。一番印象的だったのは、ゴールに飛び込んでくる生徒の顔でした。あと100メートル、50メートル、10メートルと歯を食いしばって力を振り絞る生徒の真剣な顔は、見ている者に感動を与えました。今年も、本気で取り組む清中生を目指したいと思います。

さて、新年の話題として、よく知られている「人間万事塞翁が馬」という話をしたいと思います。
中国の北方に占いの得意な老人が住んでいました。さらに北には胡(こ)という異民族が住んでおり、国境には城塞がありました。ある時、その老人の馬が、胡の国の方角に逃げていってしまいました。このあたりの北の地方には良い馬が多く、高く売れるので近所の人々は気の毒がって老人をなぐさめに行きました。ところが老人は残念がっている様子もなく、
「そのことが、幸福にならないともかぎらない。」と言ったのです。
しばらく経ったある日、逃げ出した馬が胡の良い馬をたくさんつれて帰ってきました。
そこで近所の人たちがお祝いを言いに行くと、老人は首を振って言いました。
「そのことが、禍にならないともかぎらない。」
しばらくすると、老人の息子がその馬から落ちて足の骨を折ってしまいました。近所の人たちは気の毒に思い、お見舞いに行くと老人は平然と言いました。
「このことが、幸福にならないともかぎらない。」
それから1年が経ったころ、胡の異民族たちが城塞を襲撃にきました。城塞の近くに住む若者は国を守るために戦争に行きました。激しい戦いの末、胡人から国を守ることができたのですが、若者の多くはその戦争で死んでしまいました。しかし、老人の息子は足を負傷していたために戦いに行かずに済み無事でした。城塞に住む老人の馬がもたらした運命は、福から禍へ、また禍から福へと人生を変化させたのです。「人間万事塞翁が馬」とは、まったく禍・福というのは予測できないものであるという意味のことわざなのです。

 このことわざの意味は、単に運命に身を任せろと言っているのではないと思います。この先、限りなくめぐってくる「ひと」「もの」「こと」との関わりに対して、結果だけをとらえて一喜一憂することなく、誠実に向かい合って行けという教えが含まれていると思います。過去を振り返れば、すべて良いことばかりではなく、かといってすべて悪いことばかりでもなく、今日も時は大河のように流れて行くものだと実感するのです。

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清水町立清水中学校
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