最新更新日:2024/09/20 | |
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カウンセラーの窓(光陵だより10月号より)
近頃は夜にはひんやりとした空気を感じるようになってきましたね。異常気象などと盛んに言われていますが,やはり季節は移り変わっていくのだなと少しホッとしたりもします。
日本人は昔から季節ごとの行事や祭事などを行い,生活の中で風情を楽しむという習慣をもっていました。いまでも細々とその習慣は受け継がれているように思います。そういう季節の微妙な変化を感じ味わうという心は,人とのつきあいの中にも影響を与えているのではないかという気がします。たとえば(今では少しニュアンスが変化してきているように思いますが…)空気を読むとか,相手の身になるとか,相手を思いやるとか,そういうものはささいな変化に気づくこと,そこから想像を膨らますことを自然とやっているからこそできることではないかと思います。それは私たちにとっては当たり前のことですが外国,特にアメリカなどではあまりない習慣のようです。それは美しい四季の移り変わりがある日本の気候がはぐくんだものではないかと思えます。 ただ近頃はそういう日本人独自の心情が薄れてきているようにも見えます。周りを見る余裕がなく,自分の都合で行動してしまったり,自分を振り返らず周りに不満を向けてしまったりという光景が目立ってきたように見えます。今は室内にいれば季節の変化など感じずに生活できてしまう状況があります。自分を振り返ってみても,秋だからといって月を見たり,虫の音に耳を傾けたりということも少なくなってしまっていると感じます。 日々の生活の中で身の回りの自然や季節の移り変わりに目を向け,心の潤いを持ち続けていられたら,今自分のいる場所をゆとりのある居心地のよいものにしていけるのかなと思っています。 |
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