最新更新日:2024/05/10
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校訓「正しく 明るく 健やかに」

社会の授業から

 1年生の社会の授業を見せてもらいました。
 この時間は,ヨーロッパの環境保護の取り組みを調べ,その中で日本に取り入れるとよいと思われるものについて意見を発表し合う授業でした。
 一斉授業の隊形で,先生は,ヨーロッパの高速鉄道の車両の写真を大型テレビで見せました。また,イギリスなどの過去の写真を見せ,当時の大気汚染の様子を知らせました。そして,ヨーロッパは,昔から環境問題に向き合ってきており,だから自動車よりも鉄道に力を入れてきたことを説明しました。
 その後,班隊形になり,ヨーロッパの環境保護の取り組みを,資料集や教科書などを使って各自で調べてノートにまとめ,そして,班で意見交換に入りました。
 一人で調べているときは,黙々と調べたりノートに書いたりしており,ほとんど声は聞かれません。手が動いていない生徒がチラホラいますが,時間の経過と共にそういった生徒はなくなりました。
 班での意見交換では,自分のノートを読み上げる,資料を示して話す,といった姿が見られました。また,「太陽光発電」「水力発電」「エネルギー自給率」「自動車乗り入れ制限」といったキーワードが聞こえてきました。さらに,「いっしょだ」「誰か意見出して」といった声も聞こえます。
 授業開始30分後,コの字隊形で発表の時間。挙手によって次々と発表が進みます。
 出された意見は次の通り。〜のため,ペットボトル再利用。都市への自動車乗り入れ禁止。パリでは自転車置き場がたくさんある。ゴミをリサイクルしやすいように分別。ベロタクシーで排気ガスを出さない。環境への〜が少ない再生可能エネルギー。〜のため,風力発電。環境保護のため,公共交通機関・・・,環境定期券。
 この間先生は,生徒の発言を聞き,それをまとめて板書しています。
 8分でこの活動を終えました。次に班隊形になり,発表された取り組みの中で,日本にどれを取り入れるとよいかを班で一つ決める活動に入りました。
 ずいぶん活発に話し合っています。7分で終了し,コの字隊形になり,発表。ここでのやりとりは次の通り。
 「環境定期券」「理由は?」「理由と言うよりも消去法」「再生可能エネルギー」「理由は?」「リサイクルのように自分にかかわらず,面倒でない。自分の知らないうちにできる」「風力発電。一番安全」「反対意見があったら言ってもいいよ」「風力発電は羽根が回って鳥が巻き込まれる。騒音がある」「太陽光発電。騒音がなく安全」「でも,海の上だから騒音の心配はない」「風力や太陽に反対で,風や太陽が必要。安定しない」「パークアンドライド。空気が汚れない」「定期券に反対で,日本にはETCがある」
 この話し合いは5分ほどで終了。先生が,次回はまとめをすることを予告して授業を終えました。
 環境保護に関するヨーロッパの取り組みから,日本に取り入れたい内容を選ぶ活動は,より身近なものとして考えさせるよい手法だと思いました。ただ,時間が短かかったのが残念です。再生可能エネルギーについて,せっかく反対意見も出ているので,ここに的を絞って深めていきたかったところです。
 何とか時間を生み出す方法はないものでしょうか。例えば,ア 単元構成を再考し,知識理解の時間と話し合いの時間をそれぞれまとめて設定する。イ 割り切って,知識理解については先生がプリントにまとめておき,あるいは穴埋め問題を作り,それを提示して多少の時間を使い,取り組ませたり説明したり質問を受け付けたりする。そして残りの時間を話し合いに当てる。
 この授業は,話し合いの場面がとてもいい雰囲気で,学び合いが成立していました。だからこそ,その先を期待し,時間を生み出したいと強く感じました。
 話し合いで考えを互いに深めたり広げたりする学び合いの時間と,資料から要点をまとめる学び合いの時間との十分な両立が難しいなら,話し合いに重点を置くべきではないでしょうか。
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