最新更新日:2024/04/26
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校訓「正しく 明るく 健やかに」

修了式式辞

 昨日は今年度の修了式を行いました。そこで述べた式辞を載せたいと思います。

 随分暖かくなり,すっかり春めいてきたと思っていたら,今日はぐっと気温が下がり,寒い日になりました。「暑さ寒さも彼岸まで」と言われます。彼岸とは,春分の日や秋分の日を挟んだ前後3日間の1週間のことですが,夏の暑さも冬の寒さも彼岸までで,これを過ぎると過ごしやすくなる,という意味です。一方,「花冷え」という言葉もあります。桜の咲く季節,ちょうど今頃ですが,一時的に寒くなることを指す言葉です。これら二つの言葉から,日本人の知恵と感性の豊かさを感じますね。
 さて,今日は修了式。3学期の終わりと同時に,今年度それぞれの学年の最後の日でもあります。1年前の自分を思い出してみてください。1年生は,小学校の卒業式を終え,品野中への入学を前に,期待と不安で一杯だったのではないでしょうか。2年生は,品野中学校での生活を1年終え,中学校にも十分に慣れ,いろいろな課題を抱えながらも,中堅として,さあこれから,という気持ちだったのではないでしょうか。そのころの自分と今の自分とを比べ,どんなことが変わりましたか。できるようになったことがたくさんあると思いますし,逆に,できたはずのことができなくなってしまった人もいるでしょう。その内容は人それぞれです。いずれにしても,今の自分があるのは,この1年を通した様々な経験の結果です。
 ところで,「流星ワゴン」という小説を知っていますか? ドラマでも放映され,先日最終回を迎えました。現実に悲観し,人生に絶望し,死んでもいいと思っていたところに,突然ワゴン車が現れます。このワゴン車に乗って過去に戻り,必死になって現実を変えようとする男の物語です。しかしどんなに頑張っても現実を変えることはできません。登場人物の一人が言います。「現実は変わらなかった。しかし,あなた自身は大きく変わった。過去に戻って現実を必死になって変えようとすることによって,あなたは変わった」。 そして,大きく変わった男は,現代に戻り,悲惨な現実を少しでもいい方向に変えるべく新たな生活を始めます。
 この話にあるように,現実は変えられません。しかし,今後は変えることができます。今後の自分を変えることはできます。変えるのは皆さん一人一人です。この1年の経験で得た能力や考え方,意欲などが,皆さんを良い方向へと変えます。そして,より良く変えようとする気持ちがその原動力となります。
 さあ,4月からは新しい仲間が品野中にやってきます。学年もそれぞれ上がります。新学期を迎えるための心の準備をしましょう。気持ちを高めましょう。
 次に皆さんと会うのは始業式です。全員が元気に当日を迎えられるよう,心より願っています。

プロ意識

 先週の集会では,引っ越し業者やカーナビ取り付け業者から感じた,プロ意識について話をしました。

 皆さんは引っ越しを経験したことがあるでしょうか。先日,私の身内が多治見市内に引っ越してきましたので,引っ越し業者からの受け入れに立ち会いました。
 トラックが到着すると,すぐに行ったのが,前後2カ所に△コーンを置くことでした。そこには,「引っ越し作業中」「ご迷惑をおかけして申しわけありません」と書かれていました。次に,玄関から廊下,壁に厚めのシートを貼る作業です。家具などを運ぶときに,傷を付けないようにするためです。いよいよ荷物を運び入れます。たった二人での作業でしたが,実にてきぱきと無駄がなく,手に荷物がないときは,常に駆け足です。設置する家具の場所も,指示通りにきちんと,間違いなく置いてくれます。段ボールに小分けされた荷物を床に置くときには,必ず薄いシートを敷いていました。これも,少しでも床を傷つけないようにする配慮です。作業中に,近所の人が何度も通りかかることがありましたが,必ず元気にあいさつをし,「ご迷惑をおかけして申しわけありません」と,笑顔で言っていました。一通り作業が終わると,1枚のはがきを渡されました。「作業は丁寧だったか」「対応は適切だったか」「服装はきちんとしていたか」といった質問に答え,引っ越し業者の本社に送る物です。私自身も,以前何度か引っ越しを経験しています。このときも手際の良さやていねいさに感心したものですが,今回は,さらに良くなっていたような気がします。おそらく,引っ越し作業をするたびにはがきを送ってもらい,反省と改善を繰り返してきたのでしょう。
 今回,引っ越し作業を見ていて,「プロ意識」を感じましたが,プロ意識というともう一つ思い出すことがあります。
 私は,車にカーナビを付けていますが,これは以前,業者に付けてもらったものです。そのときの作業の一部を見ていたのですが,印象に残るシーンがありました。この業者の人が,私の車の近くを通りかかるとき,持っていた工具を,さっと反対の手(車から遠い方の手)に持ち替えたのです。もしものことを考え,工具が車に当たらないような配慮です。また,あるとき,修理工場に車を出したとき,そこの人が,「このカーナビの配線は誰がやったんですか。こんなに無駄が無く,美しい配線は見たことがない」と言っていました。
 「プロ意識」を辞書で引くと,プロフェッショナルとして自分の技能に誇りをもち,まじめに仕事をする態度や心がけ,といった意味のことが書かれています。私が紹介した二つの業者は,まさにプロ意識を感じさせてくれる働きぶりでした。
 皆さんも将来,職業に就いたとき,プロ意識を持って働いて欲しいと思います。また,就職せず,家庭を守る立場になったとしても,やはり,家庭人としてのプロ意識は必要だと思います。今,皆さんは中学生です。中学生としてのプロ意識,もあるように思いますが,いかがでしょうか。私たち教員も,プロ意識を持って,日々の活動に取り組みたいと思っています。

卒業式式辞

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 昨日は卒業式を行いました。式辞の一部を載せたいと思います。

 卒業生の皆さん,現在品野中学校では,授業に学び合いを取り入れています。学び合いとは,皆さんもよく知っているように,先生の説明を中心として授業を進めるのではなく,生徒同士が課題について教え合ったり相談したり,あるいは話し合ったりして進める授業の形です。これを全ての教科で取り入れ,本格的に進めていこうと決めたのは,今から3年前です。つまり,卒業生の皆さんが入学したときから,品野中における学び合いが始まったのです。
 初めはとまどった人もいたようですが,年を追う毎にこういった授業に慣れ,今では活発に学び合いが行われています。皆さんの授業をのぞいてみると,「このやり方を教えて」「なるほど,そういうことか」「この考え方はすごいね」といった声が,いろいろな授業で聞こえてきました。ときには授業が終わってからも,友達同士で話し合っている姿を見かけることもありました。皆さんの授業に取り組む姿勢の素晴らしさは,積極的に仲間と関わろうとする姿や目の輝きに現れています。卒業文集に,授業での学び合いについて書いた人がたくさんいました。さらに,受験に備えた面接練習の中で,学び合いについて語ってくれた人がたくさんいました。皆さんの心の中に,学び合いがいかに深く根付いたかを改めて感じました。
 授業での学び合いを通して,皆さんは,テストの得点では測れない,とても大切な態度や力を身につけてくれたと思っています。
 皆さんは,後輩たちに,自分たちの授業の様子を見せてくれました。そして,授業のあるべき姿を示してくれました。また,家庭学習や掃除への取り組み方も示してくれました。こういった活動も,本校では初めてのものです。まさに,品野中学校の新たな歴史を作ってくれた学年だと言えます。
 卒業生の皆さん,これからの人生を豊かにする三つのキーワードについてお話します。まずはその二つですが,「明確な目標」と「努力」です。毎日をただ何となく,あるいは,楽しければそれでよしとして過ごすのではなく,毎日少しずつでもいいので,目標に向かって努力を続けること。この気持ちと行動が人生を豊かなものにしてくれます。生き甲斐を感じさせてくれます。なんと言っても,人生とは,日々の積み重ねなのですから。
 そして,もう一つのキーワードは,友達,です。この先楽しいことばかりではありません。苦しい場面の方が多いかも知れません。そんなとき,助けてくれたり心の支えになってくれたりするのが友達です。友達は,苦しみを半分に,喜びを2倍にしてくれる,と言われます。そんな真の友達を見つけ,互いに友情を育んでいってください。
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学校行事
4/1 学年末休業日 6日まで
4/6 入学式準備 新3年8時45分登校
瀬戸市立品野中学校
〒480-1203
愛知県瀬戸市広之田町2-5
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