最新更新日:2024/04/26
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校訓「正しく 明るく 健やかに」

家庭の授業から

 2年生の家庭の授業を見せてもらいました。
 スナップボタンの付け方を理解することがこの授業のねらいでした。しかし,習熟まではねらっていません。
 まず初めに,スナップボタンが使われているところを,生徒と先生とのやりとりを通して確認しました。男子は制服のズボンの裾,女子はセーラー服の襟の部分などです。そして,制作中のティッシュボックスカバーのどこにスナップボタンを付けるのかを先生が指示し,各自の作品に印を付けました。
 この時間は被服室での授業なので,大きな机に4人掛けで,すぐにグループ活動に入ることができます。
 2cmほどの大きなスナップボタンが縫いつけてある見本を各グループに配付し,それをよく見て問題の答えを見つけるように指示がされました。その問題とは,(ア)1本取りか2本取りか,(イ)縫い始めはどこか,(ウ)縫い終わりはどこか,といった内容です。
 グループごとですぐに活動が始まりました。「これって玉結び?玉止め?」「1本なのか2本なのかよく分からない」といった会話が聞こえてきます。見本をじっと見つめたりいろいろ触ったりしながら答えを見つけようとしている様子が見られました。
 見つけた答えを発表し,その後先生が正解を伝えました。多くの生徒が正解しましたが,発表のときの表現が難しかったようです。
 次に,大きなスナップボタンの模型とやや厚い台紙を各グループに配付し,見本を見て実際に縫いつけました。かなり苦戦していましたが,見本をよく観察し,相談しながら何とかやっている様子です。どのグループもだいたいできた段階で作業を中止しし,巨大模型を使って付け方の説明を先生が行いました。
 最後に,自分の作品にスナップボタンを一組縫いつける作業を行いました。スナップボタンは表裏があるので,どのような向きに付けたらいいのか迷ったり,縫い方がよく分からなかったりする生徒もいます。しかし,同じグループの生徒に相談しながら作業を進めています。一度分かってしまうと黙々と作業が進みました。
 実技の指導では,まずは先生がその方法を説明し,その後実際にやってみる,といった流れが多いように思います。しかしこの授業では,見本をじっくり見させ,それから先生の説明があり,そして作業,といった流れでした。しかも,問題を与えたり模型を縫いつけさせたりするなど,見本をよく観察させるための手だてが打ってあります。また,随所でグループによる学び合いが仕組んであります。
 まだまだ不十分な生徒もいるでしょうが,このような,先生による意図的な仕掛けによって,この授業のねらいはおおむね達成できたのではないでしょうか。特に,付け方に迷ったり分からなかったりした場合,すぐ近くに相談相手がいるのは大きいと思います。教える生徒も,その理解が深まったり,より分かりやすい表現が身に付いたりする効果も期待できます。
 この授業は,正しい技能を理解させるための一つの例だと思います。いろいろな場面,教科で活用できるのではないでしょうか。

国語の授業から

 2年生の国語の授業を見せてもらいました。
 この授業は,できるだけ詳しく描写した文章を書くのをねらいとしていました。その活動に向けて,授業の前半で本文「盆土産」から文章を選んだり,先生が示した例文を二つ比べて意見交換をしたりする時間が設定されていました。
 まずは本文から文章を選ぶ活動です。発表のときには,選んだ理由も発言するように先生から指示がありましたが,このように,どの教科でも理由を大切にしたいものです。それは,理由の中に,その生徒の見方や考え方が現れるからです。それを共有することによって,生徒は今まで気づかなかった観点を持つことができるのです。
 発表のときに,「聞こえないからもう一度言って」という声が生徒の中からありましたが,こういうことが言える雰囲気がいいです。
 生徒が発表した中に,注目したいものがありました。その生徒は,「自分の鼻の頭を〜」という文章を選びましたが,その理由が,「『にらむ』の一言で済むのに,わざわざ長く書いている」です。これはこの授業のねらいに迫る発言です。
 次は,先生が二つの例文A,Bを示して意見交換する時間です。Aの例文は「彼女は別れが悲しくて泣いた」,Bは「彼女は列車の窓から身を乗り出し,あふれる涙をそのままに,手を振り続けた」です。
 はじめに少し周りと相談してから意見の発表です。次のようなやりとりがありました。
生徒:AはBをまとめている。
先生:どう? 
生徒:同じ場面なのにBは詳しい。
生徒:同じ場面ではないと思う。Aは「悲しい」と書いてあるが,Bは書いてない。
生徒:Bは「悲しい」ことを読み手が想像できる。
先生:どう?
生徒:AのことをBは,動作で表している。
先生:どう?(うなずく姿あり)
生徒:Bの方が友情が深い。
生徒:○○さんの言っていることは分かるが,Aは人との別れとは限らない。故郷との別れかも知れない。しかし,Bは「手を振る」があるから,人との別れ。

 AとBが同じ場面かどうかは大きな問題ではありません。実際,この二つの例文だけからは判断できません。大切なことは,同じ「悲しさ」を表現するときの違いに気づくかどうかです。生徒たちは,やりとりを通して,その違いに気づいていったように思います。
 次に,生徒たちは先生の動作を見てその様子を描写しました。その動作とは,黒板の前で教室全体を見渡した後,前の出入り口に向かって歩き,廊下を見てから出入り口を閉め,再び元の位置に戻る,といったものです。
 まずは各自が文章を書きました。そしてグループになり,自分の文章を紹介し合い,さらに自分の文章を修正する活動を行いました。自分の文章を紹介し合った後の活動はグループによって様々で,一人一人が黙々と文章を書き始めるところと,「きょろきょろと」「何かを確認するかのように」など,表現について話し合っているところとがありました。
 授業の最後で,各グループの代表が文章を発表しました。かなり詳細に描写してあるものばかりで,先生の表情や動きを「満足したように」「犯罪者のように」「きょろきょろと」「ドライアイス」といった擬態語や比喩表現をたくさん使って表現していました。
 この授業は,先生の仕組んだ流れや学び合いによって,ねらいに迫れたと感じています。このことを確かめるために,グループで文章を紹介し合ったことによって,はじめの文章がどのように変わったのか,また,本時の感想などを生徒に聞いてみたい気もしました。

物や食べ物を大切に

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 今日の集会では,PTA活動の作陶から感じたこと,思ったことを話しました。

 今度の土日はせともの祭です。みなさんも知っているように,品野中学校も,「道の駅 瀬戸しなの」でせとものの販売をします。美術窯業部やA組,それから保護者の方々が一生懸命作成した作品を販売します。
 昨日,PTAの役員さんたちが,作品の梱包作業を行いました。5月の半ばから始まったPTAの作品作りもいよいよ大詰め。梱包も終わり,いよいよ出店できるまでになりました。私もこの活動に参加させてもらって3年目になりますが,改めていろいろと感じることや思ったことがあります。
 みなさんは,陶器が商品として店に並ぶまでにどれぐらいの手間がかかるか知っていますか? 品野に住んでいるみなさんですから,知っている人も多いと思いますが・・・。
 まずは,購入した土から空気を抜く作業があります。土の中に空気が残っていると,焼いたときに中の空気が膨張し,ひびが入ったり破裂したりしてしまいます。次に,実際に土を使って作品を作ります。そして,数日間乾かし,土に含まれている水分を抜きます。この工程も,焼いたときの破損を防ぐためです。十分に乾いたら800度ぐらいで素焼きをします。素焼きができたら,作品の表面をなめらかにしたり角をとったりする仕上げの作業があります。次は作品に色や表面をガラスのようにつるつるにするために,薬を塗ります。そして,いよいよ1200度ぐらいの高温で本焼きです。素焼きも本焼きも,できるだけ一度にたくさん焼いた方が燃料がかかりませんから,窯の中に並べるときには,余ったスペースができるだけなくなるように工夫をします。こうしてできあがった作品を梱包しますが,店まで運ぶときに,割れたり欠けたりしたら売り物になりません。ですから,大量の作品一つ一つを慎重に包んでいきます。これらを店まで運び,ようやく販売となるのです。
 どうでしょう,実に多くの手間と時間がかかりますね。しかも,そこには人の思いも込められているように思います。実は,陶器だけではなく,身の回りの物や食べ物は,すべてが多くの人の手間や時間がかけられています。ですから,物を粗末に扱ったり,食べ物をたくさん残したりするのは,それまでに関わってきた人たちの苦労を無駄にしてしまうような気がしてなりません。
 現在は物が豊富で,「使い捨て時代」などと言われて久しいですが,以前は,「もったいない」という言葉をよく聞きました。この言葉が死語になりつつあるようで,とても残念に思います。
 PTAの陶器作りは,役員さんたちが中心となった活動ですが,これはすべてボランティアで,報酬は一切ありません。PTA活動の充実や部活の補助などのために一生懸命やってくださっています。本当に頭の下がる思いがします。
 今度の土日は,時間があったら是非,家族や友達を誘って品野中の店をのぞいてみてください。きっと,美術窯業部やA組,保護者の方々が手間暇をかけ,思いを込めた作品に出合えると思います。気に入った作品があったら買ってください。そして,大切に使ってください。

2学期始業式式辞

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 終わってしまえばあっという間の夏休み。みなさんはどのように過ごしたでしょうか。2学期の始まりにあたり,まずは大きな事故や病気に遭う人がなく,みなさんが元気に始業式を迎えられたことを喜びたいと思います。
 8月最後の日曜に予定されていた,例年行っている除草作業が,雨天のため中止されました。いつもはこの作業で学校がきれいになり,体育祭を迎えることができていましたが,今年はそれができませんでした。運動場などに多くの雑草が残ったままになり,どうしようかと思っていましたが,先日,テニス部,ソフトボール部,野球部の人たちが運動場の草取りをやってくれました。おかげで運動場が見違えるようにきれいになりました。とても感謝しています。ありがとうございました。今後,体育祭の前に何度か草取りを行うと思いますが,体育祭の準備として,また自分たちの生活の場である学校をきれいにするという意味で,みんなで協力していきましょう。
 2学期の大きな行事の一つに体育祭があります。今年は例年と違い,3年生だけが2クラス。縦割り種目や応援合戦が例年と同じようにはできません。このことは年度当初から分かっていたことで,何とかうまい方法を考えねばと思っていました。この課題が解決できないときは,最悪の場合,縦割り種目や応援合戦を中止せざるを得ない,とも思っていました。これは一つのピンチです。
 しかし,生徒議会を中心に,みなさんの英知を結集し,解決方法を考えてくれました。例年とは少し形は違いますが,縦割り種目も応援合戦も行うことができそうで,ホッとしています。しかも,大きな副産物も産み出してくれました。それは,課題の解決に向けて,クラスで話し合ったり,その結果を議会に持ち寄って,さらに話し合ったりした経験そのものです。この経験は,今後のみなさんにとってとてもよいものになり,大切な学びにもなったはずです。いわば,ピンチを乗り越え,さらに大きなものをつかんだと言うことです。
 まだまだ暑い日が続きますが,2学期は1年のうちでもっとも過ごしやすい時期。勉強や運動などに最適な時期でもあります。実りの秋と言われるのは,多くの植物が実を実らせる,ということですが,学校でもみなさんの成長にとって,多くの実りが期待できるという意味でもあります。
 これからも,様々な困難や課題,ピンチに遭うこともあるでしょう。そんなときは,体育祭の課題を解決したように,また,解決に向けた経験から大きな学びをつかんだように,様々な困難に立ち向かって欲しいと思います。そうすることによって,ピンチから大きなものをつかむことができます。
 みなさんの素晴らしい姿を随所で見られることを期待して,式辞とします。
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学校行事
4/1 学年末休業日 3日まで
4/3 入学式準備 新3年8時45分登校
4/4 入学式 始業式 新2 3年9時15分登校
瀬戸市立品野中学校
〒480-1203
愛知県瀬戸市広之田町2-5
TEL:0561-41-0019
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