最新更新日:2024/04/26
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校訓「正しく 明るく 健やかに」

社会の授業から

 1年生の社会の授業を見せてもらいました。
 この時間は,ヨーロッパの環境保護の取り組みを調べ,その中で日本に取り入れるとよいと思われるものについて意見を発表し合う授業でした。
 一斉授業の隊形で,先生は,ヨーロッパの高速鉄道の車両の写真を大型テレビで見せました。また,イギリスなどの過去の写真を見せ,当時の大気汚染の様子を知らせました。そして,ヨーロッパは,昔から環境問題に向き合ってきており,だから自動車よりも鉄道に力を入れてきたことを説明しました。
 その後,班隊形になり,ヨーロッパの環境保護の取り組みを,資料集や教科書などを使って各自で調べてノートにまとめ,そして,班で意見交換に入りました。
 一人で調べているときは,黙々と調べたりノートに書いたりしており,ほとんど声は聞かれません。手が動いていない生徒がチラホラいますが,時間の経過と共にそういった生徒はなくなりました。
 班での意見交換では,自分のノートを読み上げる,資料を示して話す,といった姿が見られました。また,「太陽光発電」「水力発電」「エネルギー自給率」「自動車乗り入れ制限」といったキーワードが聞こえてきました。さらに,「いっしょだ」「誰か意見出して」といった声も聞こえます。
 授業開始30分後,コの字隊形で発表の時間。挙手によって次々と発表が進みます。
 出された意見は次の通り。〜のため,ペットボトル再利用。都市への自動車乗り入れ禁止。パリでは自転車置き場がたくさんある。ゴミをリサイクルしやすいように分別。ベロタクシーで排気ガスを出さない。環境への〜が少ない再生可能エネルギー。〜のため,風力発電。環境保護のため,公共交通機関・・・,環境定期券。
 この間先生は,生徒の発言を聞き,それをまとめて板書しています。
 8分でこの活動を終えました。次に班隊形になり,発表された取り組みの中で,日本にどれを取り入れるとよいかを班で一つ決める活動に入りました。
 ずいぶん活発に話し合っています。7分で終了し,コの字隊形になり,発表。ここでのやりとりは次の通り。
 「環境定期券」「理由は?」「理由と言うよりも消去法」「再生可能エネルギー」「理由は?」「リサイクルのように自分にかかわらず,面倒でない。自分の知らないうちにできる」「風力発電。一番安全」「反対意見があったら言ってもいいよ」「風力発電は羽根が回って鳥が巻き込まれる。騒音がある」「太陽光発電。騒音がなく安全」「でも,海の上だから騒音の心配はない」「風力や太陽に反対で,風や太陽が必要。安定しない」「パークアンドライド。空気が汚れない」「定期券に反対で,日本にはETCがある」
 この話し合いは5分ほどで終了。先生が,次回はまとめをすることを予告して授業を終えました。
 環境保護に関するヨーロッパの取り組みから,日本に取り入れたい内容を選ぶ活動は,より身近なものとして考えさせるよい手法だと思いました。ただ,時間が短かかったのが残念です。再生可能エネルギーについて,せっかく反対意見も出ているので,ここに的を絞って深めていきたかったところです。
 何とか時間を生み出す方法はないものでしょうか。例えば,ア 単元構成を再考し,知識理解の時間と話し合いの時間をそれぞれまとめて設定する。イ 割り切って,知識理解については先生がプリントにまとめておき,あるいは穴埋め問題を作り,それを提示して多少の時間を使い,取り組ませたり説明したり質問を受け付けたりする。そして残りの時間を話し合いに当てる。
 この授業は,話し合いの場面がとてもいい雰囲気で,学び合いが成立していました。だからこそ,その先を期待し,時間を生み出したいと強く感じました。
 話し合いで考えを互いに深めたり広げたりする学び合いの時間と,資料から要点をまとめる学び合いの時間との十分な両立が難しいなら,話し合いに重点を置くべきではないでしょうか。

国語の授業から

 2年生の国語の授業を見せてもらいました。
 この日はパネルディスカッションで,テーマは「中学校の部活動で,朝練をやるべきかどうか」。
 全員が,生徒,保護者,教員のそれぞれの立場で賛成と反対に分かれており,従って,立場は6種類。パネリストはそれぞれの立場から1名ずつの6名。そして,司会と計時役が1名ずつ。司会の発声でパネリストの意見発表から始まりました。話し合いの場面で,先生は,必要に応じて司会に指示を出していました。
 賛成の主な意見は,「練習時間が増える。特に冬場」「技術や体力が向上する」「早起きできるため,生活のリズムが良くなる」「健康に良い」「保護者も仕事に遅れない」「授業の取り組みが良くなる」「短時間で効率よくできる習慣がつく」。
 反対の主な意見は,「睡眠時間が不足する」「疲れる」「起きたばかりで集中できない」「早起きのため,朝食が早くなってしまう」「冬暗くて危険」「顧問として家が遠いと大変」「教員の勤務時間外」。
 生徒や保護者,教員,それぞれの立場で考えていることがよく分かります。
 次に,発表された意見に対する質問や意見を発言する時間。ここからは,パネリスト以外の生徒(フロアと呼んでいた)も発言OK。
 初めは,教員の勤務時間に関する話題。「勤務時間外だが,先生たちは分かってやっている」「教員にとって損ではなく,部員をうまくさせたいのでOK」「朝練は先生たちの意思。残業は関係ない」といったように,肯定的な発言ばかり。
 次に睡眠時間に関わって,塾についての話題になりました。「塾や習い事をしている人は忙しくて早く寝ることは難しい」「塾よりも学校を優先すべき。塾をやめればいい」「塾は補うもの」「学校で授業について行けないので塾に行く。午後練があるから朝練は不要」「学校で勉強が分からないとき,塾へ行く前に他の人に聞けばいい」。睡眠時間と塾との関わりの話だったのに,いつの間にか塾の是非についての議論になってしまいました。この辺りは司会による制御が必要ですが,やはり難しいようです。ただ,「話題がずれてない?」というつぶやきがフロアから聞こえてきたので,気づいている生徒はいるようです。
 続いて,朝練は疲れるかどうかの話題になりました。「朝練は疲れない。授業を気持ちよく受けられる」「個人差があってどちらとも言えない」「朝練をやっても眠くはない。習慣にすればいい」「朝練は同じメニューではないので慣れない」など,様々な意見が出されました。自分を基準としての発言が多いので,いろいろ出るのだと思います。「個人差」で片付いてしまうかも知れません。
 最後は,生活リズム,授業中の居眠り,自宅と学校との距離についての話題が出て終了しました。
 授業の終わりに,先生の指示によって,聞くことと話すことについての自己評価をプリントに記入しました。そして,先生は,次回はこの授業の振り返りをしようと投げかけ,今日の内容を忘れないように,プリントに記入しておくように指示をして授業を終えました。
 この授業の目標は,「友達の意見を聞いて,自分の考えを広げよう」です。話し合いは,意見がとぎれることなく,次々に出されました。時間がどれだけあっても足りないぐらいでした。そういった意味では,目標を達成できる環境は十分であったように思います。新たな視点に気づくなど,初めに持っていた自分の考えが,どのように広がったのかは,生徒の感想を待つ必要があるでしょう。楽しみなところです。
 話し合いの軌道修正や深化を,司会の生徒にゆだねるのはやはり難しいと思いました。この授業のように,先生がその都度司会に指示を出すのは有効です。また,先生が司会をしてしまう,あるいは見本を示してから生徒に任せるのも一つの手だと思います。
 以前,物語文を最初に読んだときの感想を,付箋紙に全員書かせ,それを一覧にして印刷,配付し,それをもとに読みを深める授業を見たことがあります。他者の意見に触れることは,学び合いの出発点です。時間の節約や,全員の意見を知る上で,これは有効な手法と言えます。また,国語以外でも使えるように思います。

働くこと

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 今日の集会では,2年生が今週行う「職場体験」にちなみ,働くことについて話をしました。

 今週は,いよいよ入試が本格的に始まります。これまでに蓄えてきた力を十二分に発揮し,悔いの残らないように頑張って欲しいと思います。
 2年生も,今週はいよいよ職場体験に出かけます。明日は事前訪問。準備は着々と進んできました。店や事業所に実際に出かけ,働くことを通して,いろいろな体験をし,多くのことを感じ,学んで欲しいと思っています。
 ところで,人はなぜ働くのでしょうか。働く理由,意義は何でしょうか。この問いを生徒たちに投げかけ,職場体験を間近に控えた2年生の生徒を指名しました。「収入を得て,生きるため」といった内容を答えてくれました。周りの2〜3名の生徒も皆同じ考えだったようです。同じだという人に挙手してもらったところ,ほぼ全員が手を挙げました。そして,他にないかと聞くと,「人の役に立ち,喜びを得るため」といった発言がありました。こんなに大勢の中で挙手をして発言できるのは立派です。
 私は,働く理由,意義は,三つあると思っています。
 一つは,収入を得るためです。これは生徒の皆さんの誰もが考えたことです。人が生きていくためには,ある程度のお金が必要です。そのためには働かなくてはなりません。
 あとの二つは,生き甲斐や喜びを得るため,そして,人や社会の役に立つため,だと思っています。今日の集会で,二人目の生徒が発言してくれた内容は,この二つを含んでいます。
 人は収入を得るために働きますが,収入を得るためであればどんな仕事でもいいかというと,そうではありません。夢をかなえるためであったり,好きなことであったりする仕事に就き,生き甲斐や喜びを得たいと,誰もが思うのではないでしょうか。ですから,働くことの理由や意義として,生き甲斐や喜びを得ることも,その一つだと思うのです。
 また,働くことによって,何らかの形で人や社会の役に立っています。例えば,今着ている服や食べ物。これらは,作ったり捕ったり,あるいは運んだりして働いている人がいるからこそ,皆さんの元に届くのです。もしも,そういった仕事をする人がいなかったとしたら,服や食べ物が皆さんのところに届くことはありません。そして,手に入れるためには,自分でなんとかしなくてはなりません。これは現実的には不可能です。物を作ったり運んだりする仕事以外,例えば銀行員や芸能人も,お金に関するサービスや楽しみを人に提供しています。このように,どのような仕事についても,働くことによって人や社会の役に立っているのです。
 将来,皆さんが社会人となって働くとき,夢がかなわなかったり,好きな仕事に就けなかったりする場合もあるでしょう。しかし,その仕事で働くことによって,必ず人や社会の役に立っているのです。そこに生き甲斐や喜びを見いだして欲しいと思います。
 働くことに関して,これまであまり考えたことはなかったかも知れません。今回の話をきっかけに,是非一度,改めて考えてみて欲しいと思います。

3学期始業式式辞

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 今日は,久しぶりにスロープのところで皆さんを迎えましたが,皆元気に挨拶をし,とてもさわやかな気持ちになりました。今年も何か良いことがありそうです。
 冬休みは昨日で終わり,今日からいよいよ3学期が始まりました。年末年始は,楽しいこともたくさんあったと思いますが,どのように過ごしましたか? 今のところ,大きな事故や事件に遭ったとか,大きな病気にかかったとかの報告はありません。生徒の皆さんが無事に今日を迎えられ,まずはほっとしています。
 さて,2学期の終業式では,年の初めに当たって目標を決めよう,と話しました。そして,2点について話しました。一つは,「思うだけでは始まらない。始めないと始まらない」ということ。もう一つは,「継続は力なり」ということです。この2点を常に念頭に置き,日々の生活を送って欲しいと思います。

 今日の始業式では,1月6日付朝日新聞「天声人語」を紹介し,それを元に話をしました。
 今年の干支は午(うま)。午年です。干支にちなんで,その年をどのような年にしたいかを年賀状にしたためたことのある人も多いと思います。
 例えば,丑(うし)年なら「マイペース」。卯(う)年は「跳ねる」,巳(み)年は「脱皮」。今年は午年ですから,「駆ける」でしょうか。
 馬のように,威勢よく駆ける年にしたいと思っている人も多いと思いますが,焦りは禁物。夏目漱石が,「吾々(われわれ)はとかく馬になりたがるが,牛には中々なり切れないです」と芥川龍之介らに手紙を送り,焦ってはいけない,根気が大切と,励ましたそうです。
 この一年,与えられる時間は誰にも平等です。しかし,どのような時間になるのかは,その時間を過ごす人次第です。充実した楽しい時間にしたいものです。
 3学期は,あっという間に終わります。特に3年生は,2か月後にはもう卒業です。1・2年生は,卒業式の後,2週間で修了式を迎えます。短い期間ですが,焦らず,根気よく取り組むことが大切です。
 3年生は,希望する進路の実現に向けて,また,品野中のよい伝統を1・2年生に引き継ぐべく言葉や行動・態度で示すよう頑張ってください。
 1・2年生は,新しい学年に向けて,一つでも多くのことを身に付けられるよう,また,品野中のよい伝統を3年生から引き継ぎ,新しく入ってくる1年生に示せるよう頑張ってください。
 馬が大地を威勢よく駆けるように,皆さんも,4月から新しい世界や学年で駆けることができるよう,この3学期に準備を進めてください。
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学校行事
4/1 学年末休業日 3日まで
4/3 入学式準備 新3年8時45分登校
4/4 入学式 始業式 新2 3年9時15分登校
瀬戸市立品野中学校
〒480-1203
愛知県瀬戸市広之田町2-5
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