最新更新日:2024/05/16
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校訓「正しく 明るく 健やかに」

3学期始業式 式辞

 本日,3学期の始業式を行いました。式辞では,有終の美を飾ろう,と呼びかけました。

 皆さん,明けましておめでとうございます。
 2週間の冬休みをどのように過ごしたでしょうか。この間,皆さんが大きな事件に巻き込まれたり,大きな病気やけがにあったりということは聞いていません。まずはそのことが何よりだと思っています。
 2学期終業式では,お正月に関わる様々な行事についての話をしました。そういった行事に積極的に参加するなどして,家族の一員としての意識を高めることはできたでしょうか。充実した冬休みを送ることはできたでしょうか。一度振り返ってみてください。
 さて,今日から3学期が始まりました。3年生は卒業を控え,義務教育最後の学期です。希望する進路が実現するように,全力で取り組んでください。1・2年生は,来年度,それぞれ進級します。新しい学年に向けて,心構えを作ってください。
 「有終の美」という言葉があります。「有終の美を飾る」といった言い方もします。「有終」とは,終わりがあること,終わりをしっかりと締めくくるということで,「詩経」(中国最古の詩集)に出てくるそうです。このことから,「有終の美を飾る」とは,やるべきことをきちんとやり通し,最後を立派に仕上げ,結果を残す,といった意味で使われます。皆さんには,是非とも「有終の美」を飾って欲しいと思っています。
 では,やるべきこととはいったい何か。
 一つは勉強です。それぞれの学年までに身につけておくべき学習内容の理解や技能の習熟です。そしてもう一つは,普段のきちんとした生活です。時と場に応じた正しい言葉遣いや行動,態度を身につけることです。
 3学期はあっという間に終わります。また,人にはそれぞれ個人差があります。ですから,皆さん全員が,やるべきことを全てやり終え,完璧な状態になることは難しいかも知れません。しかし,完璧な状態になるように意欲を持ち続け,行動し続けることが大切です。そうすることによって,3年生は希望する進路の実現に近づき,1・2年生は新しい学年に向けての心構えを作ることになります。
 是非とも,「有終の美」を飾るべく努力してください。そして,来年度,3年生は卒業後の進路先で,2年生は品中の最高学年として,1年生は品中の中堅として,新たな場で通用する自分を作り上げてください。期待しています。

雪景色1

昨日から降り続いた雪が,品中を銀世界に変えてくれました。
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雪景色2

運動場も真っ白です。
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2学期終業式 式辞

 本日,2学期の終業式を行いました。式辞では,2学期を振り返るとともに,お正月に関わる行事や風習,新年を迎えるにあたって心がけて欲しいことを中心に話をしました。

 3,10,26,33,これらの数は,何を表しているのか分かるでしょうか。これらは,昨日21日の名古屋地方の最低気温と最高気温。そして,同じく名古屋地方の9月1日の最低気温と最高気温です。2学期始業式から約4ヶ月が過ぎました。皆さんも気温の変化は肌で感じていると思いますが,このように数値を見てみると,その変化が非常に大きいことが分かります。季節は夏から冬へと確実に移り変わっています。
 この2学期の間,いろいろなことがありました。是非とも振り返ってみてください。
 2学期と言えば,体育祭と文化祭。これらについての私の感想は,以前お話ししましたのでここでは述べませんが,品中生の素晴らしさを感じたことだけは,ここで改めて触れておきたいと思います。
 私は時々ふらっと授業の様子をのぞきに行きますが,皆さんが黙々と学習に取り組む姿や,活発な話し合いがなされている場面を随所で見ることができました。また,給食の配膳や清掃活動でも一生懸命な姿を見ることができました。大きな行事はもちろん大切ですが,日々繰り返される様々な活動が,皆さんの成長にとって,何よりも大きな力となります。今日,この後担任の先生から皆さん一人一人に通知表が渡されます。そこに書かれている内容をきちんと受け止め,今後の成長に生かしていって欲しいと思います。
 さて,明日から2週間,長い休みに入りますが,この休みにはお正月もあります。ところでお正月とはどういうものなのでしょうか。1月1日から数日間を,「正月三が日」「松の内」といった言い方をします。昔から,元旦には「年神様(としがみさま)」という新年の神様が,1年の幸福をもたらすために各家庭に降臨すると言われています。そして,その年神様を迎え入れてお祝いし,たくさんの幸せを授けてもらうために,様々なお正月の行事や風習が生まれました。ちなみに,「元旦」とは,1月1日の朝のことです。「旦」の文字は,水平線の上に日(太陽)が浮かんでいるイメージです。
 新しい年を「迎える」と表現するのも,年神様を元旦にお迎えするからで,お正月に関わる多くの行事や風習には,年神様をおもてなしする意味が込められているのです。
 例えば,「大掃除」は,年神様をお迎えする前に,神棚や仏壇,家をきれいに掃除し,清めるといった意味があります。「門松」は,年神様が迷わず来られるようにするための目印です。「しめ縄」は,年神様をお迎えする神聖な場所ということを表しています。「初日の出」を拝みに行くのは,年神様が日の出とともにやって来られるからです。「おせち料理」は,年神様へのお供え物で,これを食べるのは,年神様とともに新年を祝う意味があります。「鏡餅」は年神様が宿る場所で,「鏡開き」は,「鏡餅」を開く(割る)ことによって年神様をお送りし,お正月に一区切りをつけ,食べることによって年神様の力を授けてもらうといった意味があります。
 このようなお正月に関わる多くの行事や風習は,日本で古くから行われているもので,大切な日本の文化です。皆さんの家でも「大掃除」をしたり「鏡餅」を供えたりするなど,いろいろなことをすると思いますが,その意味を意識するとともに,日本の文化を感じて欲しいと思います。そして,こういった行事は,家族に任せっきりにするのではなく,皆さんも一緒に参加し,家族の一人としての意識も高めてください。
 「一年の計は元旦にあり」と言います。何事も初めに目標や計画を立てることが大切という意味です。2012年をどのような年にするのか,それは皆さん次第。新しい年を迎え,新たな気持ちで目標を立て,「さあ頑張ろう」と気持ちを奮い立たせてください。年神様は,頑張ろうとする人に幸運を運んでくるのではないでしょうか。
 次に皆さんと会えるのは,1月6日の3学期始業式。全員が元気にこの日を迎えられることを願っています。
 では,よいお年を・・・・。

感性・想像力・行動力

 今日の集会では,本校のある先生が,ゴミを拾いながら出勤された姿から,「感性・想像力・行動力」についての話をしました。

 国道から校門までの坂道。西側の木々の紅葉は,ずいぶん以前から進んでいましたが,東側の紅葉は先週辺りから始まりました。今ではずいぶん色付き,鮮やかな赤が目に染みます。また,11月の半ばぐらいまで,この坂道の両側の木々には,至る所に蜘蛛の巣がありました。しかし,今日見てみると,蜘蛛の巣は3つ残っているだけでした。木だけではなく,虫も冬の訪れを感じているようです。
 さて,先週の初め,ある先生が歩いて出勤してみえました。左手に何かを持ってみえます。よく見ると,それは瀬戸市指定の黄色のゴミ袋でした。中には結構な量のゴミが入っています。「ゴミを拾いながら来ました」とのこと。私の自宅の近所でも,ゴミ袋を片手に道端のゴミを拾ってみえる方を時々見かけます。そんなときは,本当に頭の下がる思いがします。
 このような素晴らしい行いができるのはなぜでしょう。おそらく,道端のゴミを見て「汚いなあ,何とかしなくては」と思われたのではないでしょうか。「花がきれいなのは,花がきれいということではなく,花をきれいと思う,その心がきれいなのだ」と言われます。これと同じように考えると「ゴミが汚いのは,ゴミが汚いということではなく,ゴミを汚く思う,その心が汚いのだ」ということになりますが,決してそうではありません。逆に,ゴミを見ても,汚いとも何とも思わない心の方が汚いと言えます。ゴミを見て汚いと思う心こそがきれいだと思います。
 いろいろな物事や現象を見て感じる感性。あるいは,見えてはいない部分や先を予想する想像力。こういったものは,人が行動するときの基になるものです。ただし,感じたり予想したりするまでは,誰もが比較的容易にできますが,実際に行動に移すとなると,なかなかできない場合が多いのではないでしょうか。
 道端のゴミを見て「汚いなあ」と思うことは容易です。しかし,それを拾って歩くことはなかなか難しいものです。だからこそ,実際に行動されている人には頭が下がる思いがするのです。また「こんなことをしたら良くないことになるかも知れない」と予想ができても,踏みとどまる,という行動がとれず,誘惑に負けてやってしまう。そして,その結果,物事がうまく進まなかったり,あるいは周りに迷惑をかけたりいやな思いをさせたりしてしまう。私ももちろんですが,多くの人がそういった経験を持っているのではないでしょうか。
 感性と想像力を磨き,そして,正しく行動する力,行動力を身につけたいものです。

岩谷堂ライトアップ

紅葉を見ていると,日本には四季があって本当によかったと実感します。
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岩谷堂ライトアップ

岩谷堂では,11月12日(日)〜20日(日)の期間,ライトアップされています。
今後紅葉が進むと,さらに美しさを増してくると思います。楽しみです。
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岩谷堂ライトアップ

岩谷堂ライトアップでは,品中PTAの方や生徒が作成したランプシェードが展示されています。昼間見る作品とはまた違った趣があり,いつまでも鑑賞していたい気分になります。

プールでは,水面に紅葉が映え,幻想的な雰囲気を醸し出しています。

みどころはまだまだたくさんあります。是非一度出かけてみてはいかがでしょう。
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準備は大切

 今日の集会では,「まるっと瀬戸っ子フェスタ2011」を見て,改めて感じた,準備の大切さ,について話をしました。

 先週の木曜から昨日の日曜までの4日間,文化センターと瀬戸蔵を会場に,「まるっと瀬戸っ子フェスタ2011」が行われました。
 木曜は,瀬戸蔵で英語スピーチコンテスト。品中からも代表者が出場したため,応援の生徒と一緒に私も参加してきました。文化祭のときにもスピーチを披露してくれましたが,そのときよりも流ちょうな発音で,表現も豊かになり,努力の跡が伺われました。また,審査の時間に,この夏,品中生がニュージーランドを訪問したときの様子を,訪問した生徒たちが,写真や動画を使って説明しました。これも文化祭で行いましたが,やはりそのときよりも上手に説明することができました。
 金曜と土曜は,文化センターで音楽会。瀬戸市内の小中学生が集まり,これまでの練習の成果を発表し合いました。品中からは,金曜に,3年生全員が「手紙」と「走る川」の合唱を披露しましたが,それはそれは見事なできばえで,聴いているときには,感動で涙があふれました。いろいろな学校の代表が合唱を披露してくれましたが,それぞれによさがあり,参加した3年生にとって,とてもよい刺激になったのではないでしょうか。
 日曜は,文化センターで講演会。講師は,「はやぶさ」のエンジンの開発を手がけられた,國中均(くになか ひとし)氏です。専門的な言葉が出てきて,小中学生には難しかったかなと思いましたが,夢のある話をたくさん聞かせてもらいました。中でも,太陽系の星を自由に行き来できるような,「大航海時代」の実現を目指しているという話が印象に残りました。将来,瀬戸っ子の中から,その実現に関わるような人が現れることを願っています。
 4日間を通して,特別支援教育展や科学展など,生徒作品の展示会も行われました。品中生の作品も数多く展示され,私も見てきましたが,力作揃いで,完成までの頑張りを感じることができました。
 「まるっと瀬戸っ子フェスタ2011」をみて思ったことは,準備の大切さ,です。英語スピーチや音楽の発表,展示作品など,この「フェスタ」のどの内容をみても,しっかりと準備をしてきたことが感じられました。準備をしてきたからこそ,見る者,聴く者に感動を与えられます。國中氏の講演も,様々な映像を使って行われましたが,そこにも準備のために多くの時間がかけられたことが伝わってきました。また,このイベントを開くにあたっては,関係者が長い時間をかけて準備し,当日を迎えたこともよく分かりました。
 体育祭や文化祭のときにも思いましたが,やはり,どんなことでも,物事を行うためには準備が必要です。しっかりと準備をすることによって,人に感動を与えることができるし,準備の過程を通して,何かを学び,何かを得ることができると思うのです。
 さて,来週には期末テストが控えています。何かを学び,何かを得るために,しっかりとした準備をして当日を迎えたいものです。がんばってください。

今日は「霜降」

 今日の集会では,二十四節気の一つ,「霜降」についての話をしました。

 生徒会役員の認証をしました。役員になった人たちは,選ばれ,そして認証されたのですから,その責任があります。是非ともその責任を果たして欲しい。選んだ人たちにも選んだ責任があります。協力することはもちろんですが,どんどん前向きな意見を言って,生徒会を盛り上げて欲しいと思っています。
 今,合唱コンクールに向けて一生懸命練習をしていると思います。校内のいろいろなところから,美しく,力強い合唱が聞こえてきます。体育祭のときに,行事はその準備や練習によってほぼ決まると言いました。ですから,合唱コンクールを大いに楽しみにしています。
 さて,今日は何の日か,どういう日か知っていますか。この質問は,よく考えると曖昧です。誕生日,天気,いろいろな答えが出てきそうです。だから正解はありません。世の中にはそういった質問はよくあります。また,授業でもあると思います。そんなときはいろいろな角度から考え,様々な答えを考えて欲しい。そのことが素晴らしいアイディアに繋がったり問題解決に繋がったりします。
 それはさておき,今日は二十四節気の中の「霜降」という日です。二十四節気とは,1年を24等分し,季節を表す言葉を付けたもので,春夏秋冬,それぞれに6日ずつあります。例えば,春は春分,立春など,夏は夏至,立夏など。「霜降」とは,霜が降りる,と書きます。暖かい日なら,朝,露が降りますが,寒くなってくると,露ではなく霜が降ります。瀬戸では霜が降りるような寒い日はまだありませんが,北の方や標高の高いところでは霜が降り始めています。これからだんだんと秋が深まり,冬に向かっていく,ということです。皆さんは,秋の深まりは,どんなところから感じるでしょうか。(集会の場で3名の生徒に聞いてみたところ,「さんま」「落ち葉」「栗」と答えてくれました)。身のまわりの自然や物に目を向けると,秋の深まりを感じることができます。
 以前,紅葉や落葉はどうして起こるのだろうと疑問に思い,調べたことがあります。気温が低くなったり日照時間が短くなったりすると,木は冬が近づいていることを感じます。すると,葉の根元に堅い物質ができ,水分や養分の行き来ができなくなり,ある種の化学反応が起きて色が緑から赤や黄色に変わります。これが紅葉です。そして,ちょっとした風や震動で葉が落ちやすくなります。
 空気が乾燥する冬に葉が付いていると,表面積の大きい葉から,水分がどんどん蒸発し,木が枯れてしまいます。ですから,木は冬を乗り切るために,自ら葉を落とすのです。紅葉は,その準備なのです。
 何気なく立っている木ですが,自分の命を守るために,木はこんな営みをしています。そこに生命力を感じます。
 皆さんも,身のまわりの自然に目を向け,ふと思った疑問を大切にし,いろいろ調べてみてください。自然の偉大さや生命力を感じることができると思います。

体育祭を終えて

 9月25日(日曜),大きな感動と共に,体育祭を終えました。
 当日は,「午前中ところにより雨」といった予報があり,天候を少し心配しましたが,さわやかな青空に,適度な量の雲が混じる,絶好の体育祭日和となりました。
 本校の体育祭では,学年種目と縦割り種目を行います。学年種目は,各学年で学級ごとの得点を競います。A組は1年1組(11組)と合同チームを組みます。「大縄跳び」「学年競争遊技」「全員全脚」「学級対抗リレー」などの種目があります。縦割り種目は,各学年で学級ごとにクラスカラーを決め,同じ色のクラスが縦割りでチームを組み,得点を競います。赤組は33,22,13組。青組は32,21,11・A組。黄組は31,23,12組です。種目は「大綱引き」「玉入れ(女子)」「騎馬戦(男子)」「応援合戦」。また,縦割り種目の得点に,学年種目の得点も加算されます。
 体育祭や文化祭などの行事では,本番を迎えるまでの準備や練習が大切で,どれだけ一生懸命しっかりと思いを込めて取り組めたかが,本番での充実感につながります。私は今年品野中に来ましたので,本校の体育祭は見たことがありません。しかし,いろいろな人から「品中の体育祭は素晴らしい」といった声をよく聞きました。準備や練習に取り組む生徒の姿勢は,本番に期待させるに十分なもので,体育祭が楽しみで仕方がありませんでした。
 私が感心したのは,準備や練習が,先生たちの援助をもらいながら生徒が中心となって進められてきたという点です。予行練習は生徒会のリーダーが中心となって進められましたし,各種目の練習では,学級や縦割りのリーダーが中心となりました。そこに大きな価値を見いだします。
 特に,応援合戦では,3年生のリーダーを中心に,夏休みから準備が進められてきました。振り付け,太鼓のたたき方,隊形移動,せりふなどを考え,試行錯誤を繰り返しながら決定し,それらを1・2年生に伝え,約90名みんなで動きや声を合わせてきました。限られた時間の中,しかも,大雨や台風で予定の練習時間が大幅に削られてしまい,仕上げまでに多くの苦労があったことでしょう。
 応援合戦本番。「始め」の合図と共に声を上げ,演技場所に集結します。「ドンドンドンドン,カッカッカッカッ」リズミカルな太鼓の音に合わせ,演技の開始です。腕を振り,足を上げ,身体をひねり,複雑な動きにチーム全体が躍動します。隊形が大きく広がったかと思うと,また集結。ウェーブも交え,その動きが絶妙です。観客に向かって,自分たちの思いを込めたせりふを大声でぶつけ,演技はラストを迎えます。最後の力を振り絞って,決めのかけ声とポーズ。圧倒的な迫力と思いがグランドを支配します。お見事!観客の誰もが心からの拍手を惜しみません。
 体育祭の種目には,「大縄跳び」や「全員全脚」などのように,本番で勝つためには,十分な工夫と練習が必要なものが非常に多く,それらの練習にも生徒たちは力を注いできました。だからこそ,本番で力を発揮し,ねらい通りの結果になったときの喜びは大きかったのではないでしょうか。
 応援合戦を含め,すべての種目には勝ち負けがつきます。勝つ者がいれば,当然負ける者もいます。よい成績を収めることのできた人たちには,「おめでとう」と拍手を送りたいと思います。しかし,残念ながら練習で蓄えた力を十分発揮できず,負けてしまった人たちも,決して恥じることはありません。一生懸命に練習に取り組んできたことは,自分たちが一番よく知っているはずですし,多くの人が取り組みの一生懸命さを認めています。勝って学ぶことも多いですが,負けて学ぶことも多いと思っています。
 体育祭が終わり,後かたづけも順調に進み,各学級で帰りの会を行っているとき,3年生が,縦割りの1・2年生の学級に来て,感謝の言葉を述べました。
「今まで一生懸命練習についてきてくれてありがとう」
「協力してくれてありがとう」
 それに対して1・2年生からも感謝の言葉が述べられました。この姿を見て,また感動してしまいました。やはり品中の体育祭は,生徒の思いがしっかりと込められており,素晴らしいと,改めて思いました。
 体育祭を終え,これまでに築き上げてきた品中の伝統の力強さを感じました。そして,今年の体育祭で,新たな伝統が作られたことと思います。
 体育祭を通して強まった絆や団結,経験し感じたこと,学んだことなど,これらを次の行事に活かして欲しい。また,普段の学校生活に活かして欲しい。そんなことを強く思います。

※ 中日新聞 9月27日 16ページ なごや東版「学び舎リポート」に品中体育祭応援合戦の記事が載りました。

教科の学習は,なぜするの?

 今日の集会では,教科の学習をする理由について,私の思いを話しました。

 学校では,様々な教育活動を行います。STや読書,部活動や授業,給食,清掃,生徒会活動や係活動など。また,各種行事。こういった多くの活動の中で,最も大切なものは何でしょう。どれも大切で,順位をつけることにあまり意味はないかも知れませんが,私は授業が何よりも大切だと思っています。
 そして,授業では,教科の学習を行っていますが,教科の学習はなぜするのでしょうか。私の専門教科は数学ですので,以前,ある学校の生徒から「どうして数学を勉強するのですか」と,質問されたことがあります。将来,数学の教員や研究者,数学を使って仕事を進める職業にでも就かない限り,数学的な知識が役に立つことはほとんどないでしょう。しかし,皆さんは,全員が数学を学習しています。では,皆さんが数学を学習する理由は何でしょう。
 数学の学習は,問題を解くことを通して進められる場合が多いです。そのとき,これまでに身につけた知識や経験を使ったり,周りの人たちと相談したり,先生からアドバイスをもらったり,いろいろなことを基にします。皆さんが将来社会人になったとき,様々な問題を解決しなければならない場面に,きっと出合うと思います。そのようなとき,どうやって解決していくのか。それは,数学の問題を解決するときと同じように,これまでの知識や経験,周りの人たちとの相談,先輩などからのアドバイス,こういったものを基にすると思います。つまり,数学の学習をする理由の一つは,将来,問題を解決する必要に迫られたときの訓練だと思うのです。
 もちろん,数学以外の教科にも学習する目的があります。例えば音楽や美術なら,芸術に親しみ,その味わい方を学び,人生をより豊かにすることができるでしょう。技術や家庭では,将来,快適な生活を送るための基礎を学びます。体育では,運動に親しみ,より健康的に生活すること,ルールを守ることや仲間と協力することの大切さを学びます。
 このように,どの教科も,皆さんの将来を見据えた目的があるのです。中学生の皆さんが教科の学習をする理由は,良い成績を収めたい,高校入試にあるから,といった,身近なところの理由を挙げる人も多いと思います。もちろんそれもOKです。学習する理由は何でもいいのです。しかし,将来を見据えたところにも大きな目的があることを,頭のどこかに置いておいてください。
 秋は学習するにも運動するにもとても良い時期です。実りの秋です。教科の学習をするときに,将来の大きな目的を意識し,より大きな実りとなるように期待しています。

2学期始業式 式辞

 長い夏休みが終わり,いよいよ今日から2学期が始まりました。始業式の式辞では,2学期のはじめにあたり,次のような話をしました。

 出校日以来,1週間ぶりの学校ですが,ずいぶん学校がきれいになりました。トイレもとてもきれいになりました。この工事のことで皆さんはどんなことを感じたでしょうか。私が感じたのは,技術の素晴らしさです。校舎の高いところにまできれいに塗装がなされたり,耐震の補強がきちんと施されたり,ズレがほとんどないぐらいにしっかりと工事されています。プロの技にはただただ感心してしまいます。
 さて,皆さんは「サザエさん症候群」とは何か,知っていますか?(知っている生徒に手を挙げてもらいましたが,ほんのわずかが知っているだけでした)
 「サザエさん」は毎週日曜の午後6時30分から始まるテレビのアニメ番組です。また,「症候群」とは,ある原因で起こる共通の症状のことです。この「サザエさん症候群」とは,サザエさんを観ると,今日で休日が終わり,明日から学校や仕事に行かなければならない,という気持ちになり,憂鬱な気分になることです。
 昨日は夏休み最後の日でした。明日からまた学校が始まると思うと憂鬱な気分になった人もいるのではないでしょうか。実は私も中学生時代には,8月31日になると憂鬱になったものです。
 しかし,今日から2学期は始まりました。憂鬱になっていても仕方がありません。始まった以上,気持ちを切り替えて頑張ってやっていって欲しいと思います。
 3年生は,いよいよ進路に向けて具体的に希望を決めるとき。12月には具体的な希望先を決めなければなりません。
 2年生は,3年生が部活動を引退した今,部活動の中心です。部活動以外にも,3年生からいろいろなことを引き継ぎ,伝えていかなければなりません。このような意識で取り組むことによって,一人一人が成長できるはずです。
 1年生は学校にも慣れ,長い夏休みも経験しました。これからが中学生として力を発揮するときです。
 どの学年の人も,「今」を大切にしてください。過去の自分があるから今の自分があります。今を積み重ねることによって将来の自分が決まってきます。過去は取り戻せませんが,将来の自分なら,「今」を精一杯頑張ることによってよりよい自分にすることができます。頑張るためには目標をたてることが大切。目標を立てることによって,「今」何をすべきかが分かってきます。
 2学期は多くの行事があります。実りの秋とも言います。皆さんの素晴らしい姿を期待しています。

市長表敬訪問

 明後日20日から,ニュージーランドに,本校生徒14名がホームステイに出かけます。これに先だち,本日,瀬戸市長さんのところに表敬訪問してきました。
 生徒一人一人が抱負を述べ,その後,市長さんと教育長さんから,激励のお言葉をいただきました。
 いよいよ明後日出発です。いろいろな体験をし,多くのことを学び,感じて欲しいと思っています。
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まるっと せとっ子議会

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 本日,「まるっと せとっ子議会2011」が市役所の議場で行われました。
 これは,小中学生に瀬戸市議会を体験させたり行政のしくみにふれされたりすることを通して,まちづくりや将来の瀬戸市のあり方などについて関心を持つ瀬戸市民を育てることをねらいとしています。
 瀬戸市内の全ての小中学校から代表者が参加しました。小学生は午前,中学生は午後の参加でした。品中からも2名が参加し,少し緊張していたようですが,瀬戸の議場で堂々と自分の意見を述べたり質問したりしました。それぞれの発言に対して,市の担当者から答弁があり,とてもよい経験になりました。

1学期終業式 式辞

 明日の終業式は,台風の影響で行えるかどうか分かりませんので,「学校だより」に式辞を載せました。
 早いもので,4月に1年生が入学し,始業式を行ってから,すでに4ヶ月が過ぎました。そこで,4ヶ月前から今までのことを,少し思い出してみてください。
 あの頃は,まだ肌寒い日もありました。また,国道から校門までの坂には桜も咲いていました。その桜もやがて散り,木々に新芽が息吹く頃,日増しに暖かくなり,多くの人が新しい学年や学級にも慣れ,学校生活が順調に進み始めました。そして,1学期のメインの行事の一つである,校外学習や野外活動,修学旅行が行われました。事前の準備から本番,事後のまとめまで,品中の皆さんは本当によく頑張り,多くの成果を残したと思っています。もちろん,失敗をしてしまったこともあったでしょう。しかし,その失敗も,皆さんの成長のためには必要なこと。その失敗をどう生かすかが大切です。
 今日は,担任の先生から通知表が渡されたと思います。この通知表には,皆さん一人一人の今学期における学習や生活など,様々な面からの評価が載っています。特に,総合所見には,各担任の先生の皆さんに対する思いがたくさん詰まっています。通知表の内容をきちんと受け止め,良かった点と努力を要する点を理解し,今後に是非とも生かして欲しいと思います。
 さて,21日からいよいよ夏休みが始まります。私が最も強く願うのは,全員が元気に9月を迎えることです。毎年夏休みには,全国各地から痛ましい水の事故が報告されます。また,交通事故も多発します。熱中症や食中毒などの病気も心配されます。あるいは犯罪に巻き込まれることもあります。こういった事故や病気,事件には十分注意して欲しいと思います。ましてや,決して命に関わるようなことがあってはなりません。どんな理由があろうと,命をなくしてはならないのです。健康・安全を大前提として夏休みを過ごして欲しいと強く願っています。
 夏休みは,40日以上あります。しかも,その期間は,自分で自由に使える時間が非常にたくさんあります。1学期など,休み以外の日は,毎朝決まった時刻までに登校し,決められたスケジュールに沿って学習したり部活動をしたりします。ですから,自分で自由に使える時間はそれほどありません。しかし,夏休みはそうではない。自由な時間があるということは,その使い方がその人に任されているということです。自由でいいなと思っている人も多いでしょうが,これは実に厳しいことです。しかも期間が長い分,時間の使い方が,上手な人とそうでない人とでは,夏休みが終わった後の充実度がかなり違ってきます。ですから,夏休みは自分を試す,あるいは自分が試されるときだと言えます。時間を上手に使い,適度な息抜きをしながら,充実した夏休みにするよう,是非とも頑張って欲しいと思います。
 では,9月に,元気な皆さんと会えることを願いつつ,式辞とします。

迷ったら,より困難な道を選ぶ

 今日の集会では,昔懐かしいアニメ「巨人の星」やワールドカップサッカー日本代表でキャプテンを務めた長谷部選手のことを元に話をしました。

 タチアオイという花があります。1mぐらいの高さの茎がすっと伸び,その周りにピンクの花を咲かせます。タチアオイの花が茎の先まで咲いたとき,梅雨が明けると言われています。私の家の近くにこの花がありますが,今日見たところ,ずいぶん下からたくさん花が咲いていました。先の方につぼみが2〜3個残っていましたので,梅雨明けまでまだ少し時間がかかるようですが,もう少しといったところでしょうか。
 さて,「巨人の星」という漫画のことは知っているでしょうか。今から40年以上も昔に,「週刊少年マガジン」という漫画雑誌に連載された野球漫画です。「巨人の星」はテレビアニメ化もされ,私も毎週熱心に観ていました。この物語は,主人公の星飛雄馬(ほし ひゅうま)が,巨人(ジャイアンツ)の元三塁手であった父親から野球(ピッチャー)の英才教育を受け,巨人に入団後,大リーグボールを武器に戦うという,スポーツ根性野球物語です。大リーグボールというのは,飛雄馬が編み出した魔球のことで,これは第1号から3号まであります。1号はバッターの持つバットをねらって投球し,ピッチャーゴロやキャッチャーゴロに仕留めるものです。2号は消える魔球とも言われ,大きく変化させたボールが巻き起こす砂埃に紛れて,投球したボールがバッターの目の前で消えるというものです。3号はバットスイングの勢いでボールがバットを避け,空振りを取るといったものです。このような魔球を編み出すまでに成長した飛雄馬は,子どもの頃に,父親からかなりのスパルタ教育を受けました。そんな頃のエピソードの一つとして,次のような話があります。
 飛雄馬は毎日決まった道をランニングしていましたが,ある日,いつものコースが工事中で通行止めになっていました。他に通れる道は二つ。片方は走るのがきつい道で,もう一方は楽な道。飛雄馬は,どちらの道を走ろうか迷いますが,最終的には楽な方の道を走ります。しばらく走っていくと,そこには父の姿がありました。すると,飛雄馬はいきなり父から鉄拳をもらいます。そして,「これからは二度と楽な方の道を選ぶではない!」と怒鳴られます。「巨人の星」には,多くの名場面がありますが,なぜか私はこの場面が心に残っています。
 ワールドカップサッカー日本代表でキャプテンを務めた長谷部選手が,その著書の中で,今の自分があるのは,迷ったときに困難な道を選んだからだ,という意味のことを言っています。彼はこれまでに3度の大きな分岐点を迎えています。最初は高校に入るとき。次が高校を卒業するとき。そして3度目が海外のチームに移籍するとき。長谷部選手はその都度困難な道を選び,そこで努力を重ね,現在があるそうです。また,迷ったときに,どちらの道が自分にとって得るものがより大きいか,といったことも考えると言っています。
 人生の分岐点とも言うべき大きな選択だけではなく,日々の何気ない場面でも,小さな選択をすることはよくあります。例えば,もう少しテレビを観ていたい,しかし,勉強もしなくてはならない。そんなとき,どちらを選ぶでしょうか。あるいは部活動の練習中,全力で力を出し切らなければならないとき,ふと力を抜いてしまいたいと思ったことはないでしょうか。そんなとき,どうしますか。
 考えてみれば,人が毎日生活するということは,人生を左右するかも知れない大きな選択から,何気ない小さな選択まで,様々な選択を繰り返すことだと思います。その都度どちらを選ぶのか,その積み重ねが人格を形成していきます。「迷ったら,より困難な道を選ぶ」ことによって得られるものは大きいはずです。しかし,「困難な道」を選ぶことによって,大きな病気やけがにつながる「危険」を伴うことがあります。そんなリスクを負うことは,自分にとって得るものが大きいどころか,かえって失うものの方が大きいこともあります。こんなことも頭に置きながら,迷ったときにどういった道を選ぶのか,よく考えながら進んでいって欲しいと思います。

当たり前のことが当たり前にできる

 今日の集会では,「当たり前のことが当たり前にできる」ことについて話をしました。

 先日,2年生の野外活動が佐久島で行われました。私自身,個人的に佐久島に行ったことがなく,もちろん,野外活動の引率として行ったこともありませんでしたから,とても楽しみでした。佐久島は,三河湾に浮かぶ島です。ですから瀬戸とはずいぶん違います。見える風景や聞こえる音,においまでも違います。コンビニがなく,信号さえもありません。そんな中での3日間の生活はとても貴重で,瀬戸では味わえないいろいろな経験をしたと思います。野外活動から帰ってきてから,学校で解散式を行いました。野外活動の準備や練習,本番での取り組みを,中心となって頑張ったのが学年執行部の生徒たちです。解散式の中で,その生徒たちが一人一人感想を述べました。その中で,「みんながルールを守れて良かった」というものがたくさんありました。みんながルールを守れた,ということは素晴らしいです。また,そのことに価値を見いだした人たちも素晴らしいと思います。
 修学旅行では,誰一人集合時刻に遅れた人はいませんでした。また,野外活動では,みんながルールを守れました。素晴らしいことです。しかし,よくよく考えてみると,これは,実は当たり前のことです。時間を守ったりルールを守ったりするのは,人が社会生活を営むうえで,最も大切なことの一つです。ところが,この当たり前のことが当たり前にできないことが実に多い。
 以前,ディズニーランドで営業や従業員の研修の仕事をしてみえる方から話を聞く機会がありました。ディズニーランドの従業員の多くはアルバイトです。アルバイトの人たちをお客さんの前に出られるようにするために,長期間の研修が行われるそうです。ディズニーランドの魅力の一つに,従業員の接客態度の素晴らしさがあります。あの態度やサービス精神を身につけるためには,かなり多くの時間がかかることは容易に想像できます。しかし,どれだけ時間をかけても,どれだけ一生懸命指導しても,どうしてもお客さんの前に出せない人がいるそうです。そして,そういった人たちの共通点は,人の話をきちんと聞く,あいさつをする,呼ばれたら返事をする,こういった「当たり前のこと」ができないそうです。理由を明確に答えることはできませんが,何となく分かるような気がします。
 ところで,「当たり前のこと」とはいったいどのようなことでしょうか。いわゆる「常識」,ということなのでしょうか。いずれにしても,これは時代によって変わると思います。例えば,修学旅行の服装に関しても,以前は制服で行くのが当たり前でした。しかし,今は品野中のように私服で行く学校もかなりあります。また,戦時中と現在とでは「当たり前のこと」は大きく違います。
 時代とともに変わっていく「当たり前のこと」。しかし,いつの時代でも大切にしなければならないこと,変わってはいけないことはあるはずです。それを「当たり前」と常に言えるような世の中であって欲しい。そして,そんな「当たり前のこと」が当たり前にできる人でありたい。

修学旅行

 本校では2週間前に修学旅行に行ってきました。今日の集会では,修学旅行で印象に残ったことを中心に話をしました。

 2年生は明日から野外活動で佐久島に行きます。島ならではの環境の中,瀬戸では,また,普段の学校生活では経験できないようなことをたくさん経験し,いろいろなことを感じ,そして,多くのことを学んできて欲しいと思っています。
 さて,先日3年生は修学旅行に行ってきました。例年は東京方面に行くわけですが,今年は震災の影響で神戸・大阪方面への旅行でした。私も何度か修学旅行を引率しましたが,関西への修学旅行は初めてでした。また,品野中での修学旅行も初めてです。ですから,関西はどのようなところなのか,そして,品野中の3年生は旅先でどのような姿を見せてくれるのか,非常に楽しみで,わくわくしていました。
 今回の修学旅行を一言で表すなら「とてもよかった」。これに尽きます。多少体調を崩した生徒も若干いたようですが,大きな病気やけが,事故などはなく,全員無事に帰ってくることができました。これが何よりでした。これはやはり,生徒たちが落ち着いた行動を取り,夜は十分睡眠を取ったからだと思っています。また,いろいろな場所を訪問し,活動しましたが,どの場所でもみんなよくマナーを守り,一般の方など,周りに迷惑をかけることもなかったようです。しかも,活き活きとした表情が随所でみられ,いい経験をしているのだと感じることができました。もちろん,失敗してしかられたり指導されたりした生徒もいました。しかし,失敗から学ぶことが大切で,失敗してしまった生徒は,二度と同じことを繰り返さないと信じています。
 そして,私が最も感心したことは,すべての生徒が決められた集合時刻を守ることができた点です。修学旅行では,移動中のトイレ休憩も含め,何度も集合と解散を繰り返します。その都度集合時刻が決められていますが,いずれも全員が集合時刻を守ることができたのです。これはすごいことです。これまでに私も何度か修学旅行の引率をしましたが,全員がすべての場面で集合時刻を守ったという経験はありません。たった1回だけ守れなかったとか,ほんの数名だけが遅れてきたということは何度もありましたが,全員がすべての場面で,ということはありませんでした。ですから,今回の経験は衝撃的とさえ思っています。
 たった一人でも時間を守れない人がいると,その他の人は待っていなければなりません。遅れた人はその分の時間を奪っていると言っても過言ではないでしょう。ですから,時間は,全員が守ることに意味があるのです。
 もう一つ,是非とも紹介しておきたいことがあります。今回の修学旅行では,宿泊先のホテルでゴミは一切残さないという約束を決めました。しかし,ホテルのご好意により,ペットボトルは部屋に残しておき,片づけていただけることになりました。ある部屋の生徒たちは,1枚の紙に「片づけてくれてありがとうございます」という意味のことを書いて部屋に残しておいたそうです。これはとてもすてきなことだと思いませんか。私は,この生徒たちがどうしてこのようなことができたのだろうかと考えました。おそらく,片づけてくださる人の気持ちを考えたのではないか,そして,自分たちの感謝の気持ちを伝えたいと思ったのではないか,このように想像しました。うれしかったのは,自分たちの全く知らない人に対して感謝の気持ちを持ち,それを伝えようとした生徒の心です。
 品野中の3年生には,こんなすてきな生徒がいます。そして,時間をきちんと守ろうとする生徒ばかりです。改めて品野中を誇りに思いました。
 現在3年生は修学旅行のまとめを作成中です。修学旅行を通してどのような経験をし,何を見て何を感じたのか。そして学んだのか。まとめを見るのが楽しみです。

出会いは偶然,別れは必然

 本校に,30日(月)から2名の教育実習生が来ました。昨日の集会では,そのことに関わった話をしました。

 昨日から本校に2名の教育実習生が来ました。1名は2週間の実習です。1年1組に配属され,1年生と2年生の国語の授業を受け持ちます。もう1名は3週間です。1年3組に配属され,1年生の音楽を受け持ちます。それぞれの配属学級では,STや道徳,給食,清掃活動などを受け持ち,指導したり生徒の皆さんと共に活動したりします。二人とも現役の大学生で,教員を目指しています。この実習を通して,いろいろなことを学ぶために,一生懸命やってくれると思います。生徒の皆さんも,この二人から多くのことを学んで欲しいと思っています。
 さて,タイトルの言葉ですが,「偶然」とは,思いがけずたまたま起こるという意味で,「必然」とは,必ず起こるという意味ですから,出会いは思いがけずたまたま起こり,別れは必ず訪れる,ということを表しています。
 例えば,生徒の皆さんと私が品野中で出会ったのは,いくつもの偶然が重なった結果なのです。出会いは,その人たちが同じ時間に同じ場所にいないと成立しません。もしも生徒の皆さんが品野中に通っていなければ,私との出会いはなかったはずです。しかも今の時期にです。この出会いは,よく考えるととても不思議です。広い地球の上で,皆さんは,たまたま日本で生活しています。また,日本の中でも,愛知県の瀬戸市,しかも品野の学区で生活しています。日本に生まれたとしても,それが北海道だったかも知れない。あるいは瀬戸の品野の学区で生活していたとしても,それが5年ぐらい前に中学生だったとしたら,私との出会いはありませんでした。また,私が今年度,品野中に赴任したからこそ,この出会いはありました。それが品野中ではなかったり,3年ぐらい前だったりすれば,やはりこの出会いはなかったはずです。
 このように,多くの偶然が重なって出会いがあるのです。
 ただ,世の中には偶然とは思えないような出会いがあることも確かです。いわゆる運命的な出会いというものです。ですから,出会いは偶然を装ってやってくる,と考えることもできそうです。この辺りはその人の考え方によるのではないでしょうか。
 一方,別れは必ず訪れます。それは卒業であったり転校であったり,あるいはもっと別な理由であったり。いずれにしても,別れは必ず訪れます。ですから,出会ってから別れるまでの限られた時間を大切にして欲しい。この時間の中で,よりよい人間関係を作って欲しい。こんなことを思います。
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