最新更新日:2024/05/17
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【連載3−8完】 「学校における働き方改革」はなぜ必要か。

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 本連載の最終回として、校長として願う学校の職場環境について述べます。

 中日新聞平成29年1月8日版の「ニュースを問う」に、三浦耕喜記者の『「わけあり人材」を生かせ 社会全体で長時間労働撲滅を』というタイトル記事があります。著作権の関係で記事そのものを掲載することはできませんが、『介護、子育て、病気など、いろいろな「わけ」があっても、それだからこそ、あなたにしかできない仕事がある。あなたにしか出せない知恵がある。「わけ」のない人間がどこにいるというのか。・・・』という記事内容に大きく共感するところがあります。
 
 だれもが「わけ」をそれぞれもっている。わけを人に見せられず、“わけのない人材”しか働けない学校では、未来を生きる子どもたちを育てられない。また、多様性をもった組織こそ、持続可能で、かつ、強い。職員それぞれの“強み”と“弱み”を寄せ合わせ、子どもの成長を図れる学校にしていきたい。だからこそ、働き方改革は必要なんだと考えます。

(連載記事3 シリーズ「学校における働き方改革をそのように進めるか」をお読みいただき、ありがとうございました。本連載はこれで完結とします。連載記事は、画面左のカテゴリ「校長メッセージ」をクリックしていただくと、連続して閲覧することができます)

【連載3−7】 「学校における働き方改革」をどのように進めるか

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 学校と地域が協働して教育活動に取り組んでいくことが、学校における働き方改革を進める有効な方策になると考えています。その活動を推進するのが、学校運営協議会です。

 学校運営協議会とは、「地域の力で子どもたちを育てていこう」とする地域住民による団体で、学校と連携をして、学校支援のボランティア活動を企画したり、支援を行ったりしています。現在の主な活動は、登下校の見守りボランティア「となじまセーフティーネット」と、絵本の読み聞かせグループ「えほんの森」の活動を支援しています。   

 この他にも校外学習の見守りボランティアをお願いしています。これらボランティア活動は、学校に子どもが通っていない人も参加していただけます。また、お孫さんがいらっしゃるおじいさん、おばあさんもご参加いただけます。

 学校支援ボランティアは、学校を助けるという本会の趣旨に沿ったものですが、子どもたちとの触れ合いを通じた生涯学習活動として、ボランティアに参加する方自身のためになればとも願っています。
(明日に続く)

【連載3−6】 「学校における働き方改革」をどのように進めるか

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 文部科学省は、働き方改革に関する報告書の中で、スライドに転載した考え方を示しています。この表は、これまで一律に学校の業務として行われていた教育活動の中から、「基本的には学校以外が担うべき業務」と「学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務」と「教員の業務だが、負担軽減が可能な業務」の3つに分けて、洗い出しています。

 この中で、私たちが着目し、地域や保護者に力を貸していただきたいと考えていることが、「登下校における対応」です。本校の教員の勤務時間は、朝8時30分から夕方5時まで(休憩時間45分を含む)であります。登校時間は勤務時間前であります。また、登下校における対応は、実は、学校の管理責任の外にあります。(そうは言っても、子どもの安全に関わる重要事項なので、これまで教員も責任範囲の一つとして捉えてきた節があります)

 学校では、安全を担保する手段として、通学班による集団登下校、グリーンベルトや安全標識などの整備などを行っていますが、その見守りについて、保護者様や地域社会のお力をお貸しいただければと、お願いするところであります。
(明日に続く)

【連載3−5】「学校における働き方改革」の目的

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 長時間労働は教師の学びを減らします。ある統計によると、資格が必要な専門職の中で読書する時間が一番少ない職種は教師である、と言われています。毎日、夜遅くまで職員室で残業をしていれば、本を読む時間など考えられないのが現実だろうと思います。

 子どもはどんな先生が好きなのでしょうか。私の恩師は、放課時間、よく遊んでくれました。このほか、教師が子どもの信頼を得るためには、授業を充実させたり、子どもの話をよく聞いたりするなど、いろいろな方法があります。本を読み、旅に出て、人と会い、視野を広めたりすることも、先生の魅力をより高めることにつながるのではないでしょうか。また、リフレッシュは心を一新させます。

 教師自身が自分の時間を持ち、自分に向き合う時間をもつこと。そして、広い視野をもって、子どもを見つめる目を持った教師になるために、「働き方改革」を進めることが重要であると考えます。

【連載3−4】 「学校における働き方改革」の目的

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 私自身の体験談を少し述べたいと思います。私が教務主任を務めていた頃、産業医のドクターに次のように言われました。(その頃、土日出勤は当たり前。平日は連日、夜中12時を越える勤務状況でした。)

「あなたが後輩に、『私はこんなに大変な時期があったけれど、根性で乗り越えた。だから、君も頑張れ!』と話す人間になるか、『私は大変な時期をこんな工夫をして乗り越えた。君の今の仕事では、○○の工夫ができるのではないか』と話す人間になるのか。あなたはどちらを選ぶか?」

 当たり前の事かもしれません。まず、自分自身が健康で、自分の身の周りの人、家族に感謝して、笑顔でいられなければ・・・。

 子どもたちに、幸せに生きる道を指し示す教師になりたい、と思います。
(次回に続く)

【連載3−3】「学校における働き方改革」の目的

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 前回記事の物語の要約は、「ノコギリの刃を研いだら、もっと効率的に仕事が片付くはずなのに、その暇がないんだよと言って、目の前のことに集中する。」ということだと思います。

 効率が悪いだけなら、時間をかければなんとかなるのでは? と考えることもできるのですが、失うものが効率だけでなく、もっと大事にしなければならない事だとすれば心配です。

 私自身もこれまで、「時間をかけて仕事をすることが、子どものためになる」と信じてやってきました。ですが、この信じてきたことを、自ら省みて変えていかなければならないと思っています。

 次回はその理由について、お話しします。

【連載3−2】「学校における働き方改革」の目的

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【刃を研ぐ】
 森の中で、必死で気を切り倒そうとしている人に出会ったとしよう。
「何をしているんです?」とあなたは聞く。
 すると男は投げやりに答える。「見ればわかるだろう。この木を切っているんだ」
「疲れているみたいですね。いつからやっているんですか?」
 あなたは大声で尋ねる。
「もう五時間だ。くたくただよ。大変な仕事だ」
「それなら、少し休んで、ノコギリの刃を研いだらどうです?そうすれば、もっとはかどりますよ」とあなたは助言する。すると男は吐き出すように言う。
「切るのに忙しくて、刃を研ぐ時間なんかあるもんか!」

(明日に続く)

【連載3−1】 「学校における働き方改革」をどのように進めるか】

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 11月は働き方改革推進月間です。
 校長メッセージ【連載企画3】として、「学校における働き方改革」をどのように進めるか、についてお話しします。

 働き方改革は、どの業種、職場においても大きな課題として取り組まれていることと思います。その中で、学校教育の中において、どうしてこの課題が重要なのかについて、述べていきたいと思います。

 まずは、一つの“ストーリー”をお示しします。
(明日に続く)

【連載2−9完】 スマイルアップ宣言〜児童会の取組〜

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 本年度、児童会の取組として、「スマイルアップ宣言」が行われました。まず、運営委員会の児童が話し合って、仲間を大切にするためのスローガンを決めました。そして、全校児童一人一人が、このスローガンを受けて、自分自身の誓いとして「スマイルアップ宣言」を書き、各学級で掲示し合いました。
 「みんながないていたら、どうしたのってこえをかける」
 「みんなをたいせつにする。はなしをちゃんときく。」
 「クラスのもくひょうが笑顔いっぱい。だから、わたしもみんなが笑顔いっぱいになるように、みんなが笑顔になるような楽しいことをします。」
 「みんなが気持ちよく、生活できるように、おそうじのプロになる。」

 全校児童の力を合わせて、「安全・安心な学校づくり」を進めていきたいと思います。

(連載記事2 シリーズ「安心安全な学校づくり」をお読みいただき、ありがとうございました。本連載はこれでいったん完結とします。連載記事は、画面左のカテゴリ「校長メッセージ」をクリックしていただくと、連続して閲覧することができます)

【連載2−8】人権感覚を高める

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 もう一つ、見逃してはならないことは、現在のいじめの定義の中に、「故意」という動機は含まれないことです。無意識に無自覚に発した言動によって、相手が「苦痛」を感じている。この「無意識」「無自覚」から生まれているいじめ。だからこそ、誰もが当事者になり得る問題であり、自分事として皆が協働して考えなければならない問題だと言えます。

 いじめ問題に向き合うと言うことは、私たち一人一人の人権感覚を問うていく取組と同じ事が言えると考えます。子どもばかりでなく、教師も同様です。子どもは、教師の温かな言葉掛けから、他者へのかかわり方を学んでいます。このことを自覚し、教師は言葉を選びたいと思います。

(連載記事は、画面左のカテゴリ「校長メッセージ」をクリックしていただくと、連続して閲覧することができます)

【連載2−7】学校の主な取組例

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 学校のいじめ対応に関わる主な取組を挙げていきたいと思います。詳細は、「学校いじめ防止基本方針」を学校HPの右側バナー欄に掲載していますので、そちらで確認いただきますようお願いします。

 まず、子どもの声をよく聴いて、苦痛に思っている事実をしっかり捉えたいと思います。そして、この問題を解消するために、担任はじめ、学校組織として対応していきます。

 いじめ事案は、対応・指導したら、即、解消することばかりではありません。解消したかに思える場合でも、3ヶ月間を見守り期間とし、本人や保護者に改善がなされているか確認していきます。

 また、日頃からの観察はもちろんですが、定期的にアンケートやチェックシートを用いて、早期の発見に努めます。これらについては、担任はじめ、生徒指導係、役職者が重ねて確認するようにします。

(連載記事は、画面左のカテゴリ「校長メッセージ」をクリックしていただくと、連続して閲覧することができます)

【連載2−6】 いじめにきちんと向き合う学校とは

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 本連載の冒頭に、「いじめにきちんと向き合う学校を目指す」との思いを記しました。

 安心・安全な学校づくりを進めるためには、児童生徒が「嫌な思い」「苦痛」を感じている場合、いじめとして積極的に認知し、その問題解決を図っていくことが、何よりも児童生徒の利益につながるものと考えます。

 スライドに記したように、いじめの認知件数が多い学校=生徒指導上問題のある学校、ではなく、子どもの命を守るためにきちんと対応した「証」として、認知件数を捉えていくことが必要だと考えます。

 「『いじめゼロの学校』よりも、『いじめにきちんと向き合う学校』を目指します。」と述べたのには、こうした考え方が土台になっています。

【連載2−5】捨てるべき、間違った考え方

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 いじめ問題に対して、捨てるべき、間違った考え方があると思います。
 
 一つは、問題を過小評価することです。「それくらいのことなら、大丈夫」「よくあること」という言葉を捨てたいと思います。
 もう一つは、問題に正対しないことです。「お互い様だ」「いじめられている子にも原因がある」「一回きりだから」という言葉は使いたくありません。

 日常生活における子どもの様子・言動の観察から、子どもの心情の変化に気づく観察力、受け止める人権感覚、感性を持ち得たいと思います。

(連載記事は、画面左のカテゴリ「校長メッセージ」をクリックしていただくと、連続して閲覧することができます)

【連載2−4】 いじめの定義が変わりました

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 いじめの認知件数が年々増加している背景には、平成17年度に「いじめの定義」が変更されたことが、大きく影響していると考えます。

 平成17年度以前は、いじめについて、「一方的」「継続的」「深刻な苦痛」という“キーワード”がありました。これに対し、平成18年度に定義が変わり、「いじめ」に当たるか否かの判断は、いじめられた児童生徒の立場に立って行うことになりました。さらに、行為の継続性、反復性は削除され、現定義では、一回限りでも「いじめ」ととらえます。さらに、被害の軽重には無関係であります。

 それから、15年近くが経っています。しかし、いまだに過去のいじめ定義に引きずられ、いじめを見落としている現実がある。決して、同じ轍を踏まない。そう心に誓うものです。

【連載2−3】認知件数の全国調査から、考えること

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 グラフは、「1000人当たりの認知件数」を示した文科省の調査結果です。これによると、全国平均で40.9件のいじめ認知があったことが分かります。約24人に、1件の計算になります。このことからも、「いじめはどこにでも起きる可能性がある」という認識に立つ必要があると思います。

 さて、報道などにより、いじめ認知件数が年々増加傾向にあることはよく知られているところですが、その背景にどのような変化があったのか、また、その中でどのような考え方をする必要があるのかについて、次回、述べていきたいと思います。

【連載2−2】いじめ認知に対する考え方

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 国立教育政策研究所生徒・進路指導センターが行ったいじめ追跡調査2013-2015によると、小学校6年間で「仲間はずれ、無視、陰口」を「された経験がある」と9割の児童が回答しています。また、この調査では、「した経験がある」という児童の割合についても調べていますが、その数値は、前者と同様に9割を示しています。

 このことからは、いじめ問題は、一部の子どものみに関わる問題ではなく、どの子にも起こりうる、皆が共有しなければならない問題であるととらえることが、まずもって必要であると考えます。

(次回に続きます。)

【連載2−1】 いじめに対する考え方と、その対応について

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 【校長メッセージ 連載企画第2章】として、本年度の実践課題である「安全・安心な学校づくり」をどう進めるか、についてお話ししたと思います。その中でも、「いじめ問題」をテーマに取り上げ、いじめに対する考え方と、その対応について述べていきます。

 はじめに、学校の目指す姿として掲げた、「いじめ“ゼロ”の学校よりも、いじめにきちんと“向き合う”学校を目指します」、という基本的な考え方について、説明します。

(次回に続きます。本連載は、各日、更新していきます。)



熱中症への予防について

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 写真は、暑さ指数「WBGT値」という熱中症指数を示す数値を測定する機械です。(気温だけでなく、湿度や太陽光などの条件を加味します)午前11時30分の時には、24.7度を示していました。
 この数値が28度以上になると「厳重警戒」、そして、31度以上になると「危険」レベルにあると考えます。

 熱中症対策として、暑さ指数(WBGT値)をこまめに計測し、計測結果を全ての教育活動に直ちに反映させていきます。





感染症対策下における熱中症対策について

 学校生活におけるマスク着用を含め、感染症対策にご協力いただき、誠にありがとうございます。一方で、熱中症が心配される高温の日々が続いております。とりわけ登下校時のマスク着用によって、体温上昇を招く恐れがあり、こうした観点から対策を講じる必要があります。
 つきましては、下記のような熱中症対策を講じていきたいと考えております。引き続き、ご家庭や地域での見守りにお力添えを賜りますよう重ねてお願い申し上げます。


1.登下校の場面において、児童に次のことを学校から指導します。
 ア 登下校の途中に、給水タイムを設ける。
 イ 日傘としての傘の使用を可とする。
 ウ ネッククーラーの使用を可とする。(既にお知らせ済み)
 エ スポーツドリンクを可とする。(既にお知らせ済み)
 オ マスクは、暑いと感じた時には、あごにかけるなどして、体温を発散する。
 カ 体調が悪くなった子は、周りの子に申し出る。
 キ 体調が悪い子がいないか、互いに気をかける。(特に高学年の子には低学年の子に気をかけるようお願いする)
 ク 歩く速さを、下級生のペースに合わせる。

2.学校内での生活において、次のことを配慮します。
 ア 放課が終了した時など、水分補給をするよう声をかける。
 イ 冷房、扇風機を適切に利用する。
 ウ 児童昇降口前に、ミストを設置する。

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【連載12(最終) 学校経営方針】教育目標と令和2年度の実践課題

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 連載記事として、本記事を含め12回にわたって学校経営方針についてお話しさせていただきました。ここまで読み進めてくださり、誠にありがとうございました。

 新たにした教育目標の下、5つの実践課題を掲げ、令和2年度の教育活動を行って参ります。臨時休校に伴って大きな影響が生じていますが、子どもたちのひたむきさ、健やかさ、元気さに力を借りて、学校再開の日を待ち、そして迎えたいと思っております。
 
 今後も、本連載記事に示した内容に関する具体的な教育活動の場面を紹介して行きたいと考えています。ご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いします。
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