最新更新日:2024/05/11
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【連載3−8完】 「学校における働き方改革」はなぜ必要か。

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 本連載の最終回として、校長として願う学校の職場環境について述べます。

 中日新聞平成29年1月8日版の「ニュースを問う」に、三浦耕喜記者の『「わけあり人材」を生かせ 社会全体で長時間労働撲滅を』というタイトル記事があります。著作権の関係で記事そのものを掲載することはできませんが、『介護、子育て、病気など、いろいろな「わけ」があっても、それだからこそ、あなたにしかできない仕事がある。あなたにしか出せない知恵がある。「わけ」のない人間がどこにいるというのか。・・・』という記事内容に大きく共感するところがあります。
 
 だれもが「わけ」をそれぞれもっている。わけを人に見せられず、“わけのない人材”しか働けない学校では、未来を生きる子どもたちを育てられない。また、多様性をもった組織こそ、持続可能で、かつ、強い。職員それぞれの“強み”と“弱み”を寄せ合わせ、子どもの成長を図れる学校にしていきたい。だからこそ、働き方改革は必要なんだと考えます。

(連載記事3 シリーズ「学校における働き方改革をそのように進めるか」をお読みいただき、ありがとうございました。本連載はこれで完結とします。連載記事は、画面左のカテゴリ「校長メッセージ」をクリックしていただくと、連続して閲覧することができます)

【連載3−7】 「学校における働き方改革」をどのように進めるか

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 学校と地域が協働して教育活動に取り組んでいくことが、学校における働き方改革を進める有効な方策になると考えています。その活動を推進するのが、学校運営協議会です。

 学校運営協議会とは、「地域の力で子どもたちを育てていこう」とする地域住民による団体で、学校と連携をして、学校支援のボランティア活動を企画したり、支援を行ったりしています。現在の主な活動は、登下校の見守りボランティア「となじまセーフティーネット」と、絵本の読み聞かせグループ「えほんの森」の活動を支援しています。   

 この他にも校外学習の見守りボランティアをお願いしています。これらボランティア活動は、学校に子どもが通っていない人も参加していただけます。また、お孫さんがいらっしゃるおじいさん、おばあさんもご参加いただけます。

 学校支援ボランティアは、学校を助けるという本会の趣旨に沿ったものですが、子どもたちとの触れ合いを通じた生涯学習活動として、ボランティアに参加する方自身のためになればとも願っています。
(明日に続く)

【連載3−6】 「学校における働き方改革」をどのように進めるか

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 文部科学省は、働き方改革に関する報告書の中で、スライドに転載した考え方を示しています。この表は、これまで一律に学校の業務として行われていた教育活動の中から、「基本的には学校以外が担うべき業務」と「学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務」と「教員の業務だが、負担軽減が可能な業務」の3つに分けて、洗い出しています。

 この中で、私たちが着目し、地域や保護者に力を貸していただきたいと考えていることが、「登下校における対応」です。本校の教員の勤務時間は、朝8時30分から夕方5時まで(休憩時間45分を含む)であります。登校時間は勤務時間前であります。また、登下校における対応は、実は、学校の管理責任の外にあります。(そうは言っても、子どもの安全に関わる重要事項なので、これまで教員も責任範囲の一つとして捉えてきた節があります)

 学校では、安全を担保する手段として、通学班による集団登下校、グリーンベルトや安全標識などの整備などを行っていますが、その見守りについて、保護者様や地域社会のお力をお貸しいただければと、お願いするところであります。
(明日に続く)

【連載3−5】「学校における働き方改革」の目的

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 長時間労働は教師の学びを減らします。ある統計によると、資格が必要な専門職の中で読書する時間が一番少ない職種は教師である、と言われています。毎日、夜遅くまで職員室で残業をしていれば、本を読む時間など考えられないのが現実だろうと思います。

 子どもはどんな先生が好きなのでしょうか。私の恩師は、放課時間、よく遊んでくれました。このほか、教師が子どもの信頼を得るためには、授業を充実させたり、子どもの話をよく聞いたりするなど、いろいろな方法があります。本を読み、旅に出て、人と会い、視野を広めたりすることも、先生の魅力をより高めることにつながるのではないでしょうか。また、リフレッシュは心を一新させます。

 教師自身が自分の時間を持ち、自分に向き合う時間をもつこと。そして、広い視野をもって、子どもを見つめる目を持った教師になるために、「働き方改革」を進めることが重要であると考えます。

【連載3−4】 「学校における働き方改革」の目的

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 私自身の体験談を少し述べたいと思います。私が教務主任を務めていた頃、産業医のドクターに次のように言われました。(その頃、土日出勤は当たり前。平日は連日、夜中12時を越える勤務状況でした。)

「あなたが後輩に、『私はこんなに大変な時期があったけれど、根性で乗り越えた。だから、君も頑張れ!』と話す人間になるか、『私は大変な時期をこんな工夫をして乗り越えた。君の今の仕事では、○○の工夫ができるのではないか』と話す人間になるのか。あなたはどちらを選ぶか?」

 当たり前の事かもしれません。まず、自分自身が健康で、自分の身の周りの人、家族に感謝して、笑顔でいられなければ・・・。

 子どもたちに、幸せに生きる道を指し示す教師になりたい、と思います。
(次回に続く)

【連載3−3】「学校における働き方改革」の目的

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 前回記事の物語の要約は、「ノコギリの刃を研いだら、もっと効率的に仕事が片付くはずなのに、その暇がないんだよと言って、目の前のことに集中する。」ということだと思います。

 効率が悪いだけなら、時間をかければなんとかなるのでは? と考えることもできるのですが、失うものが効率だけでなく、もっと大事にしなければならない事だとすれば心配です。

 私自身もこれまで、「時間をかけて仕事をすることが、子どものためになる」と信じてやってきました。ですが、この信じてきたことを、自ら省みて変えていかなければならないと思っています。

 次回はその理由について、お話しします。

【連載3−2】「学校における働き方改革」の目的

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【刃を研ぐ】
 森の中で、必死で気を切り倒そうとしている人に出会ったとしよう。
「何をしているんです?」とあなたは聞く。
 すると男は投げやりに答える。「見ればわかるだろう。この木を切っているんだ」
「疲れているみたいですね。いつからやっているんですか?」
 あなたは大声で尋ねる。
「もう五時間だ。くたくただよ。大変な仕事だ」
「それなら、少し休んで、ノコギリの刃を研いだらどうです?そうすれば、もっとはかどりますよ」とあなたは助言する。すると男は吐き出すように言う。
「切るのに忙しくて、刃を研ぐ時間なんかあるもんか!」

(明日に続く)

【連載3−1】 「学校における働き方改革」をどのように進めるか】

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 11月は働き方改革推進月間です。
 校長メッセージ【連載企画3】として、「学校における働き方改革」をどのように進めるか、についてお話しします。

 働き方改革は、どの業種、職場においても大きな課題として取り組まれていることと思います。その中で、学校教育の中において、どうしてこの課題が重要なのかについて、述べていきたいと思います。

 まずは、一つの“ストーリー”をお示しします。
(明日に続く)
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