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『静ちゃんへの手紙』〜神風特攻隊員の兄と幼き妹〜

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『静ちゃんへの手紙』〜神風特攻隊員の兄と幼き妹〜

大石清さんは昭和20年、大阪空襲で父を亡くし、重病だった母も亡くし、妹、静恵さんと2人きりになってしまいます。そして大石清隊員は戦場へ、妹、静恵さんは親戚に預かっていただきます。そんな妹へ書いた手紙がいくつか残されています。涙無しでは読めません。

『大石清さんの手紙1』
静ちやん お便りありがたう。何べんも何べんも読みました。お送りしたお金、こんなに喜んおりでもらへるとは思いませんでした。神だな(棚)などに供(そな)へなくてもよいから、必要なものは何でも買つて、つかつて下さい。兄ちやんの給料はうんとありますし、隊にいるとお金を使うこともありませんから、これからも静ちやんのサイフが空つぽにならない様、毎月送ります。では元気で、おじさん、おばさんによろしく。

『大石清さんの遺書』
なつかしい静ちやん!
お別れの時がきました。兄ちやんはいよいよ出撃します。この手紙が届くころは、沖縄の海に散つています。思ひがけない父、母の死で、幼ない静ちやんを一人残していくのは、とても悲しいのですが、許して下さい。
兄ちやんのかたみとして静ちやんの名で預けた郵便通帳とハンコ、これは静ちやんが女学校に上る時に使って下さい。時計と軍刀も送ります。これも木下のおじさんにたのんで、売つてお金に換えなさい。兄ちやんのかたみなどより、これからの静ちやんの人生のはうが大事なのです。
もうプロペラが回ってます。さあ、出撃です。では兄ちやんは征(い)きます。泣くなよ静ちやん。がんばれ!

大石清伍長はこの遺書を整備兵の大野沢威徳さんに渡して、沖縄の海へ出撃していかれました。まだ17歳の時でした。大野沢さんはこの手紙に最後のお兄さんの様子を添えて妹さんに送られます。

『整備兵、大野沢威徳からの手紙』

大石静恵ちやん、突然、見知らぬ者からの手紙で驚かれたことと思います。わたしは大石伍長どのの飛行機係の兵隊です。伍長どのは今日、みごとに出撃されました。その時、このお手紙を私に預けて行かれました。お届けいたします。

 伍長どのは、静恵ちやんの作った人形を大変だいじにしておられました。いつも、その小さな人形を飛行服の背中につつておられました。ほかの飛行兵の人は、みんな腰や落下さんのバクタイ(縛帯)の胸にぶらさげているのですが、伍長どのは、突入する時人形が怖がると可哀そうと言つておんぶでもするように背中につつておられました。飛行機にのるため走つて行かれる時など、その人形がゆらゆらとすがりつくように揺れて、後ろからでも一目で、あれが伍長どのとすぐにわかりました。

 伍長どのは、いつも静恵ちやんと一緒に居るつもりだつたのです。同行二人・・・・仏さまのことばで、そう言います。苦しい時も、さびしい時も、一人ぽつちではない。いつも仏さまがそばにいて励ましてくださる。伍長どのの仏さまは、きつと静恵ちやんだつたのです。けれど、今日からは伍長どのが静恵ちやんの”仏さま”になつて、いつも見ていてくださることと思います。

 伍長どのは勇敢に敵の空母に体当たりされました。静恵ちやんも、立派な兄さんに負けないよう、元気を出して勉強してください。 さようなら 

『静ちゃんへの手紙』〜神風特攻隊員の兄と幼き妹〜 です。涙無しでは観られません。もしよろしければ観て下さい。


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