最新更新日:2024/06/09 | |
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ありがとうの本より小さいころ、私はじいじが怖かったのです。「箸をちゃんと使えんやつはめしを食うな。」「米は一粒も残すな。」「親に感謝しなあかん。」いつもいつも、じいじはぶっきらぼうな言い方。じいじの言葉の本当の意味が分かったのは大人になってからでした。礼儀作法の大切さ、兼業農家のうちにとってお米はどんなに大切かということ、そして親や祖父母やご先祖様へ感謝する心。本当に大切なことを、じいじは幼い私にも真剣に教えてくれていたのです。昨年、祖父は他界しました。亡くなるその日の朝、虫の知らせで病院を訪ねていた私と母。私との最後の会話のその瞬間まで、じいじはじいじのままでしたね。弱音を吐かず、いつもの強そうなじいじでしたね。じいじ、幼いころからたくさんの言葉をくれてありがとうございました。時には怖かったり、反発したくなったりしたけれど、じいじが教えてくれたことは今の私の人生においての指標になっています。天国から、変わらず見守ってくださいね。 大阪府 28才 女性 |
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