令和6年度の合い言葉は「『き』力を高めて挑戦しよう」です。  『き』力とは、「雰囲『気』を大切にする力」「『聴』いて考える力」「『気』づき考え行動する力」「『協』力する力」です。これらを高めて、挑戦しよう!

2015.10.31 自ら求めみがき合って高まる学習の創造

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今日は、岐阜市にある岐阜市立長良東小学校の研究発表会に参加してきました。これまでにも、何度も足を運んでいますが、この学校に来ると、大きな刺激を受け、「本校も頑張らねば」と思わされます。

見出しの「自ら求めみがき合って高まる学習の創造」は、昭和49年の創立以来、引き継がれている研究主題なのですが、授業を見ていると、まさに、子どもたちが「みがき合って」高まっていこうという姿勢が伝わるものでした。

本校が心がけている「話し手の方を見て聴く」「聴き手の方を見て話す」という基本的な姿勢はもちろん、ペア、グループ、全体での話し合いなどの交流で行われている会話など、どれも質が高いものばかりでした。

研究主題の「みがき合う」姿は、発言を見るとすぐに分かります。
指名をされたらその場で起立をし、全体が見渡せる位置に移動をすると、教師ではなく、級友に向けて発言がされます。「僕は〇〇と思います。なぜなら、□□ってありますよね・・・」と語りかけるように話します。「ありますよね・・・」と言われれば、聴き手は「はい」と相打ちを入れます。子どもたちで自然なやりとりが行われていきます。
「みがき合って高まる」のは、自然な姿で身についているのです。

教師は、このやりとりを見ていれば、誰が話を聴いているか、授業に参加しているか、ということが一目で分かります。個別に支援をするポイントも明確になるというものです。

その「究極な姿」とも言えるのが、自習をしていた5年生の教室。担任の先生は、おそらく他の教室へ授業記録をとるために離れているのでしょう。
残された児童は「バリアフリー」についての学習をしていました。課題は「長良の町をよりよくするために必要なことを考えよう」というもの。子どもたちのみで課題を設定します。「高齢者」「外国人」「車椅子」「聴覚障害者」「視覚障害者」など、様々な人たちが住みやすくするためにどうすればいいか、ということを「児童だけで」進めているのです。写真でお伝えできないのが残念なところです。

教師役の児童は「コーディネーターorファシリテーター」というようなスタンスで、授業を進めていきます。「〇〇について他に意見は」というように、発言をつなげていきます。授業の最後は、まとめをし、「今日の授業のMVP」を発表。その理由も伝え、みんなで拍手をしてしめくくります。その一連の流れは圧巻でした。

公立の学校ですから、地域の子どもたちが集まってくる一般校です。でもそこまでできるのです。本校に足りないところが色々見えてきました。本校職員も何人も参加していた本日の研究会です。少しでも追いつけるよう、頑張っていければ、と思いながら、帰路につきました。「古北進化計画」は、「先生も」頑張ります!

2015.10.30 天国の特別な子ども

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ダウン症の赤ちゃんに関する詩に触れる機会がありました。

今から、30年以上も前の1981年に発表されたものです。読み終わると、思わず、こみ上げるものがありました。以下に紹介させていただきます。


天国の特別な子ども  
               Edena Massimilla 作(大江祐子 訳)
会議が開かれました。
地球からはるか遠くで。
“また次の赤ちゃんの誕生の時間ですよ”
天においでになる神様に向って 天使たちは言いました。
“この子は特別の赤ちゃんで たくさんの愛情が必要でしょう。
この子の成長は とてもゆっくりに見えるかもしれません。
もしかして 一人前になれないかもしれません。
だから この子は下界で出会う人々に
とくに気をつけてもらわなければならないのです。
もしかしてこの子の思うことは中々わかってもらえないかもしれません。
何をやっても うまくいかないかもしれません。
ですから私たちは この子がどこに生れるか
注意深く選ばなければならないのです。
この子の生涯が しあわせなものとなるように
どうぞ神様 この子のためにすばらしい両親をさがしてあげて下さい。
神様のために特別な任務をひきうけてくれるような両親を。
その二人は すぐには気がつかないかもしれません。
彼ら二人が自分たちに求められている特別な役割を。
けれども 天から授けられたこの子によって
ますます強い信仰と豊かな愛をいだくようになることでしょう。
やがて二人は 自分たちに与えられた特別の
神の思召しをさとるようになるでしょう。
神からおくられたこの子を育てることによって。
柔和でおだやかなこのとうとい授かりものこそ
天から授かった特別な子どもなのです”

作者のEdena Massimilla(エドナ・マシミラ)さんは、アメリカ・ペンシルバニア州にある「障害児療育施設」のシスターです。素敵な表現をされる方だな、と思いました。

新しい命の誕生について色々と考えさせられる今秋。それも、漫画「コウノドリ」がテレビドラマ化されているからかもしれません。毎週、胸が熱くなっている週末です。今夜も…ですね。

2015.10.29 つもりちがい十ヶ条

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旅先だったり、職場の壁面だったり、様々なところで見かける「つもりちがい十ヶ条」。

私たち(私?)の核心を突いています。
この言葉を見る度に、猛省する自分がいます。


   つもりちがい十ヶ条  
 高いつもりで 低いのが 教養
 低いつもりで 高いのが 気位
 深いつもりで 浅いのが 知識
 浅いつもりで 深いのが 欲望
 厚いつもりで 薄いのが 人情
 薄いつもりで 厚いのが 面皮
 強いつもりで 弱いのが 根性
 弱いつもりで 強いのが 自我
 多いつもりで 少いのが 分別
 少いつもりで 多いのが 無駄


長いつもりで短いのが人生。
そして、知っているつもりで知らないのというのが「自分」というもの。
この二つも加えてもいいような気がします(笑)。

古北っ子には、こうならないよう、意識を高くもって生きていってほしいものです。

もうすぐハロウィン

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校内を回っていると、かわいらしいカボチャが。
ハロウィンは、明後日(10月31日)。もうすぐですね! 

3惑星が集合中!

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写真は、今日の日の出前「5時30分」に、東の空に見えている「金星・木星・火星」の3つの惑星の列です(※火星が暗いので、画面で捉えられるでしょうか・・・)。

地球からの距離は全くバラバラですが、こうして一つの方向に並んで見えるのは、なんとも不思議ですね。

ここ数日間、望遠鏡を使わなくても、肉眼で、非常に近い配置で見ることができます。
少し、早起きして、見てみてはいかがでしょうか。

2015.10.28 小さなことの積み重ね

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10月25日付けの「西日本新聞」のコラム「春秋」に、興味深い記述があったので、引用させていただきます。
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 書店に行くと、所狭しと並んでいる。「○○したいなら□□せよ」と人を導く指南書。中でも健康に関するものは売れ筋のようだ。次から次に新刊が登場し、どれを読むべきか迷うほど▼病気にならないための運動・食事法、病気になったときの医者・病院の見分け方、医学に頼らない自然・民間療法…。「これを読めば目からうろこ」「早くも△△万部突破」などと誇張気味の宣伝帯も目につく▼それぞれに役立つことが書かれていよう。が、一朝一夕で体の機能を改善し、長寿を確実にすることはそもそも不可能。なのに人は惑わされる。通販でも「健康」「長寿」の効能をうたう食品類が席巻している▼来月で99歳になる現役医師の高橋幸枝さんの近著「小さなことの積み重ね」(マガジンハウス)に教えられる。副題には“元気に長生き”の秘訣(ひけつ)―とあるが、医学知識の伝授や、自慢、説教めいた話は全くなし▼毎日の新聞閲読、階段の上り下り、おいしいと感じる物を口にする自然な食事、何事にもくじけない気持ち…など、つづられた内容は素朴で平凡な暮らしの効用。そして情報に振り回されないことが肝要と諭す▼紅葉が始まった。秋の深まりは人の成熟、円熟の軌跡と重なる。わが身に照らせば恥じ入るばかり。拙速は禁物。夢を実現する秘訣は何か。「小さなことの積み重ね」と、あのイチロー選手も語っている。それが唯一の道である、と。
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中段にある、高橋幸枝さんの近著『小さなことの積み重ね』」を読んではいないため、間違った解釈をするといけませんが、文中の続きにある「素朴で平凡な暮らしの効用」は、特別なことをしなくても、日常にある、小さく、当たり前のことを続けることが秘訣であるように、思いました。

本校が掲げる「ABC(A:当たり前のことを B:バカにしないで C:ちゃんとやる)」は、やはり大切なことであると、改めて思いました。

その意識付けを図るのに、昨年度にはなりますが、やはりコラムのように、イチロー選手の「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道」という言葉を朝礼で紹介したことがありました。

大成している人が、特別なことではなく「小さなこと」を大切にしているという事実。
「小さなこと」「当たり前のこと」を、本校は、これからも大切にしていきたいと思います。

2015.10.27 台形の面積に思う

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「学習指導要領」は、最近では約10年のサイクルで、指導内容の見直しが図られています。そんな中、少し前に、算数から「台形の面積」の公式が教科書から無くなったことがありました。2002〜2010年の間です。小学校5年生で学習するので、今年で16〜24歳の人が、該当となります。
今では、教科書にも復活し、ちょうど、この時期に学習をしているところです。

と言っても、当時は「台形の公式」が消えたのであって、「台形の面積の求め方」が消えたわけではありません。「台形の面積を求めてみましょう」という課題はあったのです。
台形の面積を求める公式を覚えていれば簡単ですが、公式を忘れてしまっては求められません。極論を言えば、「既習事項である、三角形や平行四辺形の面積の求め方を駆使して求められれば、公式を覚えていなくても求められる」のです。同時にそれは、「なぜその公式なのか」が、分かっていないといけないということです。

下図は、「2007年度全国学力学習状況調査」の算数Bの問題です。
大人なら、答えは明白だと思います。

 東公園 … 110×100=11,000平方m
 中央公園…  70×150=10,500平方m
 になるので、「東公園」の方が広い

のですが、ここで、中央公園の面積を「70×160=11,200km」としてしまう誤答が多かったのです。よって、当時の児童の全国の平均正答率は、なんと「18%」でした。

なお、この問題の前には、同じ図を用いて、道のりの問題が出されていたので、単純に「斜め」の長さに意識がいきます。冷静に解答しないと、まんまとひっかかってしまいます。

これは、先述した「なぜその公式なのか」が分かっていれば、冷静になれるところがあります。「平行四辺形の『斜辺』は『高さ』ではないため、『底辺』の長さにかけてはいけない」という理論です。

現在、台形の面積を求める公式を学習していますが、上記の平行四辺形の面積の求め方のように、「公式が教科書に出てきたよかった」のではなく、掲載されていても、そうでなくても「どうしてその求め方か」を学ぶことが大切だと思います。ぜひ、ご家庭でも、その点をお子様に質問されてもいいかもしれませんね。

2015.10.26 朝礼校長講話

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今日の朝礼では、以下の講話をしました。

朝礼開始時間前にきちんと整列を完了し、朝のあいさつがしっかりできました。
今週もさわやかにスタートをきることができ、うれしく思います。

さて、今日は、「自転車の乗り方」について確認をします。
今から、5つ、問題を出します。いいか悪いか、○か×かで、答えを決めましょう。

Q1:ベルを鳴らして歩行者を追い抜いていった
→× 歩いている人が優先になります。ゆっくり走りながら追い抜きます。そんなときに、ぶつかりそうになるような、危険なときだけベルを鳴らします。

Q2:信号が赤だけど車が来ないから渡った
→× これは、自信をもって、みんな「×」のマークを出していますね。信号無視はぜったいいけません。信号が変わるまで待ちましょう。

Q3:「止まれ」の標識があっても、自転車は止まらなくてよい
→× 標識があったら必ず止まります。なぜなら、この標識は、危険なところにあるからです。道路の地面にも描かれています。多くの人が正解でしたが、実際に、できていますか?ぜひ、この標識を見つけたら、一度止まってから渡ったり、曲がったりしましょう。

Q4:自転車は、道路の右側でも左側でも、どちらを走ってもよい
→× 道路の左側を走ります。車と同じ側です。先日、4台の自転車が前を走っていました。すると、車を避けようと、2台ずつ左右に分かれました。これではダメですね。ぜひ、左側に寄って走りましょう。

Q5:自転車は、自動車の仲間である
→○ 「軽車両」という車両です。ですから、同じようにルールを守ります。但し「軽車両を除く」と書いてある標識は、自転車は当てはまりません。

少し前ですが、6月1日から、ルールが変わりました。守れなかった場合は、講習を受けるきまりになりました。小学生は当てはまりませんが、14歳以上は当てはまります。みなさんが中学生になったら当てはまるのです。

愛知県は、現在、交通事故死者数が、全国で最も多いです。残念ながら、何年も続いています。特に、今年は、昨年より、子どもや自転車の死者数が増えています。

ちょうど今は、日没が早くなり、6時には、真っ暗になります。自動車から、自転車や歩行者が見にくくなる季節です。

きまりを守ると、事故が減ります。古北っ子は「事故0」をめざして、交通ルールを守っていきましょう。

ABCを大切に

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今日は、体育館で朝礼がありましたが、開始予定時刻3分前には、全員がスタンバイ完了。時間を意識して行動し、静かに待てるのは、さすが古北っ子。
2学期も「ABC」はバッチリ健在ですね。

2015.10.25 大口町伝統芸能発表会

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今日は、大口町の城趾公園で行われた「大口町伝統芸能発表会」を見に行きました。
この行事は、町内の各地区に古くから伝わる獅子屋形のお囃子、木遣り、保育園児による和太鼓演奏などが披露されるものです。
そして、もう一つの見所があり、いわゆる「特別ゲスト」として披露していただく「安良の棒の手」を見ることができるのです。

「安良の棒の手」は、江南市安良町に伝わる、愛知県指定の無形民俗文化財である「棒術」で、450年前に生まれた武術が、約150年前の1861年、当時の江戸時代の安良村に伝えられ、脈々と今に引き継がれているものです。

「真影流」である「安良の棒の手」は、剣、槍、薙刀(なぎなた)、鎖鎌(くさりがま)などをつかった攻防の型が20余りあります。全て演じると、1時間を超えるとか。ですから、今日は、その中から、6つを披露していただきました。

演じる二人は、はじめに塩で身を清め、続いて、場を清めます。
「エイオッ!」と言いながら繰り出される激しい突きなどを華麗にかわしていきます。時には、跳躍してかわし、時には、刃や柄でしっかり受け止めながらかわします。

一番見応えがあるのは、最後の演目の「眉間斬(みけんぎり)」です。
額に巻いた細い縄を真剣で切るもので、演じる二方も、演技前には大きく息をするところが印象的でした。緊張の一瞬は、見事、切断に成功!一歩間違えばもちろん大けがにつながる技だけに、見事な技に、会場が大きな拍手で湧きます。

前任校の布袋中学校では、生徒による「棒の手」の演目が文化祭で披露されていました。今後、そうして次世代へと引き継がれていき、さらに、何十年、何百年と続くのでしょう。

江南市には、そうした伝統芸能がその他にもいくつかあります。いい街です。

2015.10.24 高校生の東海大会を堪能

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今日は、岐阜メモリアルセンターで行われている、高校生による3つの東海大会を観戦。
「東海マーチングコンテスト」(愛・三・岐・静・長)、「高校野球秋季東海大会」(愛・三・岐)、「東海高校新人陸上競技選手権大会」(愛・三・岐・静)の3つです。

陸上競技大会は、全国大会にはつながっていませんが、インターハイに出場している選手がいます。また、マーチングも野球も、全国大会がかかった大会であり、全国大会常連校も出場するなど、どれも非常にレベルの高い競技(コンテスト)ばかりです。

まず、開場までの2時間を並んで座席を確保した「メモリアルセンターで愛ドーム」で行われたマーチング。出場14高校のうち、8校は愛知の学校です。愛知のレベルの高さに目を見張ります。近隣では、江南高校や木曽川高校が出場しています。結果、金銀銅の三賞のうち、金賞5校は全て愛知(残り3校も銀賞)。その中から、3校(愛工大名電、木曽川、安城学園)が全国大会出場を決めました。動きながらでありながら非常に繊細で迫力のある演奏、そして統率のとられたパフォーマンスは、そのクオリティの高さから、時間が経つのも忘れ見入っていました。早朝より並んだ甲斐がありました(笑)。

そのマーチングが終わると、すぐに長良川球場へ移動し、高校野球秋季東海大会準決勝の「東邦×三重」を観戦。結果は、3×1で東邦が決勝進出を決め、春のセンバツの切符をほぼ手に入れました。試合は、次回のドラフト候補に名を挙げる「バンビ2世」こと藤嶋投手の投打による活躍を間近に見ることができました。
しかし、ひいきのチームでなくても、ファインプレーをすれば、スタンドから大きな拍手が送られるのはいい光景です。三重のセンターのダイビングキャッチや、東邦のセカンドの華麗なボールさばきは大きな歓声がおきました。
また、5回終了後のグランド整備の動きは「すごい!」の一言につきます。出場を果たせなかった他チームの高校球児がダッシュでトンボを持ってグランドに入ると、非常にスピーディーに整地します。その整地をしてくれた球児に対して「グランド整備ありがとうございました!」と、東邦ナインが一列に並んで、お礼をするところも、なんとも言えない清々しさがあります。高校野球のいいところです。

その後は、さらに長良川競技場へ移動し、陸上競技大会を観戦。長距離で、現在、日本代表で活躍される鈴木亜由子選手を彷彿させる、時習館高校の西川選手が新記録を出したり、身近な古知野中学校や大口中学校出身の高校生が入賞を果たしたりするなど、こちらも見所がいくつかありました。

今日は「文化・スポーツの秋」を堪能した一日でした。疲れを感じさせない充実した1日となりました。まさに、心にエネルギーをたくさん補給できた1日となりました! 
古北っ子も、何年かしたら、今日のような舞台に立っているかもしれませんね。

2015.10.23 来るべき南海トラフ大地震への備え

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昨日は、尾西地区学校保健大会という会合に参加しました。 
大会の記念講演は、名古屋掖済会病院(中川区)副院長・救命救急センター長の北川喜己先生による「東日本大震災時の災害派遣活動と、来るべき南海トラフ大地震への備え」というもの。
「DMAT」(災害派遣医療チーム「Disaster Medical Assistance Team 」の頭字語)として、派遣要請を受け、東日本大震災時に現地にて災害医療に従事した経験から語られるお話は、とても興味深く拝聴することができました。

「DMAT」と聴くと、少し前に、「関ジャニ∞」所属の大倉忠義さんが主演となり、ドラマ化されたので、ご存じの方もみえると思います。地域の救急医療体制だけでは対応できないほどの大規模災害や事故などが発生したときに、現場に急行する医療チームですが、なかなか大変な仕事です。

実際に、東日本大震災時には、いわて花巻空港を搬送拠点(SCU)として、北は千歳空港、南は羽田空港へと、傷病者を被災地から非被災地へ搬送し、治療に当たります。
このとき、北川先生は、災害発生の次の日に、渋滞する高速道路をパトカーに先導されながら羽田空港に入り、治療に当たったそうです。
自衛隊機を使って、傷病者を搬送しますが、生命維持装置など様々な機器をつけるため、多くの人数を運べることができないということを知りました。その数は4〜11人だそうです。それでも、一人でも多くの命を救うために、と、あらゆる関係機関が協力して、傷病者を迅速に搬送するのです。

もし、この地方に「南海トラフ大地震」が発生すると、同様な体制が敷かれるようですが、その時は、おそらく中部国際空港は津波等で使用できないことが予測されるため、県営名古屋空港や各務原の自衛隊岐阜基地や、浜松基地もSCUとなり、福岡、広島、兵庫、大阪、東京、千葉に搬送されるのだそうです。
しかし、最悪の事態を想定すると、愛・三・静の三県だけで約5万人を超える重傷者数が予想される大地震であるため、その搬送能力も超えそうだというのです。大変なことです。

また、石巻市立病院では、震災時の津波により、自家発電機、コンピュータサーバー、CT撮影機などが水没し、機能しなかったそうです。そこで、北川先生がお勤めの病院も、同じようなことが予測される中川区の病院であることから、発電機のかさ上げ、渡り廊下の耐震性の確認、エアーストレチャーの準備、井戸の造設など、浸水した後の機能継続ができるようハード面の点検・改善を徹底しているそうです。

本校では、浸水することはないと思いますが、建物の破損などはあるかもしれません。対応と備えについて、考えさせられました。

講演の最後には、心構えについてお話がありました。
いざ、災害が発生したら、まず、平時から「災害モード」に頭を切り替える「スイッチ」を入れてください、と。
そして、「指揮」(指揮・役割の明確化)、「安全」(安全確保)、「情報」(情報収集)、「報告」(状況評価と報告)、「要請」(応援要請)、「場所取り」(対策本部、診療場所の確保)をしてほしいとのことでした。これを、それぞれの頭文字をとって「すしあんじょう、ほうようばしょとり」と「合い言葉化」していました。

学校での有事発生時の対応について、学びの多い講演でした。

静かに一日をスタート

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「もみじ読書週間」の最終日。
朝の校内は、どの教室も、本のページをめくる音しか聞こえてきません。
今日も、静かに一日をスタートです。

2015.10.22 本からスマホ

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「もみじ読書週間」がスタートしたタイミングに、ちょうどタイムリーな、10月18日(月)付の朝日新聞に、興味深い記事が掲載されていました。

「1日の読書時間は31分だけど、スマートフォンは163分いじります−。」

全国大学生活協同組合連合会による調査で出たデータです。大学生のデータではありますが、以下に記事の一部を引用します。

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1日の平均読書時間を比べてみた。1973年は99分だったが、2014年には3割の31分になった。「0分」の学生は3%から41%に増えた一方で、73年調査で最多だった「60分以上〜90分未満」(29%)が16%二減った。
(中略)
読まなくなったのは本だけでなはない。1日に新聞を読む平均時間も、73年の40分から05年は10分になった(05年調査は平日の平均)。
 今の学生が時間を費やすのがスマートフォンだ。1日の平均利用時間は2時間43分だった。男性(2時間32分)よりも、女性(2時間57分)の方が長い。読書時間が0分だった学生に限ってみると、男女とも平均よりも15〜20分ほど長い傾向があった。
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今から40年前と比較すると、大きく変化しているのが分かります。
今の大学生は、「Windows95」が世の中に現れたときに生まれた世代です。分からなくもないです。
しかし、2010年にipadが発売された世代が、2年後の春に入学してきます。その世代は、紙の活字に触れる率はいったい、どれくらいになるのでしょうか…。
この先の古北っ子や、これから古北っ子になる世代は、さらに紙の活字離れが進むように思います。

古北っ子も中学に入ると、部活の時間が増え、通塾率も高くなり、遊びやゲームの時間が削られることと思いますが、ひょっとしたら最優先で削られるのは、「読書」のような気がしないでもないです。

古北っ子の皆さん、本に新聞、どちらも自分の知性や感性を豊かにする、すばらしいモノですよ。ぜひ、そんな時間を大切にできる人であり続けてほしいと思います。

(※記事の一部・グラフは、朝日新聞から引用させていただきました)

2015.10.21 チーム力

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現在、教育実習生が4週間の実習を行っています。
その実習も、今週が最終週とあって、ちょうど昨日、実習生による研究授業が実施されました。 

実は、そんな研究授業を次の日に控えたという一昨日、勤務時間終了後に、実習生による模擬授業を行うことになりました。多くの本校教師が協力し、模擬授業を実施しました。
授業は、途中、様々な助言などが加えられ、繰り返され、終わってみれば「2時間半」もの長時間に渡るものとなりました。

ここに、本校職員の「チーム力」を見たように思いました。
多くの場合、実習生の指導を担当する指導教員が中心となって、指導をしていきます。
しかし、指導教員の「模擬授業をしたいのですが…」のひと言で、半数以上の担任が「いいですよ」と快く授業に参加してくれたのです。

誰もが、それぞれの仕事を抱えている中、優先順位を入れ替えての参加です。自分の仕事を後回しにし、「実習生の力になってあげよう」という姿勢がある本校職員をうれしく思うと同時に、とてもありがたく思いました。

また、このことは「学ぼうとする姿勢」があるからこそ、できるものでもあります。模擬授業を通して、自分も何かを得ようとする姿勢は、実習生のみならず、多くのことを学ぶことができたことでしょう。「チーム力」に加え、「学ぶ集団」であることも、大変うれしく思いました。

そんな姿勢のある、本校職員です。保護者の皆様は、安心して、お子様を通わせていただければ、と思います。

2015.10.20 いのちと心のごはん学2

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昨日に引き続き、「ちゅうでん教育大賞表彰式」で行われた記念講演で、印象に残ったフレーズを紹介します。(文責・校長) 

自分の食生活を見直すきっかけになったとともに、日本人として生まれてきたことに対して、和食の素晴らしさを改めて誇りに思うことができました。

朝ご飯に、ご飯・味噌汁を食べる家庭は49%で、パン食は51%になった。我々は遺伝子に逆らっている。和食から、洋食の傾向に変わり、病気も、直腸癌、大腸癌、循環器系の病気に変わってきた。36兆円もの医療費を国は負担している。和食を食べた時の医療費と随分違う。

・なぜ、和食を食べなければならないのか。民族の遺伝子である。日本人は、約三千年、ずっと質素なものを食べてきた。日本人が「牛乳」を受けつけないのは、民族の遺伝子。肉に適応できない体になっている。

「和食の主材」は7つある。「根茎、菜、青果、山菜・茸、大豆、海藻、穀類(米・麦・そば)」である。海藻を食べるのは、日本くらい。ちなみに、韓国に海苔があるのは、日本が教えたから。「肉・魚・卵」は「和食の副材」になる。主材は全て「植物」。日本人は完璧なベジタリアン。

最近の医学は脳より腸。腸が免疫力を作る。しかし、繊維をたくさん取らないと免疫力が作れない。和食の主材は、植物であるが、植物は繊維でできている。免疫力が高いと、癌細胞や、風邪・インフルエンザウイルスなどを「NK(ナチュラルキラー)細胞」がやっつけてくれる。

・肉のタンパク質は、体に入ると「肉アミノ酸」(悪性菌・酸性)になる。体が酸化すると癌化しやすい。日本医師会が「肉を食べ過ぎるな」というくらい。しかし、繊維があると、悪性菌と一緒に排便してくれる。「焼き肉」より「すき焼き」が理想。すき焼きの材料には、白菜、春菊、きのこ、糸こんにゃく、豆腐など、繊維がたくさん。実は、「すき焼き」は「野菜料理」のジャンルになっているほど。

・動物性タンパク質はエネルギーだが、日本人は、古くから「豆類・穀類・魚」で摂取してきた。和牛のタンパク質は「17〜18%」だが、大豆は「16〜17%」と、ほとんど変わらない。昔、中山道を使った旅路は大変だった。旅籠では、朝・晩に必ず味噌汁を出した。疲れを出さない食事である。プロゴルファーの総会で、「疲れが出ない食事は」と言われ「味噌汁に、豆腐とひきわり納豆を入れ、油揚げを刻んでてんこ盛りにする」と言った。全てが大豆。何人かから「効いています」と礼を言われた。肉汁に肉を入れ、さらに肉を入れ、もっと肉を入れるのと同じ。しかし、コレステロールは「0」。こうして日本人は、昔からスタミナをつけてきた。

現在、長野県の平均寿命がトップ。過去、死亡率が高かったため、減塩運動をし、和食を食べるようになった。レタス、キャベツ、茸、リンゴ、ブドウ、豆(信州味噌)など、長野ではたくさん生産される。実は、海藻消費県でも第16位である。

日本は水がいい。いい水だから和食が食べられる。いい水は鉄分が少なく、体が酸化しない。和食は煮る、炊く料理。だからフライパンではなく、鍋が使われる。フライパンは水を飛ばしてしまう。

「和食」が世界遺産になったが、世界遺産は「保護遺産」。「和食がなくならないように」という意味。和食が希薄になると取り消される恐れもある。子供達に冷静に伝承しないと大変なことになる。

今日もいい天気♪

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いい天気が続きます。
長放課になると、思い思いに運動場で遊び、元気な古北っ子の声が聞こえてきます。

この後、長放課終了の音楽が流れると、瞬間的に、片付けに、教室にと、ダッシュで移動する姿が。時間と片付けの「ABC」はいつもバッチリですね!

2015.10.19 いのちと心のごはん学1

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昨日は、「ちゅうでん教育大賞表彰式」で行われる記念講演を聴きにいきました。

テーマは食について。講師は、農学博士であり、食に関する第一人者である、東京農業大学名誉教授である小泉武夫先生。日本経済新聞の夕刊に連載しているコラム「食あれば楽あり」などが好評で、著書が100冊を優に超える先生の講話は、「いのちと心のごはん学」と題し、とても分かりやすく、興味深く拝聴できるものでした。

以下に、印象に残ったフレーズを紹介します。(文責・校長)

食の大きな問題その1。「いのち育む食と農」。日本は農業に従事する人口が減り、60%を輸入に頼っている。若者は、お年寄りの作った作物を口を開けて待っている。農家は医者より偉い。医者でさえ、農家が作ったものを食べている。一億二千万のいのちがかかっている。日米安保条約はあっても、日米食料同盟はない。フランスのように、自給率を高める施策が必要。自国でなんとかする必要がある。

食の大きな問題その2。「食乱れて民族滅ぶ」。諸外国に比べて、日本は食が一番乱れている。脂・肉の消費量が増え、50年間で脂は4.2倍に、肉は3.7倍になった。国民の医療費が大変なことになっている。

沖縄の平均寿命ランクが年々下がっている。沖縄は「薬食同源 医食同源」で、病気にならなかった。しかし、大量の肉を摂取するようになった。ランチョンミートが各家庭で当たり前にある。特に、30〜50歳の若い人が亡くなるケースが増えている。県民の一人当たりの肉の消費量が全国トップ。逆に家計費における野菜の購入費が最も少ない。「こんな食生活でいいのか」と昭和44年の調査で感じていたが、30年後にこうした結果で表れてきている。

・実質平均寿命は、日本は80歳前後で上位だが、病気で長生きしている人も全て入ったデータ。WHOが出した健康平均寿命は、日本は、60〜70歳となり、世界の22〜23番目になる。ベスト3は、デンマーク、フィンランド、ノルウェー。

日本国内では、健康平均寿命のトップは奄美大島。何を食べているか調査したら、昭和36年のままだった。ご飯、大豆、海藻、野菜…。サツマイモなどはツルまで食べている。沖縄より、アメリカから早く返還され、軍事基地がないのが大きい。

なかなか、刺激的な内容がたくさんありました。続きは、また掲載します。

2015.10.17 その1秒を削り出せ

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昨日、2016年1月2・3日に行われる「東京箱根間往復大学駅伝競争(通称:箱根駅伝)」の予選会がありました。

昨年から、テレビ中継がされるようになったのですが、本戦同様に、しっかり観てしまいました(東海地区は、録画放送)。

今回で、第92回となりますが、第91回では創価大学が、第85回では上武大学が、第80回では城西大学が初出場を果たしており、常連校も、年々、本戦出場が厳しくなっています。

予選会は、1校につき、12名が20kmを走り、上位10名の合計タイムで、上位10校に出場権が与えられます。
合計タイムであるが故、チーム内のトップが速ければ速いにこしたことはないですが、チーム内の下位でゴールしたメンバーのタイムをカバーするために、全員が、「1秒でも速く」ゴールする必要があります。

結果は、ご存じの方も多いかと思いますが、今年は、東京国際大学が初出場を果たしました。そして、過去69回もの出場を果たしている東京農業大学や、68回もの出場を果たしている専修大学が出場を逃すなど、その他、常連校が悔しい思いをする結果となっています。

中でも、出場ボーダーラインとなる、10位の上武大学と、11位の国士舘大学では、タイム差が、なんと「10秒」!
「一人1秒」速く走ることができれば、届いたタイムです。国士舘大学の選手の思いは、言葉に表すことができないほどのものでしょう。

本戦でも、2011年大会では、東洋大学が、早稲田大学に「21秒差」という、大会史上、最も僅差で準優勝したという大会がありました。そこから「その1秒を削り出せ」という合言葉のもと、次の大会で優勝したということもありました。

これ以上にない「1秒の重さ」を感じたであろう国士舘大学の選手及び関係者。
今年の箱根駅伝後の本HPでも掲載しましたが(参照:2015.1.3 箱根駅伝)、私たちも、日頃の「1秒」という時間を大切にしたり、わずかなことに対するこだわりを大切にしたりしたいものです。

観ていて、胸が熱くなる場面もしばしば…。本戦ではそれ以上に…?
今年の本戦も楽しみです!

箱根駅伝公式webサイト
(※写真は、HPの画像を引用させていただきました)

2015.10.17 コウノドリ

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たまにこのカテゴリで紹介している「おすすめ漫画」。今日も我が家で愛読されている、その一つを紹介したいと思います。

ちょうど、昨夜(16日・金・22時)にドラマの第1話が放送された「コウノドリ」産婦人科を舞台にした作品で、今話題の漫画です。

医療系の漫画は、数多くありますが、どれも命の重さについて、色々と考えさせてくれます。しかし、「コウノドリ」は、産婦人科を舞台にし、「赤ちゃん」に特化した物語であるだけに、新たな生命の誕生は「奇跡」で、とても「尊いもの」であることを改めて伝えてくれます。

我が家にも3人の子どもがいますが、3通りの生まれ方をしています。世の中には、生まれた子供の数だけドラマがあることでしょう。「コウノドリ」には、そんなドラマの一端がちりばめられており、様々なシチュエーションに、考えさせられる場面もしばしばあります。

ちなみに、昨夜のドラマ第1話は、1巻の第1話。主演の綾野剛さんの演技もイメージ通りで、しっかり気持ちが入り込んで観ていました。終盤には、思わず、胸が熱くなる場面も・・・。高視聴率を獲得したのでは、と思うのですが、果たしてどうだったのでしょうか。
なお、ドラマ第2話は、3巻の最後から、4巻のはじめに続く物語ですが、これは、涙なしでは読めませんでした。ドラマもきっと・・・、と思っています。

大人が読めば、命の「奇跡」や「大切さ」を子どもたちに伝えるきっかけになることは間違いなし。
そんな奇跡の誕生をした子どもたちですから、宿題をほったらかしにして遊びに行く我が子に対しても、「コラー!」とならずに、寛大に接することができるのでは(笑)。
え?それとこれとは違います、と?

いつものように「家族で読める漫画として…」と締めくくりたいところですが、小学生には、難しいかもしれません。中学生以上におすすめですね。
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