日中は汗をかくようになってきました。水分をこまめにとりながら、学習や運動にしっかりととりくみましょう。

井上一樹氏の講演 (後編)

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日曜学級での井上一樹氏の講演の概略後編です。
内容は概略であり、主観も交じっていますので、この内容について井上一樹に責任は一切ありません。転載はご遠慮ください。

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 こうした講演会は携帯が怖い。すぐにネット上につぶやかれる。山崎さん、山本昌さん、立浪さんも「携帯が怖いよな。こんなこと言ったとつぶやかれる。」僕らの世界では一番怖い。

 高校を決めて進学した。その前に鹿児島商業が旋風を起こしたので、1年生が200何人集まった。そこで、地獄が始まった。ボールもバットも持たせてもらえない。夏までみんな坂道を走らされる。30分までに帰ってこられないとやり直し。だんだん減っていった。夏に50人にまで減った。

 親方に断ってまで入った野球部はやめられない。それだけでやった。俺ではかなわないと思う才能ある同級生もいっぱいいたが、それらが挫折していった。ある意味ラッキーだった。結果、ドラゴンズに指名された。

 今、ドラゴンズは、楽天戦。昨日も一昨日もお客さんが入らない。
 楽天の副会長、星野仙一さんは名古屋の試合は同行する。星野さんがに来ると星野詣でがある。当時の新聞記者や一般の人と共に、僕もよばれる。星野監督にかわいがられたので。「大阪に来いや、京都に来いや」と呼ばれたのは僕だけ。「おい、一樹が来てないじゃないか。」と言われる。昨日も、今池のある店までダッシュ。
 そんなにかわいがってくれたから、星野監督のためならやってやろうと思った。星野監督は、そう意味ではうまかった。

 テレビで珍プレー好プレーがなくなったは子どものため。乱闘も最近はない。かつては他のチームの選手としゃべると怒られた。今はそれがない。大人しくなった。ドラゴンズ イコール 熱血 という僕にとっては少し寂しい。

 経験談はこれまでで、育成論に入る。
 「あいうえお」のそれぞれに「ん」をつける

:自分はどうあるべきか、目標をしっかり持つこと。この子は何をやりたいのか、それに対しては支援をしてやること。
 ただ、何をやってもそこそこできる選手は使いづらい。足だけが速い、守備だけはうまい。その方が生きていける。

:なりたいものに対して、陰でこつこつとした努力がどれだけできるか。
 怒られたときに陰にならないのも大切。

:がんばった人間にしか運は向いてこない。第三者にチャンスをあげたいなと思わせる努力が運を招く。

:小学校、中学校、高校、プロで助けてもらったのも先生や監督、先輩。縁がどれだけもてるか。井戸端会議も友達としての縁。社長やGMにたのまれるのも縁。人と人とのつながりは大事。縁を大事にする人が上がっていく。

:ありがとうといえるか。ごちそうさまといえるか。初めての人には言えるが、毎日会っている人にはいえるか。これらの言葉が私が育ててくれた。
 小さい頃に、ありがとう、ごちそうさま、それが習慣になっているか。

 「何になりたいか」「目標は何か」些細なことでよい。自分の中で目標を持つことが大事。チャンスはくる。縁を大事に、恩を大事に、そう意味での「あいうえお」。

 最後に、努力はうそをつかないというが、それは嘘。結果がでない場合もある。しかし、そこに向かってがんばること、信じることが大事。チャンスを自分でつかみにいくこと。

 私は指導者に恵まれたが、反面教師もいた。あるコーチは看板選手のみかわいがる。そのコーチは特定の選手をかわいがり他の選手には怒る。神宮球場でふつうのゴロをその選手がトンネルした。僕が必死に走ってセカンドに投げる。セカンドがセーフだった。チェンジになってベンチに戻ったら僕が怒られた。ふつうはトンネルをした選手に怒る。しかし、カバーが遅いといって僕が怒られた。

 3連戦の賞金があり、給料以外にももらえる。そのコーチが賞金を配る係。その選手には「厚いな」と配る。私の時には、そのコーチは「軽いな」と封筒を投げた。
 やってはいけないことで屈辱を味わった。 そして学んだ。自分がそうなったときにはやらない。

 指導者は、時には嫌われるときにはある。トップは、時には戦力外を宣告しなければならない。
 しかし、人には情がある。ぼくは優しい人間。いずれ断を下せる人にならなければならないと思っている。

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この後に行われた質疑応答は略します。実は球界の裏話で、これが面白かった!

とても大きな体で、胸板が厚く、それでいて達筆。

話もユーモアたっぷりで、あっという間に時間が過ぎました。

また、テレビやラジオで出演する時には注目したいと思いました。
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